無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年11月21日(水) 乗った人より馬が丸顔/アニメ『ヒカルの碁』第7局/『カスミン』1巻(あもい潤)ほか

オタアミ当日まであと日! カウントダウン3!

 昨日、急にアクセス数が減ったと書いたが、今日になったらまた元通りになっていた。……どころかいきなり30件ものアクセス。しかもやっぱり半分は『フルメタル・パニック!』の検索(^_^;)。
 だからWOWOW、いい加減、延期やめてちゃんと放映しろよ。テロを勝手に想起するのは神経過敏な既知外だけだってば。
 けれどこういうささやかな(というか勘違いの)アクセスでも楽しいのは、この日記読んだ方が「なんじゃこりゃ」と首捻る様子が想像できてしまうからであろう。……私も性格ワリぃな(‐^▽^‐)オーホッホッホッホッホッホ。


 しげが免許を取って以来、ずっと職場への送り迎えをしてもらっていたが、今日は事情があって自転車。朝方しげは「眠い眠い」と連発していたから、少しは楽させてあげられたかな。
 うおおう、久々の山越えはマジで腰に来るぜ(;>_<;)。
 しかも今日の仕事のスケジュール、半端な量じゃないのだ。息抜く瞬間がまるでない。これでミスをするなと言うのはまあ無理というものであろう。……って何をやったんだお前(^_^;)。


 自転車で来たのは、今日は出張があったせいもある。
 なにしろ免許が取れない身なので(まあ視力がないってだけなんだけど)、しげに車で送ってもらわない限り、足は自転車しかないのだ。
 ……しかしいかに近所とは言え、仕事の合間にちょっとだけ出張ってのは結構キツイぞ。
 けどね。仕事がキツイのに文句はないのよ、実は。

 この日記では、私がいかにグータラかってこと書いてますけどね、ここには「誇張」ってもんが入ってんですよ。言わば「読んでもらうための演技」ね。
 もちろん私が全くグータラでないってことはないんだけれど、石部金吉の文章なんて、読んでたって面白くないじゃござんせんか。世の中、「私ゃグータラでない」なんて明言できる人間なんていないでしょ? 言えたらそいつはただのアホです。人間みんなグータラだ、マジメなフリした誰かさんが、誰かを蔑むなんてただの「妬み」でバカらしいじゃん、というスタンスで書いてるってことなんですよ。

 でまあ、ここで職場の悪口を言うのは極力控えているから書かないけどさ、実を言うと今日はもう、ムカついて、憤懣やる方なくハラワタ煮え繰り返って、怒髪天を突いて、腹かいてぐらぐらこくようなことがあったのよ。
 私は他人にバカにされたり侮られたりすることはたいして苦ではない。ヒトは弱い生き物なんで、実は常に誰かを差別してなきゃ生きてられない。これは差別を肯定するのか否定するのかという次元とは全く別の、ただの事実である。
 だから他人が私の抜けてるところや茫洋としたところを見て蔑み侮ることで、気が晴れたりストレスが解消したりするんだったら、他のところに被害が行かずにすむだろうな、なんて考えてしまうのである。実は、これって母親からのウケウリなんであるが。「人を馬鹿にする人間になるな、人に馬鹿にされる人間になれ」……いや、前者はともかく後者はちょっと違うんじゃないか、と若いころは思ってたけど、トシ食ってきてみると、この言葉の意味、なんか否定しきれない現実感があるのだ。
 苦労人だったのかなあ、私の母親も。

 ちょっとわかりにくいだろうから、サンプルを挙げると、それは黒澤明の『椿三十郎』に登場する城代家老・陸田を演じた伊藤雄之助みたいなヒトである。
 伊藤雄之助は実に冴えない御面相をしている。だから若侍たちも日頃昼行灯みたいな陸田を馬鹿にしているのだが、実はそう見せてる間に、藩内の次席家老や御側用人が不正を働いている動かぬ証拠を集めて、穏便にコトを済まそうとしていたのだ。
 そのことを見抜けなかった若侍たちは、あろうことか黒幕の大目付のところに不正のことを報告に行ってしまう。そして、城代は某所に監禁され、それを助けるためにいよいよ無頼の浪人・三十郎の登場、ということになるのだが、このときの三十郎を演じた三船敏郎の城代評がよかった。
 「自分が馬鹿にされると知ってて平然としてられるだけでも大物だ」
 こういうヒトが私の理想の人物像なわけです。
 ……なんかなあ、まだ私は怒っちゃうからなあ。伊藤雄之助の境地にまでたどりつくのにはまだまだ時間がかかりそうなのである。


 仕事は6時に終了(ムリヤリさせた)、銀行でおカネを卸して、ようやくサイフの中身が重くなる。
 急いで帰宅したかったので、自転車に乗ったままケータイでしげに電話するが、馴れないコトはするもんじゃなくて、つい不注意で正面から走って来たトラックに衝突して私は死にました。

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 いや、死んだら日記は書けないってば(-_-;)。
 こんなつまらないジョークを飛ばしてると友達いなくなるんである(だったらするなよ)。
 ホントはちょっとコケかけただけですけどね。でも危ないことに気づいたんで、電話中は自転車漕がないようにしました。


 しげに、予め車の用意をしてもらって、私がマンションに着いたら、そのまま車に乗り換えて、食事に出ようと誘う。
 ケータイの向こうでしげが心配そうな声。
 「でも、私仕事が9時からあるんだけど」
 「7時前には帰りつくよ。もう途中まで来てるし」
 「……じゃあ、待ってる」
 ……ところが私の観測は甘かった。私の体力が落ちているのを忘れていたのである。山越えの坂道はとてもペダルが踏めず、手押しで歩いて登る羽目になった。
 結局、車に乗り込めたのは、7時ちょっと過ぎ。
 「間に合わんやん!」と怒るしげに、「じゃあ近場でささっとラーメンでも食うか?」と聞いたら、「……焼肉」とヒトコト。 
 這い、食べましたよ、たっぷりと焼肉。新しく焼肉屋がオープンするというのでそっちに行ってみたら開店は明日。仕方なく近所のちょっと高級な肉を食わせる店で食う。予定より千円以上かかったが、まあ、しばらく貧乏生活味わわせちゃったし、罪滅ぼしのつもりである。

 しげの仕事の時間ギリギリなので、ウチまでは送ってもらえず、近所のセブンイレブンに落としてもらう。
 パンやお茶、牛乳などのほかに、マジックを何本か買う。あわよくば、眠田直さんや岡田斗司夫さんにサインしてもらおうなんてこと考えてるのだ。できたら眠田さんには『オトナ帝国』同人誌に(^^*)。唐沢さんには去年頂いたんだけれど、お二方からはまだなのだ。
 でも私は小心者なので、こういうときはどう切り出したよいか、タイミングがつかめないことが多い。なんかなあ、失礼なことしそうで、結局サインペン握り締めたまま、トボトボ帰るなんて、アイドル追っかけの女子中学生みたいなことになりゃしないかと心配なのである(してどーするよ)。


 『ヒカルの碁』第7局「お前とは打たない」。
 うん、さりげない演出がちゃんとドラマを作れるようになってきたぞ。スタッフが題材に馴れたのか、作画も濃密になってきた。
 碁石を打つ瞬間の残像処理、盤面に置かれた石の一瞬の振動、そんなものまでキチンと作画しているのだ。
 それも充分すごいことだけれど、更に感心したのは、学校での授業風景の描写が実に丁寧だったことだ。上下可動式の黒板を上げる先生の手をアップで映し、ロングで教室全体を捉え、先生のアップに移る。学校のムードを表現するだけだから、声はなし。
 「よくあるじゃん」と言う人もいるかもしれないが、こういうふうにカットを三つに割ってちゃんと作画してるって、今時珍しいよ。たいていは止め絵のパンだけで誤魔化す演出の方が圧倒的に多いんだから。この黒板の「上下可動式」ってところまでちゃんと見せてる演出、本筋とは直接関わらない描写だけれど、意外にこういうことをキチンと描ける演出家って少ないのよ。
 そして、それがアニメの世界観をリアルなものにしていくんである。
 塔矢アキラの眉毛が髪の毛と色違いで前髪の外に浮いてる作画、第1回から気になってたんだけど、部分的に原作通りの髪の下に眉毛が隠れるリアルな表現に戻ってるカットもある。原作のオマケマンガの方に、スタッフの「その方が表情が出るから」という言い訳の発言が出ていたが、それはつまり作画の腕が未熟なだけなんで、原作通りの描写でも充分に表情を表現することが可能、という自信を持ったスタッフも現れてきたのだろう。
 結構水準の高いアニメになってきたぞ♪

 疲れたので日記も書かずに寝る。
 でも、なんとしても明日、明後日のうちに更新の遅れを取り戻さないといけない。だって、さうしないとオタアミが終わったあとで、「オタアミまであと○日!」なんてマヌケなこと書くハメになっちゃうもんな(^o^)。


 マンガ、あもい潤・NHK・NEP21『カスミン』1巻(NHK出版・420円)。
 アニメのコミカライズって、絵柄が極端に違ったりダイジェストになったり打ち切りになったり担当マンガ家が変わったりとか、トラブルが多くてつまんないものも多いが、これは実に完成度が高い。
 いや、正直言って、ここまでアニメのイメージを崩さず、なおかつちゃんとツボを押さえたマンガとして成立してるとは思ってもみなかったのだ。もちろん、絵柄はアニメとは微妙に違うのだけれど、そこに違和感がないのは、キャラクターの捉え方が適切だからだ。うっかりヘナモン(変化するもの。オバケとは違うらしい)の屋敷で暮らすことになったカスミと、ヘナモンの頭、仙左右衛門との頑固ものどうしの意地の張りあい、天然キャラの桜女さんやマサエ先生、いや、小さなヘナモンの「ぬれぞうきん」や「ポトポット」に至るまで、「このキャラはこんなこと言わない」ってところが微塵もないのだ。いやあ、あもいさんスバラシイっスよ(^^)。
 今のところアニメの『カスミン』、全話録画してるけど見返してない。マンガ版とじっくり見比べるのもいいかな。
 ああ、それとNHKはアニメのコミカライズはすぐに絶版にしちゃうので、買うなら今しかありません。実はもう、『飛べ!イサミ』だって再版してないみたいなんです。……ちょっとヒド過ぎますよねえ。


 マンガ、魔夜峰央『パタリロ!』73巻(白泉社・410円)。
 もう感想書かんでもいいような気はするが。73巻だぜ73(^_^;)。
 どういうわけか今巻ではやたらと自然環境破壊の問題についてタマネギの一人に長広舌を振わせているが、なんか以前読んだことのある本のウケウリだ。これだけ連載が長くなると元ネタをいっぺん咀嚼して、それから作品として出すってことが難しくなってるんだよね。まんまストレートに元ネタがわかるものもしばしば。
 ……なのに魔夜さんに関しては全く起こる気が起きないのは何故なのかなあ。もう「またやってる」くらいにしか思ってないし。空気みたいな存在になってるってこと? でも確かに、何となく『パタリロ!』がこの世から全くなくなってしまったら、「春の心はのどけからまし」って気分になってしまうかも。そう言えば、ふと、「そろそろ『パタリロ!』の新刊が出るころじゃないかな」、って探してること多いし。
 うわあ、中毒症状起こしてるのか? オレ(+_+)。

2000年11月21日(火) 酒飲みには常識なのかも/『入院対策雑学ノート』(ソルボンヌK子)



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