DAY
私の日々の下らない日常。
最近はマンガばなし。


*web拍手*

2006年02月02日(木) 他の古代魚はいないのか。/構造疲労?

ENDLICHERI☆ENDLICHERI produced by TSUYOSHI DOMOTO

というものの意味がそもそも良く分からない。こちとら堂本剛の言動を日々追い掛けてる訳じゃないんだよ!単純なソロ活動と何が違うのか…これから段々明らかになるのかなあ。基本的に音楽活動以外はどうでもいいんですが。

取りあえずCDはひたすらリピってます。最初聞いた時は「この人本当にアルバム向きだな/シングル出さない方がいいんじゃないのか」と思った。2回ちゃんと聞くとうわーっとなるんだけどな。初見じゃあ妙な曲だよね全部…。
あと、堂本剛の歌詞は読んじゃダメだ。聞かないと。最初に歌詞カード見るとなんか聞く気失くす、多分。

さて「ソメイヨシノ」の感想。
やっと、彼の中から生まれたものを聞けたなあと思った。今までは、彼の中で渦巻いているものを聞いている気がしてならなかったのだ。ファーストアルバムは言うに及ばず、[si:]の中でも「PINK」「DEVIL」という、異彩を放っていると素直に思える曲もある一方で、あからさまに他アーティストの影響を受けている曲もあって閉口させられた。
だけどこのマキシの中に入っている曲には、はっきり言ってしまえばミスチルの影が見えない。彼の中に何かが新しく出来つつあるだと思った。多くの影響を受けて、激しく蠢いて、堂本剛は今ようやく、アーティストとして産声を上げたのかも知れない。
それまで私が聞いていたのが彼の胎動だったのなら素晴らしいことだ。彼はきっと、これから私を存分に楽しませてくれるだろう。彼の声質は本当に魅力的だし、リズム感は日本のトップレベルだ誇れるほどだ。
しかし、「DEVIL」と一緒で一番挑戦的な「Blue Berry」が通常版にしか入ってないのがジャニーズ事務所に所属するが故の限界だよね。本当に。
別にキンキには特別な愛情を感じないから解散してもらっても全然構わないんだが…そう簡単な問題じゃないんだろうなあ。


アルバム発売は良いとして、ライヴスケジュールを聞いてびっくりだよ。これはほとんど演劇の舞台公演だなあ。特設ステージ2ヶ月以上も作るのか…野外?じゃないよねえ。でも密閉性は低そう。
幸いなことに地元だし当然行くつもりだけど、問題はアプローチの時期だよな。現在の情報から察せられるコンセプトだと、当日券が出ないとは思えないんだよなあ。それと、会場が狭かろうが、全公演のチケットが全く手に入らない状況になるとは思えない。もちろん前売りは完売になるだろうけど(いや正直それも怪しい気がする)(最終的な収容人数は前回を大きく越えるだろうし、年度初めとか地方の社会人にはどうしようもないはず)、その後チケット掲示板とかで十分手に入りそうな気がする…平日公演で全然いいんだもの。水曜日とか地方の人はまず観に来られないでしょ。前回のライヴの時、20〜30代くらいの人が圧倒的に多かったもんなあ。主婦っぽい人もほとんど見なかったし、中学生以下も驚くほど少なかった。地方の高校生や大学生が何度も上京してこられるとも思えないし。
ブロードウェイのミュージカルみたいに、当日でもお金さえ出せば手に入って、だけどいざ行ってみるとほぼ満席、みたいのを目指してるのかなと思ったんだよね。当日「今日観に行こう」と思ってその通りに出来ると言う。もちろんロングランやってるからこそ可能なシステムなんだけど、そういうことも可能っぽい。全く当日券が出ない演劇なんてほとんどないもんね。
あとこの期間中バンドメンバーは固定なの?出来れば事前に分かるといいなあ…もちろん西川進が弾く時に行きたいですよ!
どうにしても今買っちゃうのは早計なんじゃないかと思うんだよな。2回は行きたいけど、そうすると14000円でしょ。多分もっと安く譲ってもらえる…。安全策とって一公演は取っておくか…どうせひとりで行くんだし。あーでも必要無いだろ、だって地元だし平日でも19時からなら行こうと思えば行けるもん!絶対当日券も出るよ。オリジナルセットでしょ。状況見て席作れるはずだし。
うん。ブロードウェイだと思って様子見よう。プレミアチケットになっても一回は観られるだろうし。プラチナになるとは思えない。まさか100人しか入れませんなんてことはありえないだろ!高校の体育館じゃあるまいし。
しかし地方民に優しくないシステムだなー。ますます演劇っぽい…地方巡業しないコクーンとかでやるようなヤツ(笑)



あと、なんかまたジャニーズの未成年のタレントが自粛だか謹慎だかになるそうで(今度こそ全く知らない人らしい)。ここまで来ると個人じゃなくて組織の問題じゃないのか。
なんかコドモが責任取るって言うのがイマイチしっくりこないんだよなー。もちろん責任は取るべきだよ。だけど責任とってるんじゃなくて、切り捨てられてるだけのような印象が拭えない。
未成年への監督責任を果たせない事務所が一番悪いんじゃないのか?



2005年12月21日(水) ドラマ「1リットルの涙」に寄せて。

「君なき世界」


ベッドも机もそのままなのに、部屋は酷くがらんとして見えた。パソコンや本、CDや鞄。そんな日々何気なく使っているものが少しなくなるだけで、見慣れた部屋は他の人間のもののようだ。
それでも20年近い時間を過ごした自分の部屋だ。麻生遥斗はゆっくりと広くはないその部屋を見渡した。
「遥斗。時間はいいの」
「うん。もう出ます」
そう、と答えて母親は開けたままのドアから出て行った。麻生家の人間は総じて口数が少ない。太陽のように輝く兄の死後はそれが問題の原因になっていたところがあったが、今は段々とお互いの心を汲めるようになった。
死んだ人間をおいて、人は生き続ける。その人が残したものを抱いて。

母親が階段を降りて行く音が遥斗の耳に届いた。昔より、音が軽くなったような気がする。階段の方を見て、遥斗はそんなことを考えた。
部屋のドアを開けたままにするのは、遥斗の癖だった。幼い頃、遥斗は兄の圭介の部屋に入り浸りで、もちろん自分の部屋で勉強をしたりすることなどはあったのだが、かなり頻繁に兄の部屋と自分の部屋を出入りした。結局いちいち扉の開け閉めをするのが面倒臭く、自分の部屋のドアを開け放すようになったのだった。
兄の死後は開いたままの自室のドアを見て悲しくなることも多く、また開けたままにする理由も消失したことからドアを閉めるようにしてはいた。けれど、染み付いた癖とはなかなか消えないものだ。
遥斗は小さく笑い、ついでとばかりに兄の部屋へ向かった。
兄が死んでもう10年以上経つ。少しずつ荷物は片付けられ、兄の生前とは随分と様相は異なっていた。それでも、窓越しに射し込む太陽の光はあの頃と少しも違わない。
いつも兄が勉強をしていた机をそっと撫で、遥斗は睫を伏せる。

池内と兄さんの墓参りに行きたかったな。

実現出来たかも知れないことに対する後悔といえば、それくらいかも知れない。
ああ出来たかも知れない。こうしたかった。
そんな願いは今でも尽きることはないが、不思議とそれも甘い痛みに変わって行く。彼女を愛していたからかも知れない。


腕時計を見るともうそろそろ出ないといけない時間だった。遥斗はもう一度自分の部屋に戻り、当座の荷物を入れた鞄を肩から掛けた。そして、窓際に置いていた鉢植えを慎重に手に取る。
彼女に贈った時よりも緑濃く、多くの花を咲かせるようになった。
ただ可愛いから彼女に贈りたかった。それだけだ。だけど今は、すぐに枯れてしまうような切り花でなくて良かったと本当に思う。根を下ろし、力強く咲き続けるから。
遥斗の手に残った池内亜也の遺品はこの鉢植えだけだ。イルカのストラップは棺の中に花々と一緒に入れた。自分の想いの一部だけでも、一緒に連れて行って欲しかった。どうしても先に逝ってしまう恋人と一緒に。

「母さん。行ってきます」
リビングにいた母にそう告げると、彼女は感慨深気に遥斗に振り返った。
「その花、どうするの?」
「学校に植えて行きます」
「そう」
小さく頷き、そして彼女はまっすぐに遥斗を見つめ、静かに「いってらっしゃい」とだけ言った。遥斗が「行ってきます」と言うと、少し潤んだ瞳で笑った。

自分がこの街を離れる時が来た時、この花をどうするか遥斗はもうずっと前から決めていた。
彼女と出会い、共に過ごしたあの高校。あそこに植え変えてやるのだ。ずっと傍に置きたいと思わなかったわけではない。でもそれよりも、人生で初めて深く愛した女と、自分の想いをあの場所に還したかった。
そこで根を張り、大きく育ち、いつまでも咲き続ける。それをきっと、彼女も喜んでくれるだろうと遥斗は思う。


玄関を出ると、柔らかな陽が直に遥斗を照らした。桜の蕾がふくらんでいる。咲くまではもう少しあるだろう。
生命芽吹く季節。
ああ、君を想うになんて相応しい時だろう。

生きてね。ずっと生きて。

遥斗はそっと目を閉じる。
分かっているよ。
いつか君も思い出に変わる。だけど忘れはしない。
魂に刻まれた、孤独を埋めてくれた大切な君を。


心療内科の研修で派遣される病院は、山の中にあるという。
どんな場所だろうか。空は青いだろうか。
―――花は咲いているのだろうか。
初春の風が腕の中に大切に抱いた花を揺らす。それを見て微かに笑い、遥斗は足を踏み出した。


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結局今クール見たのこれだけだった。
実話を元にしているのは承知で、「フィクション」として見てた。
遥斗は将来大切な人を見つけて、幸せになって欲しいと思う。みんな幸せになったらいいなと思う。
ラストの亜也と遥斗の体育館のシーンは本当に美しかったなあ。
沢尻エリカと錦戸亮にはそのうち再共演して欲しい。出来れば映画で。是非!



2005年07月30日(土) 小説版「がんばっていきまっしょい」に寄せて。

「僕の目は見えない」


テンマ・カケルは関野にとって、頼りになると言うよりも都合の良い友達だった。
妥当な成績で進学校の松山東高校に進学しただけあって、関野は特に勉強が嫌いではない。しかしだからと言って殊更に好きなわけでもなく、抜きん出ているわけでもなかった。授業よりもボートやテニスや、女の子のことを考えている方がよっぽど面白い。
そんなある意味標準的な高校男子である自分とは違い、テンマ・カケルこと中田三郎は随分とストイックな男だと関野は思っていた。
テンマ・カケルは177センチの長身で、ラグビー部と学年トップラクスの成績を維持する文武両道を地で行く男だ。神戸出身らしく周りに比べて垢抜けているが、嫌味なところはなく、男子は多少のやっかみはあるにしても、彼を仲間として受け入れている。女の子にはモテるが、彼女はいないらしい。神戸に住んでいた中学時代には彼女がいたと、女子軍団の迫力に押されて告白していたのは聞いた。

そんなイイ奴なテンマ・カケルは関野にとっても至極イイ奴だった。関野があの授業で気を抜いてしまったと言えば自分の数倍整理されたノートを惜し気もなく貸してくれる。宿題で分からない問題があると愚痴れば、根気良く丁寧に教えてくれた。
休み時間に、窓側の一番後ろを陣取ってシャーペンを握る関野の視線の先を、テンマ・カケルのラグビー部のくせに細い指が滑る。解法を説明する彼の声は穏やかで、いちいち頷く自分の様子に微笑んでさえいるのが関野には不思議だった。
「お前、教師になったらええんちゃうか。東大行ってまでとは思うけど、向いてるで」
「僕が東大行くのは決定事項なのかよ」
「お前が東大受けるのやめるなんて言いよったら、職員室が大騒ぎや。ご老体を労らな」
関野の言葉にテンマ・カケルは肩を震わせて笑った。取っ掛かりが掴めたところで関野は集中していくつかの問題を解いた。その数十分の間テンマ・カケルは関野のノートと、俯いた彼の顔や日に透ける赤い髪を見つめて過ごし、関野がシャーペンを投げ出した途端に彼の答えをチェックし出す。
「ここ、こっちのxから解いた方が速い」
言いながら別解を走り書きする。小さくなるほど、と呟いて関野は後で見ても分かるように教科書に書き込みをした。貴重な昼休みをまるまる潰させても、テンマ・カケルは愚痴ひとつ言わない。
「サンキュな」と関野が笑うと、彼は「また言えや」と涼しい、けれどどこか嬉し気な顔をして答える。そんな彼の反応に、関野はますます教師に向いていると思う。教えることを楽しめる彼は、きっと良い教師になるだろう。
そう告げると、テンマ・カケルはほんの少しだけ頬を歪めて笑った。

定期テストの前になると、そんな個人指導の時間は長くなり、そうすると段々と関野も遠慮がなくなって、気軽にテンマ・カケルにノートを頼むことが多くなった。忘れ物を借りにいっても、彼はなんの躊躇もなく渡してくれる。彼から借りる教科書や参考書には非常に参考になる書き込みが多く、関野はたくさんいる他の友人よりも、まず最初に彼に声を掛けるようになった。
一度そのノリで古文の参考書を借りに行った時、いつものようにテンマ・カケルはすっとそれを手渡してくれた。そのまま昨日のテレビ番組のことなどを少し喋り、チャイムが鳴る寸前で関野は軽く礼を行って自分の教室に戻った。
後から、テンマ・カケルと同じクラスの友人に、彼がその日珍しく忘れ物をして教師に注意されていたと聞いた。それは古文の授業だった。担当教師が違うため、同じ時間に古文の授業があったらしい。関野はそれを知らなかった。
自分に本当は必要な参考書を貸してしまったせいだと知って、関野は廊下で顔を合わせた瞬間テンマ・カケルに頭を下げた。そんな関野にテンマ・カケルは気にするなといつものように笑う。本当に何でも無さそうにする彼に改めて罪悪感を抱き、八つ当たり半分で関野は口を尖らせた。
「ちゅーか、次古文ならそう言えや。そしたら俺だって、他のクラスの奴に借りたんに」
テンマ・カケルは関野の言葉に一瞬だけ顔を強張らせた。その表情に一瞬びくりとした関野に気づいたのかどうか、彼はすぐにいつもの顔に戻って「次が何の授業か忘れてただけだし。本当に、気にするな」と言った。関野がぎこちなく微笑んで頷くと、彼は子供のような笑顔を見せた。
「関野、また髪赤くなったな」
「海焼けや。どーにもならん。ええやろ、地毛やから先生も何も言わんし。カッコええやろ?」
努めて軽く言うと、テンマ・カケルは「そうだな」とまた笑った。

そんなことが重なるうち、関野は自分がテンマ・カケルのことをどこか便利屋のように扱っているのではないかと思うようになった。仲の良い友達で、しかも片方が世話焼きのタイプならば別に良い。確かに学校にいる時、関野はテンマ・カケルとつるむことが多かったが、そのくせ休みの日に一緒に遊んだことはなかった。テンマ・カケルの家に行ったこともなければ、自分の家に呼んだこともない。
どうにも歪んだ関係のように思えた。自分ばかりが良い目を見ている。テンマ・カケルに与えられてばかりだ。
根が素直で体育会系な思考の持ち主の関野は、そういう部分を解消したいと思うようになった。
テンマ・カケルはいくらでも自分に優しくなるので、関野は甘えてしまう。その後で関野を襲うのは、言い難い居心地の悪さと罪悪感だった。だからと言って、他の友人のように気軽にテンマ・カケルを誘うのはどうしてか出来なかった。それなので、さり気なさを装って仲間と数人で放課後にのどか食堂に行ったりしてみた。その回数が重なり、放課後にふたりで寄り道をすることには慣れた。
そうするうち、テンマ・カケルと「他の友人と同じように」休日にふたりで遊びに出かけることを、いつしか関野は必ず果さねばならない義務のように感じ始めていた。


夏休みも近くなったある日、関野とテンマ・カケルは風通しの良い廊下の隅に腰を下ろしていた。短い昼休みはもうすぐ終わる。関野は情報誌を眺め、テンマ・カケルは目を閉じて壁にもたれ掛かっていた。
ぱらりとページを捲ると、ある映画の特集記事が載っていた。そう言えば何日か前、この映画の特集を何かのテレビ番組でやっていて、面白そうだと思ったのを関野は思い出した。記事に目を通すと、松山の映画館でも上映されるらしい。公開開始は次の土曜日だった。
「なあ、」
「ん?」
眠っているのかとも思ったが、いつものようにテンマ・カケルはすぐに返事を返して来た。
「この映画、俺見たかってん。観に行かんか」
何故か勢い良くこちらを振り向いたテンマ・カケルの表情を見るのが恐ろしく、関野はわざと雑誌に視線を集中させて言葉を続けた。
「今度の日曜。ヒマか?一緒に観に行こうや」
「…あ、」
想像以上に頼りない声色に関野が驚いて顔を上げると、日焼けしているにも関わらずテンマ・カケルの顔が真っ赤になっているのが分かった。口元を覆う手が意外と大きくて、関野はどこかそれを嫌だと感じた。

数秒の沈黙の後、テンマ・カケルは俯いた。いつも背筋を伸ばし、朗々とした彼に似つかわしくない仕草だった。やめろ、と叫びそうになるのを関野は手にした雑誌を握りしめることで耐えた。
「日曜は…部活あるから。ごめん」
「…そう」
関野が小さく答えた時、タイミング良く昼休み終了を告げるチャイムが鳴った。テンマ・カケルはすっと立ち上がり、未だ座り込んだままの関野を見下ろす。その顔は、いつもの「テンマ・カケル」だった。
「じゃあな」
「…おん」
彼の広い背中が去って行くのを見ながら、関野は針金で心臓を突き刺されるように痛みを覚えた。どんなに願っても、自分ではどうしようもないことがあるのだと、関野はとっくに知っていたはずの事実を改めて突き付けられた気がした。
別のラグビー部員からラグビー部は土曜日に試合があって、その代わりに日曜日が休みになることを聞いていた。関野には、テンマ・カケル以外にもラグビー部に所属する友人がいる。

彼がいつものように「気にするな」とも、「また言え」とも言わなかった理由に、関野が朧げに気づいてしまいそうになったその瞬間、誰かが彼の背中を強く叩いた。
「関野、授業遅れるで」
写真部の田宮だった。片手にはカメラを持っている。はっと我に返って、関野は慌てて立ち上がり、教室に向かって走り出した。


それきり、関野が中田三郎を休みの日に誘うことは二度となかった。

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原作の「がんばっていきまっしょい」は関野ブー→悦ネエ→中田三郎(テンマ・カケル)→関野ブーだとは聞いていたのですが、正直ネタだろうと思ってた。
読んでみて撃沈。切な過ぎる…!韓流も真っ青な純愛だよ。うっかり泣きそうになりました。これ、ドラマじゃやらないんだろうな。むしろやらないで欲しい。あの妙なナンパ師に突如変貌した中田三郎にこんなのは似合わない…!…ちょっと気持ち悪いよね…。慣れるんだろうか。必要以上に集中して中田三郎を見てしまうからだろうか。

しかし原作は暗いと言うか、青春時代の話のわりに溌溂さがないな。これはこれで良いと思ったけど。悦ネエとブーのエピソードは原作の方がリアルな感じだ。
別れのシーンが切ない。進路は同じ東京だけど、彼らの淡い恋はあのぎこちない握手で一度終わったんだろうな。10年近く経って、何かの機会に再会して、その時本当の恋が生まれたりしたらいいなあと思う。
原作は中田三郎というよりもテンマ・カケル(ニックネーム)だなあ。別人。この彼は、東大に行って関野ブーの面影を探したりなんかしつつ、いつか彼の唯一の人に出会って幸せになってくれたらなと思う。
彼らの実際の友好関係がどの程度だったのかは分からないけど。結構仲良かったんだろうとは思うけど…。見えない境界線をテンマ・カケルは引いていただろうし。大学に行っても、少しは付き合い続いたりするのかなあ。
テンマ・カケルも広い世界を見れば、ゲイというマイノリティは罪ではないと気づくだろう。それでも、関野ブーとテンマ・カケルはどーにもならんだろ。関野ブーがテンマ・カケルの気持ちに応えられるとは思えないし、想いを告げてもお互い傷つくだけだと分かっていたからこそテンマ・カケルも何も言えなかったんだろうと思う。

伊予弁は捏造です。完全な標準語圏に生まれ育った人間にとっては、標準語でないものはすべて関西弁に聞こえると言う不条理さ。すいません(土下座)
ドラマ設定でリー→ブーを書きたい。ネタはあるので、タイミング伺ってます。



2005年07月23日(土) おい。

『僕らの音楽2』のサイトを見て撃沈。す、すまっぷがゲスト…。
この番組の存在意義ってなんなの?普段、中々テレビでまとまって曲を披露する機会のないアーティストをじっくり魅せることじゃないの?
SMAPなんてスマスマで歌ってればいいじゃんー!どこでだって歌えるじゃん!出してる時間あるなら黒沢健一出せよ!ギャラ10分の1くらいで済むんじゃないの?!(…出てくれるんならなんでもいい)

キンキがゲストって知った時も相当腹に据えかねたんだけど、それは実際にOAを見たら結構良かったし。堂本剛が音楽に取り組む姿勢に関してはなんというか、信頼している部分があったから良かったんだけど。
SMAPは違うじゃん。SMAPの曲は良曲たくさんあるし、私も好きだしカラオケでも歌うし。実際OAにもある程度のクオリティは保証されるだろう。
けど彼らにとっての音楽は、やっぱり、“アイドル”としての人気を守るためなんじゃないだろうか。歌わなくても十分やっていけるのであれば、彼らは歌わずとも問題はないんじゃないの。
中居くんを見ていると凄くそう思う。あの人は確かに声が悪いし歌は下手だ。だけど代わりに、とても丁寧に歌に向き合う。そういう印象を受けることがある。だけどそれでも彼は、「歌わないミリオン歌手」を売りにしている。それが、SMAPの現実なんじゃないのか。

私は、本当は、音を奏でていないと生きている価値がないと思うような人に、音楽をやって欲しいと思っている。音楽がビジネスとして成立している以上、それは難しいとも知っている。

ああ…とにかく『僕らの音楽』は遠いところに行ってしまったな。「本格的音楽番組ならまず取り上げないだろう」と思われるような面々を出演させることが「本当の意味で音楽を取り上げた、本質的な番組」に繋がるとでも思っているのだろうか。
つーかフジはいつの間にあんなにジャニーズに侵略されたの?私が知らなかっただけで昔からなんすか。
いやー!錦戸くんのおかげでジャニーズに親近感持ったところだったのに!フジテレビの大人たちに腹立ったところなのに!内くん復帰出来るといいねえと思ってたのに!
なんかもう、「だからフジテレビは低俗なんだよ!」とか「だからジャニーズは嫌いなんだよ!」とか脳味噌の貧しいことを言ってしまいそう。ううう…。

どうやったらきくち伸氏(フジテレビの音楽番組プロデューサー)を異動させられるんだろう。一人の人間に権力集めてるからこういうことになるんだよ。『堂本兄弟』は素晴らしいアーティストたちにあんな貧しい音響状態で演奏させた挙げ句、ボーカルはマトモに音程も取れない女優。しかも楽しんでいる感じの人もほとんどいない。下手くそでも、本当に音楽が好きなんならカラオケレベルでも構わない。だけどそれですらない。あれで音楽バラエティだなんて、片腹痛いわ。
フジテレビに抗議メールとかするべきか?



2005年07月17日(日) 責任は何処に。

朝起きて新聞を見てびっくり。
こ、この無期謹慎になるジャニーズっていうのはひょっとして中田三郎のことか…?関西テレビ制作のテレビドラマって「がんばっていきまっしょい」のことだよね。
…。
ぎゃー高校生には見えない20過ぎにも見えないって言ってたら18だったのかよ!た、誕生日前ですか。卒業した後ですか(高校行ってないのかも知れないが!)。
昨日からヤフトピで誰か補導されたらしいとは知ってたけど、内くんだったんすか…。えーあれで18?なんか納得するけどしにくい(どっちだ)。

無期謹慎…そのうち復帰するのだろうけど、もうフジテレビのドラマには出られないだろうなあ。というか本当に復帰出来るのか。
この辺り、飲んで騒いで補導と言うのが曖昧だよなあ。稲垣氏のようにしっかり逮捕されていれば、法で定められた罰を受ければ、少なくとも表面上はこっちもそれを持ち出さない義務が発生するわけだし…(もちろん有名人としての義務は法律とは別の場所で発生するけど)。
一緒にいたフジテレビの職員は、よっぽど素行が悪くない限り懲戒免職にはならないだろう。ホリエもん騒ぎ以降、社内の結束は固くなってそうだし…。アナさんも数日だけのレギュラー降格。
で、この内くんの将来はどうなるんでしょう。18でフジのドラマに抜擢されるんだから、それなりに芸能活動に打ち込んで来たはず。普通の18歳が持っている特権なんてほとんど放棄して。代わりに彼が得て来たものはきっと、普通の18歳が持ちようもない経験と責任。

この彼が18歳っていうことはファンは小中学生も多いだろうし、このくらいの年代の子は好きなタレントがこんな事件起こしたら、とても平静ではいられないだろう。
ドラマだって、火曜の放送目指してこれからスタッフは徹夜で編集し直さなきゃいけないだろうし、既に収録が進んでいる分をどうやって筋を通すか考えないといけない。代役を立てるにしても立てないにしても、撮り直さないといけないシーンは出てくるはず。
そうすると話の都合上、関野ブー役の錦戸くんと、鈴木杏ちゃんにその重荷はどかんと来る。丸まるカットして済むシーンと、どうしても外せないシーンがあるはず。
次回予告で確か中田くんの中学時代の同級生の彼女が出て来たけど、ひょっとしたら彼女の出番ごとカットされるかも知れない。若手女優にしたら、ほんの少しでもフジのドラマに出られるなんてチャンスだろうに…。
この影響を、彼は本当に理解出来ていなかったのか。ジャニーズ事務所なら、きっと代打が回ってくるのを待っている人はいくらでもいる。何年も会社にいて、その組織の中である程度立場を確立している人と比べると、内くんの足場はきっと弱い。ジャニーズって言うだけで世間の風当たりは強いんだよ。


ただ正直、中田役ならカットし切れないっていうことはないだろうな、と思う。今どのくらい撮影が進んでるのか分からない。もう6話とか7話なんだろうか。きっと、やっと中田が関野ブーと出番が張るようになったくらい。すぐに代役を立てるか、もしくは中田が出張って来るはずだった分を関野や他の男性キャラに振ってしまえばなんとかなるし、スタッフはなんとかするだろう。
これが関野ブー役の錦戸くんだったら、そうはいかなかった。彼の出番をカットしてしまったら、ドラマの根本的な部分が揺らぐ。中田がもっと目立って来てからだったらともかく、3話やら4話で関野ブーを排除しようとすると、悦ネエのキャラクター造形が危うくなる。
もしも飲み会に参加していたメンバーが、本当に内くんだけなんだとしたら、錦戸くんにはそれだけ自覚があったっていうことなんだろう。錦戸くんは成人しているから飲んでも問題にはならないけど、それだけではなく、やはり2年分だけ彼の方が大人だったのか。
仮にその飲み会に錦戸くんもいたのだとしても、内くんに酒を飲むな、って止める義務は錦戸くんじゃなくて、その場にいたフジテレビ社員にあるはず。いくら働いてるっていっても、同じグループだって言っても彼は20だぞ。その場には40とか50の大人だっていただろう。
…ああ、どうにしても私が期待した甘酸っぱい青春ストーリーは戻って来ないんだろうなあ。これからこの3人の掛け合い見られるんだろうなーと思ってたのに。女の子の話9割5分でちょっとだけ関野ブーが絡むようになるんだろうか。男女の重要度3:7くらいにはなるんだろうと思ってたんだけどなあ。
振り幅こそが青春ものの醍醐味なのに…。


確かに内くんがやったことはその余波を考えれば十分謹慎に値するのだろうけど。ジャニーズ全体の評判を落として、他のメンバーにも多大な迷惑を掛けた。爽やかな高校生役をやっているところに飲酒。ドラマの方だって大ダメージ。金に直すとどれだけの労働力になるんだろう。
大衆の前に出ている以上、18で酒飲んでないやつなんていねーよ!という話は通用しない。
だけど、あくまで18歳のコドモに過ぎないタレントを保護者からお預かりしているジャニーズ事務所としては、安易に彼を無期謹慎にするだけで良いんだろうか。ここで解雇にしなかったのは、内くん本人の責任ではなく、事務所の責任を考えれば当然だと思う。
事務所には未成年者監督と更正の義務があるはず。そして、もう一度彼にチャンスを与える義務も。
内くんの人気がどれほどのものなのか知らないけれど、どうなんだろう。復帰は可能なのか?
自覚なく酒を飲んだ彼が一番悪いのは確かだけど、その場にいた大人や監督責任があるはずの事務所が負う責任と比較した時、彼が受けるダメージは格段に大きい気がしてしまう。不公平なんじゃないか、とすら思う。まあ18なら芸能界辞めてももいくらでも再挑戦出来るのも事実だけど。

私も「がんばっていきまっしょい」見てなかったら「やっぱりジャニーズは…」とか思うだけだったんだろうな。
でも同じグループから共演している錦戸くんの負担増といえばいかほどのものか。内くん本人は自宅謹慎になるのだろうけど、彼は変わらずに仕事をして、矢面に立たないといけない。色んな人に実際に頭を下げるのは彼なんだろう。
私にはどういう判断が一番相応しいのか分からない。ただ、錦戸くんが、内くんの帰る場所を守ろうとするのであれば、その姿勢を一番支持したいなと思う。そういう仲間を持っているのなら、きっと内くんはもう一回チャンスを与えられるのに相応しいコなんだろうと思うから。そんで復帰して物凄く頑張って、迷惑掛けた分の倍くらい稼いでやれと思う。…体育会系故の感傷か。甘過ぎる?

だけどまだたった18歳。道は閉ざされるだけではおかしいと思う。
しっかり反省してくれるのが大前提だけども。


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