昨日、夜遅くに就寝した俺は深い眠りについていた。
チチ、チチ、チチ・・・・・・・・
鳥の鳴き声がする。
(・・・・・・・・・・・・・・・朝か・・・・・・・・・・・・・・)
窓から差し込む光が、今は朝である事を伝えている。
『・・・・・・・・休みで良かった。』
ボンヤリとした頭で俺は呟くように言った。
ガタガタ。
部屋の隅の方で音がする。
誰だ?
覚醒したばかりの鉛のように固まった体を起こし、音のする方に目を向ける。
すると息子が火の付いているストーブの前で遊んでいた。
『危ねぇ尊!離れろ!』
焦った俺は大声で怒鳴った。
すると息子はビクッと体を震わせ、俺を見、そしてこれまた大声で泣き出した。
『うわあああん!』
息子は泣いたまま、隣の部屋にいた妻のもとへ走っていった。
『たける、お父さんは危ないと思って言ったんだよ。叱ったんじゃないからね。』
『うわあああああん!!』
『はいはい、よしよし。もうあそこの側にいっちゃダメだよ。焼けちゃうからね。』
息子に一生残る傷を付けてはいけない。
子の危険を出来るだけ回避させなければならない。親の務めとして。
それが¨焔¨であるものなら尚の事。
・・・・・・・・・でも、俺の親はどれだけ苦しい思いをしたんだろう。
あの時、こうしていれば
あの時、傍にいたら
と。
息子に『一生残る火傷』を負わせるわけにはいかない。
俺の右足の火傷のように・・・・・・・・・・・・・・・・・。
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