あふりかくじらノート
あふりかくじら



 本質的な孤独。

誰かが去っていくシーンを、わたしは今までの人生でいったい幾度見つめていただろう。

どちらかといえば、自分が去るほうが多かったわたしだけれど(ひとつところに長くいられない性分だから)、誰かが去るシーンというのも、哀しいかな、気がつくともうずいぶん慣れてしまった。

去るほうよりも、去られるほうが淋しいとはいつも思う。
でも、この淋しさだけは降ってこない日はない。
それでも、わっと泣いて、淋しいという感情を表に出せる人間ならよかった。でも、わたしはこういうシーンをたくさん見すぎて、いつしかこころにぽっかりとした空洞を抱きながら、自分自身に向かって微笑んでいるようになった。ほら、また。という感じで。

だからわたしは、クールだねと言われることが多い。
誤解されがちなのは、クールとは対極にいるからだ。どのように感情表現をして良いのか、わからないのだ。


ひとは皆、本質的な孤独を抱えていると誰かが言う。

誰かが去っていくと、わたしはじっと自分の人生を見つめる。
また自分自身と生きていかなくちゃと思い、微笑む。
どれほど淋しくても、淋しいと泣くこともなく。


2006年09月04日(月)
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