オミズの花道

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『お坊様は翻弄される』

2004年07月07日(水)

うちの経理はチーフが司っているのだが、この人が実に辛抱強い。

私はこの人によく我侭を言って困らせるのだが、その私の我侭に耐え、尚且つ対処する様を見ていると、まるで彼が修行僧のように見える時がある。

いかな北新地が接待の町とはいえ、役職によっては金額と人数などが合わず、経費で落とせそうにない場合がままある。
そういう時には多少の融通を利かし、安心して使って戴けるように最善の努力をするのだが、私の我侭ときたら数字合わせだけに留まらないので、経理にとってはそりゃうっとおしいのだ。

だがこのお坊様、中々に知的でソツが無い。
お客様にも『あの人は実に頭がいい』と評判で、男に厳しい方々も彼のことはベタ褒めだったりする。

一線から退いたようで実はオーナーの相談役であったりするし、参謀のようでもあり、実際彼が居ないと店は回らないだろうし、重要で貴重な人だったりする。

こういう渋い男の人はぐっとくるね。
そして今日も彼は、我侭ホステスの縁の下の力持ちに徹するのだ。

いや～渋いね。

最近少々彼の髪の毛が薄くなったのは見ないフリだ。

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