終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2001年12月29日(土)

最も疑い深い者

1:
最も疑い深い者は、最も多く自らの内側に悪を見出すものである。
自らに対する不信のみが、人間を疑い深くする。

しかし何人が、自らの内に悪を見ないであろうか。
自らの奥底に、闇い方へと傾く傾斜を知らずにおれようか。
そしてまた、省みて全ての他人の内に。

最も疑い深く、しかも真に信頼を知るものは、
信頼の裏切られうることを知りながら信じる。
誰かに背を向ける瞬間ごとに死を肯定する。

絶えず命を投げ出し、絶えず死を数え、
しかも――少しの躊躇いもなくそうするものだけを、私は愛する。
薄氷の上を行きながら、しかも草原を渡るもののように軽く歩むものだけを。
全ての落下を是認するものだけを。


2:
最も疑い深い者は、最もよく人の善について知るものである。
悪への絶望の深みから見上げるとき、一抹の輝きもまた太陽だからである。
そのように、星のひとつひとつを太陽を愛するよう愛する。

全ての穢れが拭い去りがたく、また歪な四肢を本質と知るものにとり、
わずかな美がどれほども賛美を受けるに値するものとなる。
最も小さな美を、善を、最も多く愛しうる。


3:
最も疑い深い者は、たいがい胃潰瘍になる。
どのみち早死にする。


-



 

 

 

 

ndex
past  next

Mail
エンピツ