無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年07月04日(木) 丼より皿/『快傑ズバット大全』(ブレインナビ)ほか

 仕事がたて込んで、帰りがちょっと遅れる。
 途端に帰り道がやたら渋滞。信号で横入りしてくる車がやたら多くて、ホントに一台も動かない。
 しげと、晩飯は「めしや丼」で、と約束していたのだが、その「めしや丼」が目の前10メートルのところに見えているのに、前の車がビクとも動かないので、全然、駐車場に入れない。
 「オレはそこに入りたいだけなんだよ〜!」
 と雄叫びをあげるしげだが、前の車に聞こえるはずもなし。
 私だって、仕事帰りは当然腹を減らしているのである。叫びたいのは山々だが、そんなことをしても空腹感が癒えるわけもない。隣に飢えた狼がいて吼えているのを聞いていると、ますますハラがグーと鳴り始めるが、どうにもならない。
 糖尿病のせいだろう、喉も異様に乾いてくる。「めしや丼」の前の自販機がすぐそこに見えるので、先に降りて飲み物だけでも飲んでやろうかとふと思うが、またしげに「自分一人だけぇ」とブチブチ文句言われるのも気が滅入るのでひたすら耐える。

 信号待ちを何回繰り返したか、ようやく店に入るが、真っ先にお茶に飛びつく。この店はお茶さしがテーブルに置いてあるのがありがたい。
 期間限定で「ウナギ定食」「ウナギ丼」が出ていたので、しげが定食、私が丼を頼む。皿より丼の方がウナギは美味い、というのは『美味しんぼ』からの知識だが、腹に入ればどちらも変わらん。ここは定食だとご飯のお代わりが利くので、しげはいつも迷わず「丼より皿」である。
 あ、これ、コトワザになるな。みんなも使おう、「丼より皿」。意味は「食欲は全ての欲に勝る」(^o^)。
 『美味しんぼ』のウンチクもしげの食欲には叶わないのだな。スーパーで一尾千円もするようなウナギを買うより、ここの780円の定食を食ったほうが、冷奴も味噌汁もついてくるし、ずっと安上がりである。


 帰宅するなりドッと疲れが出て、横になる。
 新番アニメの『ふぉうちゅんドッグス』、漫然と見るが、『ハム太郎』の路線を犬でやろうって感じの作品であまり好感が持てない。そのまま『アンビリバボー』の心霊モノを見てたら、怖がりのしげが悲鳴をあげて「消して消して!」と騒ぐ。「じゃあ電気を消そうか?」と、部屋を真っ暗にしてテレビだけ点けといてやろうかとも思ったが、さすがにちょっと意地悪かな? と思ってやめる。
 眠気激しく、あとはもう意識がない。
 9時くらいに寝て、朝まで全く目覚めなかったってことだ。おかげで日記の更新もできなかったけど、こういう日もあるわな。


 ブレインナビ編『快傑ズバット大全』(双葉社・2100円)。
 しげが読んで「宮内洋って、丹波哲郎のお弟子さんなんだ!」とびっくりしていたが、やはり『キィハンター』からの流れを知らない人には、そういう基礎知識も伝わっちゃいないのだよなあ。
 そういう意味でも、こういう、微に入り細に入り、詳細を極めたようなムックが出版されるということは意味のあることだろう。
 私にしたところで、『ズバット』はテレビでは一度も見ていない。
 もちろん、嫌いだったわけではない。情報だけは『テレビマガジン』などで知ってはいた。
 何しろ普通のヒーローとは設定があまりに違いすぎる。
 私立探偵でギターを抱えた渡り鳥で(この時点で既に設定に矛盾がありすぎるな。出張販売の探偵って、『パラノイアストリート』かい)、指を立てて「ちっちっち、お前は日本で2番目だぜ」みたいなキザなセリフを吐く小林旭と宍戸錠をこき混ぜたようなキャラを、あの宮内洋が演じているのだ。「ズバッと参上、ズバッと解決!」だなんて、ケレン味ありすぎ。しかも、敵は悪の組織とは言え、怪人とかの類ではなく「用心棒」なんである。『仮面ライダー』とは異質も異質、こんな、デタラメで笑いどころ満載の設定、いったい誰が考えついたんだってなものである。
 こういう素っ頓狂なドラマを私が嫌いになるはずがない。
 もっとも、嫌いにはならなかったが、引いてはいた(^_^;)。どっちにしろ、実物を見ないことには話にならない。面白いか面白くないか、ともかく見てみたいなあ、とは思っていたのだ。
 でも、見ようったって、本放送時、福岡じゃ放送してなかったのである。当時は系列局がなかったんで、東京12チャンネル(現テレビ東京)の番組って、ほとんどこっちには来なかったんだよねえ。考えてみりゃ、テレビQが開局しなかったら、『エヴァンゲリオン』だって見られなかったかも知れないのだ。あーあ、福岡は田舎だ(+_+)。
 果たして、再放送がどこかの局であったのかどうか、あったとしても今度は時間帯が合わなかったのだろう、結局、LDで『快傑ズバットメモリアル』を見るまで、ウワサのみ聞くばかりで、全く本編を見る機会がなかったのである。

 基本的に、自分が見たことのある番組でない限り、こういうムック本を私は購入しないのだが、そういう事情なので今回は買った。読んでやっぱり思うことは、「本編が見たいぞー!」である。
 設定やストーリー展開はやはりデタラメ。『さすらいは爆破のあとで』とか『大神家一族の三姉妹と天一坊』なんてサブタイトル眺めるだけでこの脚本家、脳ミソ膿んでるんじゃないかと思ってしまうが、実際膿んでるやつだった。『弟切草』の長坂秀佳。ドラマ作りのノウハウを知らないし節操はないし、脚本家ワーストテンを作ればまず間違いなくトップ候補の御仁である。だからこの人の脚本をまともに映像化するとホントにただの駄作になってしまうのだが、アホに徹して作ると『キカイダー01』のように見事なバカドラマができあがるのである(01がビジンダー=志穂美悦子のムネのボタンを外そうとする迷シーンは長坂脚本の真骨頂だろう)。この人がどれだけバカかというのは、巻末のインタビューを読んでもすぐにわかる。「日活映画なんて現実離れしていてなんかバカバカしい」なんて、おまえが言うか(~_~;)。
 しかし、そのバカ脚本を更に上回る演出で堂々たるバカドラマを作り上げた役者と監督はエラい。宮内洋と田中秀夫に脱帽である。こうなると早いとこDVDボックスを出してほしいと切に思うが、サイフの都合もあるので、できれば来年あたりに(^_^;)。 

2001年07月04日(水) 喉が異常に乾くよう/DVD『少年ドラマシリーズ ユタとふしぎな仲間たち』ほか



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