オミズの花道
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『 仏心と鬼心 』
2004年01月26日(月)
主義として、私は女性とは喧嘩をしない。
いや、正確に言うとならない、なりにくい。
女性には排卵や月経などがあり、それによって感情が左右されたりするし、行動も言動も不安定だったりするので(勿論私も含めて)、それに乗せられないようにしているのだ。
女性相手だと論ずる値打ちも無いと言っているのではなく、相手が安定している時に話をしようと選んでいると、必然と喧嘩にならない、と言った方がいい。
酔っ払いにも同じことが言える。
酔っている人間に、何を言われても通常の意ではないし、それに対しては自分が何を言っても無駄なのだから、その時は黙ってはいはい、と聞いている。
神経が繊細な時期の女性も、酔っ払いも、まず受け入れてあげること。誰しも自分が拒否されているとなると、余計に意地になるものだから、受け入れてあげないとかえって時間がかかってしまって、そのぶん効率が悪くなってしまう。
この理屈が自分の頭の中で解明されてからというもの、私は出来るだけそれを心がけるようにはしている。(私がよくキレている相手は、殆どが下戸だったりします)
そういう私を見て、若い方のチーママが私を『仏のなおさん』と呼んだ。
だが自分で考える所そうではなく、鬼になるタイミングを後回しにするというか、一番効果が出る時に置いておくだけなのだ。決して相手を全面的に許して受け入れている訳ではない。
つまり、そんな仏のような心の持ち主ではなく、むしろ相手が冷静になった時に懇々と話をする、論ずる、一番嫌なタイプの責め方をする、鬼の様な奴だと言える。
よく『途中で自分にストレスが溜まらないか?』と聞かれるのだが、『MAXで効果の出るタイミング』に、しかも『無防備になった心』相手に懇々と物を言えるのだ。こんなに楽な事は無い。
その時にパッと怒るよりも起きた内容をよく覚えておいて、論点を整理し、話の方向のシュミレーションを組んで、後のお楽しみに取って置く。
そういうスタイルを取っていると、抱えていたストレスは『話が通じる時期に晴々と解消されるのだから、それでいいじゃないか』と、いざ事があった当初には思ってしまう。
それゆえ喧嘩や論争や言い合いにならずに済むのだろう。
余談だが、人間の心理とは奥深いもので、その場で吐き出してスッキリした、と言うのは実の所ストレスが逆に溜まっているのだそうだ。
本当にストレスが解消されるのは、自分の感情が怒りであろうがなんであろうが、相手にキチンと理解させる事が出来た時にしかないのだという。
この理屈も体感してるだけによく理解出来る水上だったりする。これからも私はこうなんだろうな。
『でもアンタ、後で怒ろうと思って忘れてる時が多いじゃない。』
友人マミはそうコメントする。
『多いって言うか、忘れてる事が殆どでしょ。この間のあの客の事も・・・・』
共通の友人であるミサもそれに続く。
そのうち二人とも古い話まで引っ張り出して来たりする。
忘れてる事をわざわざ思い出させるなよ、まったく二人とも心が狭いな。
『トリアタマなんじゃないの?』
『アルツなんじゃないの?』
・・・・。
・・・・。
すいません。
ここは怒っていい所ですよね?
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