- 2004年08月30日(月) 例えば五分の一秒でいい。 スパートのかかった感情が走る、その後姿を見送る余裕があれば。 感情の殺し方を知っている。 感情は人格の根底から揺さぶってくる。 だが息を潜めろ、やりすごせ、じれるにまかせろ。 切なさやら憤りやら、そんなものはやりすごせ。 そのうちにそれは名前を失ってくる。波にすぎなくなってくる。 そこでいうことだ。刃物を柔らかい喉につきつけるように。 おまえはただ波にすぎない。おまえには名前などなかった。 おまえは錯覚だ、おまえは機嫌や気分にすぎない。 おまえが持っていたと思っていたベクトルは、ただの契機だ―と。 コツは一つだけだ。感情を少し先走らせること。 自らを運ばせないこと。名前と向きを与えないこと。 その求めるところをことごとく拒むこと。 それでいい。それで感情は死ぬ。 (そうしてまた、おまえは歩いていかれるのだ。どのような道かは知らないが) -
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