無責任賛歌
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|藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2005年01月22日(土) だから日記書いてる時間なんてないんだってば/DVD『下妻物語 スペシャル・エディション』ほか

 休日なので、DVDで映画見たり本読んだり。
 全部はとても書ききれないけど、一応一部だけ。

 DVD『下妻物語 スペシャル・エディション』。
 昨年、「見ときゃよかったかなあ」と心残りであった映画の一本だけれど、結局買ってみることに。しかも売れ残りの初回限定版買っちまったぜ。これでクソつまんなかったら6000円ドブに捨てたも同じだよなあと思っていたら、これがまあ実に堂々としたコメディの快作で、あっちこっちのベストテンで好評を得たのも充分頷けるのである。いやねえ、オタクとしてはねえ、劇中に挿入されるスタジオ4℃制作のアニメーション見るためだけでも見とかなきゃならなかったんだねえ。ああ、去年のうちに見ていれば、絶対キネ旬ベストテンの読者投票に入れていたのに!(+_;)
 ドラマは細部に至るまで目が行き届いていて、海外からのオファーも多いということだれど、これならかなりな評判を呼ぶんじゃないかと期待したくなる。「JUSCO」ネタがアチラの人たちに通じるかどうかは知らないけど(^_^;)。
 「下妻のジャスコはスーパーなんてもんじゃねーの。なんだってある。何もかも揃ってる。東京のパルコ以上だ!」……外人さん、信じたりしてな(^o^)。

 ロリータ街道まっしぐらの竜ケ崎桃子(深田恭子)は、新しい服を買う資金を調達するために、テキ屋の親父がでっちあげたバッタモンのベルサ○チ製品をネットで売りさばく。それを買いに現れたのがレディースの白百合イチゴ(土屋アンナ)。気が合ったのか合わないのか、なぜかつるむようになった二人だが、イチゴが「伝説の刺繍屋エンマを探しに代官山に行きたい」と言い出したときから、運命の糸車はカラカラと回り始めたのであった。

 ……ってそんなたいそうな話じゃないけど、他愛無い話をどれだけオモシロクできるか、コメディの成否はそこにかかっている。ファーストシーンをいきなり「終わり」で始めるセンスから、ウンコだのゲロだの屁だのの下品ギャグをカット割りのテンポのよさで全然下品に見せない編集の手腕まで、この映画はコメディ史上「画期的」と言ってもいいくらい、「手抜き」の部分が見当たらないのだ(ズッカー映画や『オースティン・パワーズ』の下品ギャグが笑えないのはテンポが悪いから)。いやあ、誉め出したらキリがなさそうだからやめとくけど、笑ったあとでジンと来て、その「ジン」の部分もしつこくなくて適度なのがいい。素材はダサいけど作りは粋。全体を通して言えるのはそういうことだ。
 「素材」と言えば主演の深田恭子だけれど、日韓合作ドラマ『フレンズ』やら映画『陰陽師�供戮里海蹐脇鷭泥▲瓦睫槊�つ激太りで、ちょっとアレはないだろうって感じでなんかパッとしなかった。それが、この映画でのフカキョンはまさに「フカキョン」、充分魅力的なのだ。ある程度はダイエットしたんだろうけれど、見てくれはいかにもロリータフリフリのブリッコで、“お人形さん”っぽくて、これならなかなかかわいい。滑舌も今回は悪くない。まさに“素材”を活かした設定、と言えるだろうが、その根っこにある性格が実は「兵庫県尼崎出身」のヤンキーってのが、ラストの大爆発に至る伏線として生きてるんである。……そうかそうか、関西人は老若男女、全てヤンキーなんだ。さすが犯罪発生率日本一、関西には一生涯住みたくはないものである(あと、尾崎豊のファンにだけは絶対なりたくないな)。同時にフカキョンに『富豪刑事』みたいなお嬢様役はムリなんだってことも分かるね。
 第26回ヨコハマ映画祭では、作品賞・監督賞・主演女優賞(深田恭子)・助演女優賞(樹木希林)・最優秀新人賞(土屋アンナ)と、殆どの賞を総ナメ。主演はもちろん、助演の樹木希林にちゃんと注目してくれてるのが嬉しいね。いやあ、樹木さんの無意味なアイパッチが最高! 去年は樹木さん、『半落ち』やら『IZO』やら、映画の出来はともかく、いい演技ばかり披露してたんだなあ。不世出の役者さんなんだから、ガンにも負けず、今後もたくさん映画に出てほしい。あとの助演陣は殆どチョイ役出演だけれど、阿部サダヲ、生瀬勝久、本田博太郎、荒川良々、みんな印象に残るギャグシーンを演じてくれている。「最近、笑ってない人に」って惹句も伊達ではないのだ。ああ、ホント、劇場で観客の反応見ながら見たかったぞ! ……今度加藤くんに映画館の様子がどうだったか聞いてみようかな。
 あと、特典映像の『一角獣発恋ものがたり』もファンには必見ですよ。


 マンガ、あだち充『KATSU!』15巻。
 『H2』ドラマ化、『タッチ』映画化と、ちょっとした“あだち充”ブームだけれど、まさに今現在連載中の『KATSU!』にはアニメ化の話とかも全然来てないのかな。15巻になっても話があまり進んでないから、というのはあまり理由にならない。『H2』だって『タッチ』だって、原作連載中にアニメ化されてるし。野球もの以外のあだちマンガが殆ど映像化されてないことを考えると、あだち充ファンって本当はたいしていないのかとなんだか寂しい気分になる。『虹色とうがらし』なんかもっと人気出てもよかったと思うんだけどね。あだちさん自身にもそういう思いがあるのか、『KATSU』のマンガの中に何度も『虹色とうがらし』のコミックスの宣伝が入ってるのがなんと言うか、もの寂しいと言うか。でも『KATSU』がアニメにならない一番の理由は、話が今一つ盛りあがってないからだろうねえ。ライバルがライバルとして機能しないでコロコロ変わるし。紀本なんか、いつの間にかイロモノになり下がってるもんなあ。今巻では活樹をなんとしても自分の翔拳ジムに入れたい南条理子の権謀術数が炸裂して、一見、活樹と香月の仲を脅かすように見えはするんだけれど、この理子のキャラが今一つ弱くて、紀本同様、数巻でリタイアしちゃうんじゃないかって気配が濃厚。あだちさんのストイックさはキャラ全般に渡って影響を及ぼしているので、どうしてもドロドロな人間関係にはならないのである。だから本当は長編よりも短編の方があだちさんの資質としては合ってると思うのである。

 イダタツヒコ『美女で野獣』6巻。
 女子高生による地下キャットファイトマンガ、定期的に新キャラ導入しながら6巻まで来ましたねえ。強いキャラが出れば出る分、主役のアカネがどんどん弱っちくなっちゃってるのはいささか問題としても、ストーリーはどんどん面白くなってきてはいるから、10巻くらいは続いてほしいものだ。つかさー、前巻あたりから鬼首流と八津墓流の争いに加えて、鬼首流自体も分裂抗争し始めてどんどん話が広がって来てるんだれど、これで収集が付くんかいなとちょっと心配。お気楽格闘マンガのままでもよかったと思うんだけどねえ。いや、お気楽な部分はちゃんと残っていくだろうけれど。
 新キャラの美音、いきなりアカネの脱糞(^_^;)写真を撮っちゃうあたり、かなりイカレたキャラっぽいけど、まさかホントにスカトロマニア? いや、リリカはバイだし、アイリーンはどうやら記憶喪失してる間に別のものも喪失してるみたいだし、ギャグマンガのくせに設定自体はやたらハードなんだけどね。でも、これだけイカレたキャラが続出していると、その程度の設定ではキャラの山の中に埋没しちゃうんでもう一つ二つは裏設定がほしいところなんである。アニメ化する際にはキャラが多い方が便利だろうけれどね(ならねーって)。

2003年01月22日(水) 役者が名前を出すということ/DVD『You Are The Top 〜今宵の君〜』/『一番湯のカナタ』3巻(完結/椎名高志)ほか
2002年01月22日(火) 探偵小説の終焉/渡辺啓助『亡霊の情熱』/『サトラレ』1巻(佐藤マコト)
2001年01月22日(月) 月曜の朝は仕事に行きたくないのよ/『キノの旅3』(時雨沢恵一)



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