終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2006年06月28日(水)

飢えを満たせわれらが“神”よ。


新聞のコラムで面白い言葉を見つけた。
アルゼンチンの英雄マラドーナがようやくW杯の優勝トロフィーを
自らの手にしたときのものだ。

「俺はこいつに飢えていたんだ」

パンでもなく水でもなく、だが人間はなんと多くのものに飢えるのか。
長年にわたり、マラドーナの飢餓は深かっただろう。
その飢餓はやむことなく彼を責めさいなみ、突き動かしただろう。
彼はトロフィーを手にして初めて満ちた。

わたしはその時代、その場所にいあわせなかったが、
彼のために冒頭のように言いたい。
そしてまた飢えを満たせ、あなたは満ちるに値すると。


さて、この言葉はどう転用できようか。
マルチェロは名声と地位に飢えていたから、
即位式にあたってこのように彼にいうことはできるだろう。
少なくともかれにそのように呼びかける男を仮定することはできる。

それとも、マルチェロの言葉として仮定することもできる。
彼は赤い空の下を歩みながら言わなかっただろうか。
さっきまでわが身に重なっていた暗黒の力が急速に伸び行く、
そのことを知りながら、抑えがたい憎悪に満ちて。



とりあえず寝るべ。


そして起きて一日働いて歓送迎会なんてものまでこなして深夜。
だめだ、わたしはこれだけ別れなんてものを経験して、
それでも慣れない。こうした悲傷を、人間はどのように生きればいいのか。

感情は満ちることを知らない。
喜びも悲しみも、ほんとうに抱きしめる手だてはない。
せめて沈黙していることを許してはくれまいか。どうか。


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