無責任賛歌
日記の表紙へ|昨日の日記|明日の日記




ホームページ |プロフィール |掲示板「トーキング・ヘッド」 |メール
|藤原敬之(ふじわら・けいし)

↑エンピツ投票ボタン(押すとコメントが変わります)
My追加


2001年10月17日(水) 踊る私と寝る私/映画『十兵衛暗殺剣』/『ザッツ・ハリウッド』ほか

 オタアミ当日まであと38日! 38日しかないのだ!

 昨日からの雨、今朝になっても降り続く。
 こう鬱陶しいと仕事に行く気も失せるが、日銭を稼がんことには本も映画も楽しめない。合羽を着て自転車で山越え。
 けど、これは思ったよりも全身にびっしょりと汗をかくことになって、ヤバイなあ、と思っていたら、案の定、ぶるっと寒気が来て、熱が出始めた。
 自分がだんだんと風邪を引いていくのを感じるっていうのもイヤなもんだ。


 残業はもう連日。
 まあ、ツライ残業ってわけじゃないし、楽しいから、それはそれで構わないんだが、ともかく残業手当が出ないのが悲しいなあ。
 夕方ごろから、眩暈やノドの痛みも襲ってくる。
 雨は一向に止まないし、どんどん思考が減退していくのであった。

 帰宅途中にポプラに寄って、今週の「少年ジャンプ」の『ヒカルの碁』を立ち読み。
 今までずっと伊角編が続いていたのが、ようやくヒカルの話に戻ってきた。佐為が消えてからもう2ヶ月以上、話を引いて来たわけだから、単行本1巻分くらいの分量になる。
 もうそろそろ、佐為が消えたままになるにしろ復活するにしろ、いい加減、決着をつけなきゃならんころだろう。でも、アニメが始まってるってのに、雑誌連載に佐為が登場しないってのも、売るための戦略としてはマイナス以外のなにものでもない。余り考えたくないことだけど、やっぱり佐為は復活しちゃうんだろうなあ。
 復活のさせ方次第では、急速に熱が覚めちゃう気もするが、それはそれで仕方ないかな。


 帰宅は6時半すぎ。残業があったと言っても、今日は比較的早い方だった。
 テレビを点けると、NHK教育『天才テレビくん』で、中村有志さんがパントマイム指導をしていた。
 「パントマイムの基本はですね〜、三つあるんですよ〜。
 � 愆櫃�なる・反る』
 �◆愎�ばす・縮む』
 ��『ねじる』
 これだけなんですね〜」
 ふむふむなるほど、といつの間にか見入ってしまう。
 で、カラダを丸めたりねじったり。
 私も一応、劇団の代表でございってな顔して、脚本書いてるけれど、演劇の勉強を専門の学校で習ったわけではなし、やたら本を読みまくって我流で理論を考えついてるだけなんだよね。
 だもんで、こういう番組があるとついついメモでも取りながら見てたい気分になるのだな。
 「つま先で立つ。これで同じ場所で歩いてるように見せられるんですね」
 これが私はヘタなのである。私もご多分に漏れず、マイケル・ジャクソンの『スリラー』が流行ったときは、ムーン・ウォークをマネしたものだったが、どうしても後ずさっちゃうのだ。要領が悪いやつはどこまでいっても要領が悪い。
 これが出来るようになると、チャップリンが『街の灯』で見せたような「平地の階段登り」が出来たりするので便利なのだが。
 「固定点を作る」というのはまあまあできるようになった。あの、「壁」ってヤツですね。これも感覚の再現を試みれば、コツがつかめてくるのだ。
 ……で、テレビの前であんなことやそんなことをやってると、しげがニヤニヤしながらこっちを見るのだ。私がこういう「青二才」的なことをやってるとすごく喜ぶんだよなあ。温かく見守るということができんのかな、こいつは。


 続けて『テニスの王子様』&『ヒカルの碁』の第2話二本立て。しげも他の新番アニメはなかなか見ようとしないが、この二本だけは何となく気になるみたいで、いろいろ突っ込みを入れてくる。
 私が「『テニプリ』始まったぞ」と言ったら、「何それ?」と聞くので、ついうっかり、「テニスのプリンセス」と言ってしまった。
 ……女じゃん、それじゃ。
 でも「テニプリ」だけじゃ男か女かわかんねーよな、実際。
 意外なことに、しげはこのマンガ、気になってたらしい。「絵柄が好きだからどんなのかなと思ってて」しげの好みの絵柄ってのが私にはイマイチ分らないのだが、そうウマイってほどの絵でもなし、ツリ目キャラがいいのかなあ?
 第1話も、リョーマの実力をザコキャラ相手に見せつける展開、主役の顔見世としては、まずはいかにもな滑り出しだったけど、第2話で、その実力が父親譲りの才能とわかって、「おいおい、そこまで定番な設定なのかよ」といささかゲンナリ。
 リョーマが「サムライジュニア」と呼ばれるシーンを見て、しげが「何これ、毎回アダナがつくの?」と言って笑う。実際、そう言いたくなるのもわかるくらい、展開が1話と変わらないのだ。言っちゃなんだが、手抜きだよ。そうでなきゃ、基本的に物語の懐が小さい原作なのかも。出来次第によっては原作も読んでみるかどうか考えていたが、特に読みたくなるほどの魅力は今んとこない。

 『ヒカ碁』の第2話「見ぬかれた急所!!」、女の子に人気(らしい)緒形九段が登場。声は『クレヨンしんちゃんの』ひろしの藤原啓治さんだ。
 「どうもこの声聞くとひろしの顔が浮かんじゃって」と、しげは緒形ファンが聞いたら激怒しそうなことをサラッと言う。抑えた演技で、私はひろしとはまるで違う印象を持ったんだがなあ。
 それより、原作ではあまり感じなかったけど、塔矢アキラの「ヤオイ」的演出が目立ったことのほうが気になったぞ。
 ヒカルを探して、電車のドアをこじ開けて飛び乗ったり、息せき切ってヒカルに追いすがるように呼びとめたり。予告編でも行洋ババと花散る下で見つめあってて、いやもう妖しいのなんの(^_^;)。余りそっちの方のファンに媚びたりはして欲しくないんだけどねえ。


 具合が悪くなったからといって、しげが飯を作ってくれるわけでもないので、仕方なく晩飯はレトルトカレー。賞味期限切れか何かで200円の割引だったので買った激辛カレーだったが、マジで激辛。食べるのに十分以上かかる。
 考えてみたら、風邪ひいてるのに、カレーはちょっと胃に悪かったよな。なにかうどんか何かを買っときゃよかった。
 カレーもイマイチだったが、ご飯が最近、上手く炊けない。
 ホントに何度も何度もといで、水を濾して、それでようやく甘くなる。そうでないとたいてい苦い。
 もしかしたら炊飯器自体の調子が悪くなってきてるのかなあ。結婚前から使ってるやつだから優に15年は経ってるしなあ。さすがに買い替えどきなんだろうか。

 しげが仕事にいった後、熱に浮かされ始めたのか、なかなか寝つけない。そのまま勢いでCSを見続ける。

 CSファミリー劇場『十兵衛暗殺剣』(1964・東映)。
 東映の近衛十四郎による柳生十兵衛シリーズ第9作にして最終作。最初の『柳生武芸帳』は言わずと知れた五味康祐原作なのだけれども、このころになるともう完全に五味原作とは離れていて、「紙屋五平」原作ってことになってる。この人はよく知らないのだが、多分もともとの作家じゃなくて、映画のためのお抱え原作者なんじゃなかろうか。
 ああ、しかし、近衛十四郎の柳生十兵衛と大友柳太朗の幕屋大休との最後の決闘が、史上最高の殺陣シーンとまで言われて世評に高いこの作品、これがやっぱり『柳生武芸帳』の時と同じでシネスコサイズの画面の両端をぶった切ったトリミング版なんだよ!
 見ていても確実にわかる、この映画が面白いのかどうか、テレビじゃ判断のつけようがない。……だって刀が画面外に切れてて見えないんだもの(T_T)。かろうじてカメラがロングに構えた時の二人の間合いで緊張感は伝わってくるものの、肝心の斬り合う場面になるとカメラはどうしても寄っちゃうから、刀のスピードがよくわからなくなるのだ。
 ストーリーが「殺陣を見せる」ということだけに徹していて、ムダな部分が殺ぎ落とされているだけに、部分的にしかそのスゴさが伝わってこないのがなんともモドカシイ。ああ、これは本気で劇場で見たいぞ。けど福岡にはもともと少なかった名画座、今は全滅しちゃってるからなあ。せめてノートリミングのDVD、出してくれないかなあ。


 WOWOW『ザッツ・ハリウッド 秘蔵のフィルム』。
 タイトルに「ザッツ」とつけてるあたり、MGMの『ザッツ・エンタテインメント』を意識してるのだろうけれど、原題は“Hidden Hollywood”で、“That's”なんてついてない。でも、そう付けたくなるのもよくわかるのである。なんたってこれは、20世紀フォックスの100年の映画の中から、今は失われたと思われていたもの、編集の段階でカットされたもの、カメラリハーサルのフィルムなどを探し出して一挙公開したものだからだ。
 MGMへの対抗意識があるとは言え、本気でこれは面白い。MGMといえばそのドンはあの「タイクーン」ダリル・F・ザナックなのだけれど、彼の眼鏡に適ったもの、適わなかったもの、そこには個人的な趣味と言ってもいいやや独善的な判断が色濃く反映されている。
 そのため、捨て去られたフィルムの中には今の眼から見れば間違いなく傑作、と言えるものも膨大な数だけ秘蔵されていたのだ。
 あのねえ、『天晴れテムプル』(1938)のシャーリー・テンプルとジミー・デュランテの“クライマックスの”ミュージカルナンバーまでがカットされちゃってんだよ、こりゃ、言ってみれば『虹の彼方に』のカットされた『オズの魔法使い』、『ドレミの歌』のない『サウンド・オブ・ミュージック』、『マイ・ブルーヘブン』を歌わない『エノケンの法界坊』みたいなものではないか。
 しかもその理由が「テンプルちゃんが生意気に見えたから」……テメーの主観でミュージカルナンバーを勝手にカットするなああああ!
 また、かわいそうなのが伝説の黒人タップダンサー、ビル・ロビンソン。舞台ではシルクハットに燕尾服の粋なスタイルで人気を博していたのに、映画ではいつも使用人の役、唯一本人役で出演した『カフェ・メトロポール』(1937)は、役そのものがカットされた。「黒人が活躍するシーンなんて許せない」という観客の抗議にザナックが屈したのだ。差別や偏見が映画・演劇・文芸の数多くの名作を闇に葬ってきた例は枚挙に暇がないが、やはり表現の自由はどこまででも保障されないといけないのだ。
 W.C.フィールズやバスター・キートンの失われたコメディ・シーンが再現されているのもコメディファンには必見だろう。

 見ながらようやく眠りに落ちたので、後半はうろ覚え。そのうちまたゆっくり見なおそうかな。

2000年10月17日(火) 博多弁とベターハーフと女好きな女と/映画『知らなすぎた男』



↑エンピツ投票ボタン
日記の表紙へ|昨日の日記|明日の日記

☆劇団メンバー日記リンク☆


藤原敬之(ふじわら・けいし)