ケイケイの映画日記
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2022年05月31日(火) 「トップガン マーヴェリック」




すごーい!めちゃくちゃカッコ良くて、面白くて、感動した!日頃トムちん大好きを公言しておりますが、前作の頃は全然問題外の若手俳優でした。私がオールタイムで一番好きな俳優であるポール・ニューマンとダブル主演した「ハスラー2」も当時同じ頃公開で、私が好きだったのは、当然「ハスラー2」の方。だから「マーヴェリック」にも全く期待無しで臨んだのに、とにかく心が躍って感激しました。監督は「オブリビオン」でトムと組んだジョセフ・コシンスキー。

史上最高の伝説のパイロットでありながら、規律を守らず破天荒な性格故に、昇進とは無縁の人生を送っているマーヴェリック。今回も除隊の危機に、ある人物の推薦で、自分も出身である「トップガン」の教官として赴任します。しかし、若くプライドの高いパイロットたちは、伝説の人物であるマーヴェリックに懐疑的。おまけにかつての親友である亡きグースの息子、ルースター(マイルズ・テラー)もおり、マーヴェリックに敵意の目を向けます。

先程、アマプラで前作を再見。ほんと、今回のオープニングとそっくりですね。前作の監督は亡くなったトニー・スコット。あの有名な音楽やケニー・ロギンスの「デンジャーゾーン」まで流れて、前作やスコットへの敬意をとても感じます。

若いルースターやハングマン(グレン・パウエル)らの軋轢や友情も、前作を踏襲。私はグースを演じたアンソニー・エドワーズ@「ER」のグリーン先生(私の理想の男性を具現化した人)も大好きで、今回息子の役が、あまり覚えめでたくないテラーで嫌でしたが、出て来た時の口髭姿が、グースを彷彿させてにっこり。パブで「火の玉ロック」をピアノ演奏するシーンまで来ると、もう完全に違和感払拭。今回パブがマーヴェリックの元カノ、ペニー(ジェニファー・コネリー)の店で、広く大きくなっているので、とても華やかでした。かつてグースが同じように演奏しているのを感慨深くマーヴェリックが思い出すシーンで、こちらも涙腺が緩みます。

このペニーなんですが、今日前作を見返していて、ちゃんと名前だけ出てきました。今回もその時の設定がペニーの口から語られます。見返す前は、???でしたが、ケリー・マクギリスの代りなんでしょう。うん、男女の愛は必ず入れたいのよね、トムは。

ケリー・マクギリスは、続編にオファーされても断ると言っていたとか。理由は年齢相応(60代半ば)な外見になり、太ったからですって。うーん、女優さんとして、その気持ちは解りますが、私はマーヴェリックと別れて後、善き人生を歩んだ彼女が観たかったです。

最初はマーヴェリックに懐疑的だったパイロット達ですが、一緒に飛行し、マーヴェリックの卓抜した技術に、バッタバッタなぎ倒されて以降、平伏すことになるのも小気味良いです。

同僚を亡くす辛さを一番知っているのは、マーヴェリック。上司のパイロットたちを捨て駒にして死に晒す作戦を、身体を張って阻止する姿にも涙。トムちんお約束の、愛と勇気と友情が、全編に渡って炸裂しています。

今回飛行シーンは、前作から30数年経過しているので、格段の進歩です。まず戦闘機が違う(当たり前)。それとコックピットの中が異様にリアルに感じて、とにかく緊張しました。戦闘機に乗り込むときって、オムツするよね?しない?今までそんな事を想起した映画はなかったですが、そう思う程緊迫しました。

アイスマン(ヴァル・キルマー)登場にも涙。若々しいままのマーヴェリックに対して、病を得てすっかり老け込んだアイス。しかし二人の友情には、上下関係も病も年月の隔たりもなし。示唆に富んだアドバイスをマーヴェリックに送ります。トムがキルマーの再登板を熱望したそうで、「友情好き」のトムらしい。時々迷走する友情好きですが、今回はガッチリ決まりました。

任務遂行が結構されてからの展開も、危機また危機の潜り抜け方が奇想天過ぎて、もう(笑)。でもとても絵面が良く、大スター、トムちんの座長映画だもん、許して(笑)。最後は多分この人が出てくると予想した人が、来てくれます。困惑してパニくるルースターに、「お前の親父に聞け」と言うセリフ、ユーモアたっぷり、グースがまだマーヴェリックの中で生きているのが判り、私は好きです。

トム大好きを公言する私ですが、大好きになったのは、この20年くらいでしょうか?(トムが一つ年下)。トムの映画で燃えた事はあるけど、あんなにハンサムなのに萌えた事は一度も無し。その辺が同じ好きでも、マッツやデンゼルとは違うところです。では何で燃えるのか?彼を観ているとね、やっぱり私はハリウッドが一番好きなんだと確認出来るから。

解り易いヒューマニズムに富み、アクションや仕掛けに工夫を凝らし、ワクワクドキドキさせながら、あー、面白かった!と、大味ではない(時々安いが玉に瑕)感動が共存する作品。そのどれもこれもが水準以上です。こんな俳優、今時トム・クルーズか、作品のベクトルは違うけど、トム・ハンクスくらい。いつもいつも、私を元気づけてくれたのは、ハリウッド映画じゃないかと、感謝の念すら湧くのです。誰かに何かに感謝する気持ちって、尊いでしょう?私には、その俳優がトム・クルーズなんです。

あの大胸筋観た?上腕二頭筋観た?36年の年月を経て、同じく海辺でフットボールするシーンが出てきますが、ほぼ同じく体型を保っているのに、驚愕しました。今年還暦で凄すぎる。ストイックに生きているんでしょうね。三度の結婚に三度の離婚。サイエンストロジーと言うカルト宗教に入信と、それなりにスキャンダルもあるけど、スターにはスキャンダルだって華ですよ。二股とか不倫とか依存症とか、無いじゃない?そこも好きだな。多分変人でしょうが(笑)。

とにかく全編に躍動感・馳走感・爽快・痛快・感動にユーモア、郷愁と、エンタメ要素、何でも来いです。日米で大ヒットしているようで何より。前作知らなくても、問題なく楽しめます。トムちん、愛しているよ〜、私が死ぬまで映画撮ってね!




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