彩々

2004年03月09日(火) 虚実被膜論

誕生日をいろんな人に、いろんな祝ってもらった。
ありがとう。
人見知りの私を、
こんなに毎晩飲み歩く不良娘にしてくれたみんな。
シングルモルトの味は
いまだに違いがわからないけれど、
心から単純に笑える瞬間が、
辛い時期には特に、有り難かった。

プレゼントにもらったスコープがなかなかツボで、
(昔の映画監督が首からぶらさげてたやつみたい)
いろんな画角でバーのカウンターを覗いてたら、
写真欲が再びわいてくるようだった。
埃をかぶりまくってるニコンF3とか、
久々に持ち歩いてみるかなぁ。

彼女の写真をあまり撮らなくなったのは
いつからだろう。
飽きることなく、何枚もアップの表情を追ったな。
やっぱり、
今度会うときはカメラを持参しよう。
純粋に楽しいだけのあの頃に戻れなくても、
あたらしいものが見えてくるかもしれない。

彼女からのメール。
「好きという感情よりも、憎しみのほうが上回るの」

まだ帰れそうにない。
目下の仕事は熱意だけが空回りして、
さらに絶望的な気分にさせる。

真実と虚構のはざまに芸術があるとしたら、
いままさに、
私はタブーを侵してそこに踏み込もうとしてるのか。


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喬(きょう) [MAIL]

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