無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年02月27日(火) 毛の話/『オトナでよかった!』(唐沢よしこ・唐沢なをき)

 女房が部屋を片付けてくれたのはいいのだが、未読の(それも買ったばかりの)本まで山積にしてくれたものだから、何がどこへいったやら分らない。私は本のカバーを付けたまま整理するので、背表紙にタイトルと作者を書いておくのだが、まだまっ更の状態で積み上げられてしまったのである。
 おかげで昨日読んだ手塚治虫の『ブラック・ジャック』ガイドブックもどこに埋もれたか見当もつかず、正確なタイトルが分らないので感想を書くことが出来ない。
 『ブラック・ジャック』に登場した手塚キャラをほぼ全て網羅したとおぼしきこのガイド、それなりに労作なのだが、惜しむらくは映画やアニメのブラックジャックには触れていない。触れたくなかったのかも。
 何しろ実写版は私たちの世代だと宍戸錠と加山雄三でトドメ刺されてるしな。まさか隆大介やモックン版まで作られるたあ予想もしなかった。こないだの本木雅弘版ではヒゲオヤジをいかりや長介がやってたみたいなんで録画しようと思ってたんだが見逃しちまった。
 アニメは伊武雅刀、野沢那智、大塚明夫の三人だけかな? 個人的には野沢さんが一番。あとの二人は声が低すぎる。
 アセチレン・ランプやハム・エッグなんかを取り上げて悪役の魅力みたいなものも書きたかったんだが、やはりそういうのは資料をきちんと見ないと書けないのだな。

 唐沢よしこ・唐沢なをき『オトナでよかった!』読む。
 このお二人には、世代もほぼ同じオタク夫婦として一方ならぬ親近感を抱いているのであるが(同じように太っているからではないぞ)、やはり微妙な感性の違いはある。
 私もバカ特撮、バカマンガ、バカSFは好きである。というより、どんなにハードでシリアスなものにだってどこか「バカ」なところはあるわけで、バカを認めずしてフィクションはおろか人間についてすら語れぬというのが持論なのである。
 でも、「狙ったバカは向こうから外れる」(今作ったことわざ)。
 『ウルトラマンタロウ』はやっぱり唐沢夫妻ほどのファンに私はなれなかったなあ。未だに主題歌フルコーラス歌えはするが、そんなのは基礎教養なのでとてもファンとは言えない。「モットクレロン」や「モチロン」って、ギャグが一人よがりに過ぎると思うんだがな。いや、『帰りマン』の時の「ヤメタランス」でウルトラシリーズはもう終わりだと思ってはいたが。
 『ズバット』も『キカイダー01』も『渡り鳥シリーズ』を見たあとだと、長坂秀佳、こんな見え透いたパクリしやがって、という印象の方が強くなる。一回二回ならともかく、長坂ドラマって全て『渡り鳥』のパクリなんだものなあ。江戸川乱歩賞だって、審査員が『渡り鳥』を見ていたら絶対受賞させなかったはずだし。同じバカやるなら浦沢義雄さんみたいにオリジナルで勝負してほしいもんだ。
 それはさておき。
 我々の世代の子供のころのネタ話というのは、他の世代にはちょっと理解不能なところがある、とずっと思っていたのだ。
 例えば『ウルトラシリーズ』の最高傑作は何と言おうと『ウルトラQ』であるのだが、高畑勲なんかはジブリにいる私の先輩が『ウルトラQ』の話なんかすると、「なんでそんなもんにハマるのか分らない」とやや軽蔑したようなもの言いで批判しちゃうらしいのである(あれはSFオンチだからね、オタクたるもの「たかはたふぁん」だなんて言っちゃいかんのですよ)。
 しかしウチの女房など、唐沢さんとトシがひと回りも違うのに、分らないネタがあっても全然平気である。要はどんなに極私的なネタであっても、その語り口によってはちゃんと各世代に訴えるものになるということなのだ。一人よがりとオリジナルの差はそこにある。
 あと「明智小五郎は病的なやつがやったほうがいい」、というのは絶対賛成である。

 さて、唐沢ご夫妻もカミングアウトしていたから、書いちゃおうと決めたのだが、実は我が家でも女房のムダ毛のお手入れを亭主の私が手伝っているのである。……別にやらしいこっちゃないよねえ?(ビクビク)
 昔、床屋だった母から聞いた話なんだが、毛根から毛を抜くというのは皮膚にとってはよいことではないらしい。
 一旦毛穴が閉じるので、次に毛が生えてくるとき皮膚の表面をどうしても毛が突き破ってしまうのである。ワキなどは確実に肌荒れをする。だから、あとで軟膏を塗ることを忘れてはならない。
 しかし女性というものはどうしても「毛を剃ったあとの黒い毛の断面」が許せぬものらしい。というわけで私は数日置きにちまちまちまちま女房の毛をプチプチ抜いているのだ。その間、ただ抜いてるだけでは退屈なので、まあ何ということもない(つまりはしょーもない)無駄話をしたりするのだが、これがわれわれ夫婦の一番のコミュニケーションになっている。
 一番ってとこが情けないかな。
 それにしても毛を抜きながらのコミュニケーションって、ロマンのカケラもないよな。必然的にこういうときの会話は、ひたすらはてしなくバカばなしになってしまうのだ。
 まだやったことのないご夫婦は一度ぜひお試しを。その体験談をメールででもお寄せいただきたければ嬉しい限りである。……誰もくれんか(^_^;)。

 携帯電話にまたまた間違いメール。
 しかも今度はメッセージがひとこと「かあ」だけ。
 『鴉』のファンか……?



 トイレの電球が切れていたので新しいのと取りかえる。カバーをするのを忘れていたら、女房がトイレに入った途端、「ま、まぶしい! こんなに明るいのトイレじゃない!」と言い出す。
 トイレじゃなければなんなんだ。 

 トリ肉と鍋野菜セット、それに先月塩浦さんからもらったアスパラガスを鍋にぶちこんで得体の知れない水炊きを作る。
 このアスパラガス、缶詰でざっと二十個は頂いたのだが、いったいどこからどうやって調達したものなのだろうか。ダーリンの秘密ルートが気になるところだ。食い尽くすのは1年先かもな(^_^;)。
 女房はやっぱり好き嫌いをして食べない。鶏肉がダメなら明日は牛肉を入れてやろうかな。

 CSチャンネルNECO『あんみつ姫・甘辛城の巻』、先日見た『妖術競べ』は、パート2だったのだな。
 あっ、前回は気がつかなかったが、私のフェバリット・ビザール、天津敏が出演しているではないか。し、し、しかもテロップには「(新人)」とある。もしかしたらこれがデビュー作? ネットで検索しても天津敏の出演作としては全く取り上げられていないのになあ。
 天津さんの役は新参侍の塩野餡内。鍾馗様のようなヒゲを生やし、実直な大兵漢を演じているが、それにしても若い。痩せていて好青年と言ってもいいくらいだが、ドスの効いたあの声は天津さんに間違いない。善人役はちょっと似合わないか(^_^;)。出番は結構多く、主演の雪村いづみのあんみつ姫と相撲を取り、ちょこまか走りまわる姫に振りまわされて足を取られて負けてしまう、という見せ場もある。新人だからちゃんと売り出してやろう、ということだったのかもしれないが、この作品の後はほんの端役ばかりが続いたのではないか。
 天津さんのブレイクはテレビ『隠密剣士』、天津の前に天津なく、天津の後に天津なしの当たり役、「風魔小太郎」を待たねばならぬのである。



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