タモリの見る夢

増刊号 / 昨日のゲストからのご紹介 / 明日も来てくれるかな


2007年04月22日(日)

 皆さんは東京ディズニーランドをご存知でしょうか?

 まあ、この日いづる国、ジパングに住む方なら知らないはずがございません。もちろんボクも存じ上げております。
 冒頭のように訊かれたら誰だって「知っている」と答えるに違いありません。もちろんボクもそう答えました。


「そうか知っとるか。ならその東京ディズニーランドっちゅーヤツをオマエ案内せい」

 大阪にいる「兄さん」と呼ばせていただいている人からの電話でございました。

 この「兄さん」、元プロの格闘家でございまして、現役時代はアーネストホーストの師匠、元祖ミスターパーフェクトと呼ばれたイワン・ヒポリットとK−1のリングで激闘をし、数々の伝説を作った70kg級最強と呼ばれた方でございまして、引退している現在でもスパーリングで現役プロ格闘家をボコボコにしているバケモノでございます。返事は常に直立不動で肯定のみ。否定=粛清、という憲兵も裸足で逃げ出すほどの恐ろしい方でもございます。

 その方はボクが「名称」として知っていると伝えたコトを「詳細」に知っていると勘違いされたご様子でございます。そこをやんわりと伝えようと、

「兄さん、自分はディズニーランドは知っていますが詳しくはないn」

「ゴールデンウィーク明けの金曜に行くからカラダ空けとけ」

 いきなりの先制パンチでございます。その先制パンチが足にくるくらいキツいのです。が、ボクも足にきながらも頑張って手を出します。

「兄さん、平日ですと通常の社会人は仕事があるとおm」

「小林。仕事もたまには休まんとなあ」

「は、はい。ちょうど有給取りたいと思ってたところなんです」

「な? 思とうたやろ? オレも後輩思いやで」

 さすが現役時代詰め将棋のような戦略で勝ち続けた方でございます。先手先手と潰されていきます。
 とはいえボクもやられっぱなしではございません。か弱いジャブを試みます。

「兄さん、あの、自分、ディズニーランドには2回しか行ったことがないn」

「大丈夫や。オレは行ったことないから

 ものすごいカウンターです。今どきディズニーランドに行ったことがないて。

「あ、あのもしかして、兄さんと2人でですか?」

「アホか。オレホモちゃうで。嫁と子供も一緒に行く」

「そんな家族団らんに自分みたいなモンがお邪魔しちゃまずいですよね」

「大丈夫。凄いナビゲーターを呼ぶ言うてある。嫁も子供も楽しみにしてるんや」

「い、いや自分、ここ10年ほど行ってないn」

「小林。オマエはデキる子や。違うか? 期待しとるでえ。嫁と子供を喜ばせなんだらオマエ、わかっとるな?」

 ヤ○ザもきょうびこんな追い込みかけません。もうすでに有給を取ってディズニーランドをナビゲートするコトになっております。契約書に自らの親指を噛み、血印を押す気分でございます。兄さん…なんて恐ろしい子!

 そんなコトでボクは刀折れ矢尽きたワケです。敗戦でございます。耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶのでございます。有給も取るのです。コレも購入するのです。 ただ、ただひとつだけ兄さんに伝えなくてはいけないコトがございます。これはボクの命にかかわるコトでございまして、恐る恐る切り出してみたワケです。

「兄さん、ただ自分、ジェットコースターとかがダメなんですが大丈夫でしょうか?」

「なんやそんなモンもあるんか」

「ええ、何とかマウンテンとかいうのは凄い怖いらしいです」

「オレもダメや。確か嫁もダメだったはずや。まあ子供は小さいから乗れないし」

「ああ良かったです。安心しました」

だからオマエ1人で乗れ

「え?」

だからオマエが1人で乗れ。何とかマウンテン。見てるから。家族で」


 ゴールデンウィーク明けの金曜以降、ココの更新が止まったらそういうコトだと。に、兄さん…なんて恐ろしいk(略)






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:よーし5日も続けて拍手がないゾ!


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