Diary?
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2004年07月31日(土) よっぱー

昨夜は久々に痛飲。らもさんを偲んで。

いやしかしどんなに酔っぱらってても家にはたどり着くもんだ。
久し振りに山手線のガラス窓に後頭部を打ちつけたりしたけれども
呪文のように「歩いていればたどり着く〜左、右で1メートル〜」と
唱えながら帰って来たですよ。

自分の家っていいよね。自分の匂いのするお布団っていいよね。
家っていうより、巣だねこりゃ。



下町の路地。


2004年07月29日(木) カボス

近所のスーパーで、卓上用のかぼす果汁という素晴らしいモノを発見して購入した。昨日はビールのつまみにイカ刺しを食べていたのだが、銀座久兵衛を思い出して塩とかぼすで食してみた。ちなみに塩は友達の沖縄土産の美味しい塩。ヤバいくらい旨かった。当分、なんにでも塩とかぼすをかけて食べそうなイキオイである。


2004年07月27日(火) はやすぎる

 大阪のタウン情報誌「プレイガイドジャーナル」に連載された妙なエッセイと、かねてっちゃんの四コママンガを目にしたのは1980年代の初め頃だったと思います。何となく気になってアンテナを張ってみて、本を見かける度に買って読みました。プロフィールを読んで同じ大学の先輩だと知りました。小説を書けばとりあえず買って読み、リリパットアーミーの公演ではちくわ投げでかねてつの美味しい竹輪をキャッチし、そうやって長い間気にし続けていた人が亡くなりました。

 関西の女性は、と言ってしまっていいのか、とにかく私は割と「ダメな男」に弱いのです。全然役立たずで、どうしようもない奴だけど何かひとつとんでもない才能を持っている男。ほんま、しゃーないなーと呆れながらもずっと心配して気にかけてしまう。

 週刊誌の企画で「自分の死亡記事を書く」っていうので、路上で野垂れ死にしている自分の写真と記事を書いてましたね。階段から落ちて死ぬなんて、あまりにもあなたらし過ぎてかえって不自然ですよ、中島らもさん。

 よぼよぼのボロボロの爺になって、話がますます間延びして、若いもんに嫌われてる姿が見たかったのに。


2004年07月25日(日) ラーメン

今日のお昼。なんかしらんがお店みたいにできたので思わず記念撮影。

日清「行列のできる店のラーメン こってりしょうゆ」
丸大「こだわり黒叉焼」

を使用。

久し振りにこってりしたラーメン食べた。美味しかった。たまにはいいね。
あと、この叉焼は旨い。いわゆるラーメン屋タイプで、ほんとの中華の焼豚ではないけど、ビールに合いそう。夜にはネギチャーシューにしてみようっと。

↑と、ここまで書いてから一時間後に追記。
予想通り即効でお腹こわしました。
最近そうめんとか豆腐とかおひたしとかばっかりだったから、たった一杯のこってりラーメンにも胃腸がびっくりしたか。いかんなぁこんなことでは。



2004年07月22日(木) ポン酢じゃないよ

あついあつい。

人それぞれに、「うわ暑ぅ〜」と感じるツボというか、バロメーターがあると思うのだ。
鉢植えがぐったりしちゃったとか、干した布団が夜まで熱くて眠れないとか、昨日作ったカレーがもう腐ったとか。

私のバロメーターは、ポンズコールドクリームの粘度なのだった。
男性の方には解りにくいかと思うので、簡単に説明を。

コールドクリームというのは化粧を落とすためのクリーム。つまり油。
そもそも化粧品の主成分は油であって、油は油で落とすというのは機械関係と同じ原理だ。
顔中にこのクリームを塗ってファンデーションやら口紅やらを溶かし、拭き取るというわけ。

最近はクリームではなくて洗い流すタイプが主流のようだが、私はコールドクリーム派である。
スーパー乾燥肌でもあり、なおかつ化粧が好きではなくてしっかり落としたいので。

ポンズはすごく昔からあるコールドクリームのブランドで、母も祖母も使ってたという不滅のシロモノだ。
しかし検索してみて驚いたが、いつのまに日本リーバが売るようになったんだろう。
思わず瓶を確認してみた。ほんとに日本リーバって書いてあった。気づかなかったなぁ。

それはともかく、コールドクリームは乳化された油なわけで、融点が低い。
そんなわけで気温のバロメーターになってしまうのだ。

夏が近づくと、だんだんとクリームが柔らかくなってくる。
夏真っ盛りになると、とろとろだ。夏の蕎麦にはやっぱりコレよね。それはとろろだ。

ここ何日かは、指一本では取れなくて、指三本くらい瓶に突っ込んで掬い上げている。
これじゃほんとにPONDだよ〜なんてな。
ああ、ほんとうに暑いんだなあと思う。


2004年07月20日(火) 39.5度の街より

東京39.5度を記念して、自由律俳句なぞを一句。

 ビル街の細長い日陰に女達が並ぶ炎天下の信号

ああごめんなさい、俳句じゃないですね。見たまんま。

39.5度っていったらアレですよ、とりあえず頓服ですよ。
誰か東京に頓服を処方してあげて下さい。


本日の昼食(スーパーの惣菜売場)
・ミニ冷やし蕎麦(とろろ)
・枝豆入りの玉子豆腐

本日の夕食(和食屋にて)
・冷奴
・枝豆
・焼鳥
・カツオたたき
・ビール
・お茶漬け(茄子の辛子和え)

さすがにちょっと夏バテ。


2004年07月18日(日) 百日紅

 私が住んでいるのは3階建ての古い小さなマンションで、私の部屋は3階の真ん中の部屋である。1階には大家さんが住んでいて、ベランダの下は大家さんの家の庭になっている。

 その庭には金木犀と百日紅の樹があって、どちらも見事な大樹である。大樹であるということはつまり、3階建ての建物と同じくらいの高さなのだ。そして私の部屋は3階。百日紅は庭の真ん中あたりにあるので、ベランダの真正面に百日紅の天辺あたりが茂っていることになる。

 毎年この季節には百日紅が美しい花を咲かせる。人工的とも思えるような鮮やかなピンクの花。しかしこんなに間近に、同じ高さで百日紅の花を見たのはこの部屋に越してきてからだ。普通ははるか上方に見上げるものだ。

 昨日、午前中に花がひとつ咲いたと思ったら、午後には一斉に開花した。そのスピードには呆れた。これがまた凄いスピードで実になるのだ。その実を狙って近所の自然教育園から野鳥がたくさんやって来る。部屋に居ながらにしてバードウォッチングまで出来てしまう。

 秋には金木犀が咲いて、周り中がいい香りになる。この部屋が気に入っているのは、庭の樹のせいでもある。





2004年07月15日(木) 大言海

今日は朝一番で神保町に行って、ひと仕事してから会社へ。
10時頃には朝の仕事が終わったので、さて会社に戻ろうと駅に向かったのだが。

午前10時だというのに、熱中症になりそうな酷暑。駅までの約5分の間に、体が「水分を取れ〜水分を取れ〜水分を取らないと死ぬぞ〜」と警告を発し、足が勝手に冨山房の地下へと運ばれてゆく。

ええまあ、一言でいうとFolioでアイスコーヒー飲んでさぼってたわけだが。

Folioは出版社の冨山房が経営している喫茶店で、夜はBarになる店だ。神保町の喫茶店としては広い方だと思う。ゆったりとした店内には冨山房の本がたくさん並んでいて、買うこともできる。

棚には絵本や児童書、絵本の原画、何十種類ものアイリッシュウイスキーやリキュール。樽生ギネスも始めたようだ。さすが冨山房、センスが良い。でも大言海の見本も並んでいる。冨山房だから。

この店のココアは、純ココアを丁寧に小鍋で錬って作られていて、絶品である。冷蔵ケースには美味しそうな手作りゼリーが涼しげに並んでいる。でもその隣には大言海。

食べ物は、トースト類やサンドイッチがとても美味しい。アイスコーヒーはウインナーコーヒーで、クリームがなめらか。店内にはアディエマスかマドレデウスか、そんな気持ちの良い音楽が流れている。でもふと目を上げるとそこには大言海。

広辞苑でも大辞林でもなく、大言海ってのがもう渋くて渋くて。一冊の大言海の存在は、店内でものすごく浮いてるようで実はとても似合っている。大言海の背表紙を眺めながらアイスコーヒーを啜る、暑さを忘れた午前のひととき。


2004年07月11日(日) 真珠のネックレス

 母が兄を産んだ時に、父は「ご苦労さん」と言って真珠のネックレスとイヤリングをプレゼントしたそうだ。なんだか豪儀な話である。うちが裕福だったかといえば全くそんなことはなくて、後で兄や私のミルク代に困った母は、嫁入りに持参した着物を売り飛ばしていたという。母もその辺は割と執着の無い人だったので、せっせと古着屋に通っていたそうだ。これもまたある意味で豪儀な話ではある。

 しかしいくら困っても、さすがに父からプレゼントされた真珠のネックレスは手放さなかったようだ。私はそのネックレスをつけて、母の納骨を済ませてきました。妙な気分だねほんとに。


2004年07月05日(月) バケツ3杯分

 知り合いの黄さんが書いておられた「白湯の話」を読んで思い出したこと。

 祖父は、あまり口数の多い方ではなかったように思う。私が中学生の時に亡くなった。私は内孫だったけれど、祖父とはあまり話をした記憶がない。明治生まれで、教育者で、中央アジアの遊牧民のような彫りの深い顔をしていた。子供としては、あまり話しかけたくなるタイプではなかったのだ。

 そんな祖父について、私にはただひとつの思い出がある。それはたぶん私が5歳かそこらの時の事で、しばらく忘れていたのだが大人になってから突然思い出した。

 珍しいことに、祖父と私が2人でお風呂に入っていたのだ。祖父は私をバシャバシャと面倒臭そうに洗い、一緒に湯舟にどぶん、と浸かった。そしていきなりこんなことを言った。

 「女の尻はバケツ3杯分の水じゃぁ。」

 …はい?

 5歳の私にはなんだかよくわからなかったけれど、大人になってから思い出して母に聞いてみたところ、それは祖父が時おり口にした喩えだそうで、つまり「女性のお尻はとても冷たいので、女性が風呂に浸かるとバケツ3杯の水を入れたように湯がぬるくなっていかんわい」ということらしい。

 私はまだ5歳だから尻も冷たくなかったろうに、とりあえず話題に困ってふと言ってみたのだろう。しかし後年、それが孫にとっての自分に関する唯一の思い出になってしまうとは思わなかったろう。しかもその孫が中年になった今、熱い湯に浸かるたびにその言葉を思い浮かべているとは思うまい。


2004年07月03日(土) もう夏なんでしょうか

今日は、キラー通りのギャラリーに友達のグループ展を観に行く。
その後、お茶でもなどと言いつつ何故か着いたところは増田屋。
昼蕎麦、昼酒が身にしみついているのだろうか。

青山でお蕎麦というと増田屋くらいしか思い浮かばない。
外苑前のもキラー通りのも、有史以前からそこにあるような気がする。
いやどちらの店も確か改装したりしてるはずだけど、何となくランドマークの域に達しているというか。なんといっても青山なんだから、ビルのテナントとか探せば美味しい蕎麦屋くらいあるんだろうけど、もう味とは関係なく青山で蕎麦なら増田屋。青山でとんかつならまい泉、みたいなもんだ。

今日は暑かったからビール。つまみは鴨の塩焼き、揚げ茄子、板わさといったところ。お蕎麦は涼しげな辛味おろし蕎麦にした。あーもう、何もかもめっちゃ普通でいいわあ。蕎麦通の人には評判の悪い増田屋ではあるが、私は好きだなあ。

お腹いっぱいになったので、腹ごなしにベルコモンズ地下のシボネでインテリア三昧。いつのまにか地下2階の売場が無くなっていたり、調理家電を置かなくなっていたりして残念だ。木肌にデジタル表示の浮かび上がる時計が不思議で美しい。

シボネを出たところで友達と別れ、バスに乗ろうと外苑西通りをふらふら歩いていたら、なんとなくアジアな感じのするカフェに遭遇。ちょうど夕方で風が気持ちよくて、オープンエアでお茶を飲むのもいいかなと思って入ってみる。メニューを見ると蓮茶がある。珍しく甘いものも食べたくなってマンゴープリンもオーダー。ぼーっと外を眺めたり本を読んだり、なかなか居心地がよろしうございました。

帰ってから、あの店はなんだったんだろうと調べてみたら、意外なことに際コーポレーションだった。ふーむ。


2004年07月01日(木) 新境地

 昨日、なんとなく二胡で新境地な気分でした。

 弓を持つ方の右手は、だんだんと慣れてくる感じです。少しづつキーキーいわなくなって、だんだんとキレイな音が出せるようになる。普段は気づかないけれど、いつのまにかできるようになってる。

 でも、弦を押さえる方の左手の動きは、ある時突然できるようになります。何回やってもできなかった動きが、するっとできるようになる。いつできるようになったか、はっきりわかる。例えば正しいポジションの置き方は、ゴールデンウイークの帰省中にピアノの前でできるようになった、というふうに。

 昨日、今までどうしても越えられなかったハードルを突然越えることができて、右手もだんだんと慣れてきて、やっと少しは二胡らしい音が出せるようになってきました。それは歌広場目黒店、307号室での出来事でした。


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