■日々コレ精進ナリ■

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ニュージーランド旅行記、合計180KB。
それを全部PCに打ちこんだおばかさんの戯れ言。
その一覧はトップページにあり。

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2002年06月27日(木) 映画代は500円弱

 今朝同じ部屋に泊まっていたみんなは、仕事の為に7時に起きて速攻出ていってしまった。かなりバタバタとしていたので俺も半分起きていた。8:30に改めて起きてキッチンに移動すると誰もいない。そこへオーナーのJohnがやってきた。

 昨日の電話(雇用の件)はどうだったか?と聞くと、やはりというか期待外れというか、ダメとの返事。詳しく聞くと…「まず車が必要で、6人以上は欲しい」とのこと。おーい、仕事ないからって昨日出てった人たち戻ってこーいって思ったね。今は、大抵の人が最初から仕事が無いと思っているらしく、新たに来る人が少ないようだ。本当にタイミング最悪だ。その後よその宿にもダメだろうと思いつつも仕事探ししに行くと、やはりダメだった。

 以前話したことがあるだろうか、こういう移動が必要な仕事は個人の車所有が大前提になる。そしてグループ行動が基本なので、ピーク時は何の問題もなく他人の車に同乗できるけど、時期によって職を求める人のバラつきがあるので上手くいかないこともあるとか。冬にみつけるのは至難の業か。


 もうあーきらーめたーーーー。──あきらめ早いかな?


 今日は木曜日。New Zealandでは木曜日に映画が新しく入れ替わる。日本の場合は土曜日やね。新聞でチェックすると、今日から公開された映画は『Minority Report』『Spirit-stallion of the Cimmarron-』『Snow Dogs』『Scooby Doo』など。あくまでここHastingsの映画館に限る。でも全国的に同じだと思う。町に出て『Snow Dogs』を見ることにする。ディズニーの実写ドラマだ。これの題材はズバリ“犬ゾリ”。けっこうわかりやすかった。ストーリーはありがちでイマイチだったかも。

 その後図書館に行って、日本の国のことが書かれた本を読む。前にRotoruaの温泉で会ったマオリの子たちに、自国愛というか、知る心は何たるかを教えられてからは、我が国を少しでも知らなければ、という気持ちが強くなった。それで、その本には「日本は決して安全ではない。数はまれだが凶悪犯罪も存在する」というようなことが書かれていた。安全とは…、わからん!考えんのヤメー。

 もうここHastingsに未練はないので(少しはあるけど)、次の目的地のバス予約を済ませる。48$、Intercity高いな…。夕方宿に戻ると韓国人のカイが話しかけてきた。「俺明日でここ離れるよ」「今日で仕事終わっちゃったから」とぬかしやがる!テメーそんなこと俺がバス予約する前に言えー(泣)。せっかく車に乗せてもらえるチャンスやったのにー。まあ彼は途中のPalmarston Northパーマストンノースまでしか行かないんだけど。

 体がだるい、晩飯は抜きにしよう…。


2002年06月28日(金) 融通利かないわねェ

 大移動。HastingsからWellingtonウェリントンまでおよそ300km。バスでおよそ5時間の距離。なぜだろう、金曜日ということもあってか、随分バスが混んでいる。この時期はいつも2人分のバス座席を1人で占領できるのに、今日は運悪くおばあさんが俺の隣に座ってしまった。足を大きく広げてくつろぐことが出来ないではないか。途中、Palmarston Nth.でバスを乗り換えるからあとの2時間半は1人で座って楽に過ごせたけどね。

 Wellingtonに近づくにつれて雲行きがあやしくなり、残り30kmくらいの所でいよいよ雨が降り出してきてしまった。

 15時にBus Depotバス停に到着したら、乗客がすべて降りている。今日の宿であるYHAはここから2kmほど離れている。

「YHAまで送っていただけませんか?」と運転手に聞くと
「あー、そこに巡回バスがあるからそれ利用するといいよ、1$だし」などと言われてしまった。
「テメエ、そのバス使って俺を送れ!」と言っていたのは心の中だけだった。

 しゃーないな。言われたバス停に行くと、2階建てのバスが止まっていた。そこで「YHAに行きますか?」「はい」と言うから値段を聞くと、2$と申すその運転手。「1$って聞きましたよ?」「値段変わりましてん」と、そのマオリ運転手は少しふてくされ顔で言ってきた。ったく…2$かよ。雨も降ってるから歩くのもイヤなので仕方なく乗ることにする。数分後に到着。Wellington YHAは、02年6月時点でNew Zealand最大の収容人数を誇るユースホステルだ。最高230人が宿泊可能。でも今は冬なので60〜70人程度と思われる。 

 部屋に荷物を置いて外に出ると、雨はあがっていた。そして、再び発見してしまうアジア人の嵐。何だってんだホントにもう。見ない時は全然現れないクセに、見るとなったら大集合か。ガキは祖国に帰りな!(ガキ…俺か) 第一、小学生くらいの中国の子供が流暢に英語喋っとったら何かムカツクねん。お前中国人の誇りはどうした、と問い質したい。ま、日本人でも同じやけどね。おもいっきり日本人顔の子供が英語喋っとったらね…。

 買い物を済ませて宿に戻り、キッチンを見ると中華鍋にガスコンロが用意されている。最近はNew Zealandもガスが普及してるな、と思いつつ今日の飯はキャベツ中心のチャーハンに決定。こっちに来て、もう何回ほどチャーハン作ってるんやろか。10回程度では足らないはず。でも調味料が限られている(持ち運んでない)のでいつもカレー味かしょう油味になってしまう。たまには違う味も作りたいけど、面倒だ。


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Wellingtonについてから綴った日記がこれ。↓



==(06/28)大打撃==


いつのまにやら、時は6月末。

2002年ってもう半分過ぎましたか。時間感覚がヘンです。
そしてこの日記の意味もヘンです。
先月に比べてマイエンピツ登録が5件減りました。

確かにダメージでかいけど、くじけません。
今でこそ、更新ができないだけであって、帰国したら、
貯めこんである日記を一気に更新してやるんだからっ!

デザインもいい加減変えようと思ってますが、
多分どこぞから勝手に背景借りてきて(マナー違反)
レイアウトを軽く変える程度でしょうけど。


え。


仕事はですね、ダメダメちゃんでした。ということで
Wellington(ウェリントン)に移動です。ガウ。諦めの早い男。


2002年06月29日(土) 雨のWellingtonで考えた

 Wellingtonに来た目的は、NZ最大の博物館&美術館である“Te Papaテパパ”を訪れるためである。旅の途中「WellingtonはTe Papa目的だけで行ってもイイかもよ」という情報をもらっていたし、もっとも、ワーキングホリデー始まってすぐのホームステイ先でも「Wellingtonに行くならTe Papaには行っておきなさいよ」と言われていたので、結構楽しみにしていた。

 そのTe Papaなんて所詮、国が管轄していて入場無料、一部の施設で別料金を取るって程度のものだから、大したことはないだろうとタカをくくる。

 しかしその発想は、税金の使い方が思いっきり変な日本の政府を見てきているからであることが思い知らされた。もう、ハンパでないくらいデカイ。

 今まででもあまり博物館なんて行くことなかったけど、日本で見るそれよりも2〜3倍はありそうだ。何たって5(6?)階建てで、しかもそれぞれの階層の面積が広い。あまりに展示されている数が多すぎてほとんど覚えてないけど、一番印象に残ったのは“コンビーフの缶”を何個も使って作った牛の像。なんというジョークだ。全部くまなく歩き廻ったら平気で2時間経ってしまっていた。英語で説明書きされているから深く読んでいないし、現地の人がじっくり廻ったら3日くらいかける必要があるかもしれない。でも、これほどのでかい施設が原則無料で、寄付のみで成り立つのだろうか、といささか気になってしまった。俺ってばおもいっきり日本人気質。

 出ようとして階段を降りると、何やらマオリの歌が聞こえてくる。ハモリつきだ(当然だ)。かなり練習を積んでるんだろうなと思って歌っている場所まで足を運ぶと、これがみんな若い子(高校生くらい)ばっかりなのだ。これがもし日本なら、「やってらんねーよそんなモン!」と大半の人は投げ出すかもしれない。これは…親の代・それ以上の先祖に対して誇りを持っているからこそなのかな、とも思える。

 今日の天気は一日中雨らしい。そうなると本当に何事もやる気が失せる。大きな図書館に移動して(それにしてもドコに行っても図書館には行ってるナ)、『フットロットフラッツ(Foot Rot Flats)』というNew Zealand独自の4コマ漫画の日本語訳された本を読む。ちなみにここにはなぜか『じゃじゃ馬グルーミンUP!』の漫画が置かれていた(全巻ではなかったが)。

 この街は風が強いと言われているのだが、今日に限っては風よりも雨のほうがよっぽど強い。ほとんど歩きまわれていないので、ここでの滞在を延期することにした。次の行程はどうしようか。Wanganuiワンガヌイ?Taupoタウポ?New Plymouthニュープリマス?何しろ北島は、道路は多いくせにバスがかなり少ないため、車を持っていないと選択肢が格段に減る。行きたい場所が多いと、引き返しをしないといけないから交通費も余分にかかる。何とかならんか。



 話は変わるが俺は以前、彼女が全然いないということを話してた時に、とある同年代の女性に「モテそうなのにねー」と言われたことがある。まれなことだが、似たような状況が3度はある。そして今日も言われたのだ。こういうことを言われる俺って一体何や?と非常に疑問に思う。

 そんなことを言ってしまえる女性は、「モテるんだから私は釣り合わないな」なのか「モテるかもしれないけど私はお断り」なのか、はたまたそれ以外か。いずれにしても、俺がアプローチをかけようとする以前に誘いを断られた形になる。

 そして、その言葉の使い方も気になってしまう。なんで「モテそう」なんだ。仮に「モテるでしょ?」と問われるなら「いやーそんなコトないっすよ」と返されるのがオチだと思っているからか?言われてその時は悪い気分はしないけど、後々考えると“訴えたいこと”がわからなくなる。モテそうとか言うなら俺の彼女にでもなりなさい。座席は空いてるよ!


2002年06月30日(日) 見どころたくさんで困る

 朝、8:40に起きて窓の外を眺めると雲が少ない。これは延泊手続きした価値がありそうだ。

 朝食をとる。
 最近は三食のうち朝食が一番量が多い。パンを数枚食べるのだが、もう完全にパン食が定着してしまった。こっちで買う食パンはとにかく量が多くて、食べまくらないと当たり前のように賞味期限が切れてしまう。というより実際おいしくなくなってしまう。1回分のパンは、トーストスライスで大体15〜20枚。トーストスライスとはいえ、日本で言うところの8枚切りくらいの厚さ。5日ほどで賞味期限が切れてしまうので1日あたり4〜5枚は食べないといけない。最初のうちはつらかったけど、今は全く気にならなくなってしまった。今までの最高記録は朝食だけでトースト8枚。

 そんなパンの朝食を終えて、今日の目的地Mt.Victoriaマウントビクトリアへ向かう。しかし、マウントとはいっても標高200m以下の小さな丘だ。少し裏手の住宅地から道路の端へ行くと舗装されていない小道を見つける。犬の散歩をしているおばあさんに挨拶を交わしてから小道を30分近く歩くと、突然景色が広がってついでに小道もなくなってアスファルト道になってしまった。そう、ここは車でも来ることが可能な場所。ちなみにNapierのBluff Hillでもそうだった。

 どこぞの観光バスが、俺が着いたと当時に頂上付近の駐車場に止まり、大勢の客が降りてきて頂上の展望地(lookout)が人だかりになってしまったので5分とたたずに踵を返してしまった。来た道とは違う道で市街地へ戻る。

 歩いている途中でジュースの自動販売機を見つけて、なんとなく買いたくなってしまったのだが、1.20$。小銭をきっちり持っていないので1$と50¢(セント)コインを入れてボタンを押す。───ジュースが出てこない。バン!と叩いても出てくる様子はなく、仕方がないのでコイン返却をすると、なぜか50¢コインが2枚戻ってきた。

 「??」混乱した。なんで50¢減ったんだ?ワケがわからなくなって、返ってきた50¢を1枚入れてボタンを押す。出てこない。さらにもう1枚コインを入れる・・・やっぱり出てこない。もういいや、差額の50¢は諦めようと返却レバーを引く。

───反応なし。

 おい…。うわぁ自動販売機に1.50$パクられたー!!カフェの店先に置かれてあった自販機だったのでその店員に事情を伝えると、その店員は両ひじを上げ手の平を上にかざし「俺は知らないよ、そこに書いてある番号に電話して聞きなよ」と言われてしまった。よりによって電話しろってか!ただでさえ電話嫌いなのに、電話代払ってまで聞くのもな…。結局1.50$を自販機に寄付してその場を去る。あー情けない。

 次の目的地はWellington Station(ウェリントン駅)。ここら周辺はそれなりに電車が発達していてここWellingtonを基点に北へ3方向にそれぞれ30〜40kmほど伸びている。かなり規模の小さい梅田発の阪急電車みたいなもんやね(わかりにくい…)。日曜日ということもあって、オフピークの値段で電車に乗れるけど結局乗らずじまいで済ませ、ホームと電車内の様子を写真におさめて満足してしまったようだ。その後1時間ほどはネットして遊んでYHAに戻る。

 晩飯も終えてソファでのんびりしていたら、額に"GERMANY"とペンで書いた顔の赤い男が「Ronaldo(ロナウド)〜!!Hoo!!」などとわけのわからん状態で部屋にやってきた。今日はサッカーWorld CupのFINAL(決勝戦)。ドイツ対ブラジルで、その彼はどうやらブラジルを応援しているようだ。じゃあその額の文字は何だ?と聞いてみると「これは俺の彼女が書いたモノだから消せないよ、ウヘヘ」という感じだった。どうぞ勝手にしておくれ。

 夜も更けてくるといよいよ決勝戦も近いという雰囲気で、ラウンジに人は全然いなくてみんなテレビルームに集まっていた。多少の程度はあるにせよ、どこの国の人も反応は同じやね。2−0でブラジルの勝ち、ドイツ無念。番組の最後で簡単な総集編をやっていたけど、日本の映像はほとんどといっていいくらい無かった。実際に見に行く人でなければ、どこで開催されているかなんて大した問題じゃないのかも。閉会式は全く放送されなかったけど、本当にそんな式あったの?

 あ、先週から見ようと思ってた『M:I2』見逃してしまった。まあいいや。



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NZの豆知識を気分的に綴った当時の日記。↓


==(06/30)Jamie Oliver と Pam's のおいしい関係==


ニュージーランドでスーパーマーケットに行くと、
必ずといっていいほど目に付くのが

「Pam's」

という、飲食品関係はほぼ全てに手を付けている企業である。
調味料をはじめ、パン、卵、炭酸飲料、ベーコン、牛乳、お菓子、など、
果ては医薬品まで作ってしまっているコンセプトなしの企業だ。

で、そのPam'sのテレビCMに出演しているのが、

Jamie Oliver(ジェイミー・オリバー)

という、英国出身の若手料理人なのだ。確か20代後半だったと思う。
存在意義としては、日本でいう「ケンタロウ」あたりだろうか。
個人で本を出したり、ビデオを出したりしている。

ニュージーランドでは結構有名らしい。

で、そのPam'sのCMがすごい。
Jamie Oliverが勝手に人の家の台所に上がりこんで、
そこの家主にまずはあいさつをして、
そして勝手に料理を作り始め
(もちろん使うのは自分で持ってきたPam'sの食材)、
出来上がった料理を外に持ち出して食って帰ってしまう、
その姿を見た家主がボーゼンと立ち尽くす、
というムチャクチャなCM。

日本なら「不法侵入を促すのではないか」とか
ワケのわからんクレームをつけてきそうなバカクレーマーがいそうだけど、
ニュージーランドはそんなコトはなく、無事に続編のCMを放送してきました。

次のパターンは、Jamieの両親と思われる家に自分の子供を連れてきて、
そこのキッチンで、もうそれはハチャメチャに子供と一緒に
暴れまわり、料理はおろか、食材(ケチャップやクリームなど)で遊びまくって
キッチンをとんでもない状態にしてしまって両親に見つかってしまう、
というシナリオ。
ちなみに、両親に見つかったときに、Jamieはパンをくわえていたと思う。

まあそんなことはどうでもいいが、日本ではまず見られないようなCMだ。


イマイチ調べてないんだけど、この「Pam's」というのは
ニュージーランドだけのブランドなのだろうか?
スーパーで買い物する時には、たいてい「Pam's」の商品が
同じ系統の中で一番安くて、よく購入してしまうんだけど。
だからといって、優良ブランドだと思っているワケでもない。

ポテトチップスはBluebird、
パンはTIP TOP、
マーガリンはMEADOW LEA、
米はSUN RICE、
オレンジジュースはKERI、
チョコレートはCADBURY、と
相場が決まってるんでい!

あくまでオレ基準。



ちなみに、昨日のワールドカップ3位決定戦は見ませんでした。眠かったし。
それにしても韓国の思い通りの展開で終わりましたな。
某サイトで韓国びいきのワールドカップに関して

お金で買える“勝ち”がある』(by Mast●r Card)

と書いていたのには「素晴らしい!」と感動した。


2002年07月01日(月) July Chill(寒い7月)

 Wellingtonには実質3日しか滞在しなかった。もう少しいても良かったかな、と思ったけれど早いところ次の目的地へと向かいたいから脱出、といったところかな。

 で、その次の目的地というのはここから北上したところにあるStratfordストラットフォード。は?どこだそれ?とNew Zealandに行った経験がある人でもそう思うかもしれないような場所。Lonely Planetのガイドブックによると、人口1万人弱の町でバックパッカーズは2軒あり、富士山の形に似たMt.Taranaki(タラナキ山・Egmontとも呼ばれる)に最も近い町だとある。地球の○き方には載っていない。

 ちなみに、この周辺一帯の中心となる場所はこのStratfordから更に北へ進んだNew Plymouthニュープリマスという人口5万人の町。しかし今後の行動予定としてはNew Plymouthまで行ったとしてもバスの都合上また南下しないといけないので、それなら小さな町でも泊まる場所さえ確保できれば問題ないから途中の町であるStratfordに決めた、というわけ。まあバス代にすれば46$と52$で6$しか変わらないんだけどね、気分の問題さ。

 Wellingtonを10時に発ち、長いバス旅を経て16時前に到着する。Stratford Visitor Informationで地図を見せてもらうと様子が変だ。ここVisitor Info.の近くにあるはずの宿が無いのだ。

「近くにBackpackersがあると聞きましたが…」と係員に尋ねると
「ここが移動したの。Backpackersは南に15分ほど歩くわね」と返された。
そう来たか。指図通り15分ほど歩いて今日の宿"Taranaki Accommodation Lodge"に到着。

 とりあえず受付を済ませてMt.Taranakiを探す。あれか?と思ったそれは確かに左右対称の山だったが思いっきり雲にかぶってしまっていて、どうもこれでは写真に収めても仕方がないかもしれない。明日早起きするかな、寒いけれど…。

 少し町を歩いたけれど、ここは基本的生活には不自由しない所だな、と感じた。スーパーマーケットはあるし、一通りの銀行支店もある。さすがにThe WAREHOUSEはなかったけれどね。

 夜、テレビで天気予報を見ると"July Chill"という表示があった。7月の寒さという意味だ。確かに寒い。明日は小雨か・・・。ヒッチハイクを久々に挑戦しようと思っていたのにな。Mt.Taranakiの写真も撮れないし、うまいこといかないな。今日の晩飯はPalmarston Northでバスの休憩の途中で買って来た韓国カップラーメンで終わり。他の客がいなくてメチャ寂しいので21:30に就寝。


2002年07月02日(火) 日本てのは本当は温かい国のはず

 昨日の天気予報通り朝から雨が降り続いているのでヒッチハイクはやめにして、バスを利用する。バスの時間を確認すると、15:15発とのこと。予約した時はまだ9時過ぎだったので、およそ6時間ほどこの小さな町で時間をつぶさなければならない。

 とりあえず雨が止むのを待って、10時にVisitor Info.まで移動。そこの受付でバックパックを預かってもらう。隣に図書室があって、軽く内部を見回していたら、つい足を止めてしまった。それほど大きな図書室でもないのに、明らかにふさわしくない巨大な“ひな壇”が飾られていたのだ。注意書きがあって「Minori Lions Club(みのり?ライオンズクラブ)」から送られたものらしいが、“おひなさま”と書きたいはずなのに“OHINASANA”・・・「おひなさ」と書かれていた。

 みのり?その名前は初めて聞くけど、どうやってこんな大きなひな壇を運んだかはともかくとして、何故こんなものがこんな小さな町の図書室にあるのか?どうしても知りたくなってしまった。けれど冬休みということもあってか、図書室の従業員の人たちは子供たちの相手をしてて手が離せない様子だ。

 もう一度Visitor Info.に戻って詳細を聞いてみる。俺のつたない英語力でわかったことは、ここStratford Lions Clubのメンバーの一人が日本を旅行した際に、東京から2時間ほど車で北に行ったところにある“Minori”という町か村かのLions Clubを訪問したという、それがおよそ8年前。それ以来、Minoriの町とStratfordの交流が続いているらしく、それぞれの町民がお互いの町を訪問することがあるのだとか(後日そこの役所に問い合わせて確認済み)。

 それでその縁から2000年にこの町に大きなひな壇をプレゼントした…俺の解釈が正しければそういうことになる。経緯を聞いて改めて感じたことは、日本のガイドブックなんかには絶対載らないような町にもしっかり日本との繋がりがあるのはすごいな、と。なんか感激してしまった。

 その後近くの本屋でハガキを買って、再び図書室に戻り日本に向けての手紙を数枚書いていると

「日本のドコから来ますか?」

という不思議な日本語が聞こえてきた。何だ?と思い横を向くと、さっきから横に座っていた女の人(明らかに日本人ではない)が俺に話しかけてきたのだと理解した。その変な質問に答える前に
俺は「え、日本語喋れるんですか?」と聞き返してしまった。
「はい、少し…」と答えを聞いて、この人は日本語を勉強している最中なんだろうな、とか思いつつさっきの質問
俺「あ、大阪です」
「私行ったことないなー」
俺「日本に行ったことあるんですか?」
「はい、3回ほどね」

いやーあ驚いた。この地で2度も日本との接点を得ることが出来ようとは。色々話を聞いてると、彼女はKatrinaという名前で、日本では“りな”と呼ばれていたそうだ。群馬の川(名前忘れた)でラフティングを教えているとのこと。日本の友達の喋りを覚えているから少し変な日本語だけど、充分会話できるくらいのレベル。けど本格的に勉強してないから文字はほとんど読めないらしい。不思議な感じだ。日本の文字は難しいんだろう。発音が全然違うのに「わ」「れ」「ね」とか「め」「あ」「ぬ」が似ていたりするし。彼女はシンガポール・イギリスなどなど英語圏の国にはいくつか行ったことがあるらしいが、「言葉がそのまま使えるからつまんない」と言っていた。俺の発想だと、一つの言葉でいろんな国に行けるから便利なのに、なんて思ってしまうけどな。そんな感じで彼女としばらく15分くらい話しこんでいた。

 昼飯だといって彼女が出ていったあと、俺も外へ出る。朝から降っていた雨は完全にあがっていた。ここStratfordの地名の由来は、Stratford-upon-Avonというイギリス内の2〜3万人くらいの小都市からきていて、Shakespearシェークスピアの出身地らしい。なぜその名前をとったのかはわからなかったけれど、この町の通り(street)の名前が著作の出演者の名前にちなんでいるのだ。これはLonely Planetのガイドブックに載っていた情報なのだが、ここに来たもう一つの目的がそれらをカメラに収めることだった。

 昨日泊まったところがあった通りの名前が“Romeo Street”。それならば、この近くに必ず“Juliet Street”もあるはずだと思い、昨日Visitor Info.でもらった地図を見てみると確かに存在していた。Romeo St.が横に、Juliet St.が縦に走っているのだが、意図しているのかどうかは知らないがその2つのstreetは互いに行き止まりになっていて、交差することはない。なかなかシャレているじゃないか。余談だが、この町の中心を通る道の名前は“Broad Way”。

 そういう場所を写真に収めているうち、バスの時間が来てしまった。宿のオーナーはそれほど愛想が良くなかったが今日会った人たちは皆親切でうれしかった。昨日通ってきた道をバスで引き返し、Wanganuiへ到着。近くの"Tamara Backpackers"に宿泊。

 昼間歩きまくって疲れてしまったのでスーパーマーケットに買い出しにも行かず、ごはんと具なしラーメンで晩ごはん終了。一緒の部屋にいたRyoichiはこの宿の掃除を手伝っているらしいのだがどうやらギターを持ってきているようなので少し演奏させてもらって音楽話で盛り上がった。明日も雨か…頼むからスッキリと晴れてもらいたいものだ。


2002年07月03日(水) Wanganuiのすっきりしない状態

 どうにもはっきりしない天気が続く。昨日他の人から聞いた、この町にある小高い丘に立つ塔に登ってみることにする。高台に行くためにエレベーターが使えるらしいのだが、その「エレベーター」という言葉が妙に気になった。実際そこまで歩いていくと、確かにそれは「エレベーター」以外の何物でもなかった。けれど別に階段も用意されていて、それに乗るためには1$かかるようで、その1$をケチってしまった。

 階段を上りきったところに塔があったのだが、その塔の最上部に上ることも可能なようだ。かなり高め。階段の段数を数えると163段だった(間違いかもしれないが)。丘の下からの階段を全て合わせると300段はゆうに超えているはず。最上階に着くととてつもない風が吹きつける。同じ時間に上ってきた子供たちはキャッキャッと騒いでいた。とりあえず写真だけとって下りる。また雨が降ってきたので図書館で雨宿りをしてそのまま戻る。

 今日も晩飯にチャーハンを作ったが、評価は60点。ごはんが柔らかすぎるのでダメダメだ。


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