オミズの花道

オミズの花道

『渡す言葉、渡せない言葉』

2004年04月25日(日)

真田さんと神戸で待ち合わせた。二人でぷらぷら散歩しつつ、ウインドウショッピングしたり、風景を楽しんだり。

・・・・この人は優しい人だ。
先日私が泣いてしまったから慰めるつもりで、忙しいのに時間を割いてくれたのだろう。

一通り散歩を楽しんだ後、馴染みの店に連れて行って貰う。
こういう何気ない時間って本当に癒される。

彼は説教するでなく何をするでなく、傍に居てくれる。
ただ同じものを見て同じように感じる時間を私に与えてくれる。
こういう行為は孤独ではない、ということをしみじみ感じさせてくれて嬉しい。

彼があの歌を私に贈ったのは、彼の中のこういう部分なのだろう。
誰かが落ち込んだ時、こういう慰め方の出来る人間に私もなれたらと思う。

春にしては不自然な寒さに、いつの間にか手を握り合って寄り添う。
名残惜しげに新幹線の駅まで見送った後、私も帰路につく。
少しの時間のあと、携帯を取り出し彼にメールを送る。

『多分、もっと言わなければいけない言葉があるのでしょうけど・・・・。』
そう前置きして打った私の言葉・・・・。
言わなければいけない言葉を、今の私では言えなくて。

大切な人へ渡す言葉は、いつも真っ直ぐに在りたいのに。

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