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『微炭酸ニッキ』  山崎ナオコーラ

(新たなご依頼をいただける場合、あるいは、既刊の作品についてご質問をいただく場合も、
拙著の刊行がある出版社さん宛てにメールにてご連絡をいただけませんでしょうか?
転送してもらえますので、私から返信します)。

2011年の目標
2011年01月01日(土)

最近日々が光り始めた。

みなさんの2011年もいい年になりますように、遠くからいのっています。


以下、目標

・バーのエッセイの連載をすること。イメージを作ること。

・蕎麦屋のエッセイ風フィクションの連載をすること。

・これぞ日本の名随筆というのを書きたい。

・エッセイ集2冊出す。

・作品として本にしたいから、これからはできるだけエッセイは連載にしたい。

・中編小説を5つ書き上げる。

・まずは、恋愛小説の直し、なんとかする。

・名付けられない関係も、相変わらず書く。極める。

・小説、少なくとも4冊出す。

・物語の対義語を見つける。

・意見を発表しない。意識の流れは書かない。知識を伝えない。

・長いものでもポエティック。

・連載小説「昼田とハッコウ」はナオコーラ節で書き綴る。

・連載小説「私の中の男の子」は、あと三回。たぶん、ラストで救いがくる。せっかくフィガロなのだから、女の人のために書く。

・生活にリズムを作って、書きたいことをもっとスムーズに紙にうつしていける環境に自分を置く。

・もっとファッション誌とか、モード誌とかでも仕事をしたい。

・週一くらいのペースで美術館に行く。

・特に現代美術は見まくりたい。

・それと、オペラ!
 オペラ好きなので、ひとりでも観劇すること。

・あと、ひとりでインドへ行くこと。

・最近ひとりで出かけてなかったから、もっと、ひとりで旅行へ行く。

・ひとりで登山もしてみたいな。

・それで、ゆくゆくは旅行記を出版したい(これに関しては今年は無理かであろう。だから、準備をする)。

・ひとりで、バーにも、山にも行ける。

・同世代の作家やクリエーターは、同時代を生きる者として応援したいから、そういう仕事もしたい。(紹介業?)

・おしゃれ系の仕事はばかにされるけれど、私はやっぱり、おしゃれ系の仕事はしたい。

・淡く、フラットに描く。これを徹底して、もう一段高い、「淡さ」「平板さ」にする。
 どんなに批判されても、これは変えない。要は、もっとすごくすればいいだけのこと。

・ゆくゆくは家を建てたいから、お金の管理をする。

・部屋を居心地よくして、読書をする。

・新たに、恋に落ちるような作家を見つけて、読破する。

・春になったらベランダ園芸を再開。

・夢日記をつけたい。

・部屋で仕事をする。

・部屋に人を呼ぶ。

・メールが上手くなる。
(私は現在、好きな人にもメール返せていません)。

・でも、元来メールをする仕事ではないのだから、下手なメールになってしまったり、返事がおそくなってしまったら、もう気にしないで、本来の仕事である小説書きに没頭する。

・メールや電話は下手だと伝えて、できるだけ会ってもらうようにする。(「ご都合良いところへ伺いますので、30分だけ時間をください」とか言えばいいだろうか? 人に会うのは苦ではない。私はどこへでも行きます!)。

・手帳をちゃんと書いてスケジュール管理をする。

・依頼に応えるのではなく、自分から仕事を考える。

・やりたいことは言葉にすること。

・去る者は追わず、来る者こばまず。

・さまぁ〜ずをもっと愛す。

・意識の流れみたいなのは絶対書かない。

・何がエクリチュールだ。

・考えごと描くなんて、猿にも映画にも論文にもできる。

・小説ならではの、を見つけるの。

・あー、でもまた、どれかの小説が映画化されたらいいな。映画化いいよなー。

・ちょっとしたイラストを描く仕事もしてみたい。挿画のこと。

・私のことを大好きになってくれる人を見つけて、心を安定させて、もっと書く。

・最初に大好きと言ってくれた人とつき合う

・私のことを大好きな人以外はみんな敵だ、陰で何言っているかわからないし、怖い、警戒しちゃう、と思っていたれど、これからは、大好きってほどではないけれどもちょっとは好いてくれている人のことも、私の前でだけで言ってくれていることでも信じて、優しくする。

・自分のことをちょっとでも好いてくれている人には、絶対優しくする。

・友だちは大事にする。

・関係作りが下手になっても、自分たち風の関係作りに終始する。

・仲良くなるほどいいわけではなくて、素敵な距離感を意識する。

・書く仕事以外はもう、あんまりしたくないなあ。喋るのが上手くないからなあ。本の販促活動か、あるいは作家として好奇心を刺激されるようなこと、または後生を育成するような仕事で責任をはたした方がいいこと、はした方がいいかもしれないが。

・いろいろなものに、いっぱい触る。何度も何度も触る。

・夜に星を見つけたら十秒間目を離さない。

・青空は遠くまで見る。



10年
2010年12月23日(木)

この「微炭酸ニッキ」は、2000年12月22日から始めたようなので、
今日で丸10年が終わったことになる。

とはいえ、作家生活はまだ丸6年しか行っていない。
これは大学3年生のときに、遊びで作ったものだ。
こんなに続けるとは思わなかった。

最近は、文筆活動の発表に関するお知らせを書くことが多くなっているが、
はじめの頃は、本当にただの日記で、
中盤では、思いついた好きなフレーズを書いている。
ちょっと読み返したら、
一番面白いのは、作家デビューする直前の2004年ぐらいの記事だった。

小説を書くから、日記などをあまり書き過ぎない方がいいという話も聞くが、
スポンジのように、搾った分だけ、次のものが吸収できて、また搾り出せる、という話も聞く。
だから、これからはいっぱい書きたい。
私は海綿体になりたい。

大学3年生のときは、10年後の自分がこんな風になるとは思っていなかったから、
これから先の10年も、今自分が想像しているよりももっとすごい場所にいるのかもしれない。




澱が溜まって
2010年12月17日(金)

木々が色づいていきます。

日記を書かなくなって久しく、
その間に読者が離れてしまったのではないか、とどきどきしているところです。

どうして書けなかったのかというと、
もしも知人がこのページを開いたら、
「小説が書き上がらないのに、どうして日記は書けるんですか」とか、
「メールを返さないで、日記を書くのはどういうわけなのか」とか、
お怒りになられるのでは、と、
私は小心者ですから、びくびくしていたのです。

でも、小説を書くときに、
知っている人が読まない前提で書くのと同じように、
(私は、普段の感じと、仕事の感じがすごく違うので、
普段会う人に文章を読まれるのが恥ずかしいのです。
人を意識して自由さがなくなっても困りものですし。
だから、遠くの人が読む、ということだけ考えるのです)。
これからは、この日記も、知っている人がどう思おうが気にしないようにしたいな、と思います。


私は、近くの人に対して冷たい人間だな、と思います。情が薄いというか……。
メールが書けない。
ただ、直接に会うとお喋りができるのです。
最近、本当にメールが書けなくて、なんで書けないのかな、って思います。
ほかの人にはこういう心理って、ないんですか?
私はできるだけ、知っている人には、直接会いたいです。


私は年内に短編小説と中編小説を書くことにしていて、
あと、秋に書いた中編小説の直しを来年頭にやって、
連載二つもあるから、
小説のことは常に考えているのです。
ただ、人とは会いたいです。

最近は、エッセイを書いたのだとか、連載小説だとかがあったのですが、
日記を書いていなかったので、お知らせするのを忘れました。
どこかに書いたものがあると思うので、見かけたとき、お好みに合いそうだったら読んでみてくれたら嬉しいです。
今出ている「フラウ」の、五話のショートストーリーが最終回です。
「シュプール」の書評連載は先々月くらいにラストでした。
あとは、「群像」と「フィガロジャポン」の連載小説があって、それくらいかな。

今年は、本の出版をほとんどしなかったし、中編小説を書かなかったから、
周りからいろいろ言われることが減って楽でした。
来年は四冊か五冊は出版したくて、
そうすると、また周囲から誤解されることに耐えなくてはならない日々が始まりそうでつらいな、と思います。
でも、書く楽しさがそれを上回るでしょう。
書きたい、とも思うし、
人と会いたい、とも思うけれども、
休みが欲しい、ひとりになりたい、ともよく思うから、ひとりで旅行にでも行こうかな、とも考えます。

よく、澱が溜まっていってから小説を書いた方がいいと言いますが、
澱ってなんですか?
ワインの底に溜まるという、ウワサのものですか?



好調もどってくる
2010年10月02日(土)

わわわ、更新がおそくなってしまいました。

○『カツラ美容室別室』河出文庫 10月5日発売予定です。



○『人のセックスを笑うな』のフランス語版が出たみたいです。
フランス人の方、よかったら読んでください。



○「マンガ・エロティクス・エフ」 vol.65 (太田出版)
渡辺ペコさんの特集で、
ペコさんと対談させていただきました。

もともと好きだった、ペコさんと、いろいろ話せて、面白かったです。
『にこたま』2巻も買いました。
面白かったです。

えへ。



○「旅」11月号 (新潮社)

「旅する理由」
という、エッセイを書きました。

また、ネパールでのエベレスト登山の話。
ネパール話、引っ張りますね。
まだまだ書き足りないですけど。

このままどんどん忘れてっちゃうのかな。



○「シュプール ピンク」 シュプール10月号増刊 (集英社)

「私が20代だった頃」
コメント書きました。

えらそうですかね。だいじょうぶですかね。



○「おさかなぶっく」25号 中島水産

「一秒から始まる一年」
というエッセイを書きました。

イラストも描かせてもらいました。

私は最近、魚にはまっています。



あとは、いつものごとく、
○『群像』10月号(講談社)
連載小説「昼田とハッコウ」第8話 掲載

と、

○「madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン)」10月号
連載小説「私の中の男の子」第5話 掲載




そして、私はこのところ、どんどん元気になってきました。

いいこともいっぱいありました。
9月は、初めの方に、若手作家交流で北京に行って、
あと中旬に誕生日があって、
えーと、「王様のレストラン」に出てくるレストランに行けたのが嬉しかった。
仕事で人に頼った。
いろいろな人とごはんを食べて、いい話を聞いた。
それから、ひとりでオペラを観に行った。
終わりの方で、大学で授業を持つのが始まって、今までになく緊張しました。眠れなくてびっくりしました。なんでだろう。アウェーだと思ったからなのか、編集者さんのいない仕事だからなのか。でも、いい子そうな学生さん方だったので、やれそうです。
あと、いろいろありました。秋ですよ。梨をむきました。

このあいだまでブルーだったのは、引っ越しブルーだったのかなあ。
ちょっと手違いが起きて、仕事のスケジュールが、自分が思っていたのより、おくれだしたときに、ああ、と頭をかかえましたね。
そして、新しい街のこと、最初は「なじめない」って思ったのに、
秋になってからは、毎日毎日「好きだ」と感じるようになってきた。

メールや電話はどんどん苦手になっていくけれど、人と直接に会うのはどんどん得意になっていきます。




書きたい
2010年08月25日(水)

○連載エッセイ「男友だちを作ろう」 第13回「優しくて、可愛い」

「webちくま」(筑摩書房) 8月20日更新


今回は、中原昌也さんに会ってきました。

かなり面白いんじゃないかと思います。

書いている途中でも、笑ってしまいましたから。

騙されたと思って、ちょっと読んでみてほしいです。



○連載小説「ナイロンの帯」第1話 掲載

「FRaU(フラウ)」9月号 (講談社) 8月12日発売

マクドナルドとのタイアップで、コーヒーの話を書きます。
短いですが、
5話まで書く予定。

ポップなのを書きたい。
可愛くてポップなのを書きたい。




○連載小説「昼田とハッコウ」第7話 掲載

『群像』9月号 (講談社) 8月7日発売

ハッコウ迷走中。

共同体幻想の話。



○連載小説「私の中の男の子」第4話 掲載
「madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン)」8月号(阪急コミュニケーションズ)8月20発売

ダークだと噂の小説ですが、
ひとすじの光明が。



○コラム「通勤電車読書」第7回 掲載
「SPUR(シュプール)」10月号 (集英社) 8月23日発売

福永信さん『星座から見た地球』
よしもとばななさん『王国その4 アナザー・ワールド』
の書評を書きました。







○前回、ブルーなことを書いて悪かったけれど、
こんな日記誰も読んでいないと思ったから。

まあ、たまにちょっとくらいブルーなことがあった方がいいですよ。

でも、言霊があるから、もう言わない。

誰も期待していなくても、自分だけは自分の文章に期待していたいと思います。


読まれてない、読まれてない、って言っても、私は読んでいるから、ひとりは読者がいるわけです。


そういえば、この日記は今年で10年目なんですけど、
初めたときの2000年は大学生3年生で、大学の友人しか読んでなかったんですよ。
それで、卒業したら、もっと読まれなくなるじゃないですか。
でも、ひとりでも読む人がいたら続けようと思って、続けたんです。
思い出しました。


作家になった2004年辺りからは、
やはり、こういったWEB日記よりは、本を買って読んでもらいたい、という気持ちが芽生え、
セーブしよう、というのを思っているのですが。



でも、私、文章書きたいんです。



『指先からソーダ』
2010年08月05日(木)



○『指先からソーダ』河出文庫 8月5日発売


装丁は名久井直子さん、
解説は石川直樹さんです。


私はゲラを読み直して思いましたが、
こういうことを言ってはいけないのかもしれないけれども、
私が書いているものって、
小説よりも、エッセイの方が完成度が高いような気がしてきました。


私は今後、何を書いていけばいいのでしょうか。


この本は、朝日新聞土曜版で連載していたエッセイを中心に綴った、処女エッセイ集です。

河出文庫にしてもらえて嬉しいです。





○穂村弘さん『もうおうちへかえりましょう』小学館文庫 8月5日発売
解説を書かせていただきました。




○それから、以前のこのニッキにも書かせていただきましたが、
私は、今後の単行本の出版は、今のところ予定しておりません。

これからの作家活動も、白紙の状態です。



それなのに、どうしてこんな、地獄のようにぱんぱんの日々になっているのか、自分でも不思議です。


私は最近、スケジュールが滅茶苦茶になり、
多方面にご迷惑をおかけしました。
申し訳ありませんでした。

休んだら倒れるのかもしれません。

泣きながら仕事をしているのに、全部が手からこぼれ落ちるようです。
ひとりぼっちだし、
どんな風に仕事を進めたらいいのか、わからない。

地味に、目立たなく生きて本を作っていきたかったのに、
できない。

自転車操業のようですが、操業できていません。
ごみだと思います。



旅行記など
2010年07月30日(金)

○「真夜中」 No.10 2010 Early Autumn (リトルモア)特集:トラベリング  7月22日発売

ネパールでの登山について、
旅行記を書きました。

この3月から4月にかけて、2週間、エベレストの近くに行っていて、
そのことを20枚にまとめました。

丹念に綴ったので、
けっこう面白いんじゃないかと思う。




○「Feel Love」 Vol.10 (祥伝社)7月12日発売

島本理生さんの特集に、エッセイを書かせていただきました。



○「Numero TOKYO」( ヌメロ・トウキョウ ) 9月号(扶桑社)

「さよなら新宿」という題で、写真を撮って、エッセイを書きました。
この間、新宿から引っ越しをしたので、
そのマンションのベランダで撮った、最後の景色です。




「あたしはヤクザになりたい」の絵と文
2010年07月17日(土)

○小説「あたしはヤクザになりたい」 掲載

美術手帖』 8月号 (美術出版社) 7月17日発売


『美術手帖』に、短編小説と、その挿絵が、載っているのです。驚きです。

公の場所で、初めて絵というものを描かせてもらいました。

水彩絵の具で塗りました。これでいいのかな。

題の横に、「絵と文 山崎ナオコーラ」という夢のフレーズが。

小説は、お金をモチーフに書きました。



「昼田とハッコウ」など
2010年07月11日(日)

夏の空気が好き。


○連載小説「昼田とハッコウ」第6話 掲載

群像』8月号 (講談社) 7月7日発売

アロワナ書店はどうなるのか。



○江國香織さん『ウエハースの椅子』の解説エッセイを書かせていただきました。

『文藝』秋号 (河出書房新社) 7月7日発売

素敵な本です。



○連載エッセイ「男友だちを作ろう」 第12回「大学生と喋る」

webちくま」(筑摩書房) 7月9日更新

今回は趣向を変えて、普通の大学生とお話ししてみました。



夏の気配
2010年07月08日(木)

○東京新聞 7日5日付け夕刊
エッセイ「魚が食べたい」

このエッセイは、面白く書けた気がします。


○「フィガロジャポン」8月号(阪急コミュニケーションズ)6月20発売
連載小説「私の中の男の子」第三回 掲載


○「シュプール」8月号 (集英社) 
コラム「通勤電車読書」第6回 掲載

江國香織さん『真昼なのに昏い部屋』
レイモン・ラディゲ『肉体の悪魔』
の書評を書きました。



このところ、自分にがっかりしていたのですが、
これからの人生の方が長いので、ちょっとずつ、いい方向に自分を伸ばしていくように、やってみるしかないですね。


暑い中、散歩をよくしています。日光に当たる。




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