- 2008年01月02日(水) 日本酒の良いものに目がない 坂口安吾のことを最近、しばしば思い出す。 かれを、わたしはどれだけ好きだろう。 中原中也よりは深く、小林秀雄よりは浅く。 あのやぶれかぶれで、それでいて宝石のようなまなざしを思う。 やさしいということをつきつめると、性愛というものをつきつめると、 ああ確かにこんなふうになるよりほかない。そんなふうに思う。 男の愛情がほかのなんもかんもをはぎとられて、 道徳性なんて嘘なのだと気を吐いている。 肉体が触れて、そこにたとえようもない孤独が生じる。 こんなふうなセックスしかしたことがないなと思う。 快感とかいうよりさきに、早く終わらないかなと呟くような 別れるより先にふいに泣きたいような、ああそんな感じ。 日本酒の良いのを一升飲んで、酔っぱらって眠りたい。 詩百篇というわけにはいかぬにしろ。 あ、だめだ。もう酔っ払い。 -
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