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ニュージーランド旅行記、合計180KB。
それを全部PCに打ちこんだおばかさんの戯れ言。
その一覧はトップページにあり。

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2005年07月24日(日) 2005年18きっぷ旅行記1日目

    大阪08:30─(バス)─08:50伊丹空港09:30─(飛行機)─10:35鹿児島空港11:00─(路線バス)
─12:40枕崎駅13:07───13:43頴娃15:59───16:24山川16:31───17:55鹿児島中央18:00─
─18:52川内

 学生時代から続けている夏の一人旅も今回で6回目となった。いい加減一人旅は卒業しなけりゃいけない年齢になりつつあるんだけど、結婚のけの字もない状況では、遠慮する必要もあるまい、と今年も自分勝手に行動を取ることにした。というより、この旅を目当てに生きているくらいの勢いだ。

 今回の目的地は、南九州・四国。九州は博多近辺なら何度か行ったことはあるのだが、南側(熊本・鹿児島方面)は初めてだ。そしてフェリーで四国に渡る予定。なのだが、台風7号が接近しているらしく、丁度26日あたりに日本に接近する恐れがあるらしい。この動きによってはフェリーをキャンセルして、中国地方に行く事になるかもしれない。いずれにせよ宿を予約しているわけではないので、どうとでも動きは変更出来る故、そこまで心配はしていない。

 昨年同様、今年は伊丹空港からスタート。鹿児島空港へ向かう。南九州に行くことは決めていたけれど、大隈半島にするか、薩摩半島にするかをちょっと迷ったんだけど交通のバリエーションを考えて薩摩半島側にすることにした。宮崎空港へ行くと、すぐそこから電車に乗れるアクセスの良さも魅力だったんだけど、今回はやめておいた。

 今日は非常に天気がいい。年のせいか、子供を連れた家族がやたら気になるようになり、子供の遊びスペースでピ○チュウのぬいぐるみを乱暴に扱っている子を見て殴りたくなるような衝動に駆られたり。鹿児島空港に向かう便はほどほどの着席率だが、空きは多い。予約をした際に窓際を指定していたので、景色の見える席に座る。

 出発すると、あっという間に明石海峡大橋と淡路島が見えてきた。ああ…巻き込みたい…(塊魂をやりすぎの大人がここにいます)。淡路島北部の施設なんかもよく見えた。四国に入ってからはゴルフ場なんかもよく見える。ああ、巻き込みt(しつこいです)

 予定通りに鹿児島空港に到着し、ここからは枕崎行きの路線バスに乗り換える。大型バスが待機していたが、利用者は10名程度。これで採算取れているのか、という疑問はこの際無視だ。高速道路に乗りひたすら南下してゆく。しかし鹿児島空港という割には市内まで遠すぎやしないか?高速使って鹿児島中心部まで1時間ってのはちょっと離れすぎてるぞ。これならまだ宮崎空港のほうがよかったかもしれんなあ。

 枕崎へはバスで空港から約1時間45分かかる。12:45枕崎到着。駅前は、日曜日という理由なのかはわからないが、驚くほど寂れている。駅近くにあるスーパーマーケットも心なしか客が少なく感じる。終着駅の雰囲気は至ってこういうものなのだろうか。13:07に枕崎を出発する。始発から乗る人は少ない。途中の駅から乗ってくる人はもっと少ない。この路線も先は長くないのかもしれない。

 それにしても、鹿児島空港からバスで枕崎へ行き、そこから電車で鹿児島市内に戻るというアホな動きをする人は俺以外にいるのだろうか。当然いるんだろうとは思うが、今年は「俺くらいしかやらんぞ、そんなアホらしい事」というのをモットーにしており、それを基準に行程を作ってきたつもりだ。昨年からやっているNHKの鉄道の旅に感化され、「私もやってみたい」と思う人が多くなっているはずだからだ。「人の数だけ旅がある」とは言うものの、手段が限られている故どうしても同じような行程になってしまうきらいがあると思う。そういう在り来たりな流れを極力排除し、多少の出費は覚悟の上で今年は動いている。

 今回は時間に余裕を持たせてあるので、途中下車を増やすようにしている。枕崎線でもどこかで途中下車をするように行程を組んでみた。この線で有名な駅は、日本列島(沖縄除く)最南端の駅という西大山。しかし最近有名になりすぎている印象があるので(ジパング倶楽部の広告にも出ている)ここは避ける。もらってきた観光地図とにらめっこしながら、一番海に近そうな駅、頴娃駅に下車することにする。なんだこの字?「えい駅」と読むらしい。読めないし書けない。で、頴娃駅に降りてみたはいいが…何もない。いや、ある程度覚悟はしていたのだが、暑さしのぎに寄れる喫茶店なんかも全く無さそうな雰囲気だ。とりあえず海へと道を進んでゆく。乗ってきた航空機での情報では、今日は33度まで気温が上がっているらしい。ここには前原海岸という所があるらしく、少し足を運んでみる。これだけ晴れてるし、人も集まっててカキ氷とかの屋台なんかもあるかなー♪

 絶望した。家族連れのミニバンが6台と、バイクが数台止まっているだけだ。なんてのどかな所なんだ。水難事故が起きたところで、当事者が悪いと一蹴されてしまいそうだ。のどかすぎて本当に人が少ない。せっかくなので開聞岳をバックに写真を一枚。さっき来た道とは別の道を進んでゆくが、こぢんまりした工場が2件ある程度で、何もない。人も歩いていない。こんな暑い中仕事なんかしてられるかーってな所か?
 次の列車までは実に2時間10分、この調子で歩き続けてたらそのうち倒れるぞ俺。どこか…涼めるところ…ありませんか…。そうしているうちに県道へ出て、それらしい建物を探す。ついに発見!!・・・・ってファミレスじゃねえか。メシはいらねんだよーミックスジュースとか飲みてえんだよ(こんなところで大阪人を主張)。結局そこには入らずに違う店を探す。しかし見つかるのはふとん屋とかたんす屋とか、そんなのばっかりで飲食店はまるでない。そうこうしているうちに駅付近まで戻ってきてしまった。次の列車が来るまでまだ1時間近くある。仕方がないので日陰に腰を下ろし、持ってきた読み物で時間をつぶすことにする。しかし日陰でも暑いもんは暑い。たまたま近くにあった水道を勝手ながら使わせてもらい、タオルをぬらし首に当てる。これがとても気持ちいい。自動販売機で冷たい飲み物を買い、セミが鳴く中で本を読む。なんだろうこのシチュエーションは。

 駅舎に戻り、独特の雰囲気を堪能したあと15:59の列車に乗る。冷房がよく効いている。先述の西大山駅の様子を見ると、乗用車が何台か止まっており、ホームに入ってきた列車を写真に収めている様子だ。なんというか、車で来るのはちょっと筋違いの気がするけどな。そして山川で乗換えをする。この駅は駅員がいる最南端の駅らしい。ここまでワンマンカーで来ているので、まだ本日の18きっぷの印を押してもらっていない。駅員さんに頼もうと思ったが、別のお客さんの応対が大変そうだったのでそのまま次の列車に乗り込む。(頴娃駅では乗務員の人に判を押してもらっていない旨を説明をして降りました)

 山川から鹿児島中央までは、さっきの歩き疲れもあって眠りこけてしまった。目が覚めると、多くの人が乗り込んでいる。中には浴衣姿の人もいる。話の内容を横から聞いていると、どうやら今日は鹿児島市内でお祭りがあるのか?よくわからんが。花火なんかもあるんだろうか?ちょっと尋ねてみようにも、聞くに聞けない雰囲気だった。

 鹿児島中央駅(以前は西鹿児島駅だった)に着くと、時間は18時前。そろそろ今日の宿探しをしなくてはいけないのだが、鹿児島中央駅近辺で泊まるとなると、ちょっと明日の時間を持て余してしまう。なので、せっかくなので川内へ行ってみよう(唐突だな)。川内は、現在では肥薩おれんじ鉄道の始発駅。そこまではJR線なので、いけるギリギリまで行ってしまおうという魂胆。ここで泊まっても明日の移動には支障は全くなさそうだ。鹿児島中央で5分の乗り換えをして川内行きに乗る。車内でようやく車掌に18きっぷの印を押してもらうことができた。川内までの路線は、鹿児島の中心部が絡む線でもあって、利用者はそれなりにあるが、串木野でほとんどの人が降りてしまい、終点の川内まで乗る人はわずかだった。

 18:52川内駅着。駅前のターミナルは意外と広い。レンタカー店などもあり、新幹線の需要を見込んでのことだろうか。日曜日の夜、駅前はかなり寂しく感じられた。新幹線の需要が見当違いでなければいいが…。駅近くの宿をとって、今日は早めの就寝。仕事疲れは早めに抜いておかなくては。


2005年07月25日(月) 2005年18きっぷ旅行記2日目

    川内08:59───09:49鹿児島中央10:30───11:07隼人11:42───12:35栗野13:36─
─13:46吉松14:48───16:03人吉16:24───16:58吉尾

 ゆっくりと眠り、7時前に起床。朝風呂を浴びるが、やはり朝の風呂は気持ちがいい。天気予報を見ると、桜島上空の風向きという項目があるではないか。火山灰の処理って大変なんだね…。ズームインの西尾アナはやっぱかわいいよなーとか思いつつホテルの食事にありつく。朝食はしっかりとらないといけないんだね…って去年も同じことを思った気がする。

 川内駅には出発15分前に着く。何か…やたら階段が長い気がするぞ。改札口がかなり高い位置にある。これは新幹線が通るから?いや、そういうわけではなさそうだが、よくわからんなあ。ホームに下りると、駅の中にさらに改札口がある。これが肥薩おれんじ鉄道の改札だ。こうして18きっぷの使い道が減らされてゆくのか。昨年2004年春に九州新幹線が出来たため、今まであった川内〜八代間が第3セクターに移行してしまい、JRの企画である青春18きっぷが一切使えないというワケだ。

 まずは、改めて鹿児島中央駅へ向かう。昨日通り過ぎた時に見た駅の上にある観覧車が気になり、様子を見に行ってみた。こ、これは…阪急HEP FIVEのそれとほとんど同じだ。しかしこちらは一部シースルーのものもあるらしく、夜にはイルミネーションも施されるので懲り方は後発という点でもこちらが上のように思う。この駅にはショッピングモールも併設されており、夏休みとクリアランスセールのせいもあってか、高校生くらいの子の姿がとても多かった。

 隼人へ向かう。鹿児島湾を横に見ながら進んでゆくが、住宅も多く利用者もかなり多めだ。見所は特にナシかな。11:07隼人着。ここで一度外へ出る。準都市とでも言えばいいのか、片田舎の駅前ってこういう雰囲気だよな、となんか嬉しくなる。

 隼人から肥薩線へ。本来ここは通る予定はなかったのだが、鹿児島から熊本へ抜ける方法が青春18きっぷではこの路線しかないため、いつの間にか行く事に決定してしまっていた。11:42に出発し、どんどん高度を上げてゆく。木々の間を時速50km/h前後で抜けていくのはやはり気持ちがいい。程良い速さと言えばいいんだろうか、安心して乗っていられる速度という雰囲気。途中、NHK-BSの鉄道の旅で有名になった嘉例川に着く。しかし誰もいない。当初からここで俺は降りるつもりはなかったけど、独特の空気を持っているように感じられた。窓だけ開けて様子を眺めていた。木造の色合いが良い感じだ。

 隼人〜吉松間でも途中下車を試みてみるつもりなのだが、なかなか良い所が見つからずにいる。先述の嘉例川では在り来たり過ぎるし、有人の駅で降りるのもなんかシャクだし。大隈横川で降りてみることにする。ここも駅舎が100年近い歴史があるらしい。大隈横川へ到着すると、意外に拓けた土地にあるように感じられた。しかも有人駅っぽい。…このイメージは違う!俺が考えている途中下車とは違う!ということで大隈横川スルー。

 しかしながら…吉松駅に着くまでにある駅は「栗野」ただ一つ。有無を言わさずここで下車決定。とりあえず駅に降りてみると駅員さんがいる。駅員といっても常駐してる一般の人のような感じ。駅を出てしばらく足を進めると、水が出っぱなしの蛇口とバケツが置いてあるのに気付く。最初はあまり気にしてなかったのだが、別の道を歩いていると町役場を発見する。その名も「湧水町」(道路上の標識は「栗野町役場」のままだったが)。今年の市町村合併で栗野町と吉松町が合併して湧水町となったらしい。「湧水」…?そういえば道沿いにあった小川も水がきれいだったような。改めて見てみると、小魚も泳いでいるほどのキレイさだ。さっき見た水が出っぱなしになってた家の前を再び通ると、その家の人がたまたま外に出てたので話を聞いてみた。どうやら湧き水を川から取ってきているとのことらしい。なにっ!!どうやら、すぐ近くに湧き水をたたえた池があるらしいので行ってみることにする。

 歩いて10分ほどで着いた所は、水がさらさらと流れるなんとも落ち着ける公園だった。池を覗いてみると、今まで見たこともない水の透明さ。軽く水をすくい、顔に当てると、真夏の晴れた昼間だというのにとても冷たい。公園に来ていた3世代の家族連れがいたのでそのおじいちゃんに声をかけてみると、彼らは鹿児島市内から1時間以上かけてやって来たということらしい。九州内では割と有名らしく、テレビなんかでもたまに紹介されるんだそうな。そうなの?九州の人たち。水の透明さにしばらくボケーッとしてしまい、出発ギリギリのところまで公園にいた。流れる水の音、その水の冷たさ。30度を超える夏の真昼に、束の間の桃源郷を見たような気がした(ちょっと言いすぎかな)。

 次の列車を待つために駅へ戻る。出発時間より10分ほど早く駅に到着したので、駅をいろいろ眺めていたら、常駐している人がいる部屋に「さようなら山野線」と書かれたプレートが壁際にかかっているのに気付いた。そこにいた人に話を聞くと、プレートに書かれている通り昭和63年1月をもって廃線となったらしい。昭和63年…1988年なので今から17年以上前だ。山野線とは、ここ栗野から水俣まで運行されていたらしいのだが、利用者不足と周辺地域の過疎化によって、ということだ。栗野駅のホームはそのままになっており、元々使われていた1番ホームはフェンスが敷かれ、線路は取り除かれていた。過去の繁栄ぶり、そして衰退ぶりがうかがえる。過疎化の波は今なお著しいということか。

 ホームで列車を待っていても、他に人が来る気配はない。このあたりの人はみんな車利用なんだろう…。1駅だけ乗り継いで吉松駅へ到着する。ここで約1時間の列車待ちになる。駅前には観光バスが1台止まっており、駅に着く「いさぶろう号」を待っているようだ。ちなみに「いさぶろう号」とはこれから俺が乗ろうとしている「しんぺい号」の逆方向を走る際の列車名である(要するに折り返し運転なわけです)。駅前を少し歩くと、「駅前温泉」なるものや観光SLセンターという飲食施設なんかもある。鉄道を利用した観光開発を計画しているのだろうか。こぢんまりした駅前ながらもどこか華やかな、そんな感じだった。SLセンターで食事をとり、時間をつぶすことにした。

 14:22に人吉方面からやってきた「いさぶろう号」が到着し、大勢のお客さんが降りてくる。様子を見る限り、大半はさっき見たバスツアーのお客さんのようだった。「しんぺい号」は基本的に座席指定となっているので、指定席券を購入して乗り込む。さすがに普通列車だけを乗り継いでこの列車に乗る人は俺以外には2〜3人くらいしかいない。出発前に特急が到着し、そこから乗り継ぐ人が多いのだろう。と思っていたのだが、特急から乗り換えてくる人も数人だ。10人程度でしんぺい号は出発。指定席券意味ねぇなこりゃ…。

 そもそも、俺にとっては観光列車なんて必要なかったのだが、他にこの時間帯を走る列車がなくて強制的にこの列車に乗らされた、とも言える。これより早いものに乗ろうとすれば、吉松発9:05の便に乗る必要がある。つまり鹿児島中央を6:35、隼人を7:11に出なければいけない。しかしそんな早く出たところで、先の行程を考えると全く意味がない。…まあそれはいいとして。この観光列車は、肥薩線の出来たいきさつや、工事の際に犠牲者が出たほど大変なものだった、という説明を事細かにしてくれる。停車時間も少し長めにとっており、写真も多く撮った。日本三大車窓といわれているそうだが、そのうち一つは既に廃線となっているので、名ばかりといえるかもしれない。

 1時間15分の観光列車を楽しんだ後は、人吉から今日の宿である吉尾へ向かう。あらかじめ大阪にある熊本県観光案内所でこの温泉の存在を知ったのだが、案内所の人もあまり存在を知らないらしく、電話番号を教えてもらう程度に止まってしまった。1週間前に電話をして、「いきます」という旨を伝えておいた。この駅で降りる人はどうやら俺一人だけ。電話をした際に宿のほうから「駅から来るの?そしたら迎えに行くよ」と言っていたのでしばらく待つことにした。

 …来ない。待てど暮らせど来ない。到着時間まで聞かれてたのに。「まあ1週間前だしな、忘れてるのかも」とかなり強引に解釈し、川沿いの道を10分程度歩く。セミの声と鳥のさえずりが心地良い場所だ。宿に着くと汗だくになっていた。宿の人に話を聞いてみると「そんな電話あったっけ?」ってな調子だ。確かあの時電話受けた人っておじいちゃん声だったよなあ、伝わってなかったのかも。1泊2食は別段問題なさそうなので、まずは一安心。

 ここの温泉は正に源泉かけ流しというヤツで、早速お風呂へ向かう。こ、これは…。湯の量がハンパじゃねえっ!!マジ半端ネエ!!湯船からあふれた温泉が排水口で渦巻いてますもの。体を洗ったあと、湯船に体をつけるとサバーンと湯があふれ出す。物凄い優越感。そして湯船から上がっている間にも湯がすぐにたまり、また入ってサバーン、もっかいザッヴァーン…4回くらい繰り返したかな。アホだ。そういやメール打っておこうと思って携帯見たら、おもっくそ圏外なのな。うぉー俺そんな場所に来てんのー??とまた違った優越感。ほんとアホだなー。

 今日はあとは晩飯食って寝るだけだ。しかし今日の行程ってかなり楽な行程。9時に出発して17時着ってどういうことよ?学生時代の頃、夜行列車ばっかり乗って無茶していた、あの時代へ戻りたい。


2005年07月26日(火) 2005年18きっぷ旅行記3日目

    吉尾08:14───08:50八代09:06───09:41熊本10:04───10:37肥後大津10:51─
─11:44宮地13:05───13:56豊後竹田13:58───14:16豊後清川15:35───16:25大分16:51─
─17:45臼杵─(タクシー)─臼杵港18:30─(フェリー)─20:50八幡浜港─(タクシー)─八幡浜21:39─
─22:35宇和島

 朝6:30に自然起床、今日もいい天気そうだ。湯があふれ出る温泉へ朝風呂だー!ヤッホーイ、ザブーン。また3回ほどやってしまった。風呂から川が見えるのだが、その川に動きがない。あとで聞いてみたら、下流のダムがせき止めているらしく、流れが止まってしまっている。でもそれでも水はきれいな感じだ。球磨川の上流はやはりすがすがしい。用意してもらった朝食をいただきつつ、今日の台風情報を確認する。どうやら関東地方へ行ってしまうようなので、フェリーの心配は大丈夫だろう。雨男の汚名返上だ。

 球磨川を一気に下り、八代駅に到着。駅周辺はこぢんまりとしている。九州新幹線の影響で、メインが新八代に移動しつつあるのだろうか?よくわからんが。八代〜熊本間は住宅が多いこともあってか、利用者は割と多い気がする。しかしワンマン。車内で高校の同級生と思われる子同士が偶然車内で会う、という光景を二度ほど目にした。こういう感覚っていいなと思う。移動手段の途中で会う、っていうのは10分に1本列車が走るような都市部では普通ありえないからなあ。

 熊本から豊肥本線に乗り換える。ここから阿蘇山を経由し、大分へ抜ける。肥後大津までは通勤車の装いを見せ、肥後大津から阿蘇あたりまでは山ラインの景色を見せてくれる。しかしどうにかしてほしいのは、宮地〜豊後竹田の列車の少なさだ。宮地発の列車は7時台のものを逃すと、13時台まで何もない。13時発を逃すと、17時頃のものまで無い。特急は走っているので、場合によってはこの区間だけ使おうかとも考えたが、昨日の吉尾宿泊で問題は解決。普通列車のみで行けることになったので、宮地では待ち時間の1時間を歩いて過ごすことにした。

 宮地に関してはあまり情報を仕入れてなかったんだけど、着いてからパンフレットを見ると水がおいしい所だということが分かり、湧き水を探しに歩いた。500mほど歩くとスーパーがあり、その横に出っぱなしの水があった。「水神」と書かれてあるので、これは間違いないだろう。めっちゃめちゃ冷たい水だ!今日は日差しも強く、昨日と同じくタオルを濡らし首に当てる。…極限の気持ちよさだウハー。たまたま外に出てきた店員に聞いてみると、至るところに湧き水が出ているらしいので、いろいろ探ってみる。神社に着き、ここでも神の水なるものを見つけ、顔を洗い、足も濡らす。ああ…水最高。

 しばらく歩き回って、駅へ戻る。何やら高校生が大勢で駅へ向かってるな。宮地発・豊後竹田行きの列車は夏休みでも通学する生徒たちも含め、かなりの人が乗っている。山間を進み、駅間もそれぞれ10分くらいかかる。こういう所に住む子って大変だろうな。田舎は田舎の良さがあるんだろうけど、人が少ない分仲間意識・人間関係なんかが大変なんだろうな。

 豊後竹田から大分へ向かうが、このまま行くと臼杵のフェリー乗り場か八幡浜駅周辺で時間を持て余してしまう。なので、もう一度途中下車を試みる。緒方駅あたりにしようと思ったが、有人駅なので急きょ次の豊後清川へ変更した。駅へ降りると、小さな案内所兼売店があり、この辺りを歩いて行ける場所を聞くと「特にない」とつれない返事。とりあえず近所の道の駅へ足を運び、少し遅めの昼食をとる。トイレに行くと、どこにでも見られる落書きがここでも見られた。「090-8xxx-XXXX」←●●中の▽△はすぐヤれるぞ! とか、 ○○高の女子は性病持ち多いぞ とか、「お前ら落書きするな!←お前がするな←お前もな←うるさい←きりがない」とか。どこの中高生もアホばっかりでなんかちょっと一安心(不安になるほうが大きいかもしれんが)。

 少々時間を持て余したが、さっきの案内所へ戻りアイスコーヒーをもらいながらこのあたりの話を係の人にいろいろ聞く。やはり話題は“市町村合併”。ここ旧清川村も例外ではなく、「豊後大野市」となって今年3月合併されたらしい(余談だが“大野市”は福井県にある)。何かと大変なことが多いそうですわ。道の駅が出来て案内所の商売あがったりだそうな。俺は『道の駅』という発想はかなり良いと思っているんだが、そのとばっちりを受ける所も多いので、一筋縄ではいかないんだと改めてわかる。

 そして大分へ移動。とりあえず九州の県庁所在地の駅を3つ見てきたけど、駅前の規模の大きさは鹿児島中央>大分>熊本といった感じだな。これからフェリーに乗るので、大分から臼杵へ移動する。近いと思ってたけど、結構1時間程度かかるんだな。臼杵に着くと、ここからフェリー乗り場まで移動しないといけない。移動手段は徒歩かタクシー。案内によるとここから1.3kmほど離れているらしい。気温は33度、天気は晴れ。…うーむ、20分ほど歩くか?大きい荷物持って?しかし駅前にタクシーも止まっていないので歩くしかねーか?…歩く。暑い!!暑い!!そこへタクシーが通る。空車。「おーい!!」誘惑に負けました…。だってマジ暑いんだもん。18:05頃港に着き、手続きを済ませる。18:30にフェリーは出発し、同時に仮眠に入る。明日は一日中自動車に乗る予定だから、休めるときに休んでおかないと。

 20:50八幡浜到着。外はもう真っ暗になっており、ここはさすがにタクシーを利用する。歩くと確実に40分はかかってしまい、普通列車に間に合わない。21:39発の普通が最終電車になっており、特急列車はまだ走っているが、今回は18きっぷの旅なので除外。タクシーで駅前に到着すると、ほとんど誰もいない。周りの店は居酒屋以外全て閉まっているし、何よりネオンが少なくてすごく暗い。本来そういうものなのかもしれないけど、駅前の雰囲気としては寂しい。宇和島行きの最終列車を待つが、虫の多さに参ってしまう。

 宇和島行きに乗るのは部活帰りの高校生と、酒に酔ったおじさんくらいだ。車両は特急列車を改造したような感じで、すごくくつろげるが、あまりに人がいなくてエンジン音だけが空しく響き渡る。部活帰りの高校生もほとんどしゃべらず、寝ているか携帯電話をいじっているだけだ。宇和島へは22:35到着。駅近くのホテルを取り、明日の準備を調え、すぐさま睡眠という形になった。


2005年07月27日(水) 2005年18きっぷ旅行記4日目

(終日レンタカー利用)
  宇和島──(R320・R197)──高知・梼原──(R440)──四国カルスト──(R33)──松山市街──(R317)
──今治市街──(R196・R11)──西条市街


 18きっぷ旅行記とは言えないこの4日目。これからの計画は、レンタカーを宇和島で借りて翌日新居浜にて返却をする予定。当初は海周り(佐田岬半島etc.)を計画していたんだけど、山側の行程を考えてみたらこれが結構楽しそうだったので、海側も捨てがたかったのだが、山寄りで行くことにした。まずはR320にて鬼北へ。走りやすい道が続き、途中にある道の駅でみかんジュースを購入する。

 ここからは山奥へ進んでゆく。四国カルストを目指すのだが、地図を見るとかなり道がクネクネしているのだ…大丈夫か?引き返すわけにもいかないので、このまま突き進む。あらかじめネットで仕入れていた情報では、R439は勇気がない限り車で行くなとあった。どんな情報だよそれは。ただR440の話はあまり知らなかったので、かなりおっかなびっくりの感じで進んでいった。確かに道は狭いが、離合が出来ないほどではない。途中、R440が通行止めとあり、県道へ迂回することになる場所が出てきたときはかなり焦った。

 2時間くらい走っただろうか、突如道が開けて峠に到着した。高さはおよそ1200mくらい?かなり高度を稼いできた。さらにここから国道を離れると展望台に行けるらしいので、行ってみる。・・・牛が放牧されているではないか。車を降り、すぐ横で草をほおばる牛。黒いのとブラウンのがいる…牛。間近に寄ってみると、本当に彼らの草の食べ方は「もしゃもしゃ」という擬音がよく似合う。

 近くのレストランで軽い昼食をとり出発。あとはひたすら下ってゆく。R440の道は狭いけど、『酷道』といわれるほどのものではなかったのでとりあえず一安心。松山市内へ向け、ひたすら山を下る。途中に、水が流れている所を見つけ一旦車を停める。福地蔵の湧水と書かれてあり、水の成分が書かれた掲示板を読む。一般に売られている水との成分比較表まであり、とても参考になった。そこで初めて気付いたのが、海外のミネラルウォーターには“硬水”が多いということ。以前買った水で「大してうまくもないな」と思ってた水が例外なく硬水だったのには驚いた。ここの湧水は典型的な“超軟水”のようで、一すくいして飲んでみるとこれがウマイ。頭からも水をじゃぶじゃぶかぶってしまった。そして持ったままになってた空のペットボトルに水をたっぷり詰め込んだ。キンキンに冷えているので、すぐにボトルの外側に水滴がついてしまう。ここは有名なんだろうか。(ちなみに後日ネット検索してもあまり出てきませんでした)

 その後久万などを通り過ぎるのだが、もらった地図が少し古く、地名が把握できない。古いだけでなく市町村合併が行われているせいで、何が何やらという感じだ。合併の利点欠点を地元の人は理解しているんだろうか?こんなところでも弊害が出てくるなんて想像すらしていなかった。合併前後がよくわからない町を抜けて松山市内へ突入する。

 松山市内はやはり車が多くなってくる。改めて道後温泉と石手寺の場所を確認し、実際駐車するところまでは行かないまでも、観光場所だけ立ち寄って中心部を離れる。本来なら車を停めて見て回るべきなんだろうけど、ちょっと時間的に厳しそうだし駐車料金をケチってしまってるのでここは早々と退散する。

 ここからは今治へ向かう。なぜ今治か?以前、仕事の関係で道後温泉へバス旅行する機会があったのだが、しまなみ街道を渡っていく場合に高速経由で行くのとR317経由で行くのと両方の方法があったのだが、結局その時は高速道路を利用したので、山越えのR317がちょっと気になっていたのだ。通ってみたところ、何てことはない普通の山間の道だ。ちなみに、こういう山道を通るときは基本的に窓を開け放すようにしている。実際そのほうが涼しいし、外の音を遮断してしまうのもあまりよくない。ということで運転中は緊張してるので、服の下はいつも汗だく。

 さ、いい時間になってきたのでそろそろ今日の宿へ向かおう。明日の朝に新居浜へレンタカーを返さないといけないので、この周辺で泊まる必要がある。事前に仕入れた情報でそれなりに候補は挙がっていたが決められない。四国カルストあたりでも人に聞いたりしてみたんだけど、泊まるところはあまりわからんという返事で言われてしまった。こうなると、もはや直感だ。古くからやっているということで湯之谷温泉(西条市)へ寄ることに決定。

 で、西条市へ向かうことにしたのだが、途中の道の駅へ寄ったり、あまり見たことのない店に立ち寄って時間をつぶしているうちに日が暮れてしまった。とりあえず国道11号線まで出てこれたが、夕食をとるようなところがあまりない。探しているうちにコンビニしか見つからないので仕方なくそこでおにぎりなどを購入。温泉に着いたのは夜9時を過ぎてしまっていた。

 今日の宿泊地、湯之谷温泉。ここは基本として銭湯である。受付(というか番台)へ行くと、おじいちゃんが座っている。夕刻に「今日宿泊する」という旨を電話してはいたのだが、その電話を受けた人が今いないらしく、そのおじいちゃんはどうしていいかわからない様子だった。よくよく聞くと、風呂の営業時間は夜10時までらしく、とりあえず風呂には入りなさいという返事をいただいた。部屋は空いているのでそこに荷物を預け、風呂へ。ものすごい硫黄の匂いで湯船の温度が熱すぎる。地元の人たちが集まっていて、高校野球のことが話題になっていた。今年は済美が出るとかなんとか、そんな話をしていた。なんか、小銭を掛けたとかそんな話をしていたような気もするが…聞かなかったことにしておこう。

 風呂から上がり、受付に戻ると電話を受けた人が戻ってきていて、部屋の準備をしてくれていた。「布団は自分で敷いてねー」だって。やっぱり運転は疲れたので即就寝。


2005年07月28日(木) 2005年18きっぷ旅行記最終日

   新居浜09:57───10:53観音寺11:07───12:03坂出12:27───13:05岡山13:17─
─14:08新大阪(以下略)

 今日が最終日。あとは大阪に帰るのみだ。もうなんか体が大学生の頃のようについていけなくなってるなあ…、明日からまた仕事だっていう気持ちばっかりが頭に出てくるよ。まずは湯之谷温泉から新居浜駅へ向かうため、レンタカーを返却しに店へ行く。ガソリンを満タンにして返すんだが、やっぱり今ガソリン代高いよ!1L120円とかってどういうことだよ!

 新居浜駅へ。ちょっと早めに到着してしまったので、構内にある喫茶店でミックスジュースを注文。やっぱり喫茶店といえばミックスジュース以外ないと思う。メニューにないとなんか物凄く寂しく感じてしまうくらいに。で、ここから瀬戸大橋へ向かうため坂出まで向かう。列車がホームへ到着して乗り込もうとするが、手動ドアでいきなり驚いてしまった。そういえば以前もJR四国を利用した時も乗ってる人が少ないなあと感じた時があったが、今回も改めてそう感じる。やはり、全国的にモータリゼーションの波が進んでいるんだろうな…俺自身が車一台持ってるくらいだもんな。

 海沿いを進んでゆく。こういう場所で住居を構えると、どんな生活になるんだろうとか想像をしているとなんだか楽しい。あくまで想像なだけで、実際にしようと思うかどうかは疑問だが。しかしどうしてだろう。旅館でかなり寝たはずなのに、列車内でもまた寝てしまう。観音寺に到着して目覚め、また坂出に向かうまででも寝てしまうし。どうなってんだ俺の体力の低下具合は。

 坂出から快速列車に乗り換え、四国内でも一番利用人数の多いとされる岡山〜高松間の列車に乗るのだが、なんとか座席に座ることが出来た。瀬戸大橋を渡って岡山駅へ到着。

 異常に体がだるい。今すぐにでも家に帰りたい衝動に駆られてきた。夏休みの今、岡山から姫路に向かう列車は基本的に1時間に1本しか走っておらず、座れない可能性が高い。タイミングによっては1時間強立ちっ放しの移動になるかもしれない。・・・もういいや。今回はもう帰っちゃおう。ということで岡山駅で新幹線のチケットを購入し、ひかり号に乗り込む。おかげで岡山から新大阪まではあっという間だ。1時間もかからないってどういうことだよ。

<終>


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ということで、2005年の旅は「水」がキーワードになっていたように思います。
栗野の湧水、宮地の水神様、台風の被害の可能性(被害なかったけど)、
四国カルストから下った所の湧き水。そして各地の温泉。

これは図らずもそうなった、という意味で価値があります。
特に宮地での満足度の高さはかなりのもので、改めてもう一度行きたいという気分になります。

しかし、体力落ちたよなあ俺…夜更かしも出来ないとは。

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