Diary?
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2004年03月31日(水) 桜と白菜

春だねえ。
桜は満開。

職場近くの桜並木は、何故か太い幹から直接花や葉が出ていたり、太い枝の途中から細い枝が、一ケ所から3本くらいまとめてにょきにょき伸びていて、その先に花と葉がついていたりする。よくあることだけど、今年は妙にたくさん、伸び放題。


あれを見るたびになんだかむずむずして、いーーーーーってなるんだけど。樹に登ってあの細い枝を全部きれいに払ってしまいたい衝動にかられる。なんでかなー。よーく考えてみると、あれって「ムダ毛」っぽいのよ。ああ剃りたい。剃ってつるつるにしたい。

花が咲き、暖かくなるのは嬉しいけれど、白菜が美味しくなくなってくるのはちょっと寂しいなあ。白菜は英語でChinese cabbageっていうんだね。


2004年03月30日(火) 時事ってみよう

会社のビルの入口は自動の回転ドアだ。

さすがにはさまれたことはないが、普通に歩いてたら急停止しておでこをぶつけたことならある。時々他所のビルで、自動じゃない回転ドアの前に立ってじーっと待っていて恥ずかしい思いをすることもある。

ニュースを見てて思い出した。
何年か前の須磨の花火大会で、歩道橋がすし詰めになって将棋倒しが起きたことがあった。死者も出た。あの時誰かが言っていたこと。記憶に頼っているので細部は違うかもしれないが。

「各地で花火大会を中止したり、歩道橋の警備を強化したりしている。それはそれでいいけれど、そういう対応しかしないからこういう事故が起きるのだ。いつもいつもその場しのぎですぐに忘れる。今度はきっと、花火大会じゃないところで、歩道橋じゃないところでひどいことが起きるだろうに。」

今回の事故の経緯を調べたり、回転ドアの安全基準を作ったりすることも大事だけど、だったらそもそも今まで安全基準も無しに建築に使われていたのは何故なのか。基準を作るという発想が無かったか、基準を作るのがイヤだったかのどちらかでしょ。何故イヤだったかは言うまでもなく。別に回転ドアに限ったことじゃない。森ビルや三和シヤッターに限ったことでもない。日本はあっちもこっちもそういう構造になってるんだよきっと。記者会見でぺこりってすればいいと思ってるんだね。

政治から経済から企業から、果てはサービス業の接客まで、最近なんかこうダメダメ感が増大してる気がしてならんよ。セキニンシャ、でてこーい。わしゃ人生幸朗か。


2004年03月29日(月) 二胡

買ってしまいました。
給料一ヶ月分くらいが吹っ飛びましたが、大変幸せです。



2004年03月28日(日) メカぶー

本日のヒット。大井町線の車内にて、3歳くらいの可愛い女の子とお母さんの会話。

娘「ママー、なんだっけこないだの、あれ。ねこんぶ…だっけ?」
母「ん?ああ、めかぶ、ね。」
娘「そう、めかぶ!たべたいー!」
母「うん、めかぶ、おいしいよね。」
娘「おいしー!!(興奮状態に突入)」

芽かぶが大好きなのね。し、しぶい…。


2004年03月27日(土) 小石川

小石川後楽園にて枝垂れ桜を見る。
枝垂れ桜は満開。ソメイヨシノは3分咲といったところ。

池の鯉が巨大でおそろしい。大きすぎて、浅いところでは背中が水面から出ている。きっと腹は底についている。それは鯉の在り方ではなくて、泥鰌とか山椒魚の姿勢だと思った。

ここは水戸藩の上屋敷のあったところで、光圀が作庭したとのこと。小高い山のあたりは、渡月橋など京都にちなんだ名前をつけた場所が多くて、もしかして反対側の大きな池は琵琶湖ってことなのかしら、まさかねえ。などと言っていたら、本当にそうだった。全体としてミニ京都になっているのか。

さて来週はソメイヨシノを見に行こう。平日は夜桜、週末は千鳥が淵あたりか。しかし私はいつのまにこんなに花見好きになったんだか。



2004年03月26日(金) 四半世紀

ああ、いくらなんでももういいやと思っていながら、ずるずると観てしまうカリオストロの城。1979年ってことは、四半世紀たってるってことですか。そうですか。ひゃあ。


2004年03月25日(木) だからカレー

カレーとニンニクの香りには抗えないってことで、今日のランチはカレーにしてみた。

いや別にそういう理由でもないんだけど、今日は神保町で仕事をしていたので久し振りにマンダラのカレーでも食べようかなと。

いやほんとに久し振りだ。あまりに久し振りで、自分がここのトマト味バターマサラが大好きだったことをころりと忘れて、違うものを注文してしまったぞ。後で気づいて悔しかったけど、今日食べたのも美味しかったから満足満足。

でもやっぱりデザートは激甘だ。インドの甘いものって、ほんっとーーーっに、甘いね。なんていうか、脳天直撃の甘さ。ガツンときて、スパイスで少しむぉーっとしていた頭が醒める。あ、もしやその効果のためにこんなに甘いのか?そんなわけないか。


2004年03月24日(水) 暴香族

今日は魚が食べたいなと思った。定食屋で焼魚定食にするか、魚がし日本一にでも行くか。確かにそう考えながら会社を出たんだがなあ。

ビルから出た途端、目の前のトゥザハーブズからぷーんと香るニンニクの香り。あ、もうだめ。ペペロンチーノ食べよう。5秒で方針転換。せめて海のものをと、手長海老のマリネなども食してはみたが。なぜこんなことに。

カレーとニンニクは、暴力的だ。香りに抗えない。森博嗣の「ZOKU」という本に、悪戯の秘密結社ZOKUが仕掛ける壮大な悪戯、暴音族とか暴笑族とか暴振族とかいうのが出てくるのだが、カレーとニンニクは暴香族に使えるね。


2004年03月23日(火) 気になる人

 職場の近く、駅ビルの地下にエスニックカフェがある。生春巻きが美味しいので、1〜2ヶ月に一度くらいは会社帰りに同僚と行く。その店に「彼」がいる。必ずいる。同じ席にいる。

 店はシンプルモダンだけれど少しアジアっぽい内装とインテリア。まあ、よくあるアジアンカフェ風の雰囲気で、会社帰りの若い人たちやデート中のカップルなんかが多い。そんな中「彼」は異彩を放っている。「彼」は、たぶん50代、絵に描いたような「くたびれたサラリーマンのおっさん」なのだ。

 私は残業をしないので、6時か、おそくとも6時半くらいには店に入るのだが、その時点で「彼」は既に席に着いてビールを飲んでいる。そしてビールだけを飲み続ける。食べ物を頼んだのを見たことがない。いつも私達の方が先に店を出る。「彼」が帰るところも見たことがない。時々立ち上がって、店の外にふらりと出ていく。何分かして戻ってくる。何か本を読んでいたかと思うと、テーブルに覆いかぶさるようにして一心不乱に何かを書いている。とにかく落ち着きがない。

 店員は慣れているようだ。「彼」が店の外に出て行った間に、黙って空のビールを新しいのに取り替えていたりする。だからといって「彼」と店員が言葉をかわすというわけでもない。

 何度行ってもこの光景が繰り返されている。私と同僚は、だんだん風物詩というか、店のインテリアの一部のように思うようになっていた。だから今日行って「彼」がいなかったので驚いた。つまんないなあと思った。もしかしてもう来ないのかなと思うとちょっと喪失感を感じてしまった。

 そして小一時間ほどして「彼」が店に姿を現わした時、私達はとても幸せだった。いつものようにビールを飲み、席を立ってうろうろするのを見て、なんだかすごく安心した。

 「彼」に関する最大の謎は、何故この店なのか、だ。近辺にはたくさんお店はあるし、同じ駅ビルの中にだって焼鳥屋もあれば居酒屋もある。ビールだけを飲むのに毎日この店を選ぶのは何故なのか。実はこの店のオーナーなのではないか、いや大家かもしれないなどと推理をしてみたけれど、どうもよくわからない。外見と行動からは何者なのかが全くわからない。

 私はいつか、「彼」のテーブルに行って肩を揺すってたくさんのことを問うてみたい。

 なぜ毎日ここにいるのですか?なぜいつもビールだけなのですか?どこに住んでいるのですか?仕事は何をしているのですか?何の本を読んでいるのですか?店から出て行って数分間、何をしているのですか?いつも何時までここにいるのですか?あなたは何者なのですか?

 きっと「彼」は答えないと思う。私もきっと問うことはしないけれど。


2004年03月22日(月) せっかく年を取ったのに

結局、昨日の朝起きてから今朝起きるまで
総時間数20時間 うち合計睡眠時間は14時間でした。

年を取るにつれて睡眠時間は減っていくと聞く。
はやくそうなって欲しいと、楽しみにしていたのに。
最近になって睡眠時間はますます増えているような気がする。

年を取るにつれて血圧は上がっていくと聞く。
低血圧の人はちょうど良くなると。
楽しみにしていたのに。100の壁が越えられない。

どれくらい年を取ればいいんですか。
80や90になってからちょうど良くなってもあんまり有り難くないのですが。

ああ、長生きがしたい。
長生きでもしないと帳尻が合わない。


2004年03月21日(日) ナルコな日

今日は楽器を買いに行こうと思ったんだけどなあ。

割と早起きしました。昨日は雨降りだったので、休日の最大の愉しみである布団干しと洗濯ができませんでした。今日は思う存分できました。ベランダが東向きなので、午前中に布団を干すと幸せな気分です。

私のベッドはソファベッドなのですが、こうやって布団を干す時くらいしかソファにはなりません。洗濯も終わってソファで本を読んでいたら気が遠くなって、気づいたらお昼でした。ご飯を食べて、布団を取り込んで、そろそろ楽器屋さんに行こうかなあと思っていたのですが、干した布団があんまりいい匂いでふかふかだったので、つい「ばふっ」と埋もれてしまいました。で、夕方でした。時間泥棒出現。寒かったらしく、たたんだ布団に挟まって肌掛けを巻き付けて、なんだかよくわからない体勢で目が覚めました。

こんな日は、夜も早くから寝てしまう確率が高いのです。今は夜の9時ですが、日付けが変わるまでは起きていられない予感がします。


2004年03月20日(土) 大阪day

今日はいろんな意味で大阪な日でした。

話は約10日前にさかのぼります。学生時代からずっとつきあいのある友人から一通のメールが入りました。

「ネットでジャズの情報をみていたら、新橋でjazz in Townっていうイベントがあるらしいけど、3月20日の出演者って、わしらの大学の同級生ではなかろうか。」

その情報の載っていたサイトは、港区の文化事業の財団がイベントやコンサートのお知らせをしているところで、私もたまにのぞいては区民ホールでの狂言の会なんてのを見つけたりして、利用しているサイトだった。が、ジャズのイベントには気づかなかったなあ。

うむ。たしかにその同級生は当時からベーシストだった。アメリカに修行に行ったという噂を聞いたきり音信不通。でも同姓同名かもしれないしなあ。どうだろう。いろいろ検索してみました。こう見えても私はデータベースサーチャーのはしくれ。2級だけどさ。その結果、80パーセントくらいは確実かなと。こうなったらいきなりライブに行って確かめてやろうじゃないかと。本人だったらさぞやびっくりするだろうしねえうひひひ。

で、行ってきました。友人夫婦(2人とも同級生)と私の3人で。

やっぱり本人でした。約20年ぶり。もうこれ以上はないってくらいびっくりしていたので大満足です。うわーうわーなんでー。って言ってました。しかしいきなり「○○ちゃん(私の名前)、独身なのー?」ってそりゃなんだよ。そうだけどさ、20年ぶりで何故そう決めつける。

実際会うまではもう顔もわからないかもしれないと思っていましたが、20年ぶりでもなんとかわかるもんですね。不思議なもんだ。

セカンドステージを控えた彼には近いうちの再会を誓いあって我々は辞去。そして新橋に向かって歩いていたら自由軒を発見しました。「せんば」と書いてあるし、あの自由軒だよねえ。思わず入ってみる。あの自由軒でした。カレーやハヤシはもちろん既に混ぜられて生卵が載って出てくる。ああビフカツ。ついつい頼む。東京にはビフカツを出す店がなくてねえ。

同級生のライブを聴いた後に自由軒で飲んだり食べたりしていたら、ここが大阪じゃないのが解せない気分でした。店を出て御堂筋じゃないのが、このあと金龍でラーメンでも食べて珈琲の青山で始発を待つんじゃないのが不思議で不思議で。酔いも手伝って時間と場所の感覚がもうさっぱりです。


2004年03月19日(金) 五日かかった

 つくづく、自分には短文が書けないことを思い知りました。一日遊んだレポートを五日かけて書く奴、それが私です。

 かつてメールもPCもFAXも無かった頃、友人と私は東京-大阪間で「文通」をしていたのでした。毎回便せん3〜4枚のやりとりを、月一回以上コンスタントに。何を書いていたのかといえば、この日記に書いているようなことでした。あの頃からやってることは変わらないわけですね。封筒に入れて切手を貼る代わりに、ネットにアップロードしているのです。

 とにかく書き始めると止まらなくなるので、長くなりすぎないようにとそればかり気にしています。最近のネット掲示板なんかは携帯電話からアクセスする人が増えてきて、書き込みは一行で、単語のみだったりします。わしにはできん、その芸当は。あと携帯のメールで一言だけのやりとりを一日何十回とか。それもわしには無理。

 一行で、あるいは一言で何かを伝えるには、私は文字に依存しすぎています。この話はまた長くなるので、近いうちに書くことにしましょう。


2004年03月18日(木) 下町お徒歩日記 浅草編

 上野から歩いて浅草に到着。私はクルマに乗らないので、地理を駅で捉える癖がある。上野は上野駅、浅草は浅草駅とピンポイントで認識していて、そのつながりは考えたことがなかった。歩いたら近くてびっくりした。青山と赤坂と六本木が全部くっついているのに気づいた時と同じくらい驚いた。

 少し時間があったので、ROXの裏手あたりをうろうろしてみる。ヨシカミの本店ってってここだったのかぁ、とか。大衆演劇って一度は観てみたいなぁ、とか。ポルノ映画館って久しぶりに見たなぁ、とか。よくコンサートに行ったロック座ってどこだったんだっけ、とか。ストリップのロック座とは違ったような気がするんだが。建て替えたのかな。

 浅草って、なんだか馴染むと思ったら大阪の匂いがするのだ。ミナミだと千日前、キタなら阪急東通りあたりかな。観光地テイストだけど地元民の町でもある、その混ざり具合がよく似ていると思う。

 さてそうやってうろうろしているうちに、ついに浅草今半に突入する時間となる。建物は白い漆喰(?)の蔵造り風でなかなかの風情。2階の座敷へ通される。たまの贅沢だし、もう二度と来ることは無いかもしれないので、すき焼きの中で一番いいコースにする。その名も極上霜降りすき焼き御膳。お通しに出た牛肉の佃煮が美味。煮凝りなど前菜をつまみながらすき焼きを待つ。

 いやあ、見たことないような肉だった。霜降ってるよ、降りまくってるよ。付け合わせは白菜、春菊、椎茸、白滝、豆腐、生麩。生麩はちょっと意外だった。関西では麩を入れるけれど、生麩は初めてだ。関西といえば、私は関西人なので割下を使うすき焼きが珍しくて楽しかった。本当に牛脂を使わないんだなあ。割下は、もっとじゃぶじゃぶ入れて煮てしまうのかと思ったけど、ほんの少しで絡めるようにするのだった。ほおう。最初は仲居さんの世話で、まず肉を取り分けてくれる。陳腐な言い回ししかできないけど、口の中でとろけた。なんだこりゃー。極楽極楽。

 すき焼きのあとの食事は、ご飯と香の物と赤だし。お漬物の美味しさにのけぞる。胡瓜も白菜も、絶妙の加減だった。ぬか床を分けて欲しいくらい。そういえば三田屋にステーキを食べに行った時も、梅干が美味しくてびっくりした憶えがある。牛肉の美味しい店は漬物も美味しいという法則があるのだろうか?

 さてこうやって今回の贅沢会は終了。一回の食事に一万円以上使ったわけだけど、それくらいじゃないと非日常感が味わえないと思うのだ。味のことを言うなら、たぶん私の舌では三千円のすき焼きと一万円のすき焼き、どちらも美味しいとしか感じないだろう。でも三千円のを三回食べるよりは、一万円のを一回だけ食べた方が楽しい。別に普段贅沢したいとは思わないし、ただすき焼きを食べたいなら家でするから。普段しないことをする、その舞台装置のためにお金を払う。気分としては旅行と同じ。そういうお金は惜しいと思わないから、残らないんだな。形の無いモノにばかり使って。でも幸せだからいいや。


2004年03月17日(水) 下町お徒歩日記 根津・谷中編その2

 日暮里から根津方面に戻るのに、谷中銀座を歩く。活気があって楽しそうな、いい商店街だ。私が今住んでいるあたりは商店街が無いので、こういう雰囲気は嬉しくなってしまう。思わず日用品を買いそうになる。途中、いい香りに誘われて谷中珈琲店で持ち帰りコーヒーを買い、ちびちび飲みながら歩く。すっきりした苦さで美味しい。豆を買ってくればよかった。手焼きのお煎餅屋さんにも心惹かれて一枚だけ買って食べながら歩く。いつのまにか買い食いツアーになっているような気がする。

 根津のあたりで中国茶のカフェgreen leavesを発見。お茶にする。ここは中国茶だけではなく、紅茶やハーブティーなど色々選べる。私は鳳凰単叢を。香りが良くて幸せ。お茶請けは干菓子類がたくさん付いてくる。ただ、茶壺を傾けるとなぜか周りにどぼどぼこぼれる。いやん。

 東京芸大と博物館の間を通って上野へ。科学博物館、もうすぐスターウォーズ展が始まるらしい。スターウォーズは通ってこなかった道なのであまり興味がないのだが、この展覧会が国立博物館を巡回するってのはどうなんだろう。いいのかそれで。

 上野駅を越えて合羽橋を通って浅草へ向かう。時間が遅かったので道具屋街は閉まっていて残念。いや開いてたら買物地獄に陥っただろうから良かったのかも。やはり閉まっていたけれど「魔性の味 珈琲オンリー」なる喫茶店があって、私は合羽橋には殆ど来たことが無いはずなのにこの店を憶えていた。入ったことがある。いつ誰と行ったのかは思い出せない。ああ気になる。ここらへんでそろそろお腹が空いてきた。

 さて明日はいよいよ(やっと)シリーズ最終回、浅草編。


2004年03月16日(火) 下町お徒歩日記 根津・谷中編その1

 さて湯島から次の目的地、根津へ向かう。途中、絵に描いたような「下町の路地」を見つけてふらふらと吸い寄せられて同行の皆様に回り道をさせてしまったりしながら。anomaという中国茶の店に行こうとしていたのだが、行ってみたところ「本日臨時休業」の貼り紙が。言い出しっぺはちょっと凹んでいたけれど、ネタとしては最高だと思う。これでこそ珍道中ってもんだ。

 そんなわけで急遽、谷中散歩デーとなる。土地勘がないのでどこをどう歩いたのかは定かではないのだが、なんとも散歩にはうってつけの町であった。とにかくお寺だらけで、中には自動車販売店を兼ねているらしき謎のお寺があったりする。岡倉天心記念公園を経由して、日暮里の方まで歩く。岡倉天心記念公園は、名前の割には普通の児童公園だった。

 日暮里では大辞林もといダージリンというインド料理屋さんでお茶。けっこう有名なお店だったみたい。オリジナルブレンドのミラジュラティーは、子供の頃に飲んだ紅茶の味がした。大きな声では言えないが日東とかリプトンとかを思い出す。渋くなくて飲みやすくて好きな味。セットで選んだお菓子「ハルワ」は、なんとも不思議な食感だ。もちもちしてるような、さくさくしてるような。ココナツとスパイスでいい香り。香りといえば、店中カレーの香りで満ち満ちていて、思わずカレーを頼んでしまいそうになる。いかんいかん、今日は今半のすき焼きが待っているのだ。必死に誘惑を振り切る。でも、いつかカレーを食べに来ようっと。

 ええと、すごく長くなりそうな予感がしてきたので谷中散歩の後半は明日。…今週いっぱいくらいこのネタで書いていそうな気がする。




2004年03月15日(月) 下町お徒歩日記 湯島編

 なんで昨日がこんな盛り沢山になったかというと、そもそもは浅草今半ですき焼きでも食ってやろうじゃないか、という話に始まったのです。夜が今半なら、昼間は谷中の茶館で中国茶を飲もうじゃないか、と言い出した人がいて、それならお昼ご飯は湯島の蕎麦屋に行こうじゃないか、と言い出した人もいたわけです。最後のは私ですが。湯島から浅草まで通しで参加したのは3名。お疲れ様でした。

 さて、湯島。
 まずは湯島天神を見物する。残念ながら梅はもう散っていた。来年は梅見に来てみようかな。時間があったので宝物殿を拝観する。規模は小さいけれど、川合玉堂やら菱田春草やら伊東深水やら、なかなかのラインナップ。能面や富くじの箱なんかもあって面白い。驚いたのは火消しの「まとい」の展示で、その大きさがイメージと違っていた。巨大。あんなものを振り回していたとすると、火消しは怪力なのか?
 突然太鼓が響いて、雅楽が始まったので何ごとかと思ったらた結婚式だった。親族の方達が2〜30人くらい、どんどん本堂に入っていったのでびっくりする。中は広いのね。

 湯島の古式蕎麦に行ってみたいと思い付いてはや一年ばかり経ってしまった。上野までは行っても、なかなか湯島までは機会がないものだ。
 私は蕎麦全般を愛しているので、東京の粋な白い蕎麦も、町の駄蕎麦屋やスーパーのふにゃふにゃゆで麺もそれはそれとして好きなのだが、昔から食べていたのは黒い田舎蕎麦だった。実家の近所には昔「黒蕎麦」と銘打った美味しい蕎麦屋があったのだ。そんなこんなで「黒い蕎麦」と聞くと触手が動いてしまう。
 古式蕎麦、まず麺は今まで見たことないくらい黒い。江戸のつるつるっと食べる蕎麦とは別物と考えた方がいい。食べごたえがあるというか、もぐもぐ食べてお腹いっぱいになる感じ。そして変わっているのがつけ汁。普通の出汁のつゆではなくて、大根おろしの絞り汁と生醤油をからめて食べる。薬味はけずり節と山葵、ネギ。この食べ方、割とやみつきになる。山葵はあまり入れずに、大根の汁の辛さを効かせた方が美味しい。家でお蕎麦を食べる時にもやってみよう。「山揚げ蕎麦」という、おろした山芋を揚げたのが載っている種蕎麦も美味しそう。今度はあれを食べよう。

 腹ごなしがてら、湯島天神に戻って屋台を冷やかして甘酒を飲みながら絵馬を見たりする。ここの屋台はやげん掘の七味だとか、ぎんなん売りなんかが混じっていて風情がある。
 天神さんは学問の神様だから、お礼参りの季節だった。絵馬がものすごい山盛りになっていた。「劇団四季に合格しますように 宝塚音楽学校に合格しますように」というのがあったけど、どちらか一つにした方が良いと思うよ。

 明日は根津・谷中編の予定。



2004年03月14日(日) 下町お徒歩日記

今日は一日、下町方面を歩きまわって美味しいものを食べて
楽しくて幸せな日曜でした。

あまりに盛り沢山だったので、これから何日かかけて報告をしようと思います。今日はとりあえず歩いたコースを。

湯島天神→湯島古式蕎麦→湯島天神で甘酒→上野公園→根津・谷中→日暮里ダージリンで紅茶→谷中銀座→谷中珈琲店でコーヒー買って歩き飲み→お煎餅屋さんで一枚買って歩き食べ→谷中グリーンリーブスで中国茶→上野→合羽橋→浅草うろうろ→浅草今半ですき焼き

どうです、贅沢な珍道中でしょう。
明日は湯島編の予定です。


2004年03月13日(土) 毎日書く

毎日書くってのはどんなもんかなと思ってやってみて、一ヶ月経った。

普段、割と波風の立たない平穏な暮らしをしているのでネタ切れになるかと思ったけれど、案外書くことには困らなかった。その分内容が薄くなっているような気がしないでもないといっても過言ではないかもしれないけど。せっかくなのでこのままいけるところまで続けてみようかな。

今日はビデオ三本、一気に観る。さすがにちょっと頭がふらふらしている。バグダッド・カフェはやっぱりいいわあ。オー、ブレンダ、ブレンダ。あと「夏至」っていう映画が良かった。「青いパパイヤの香り」の監督。「青い〜」も何回か観てるくらい好きなので借りてみた。色が綺麗で女性が綺麗で空気が濃密で。ああ、ベトナムに行ってみたい。もう一本は「フェリックスとローラ」。最近なぜかシャルロット・ゲンズブールの映画を続けて観ている。地味なラブストーリーだけど、いい映画だったよ。


2004年03月12日(金) 不思議なお茶のこと

実家には何本かお茶の木があります。
立派な茶畑というわけではなくて、生け垣代わりに植えてあります。
昔は、家で飲む番茶くらいなら自給自足していました。

ある年、とてもいい香りのお茶ができたので不思議に思って調べてみたら、それは梅の木の脇にあるお茶の木から摘んだ葉でした。

その年は不精をして梅の実を取らなかったので、熟した梅の実がぼたぼたとお茶の木の周りに落ちていました。それが土に染み込んで、お茶の木の根から葉まで行き渡ったのでしょうか。そんなことってあるのかしら。乾燥して番茶にして、それを煎じてもまだ香りが残るほどに?

でも確かにその年のお茶は、ほのかに梅の香りがしたのです。今まで飲んだお茶の中で、いちばん不思議なお茶。


2004年03月11日(木) 予算問題

世間は年度末、私の職場も予算を大幅には超えないように、なおかつ残さないように微妙な匙加減が必要な季節です。

私の個人的予算問題も頭が痛いところなのですよ。様々な事情により、iBook購入は中止しました。今のiMacを最大限までアップデートしてごきげんを伺いながら使うことにしました。

理由のひとつは、楽器を買いたいからなのです。iBook+iPod一式と同じくらいの値段します。まだ始めたばかりなのですが、やっぱりレッスンの時だけでは全く上達しないし、何より弾きたくてしょうがない。何の楽器かは、買ったら自慢がてら公表しましょう。

もうひとつ予算に微妙な影を落としているのは壊れ続ける家電たち。冷蔵庫と洗濯機も不審な動きを見せています。どちらも15年超モノなので、よく働いてくれた、もういつでも休んでいいよ。と労ってあげたいところですが、同時はやめて、お願いだから。


2004年03月10日(水) バグダッドカフェ

昨日ツタヤで何本かビデオを借りて、そのうち一本はバグダッドカフェ。無性に観たくなった。多分4回目か5回目かな。何年かに一度、観たくなるのは何故なんでしょうか。週末の楽しみにとっておこう。

ふとネットでこの映画のことを検索してみたら、パーシー・アドロンっていう監督、前に映画作ったのはもう10年以上前なのか。1935年生まれってことは80近いわけだから、もう作らないんでしょうね。

監督として何本も撮るという人ではなかったみたいです。一生の中でほんの数本の映画を作って、そのうちの一本がこんな素晴らしいものだったというのは、何だかとてもかっこいいと思います。


2004年03月09日(火) infoseek全滅

infoseek関係のサーバーがダウンしているようで、ということはgarden_of_timeのトップページもたぶん見られない状態なのでしょう。環境によって違うかもしれないから断言できないけど。というわけで今日は誰も読みに来ない日記を書いてるんだな。

このenpituっていう日記スペースを借りてからしばらくは、本当に誰にも知らせずに書いてたっけなあ。サイトも作らずに、この日記のみで。今も、サイトもこの日記もあまり大々的に公開はしていないから、何人かの友人が読んでくれているだけだと思う。でも、人数は少なくてもやっぱり読んでくれてる人がいるってのは嬉しいもんだとつくづく思ったりします。

しかし私のサイトなんてまあいいんだけど、天下のinfoseekが何にもつながらないなんて、一体何が起こったんでしょうか。


2004年03月08日(月) 暴君

暴君ハバネロを食べてみた。
そんなに辛くないぞ。でも、油っこいぃー。
東ハトのサイト、ムービーと音楽がバカでいいなあ。


ところで、昨日から日記が短いのには訳があります。
右手の人さし指の爪が約三分の一のあたりで横に割れて剥がれております。右手の人さし指って、使えないとなると思ったよりずっと不便です。キーボード操作もままなりません。


2004年03月07日(日) おこもり

昨日チケぴに行ってから一歩も家を出なかった。
本読んで、ビデオ見て、料理して、ご飯食べて、
それでもう夜になってるのは何故。
……起きたのが昼過ぎだからですね、はい。


2004年03月06日(土) うひょひょ

6月に東京芸術劇場で、京劇「西遊記」の公演がある。今日はそのチケット発売日だったので、チケットぴあに行ってきた。そんなに大人気でもなかろうとは思ったけれど、一応10時過ぎには行ってみた。

そしたら、B列18番あたりという席が取れた。座席表で確認してみると、2列目のど真ん中じゃないの。どうしましょう。お化粧も、飛び散る汗も、前に展覧会で見た妙な衣裳も、ばっちり見えるわよきっと。きゃあ素敵。と舞い上がったところでよく考えてみると3ヶ月も先だったぁ。待ち遠しい。またSARSとかで中止にならなきゃいいんだけど。


2004年03月05日(金) 銀座お腹タポタポ日記

昨日は銀座で仕事が思ったより早く終わったのであちこち寄り道。

ランブル
ちょっと疲れたので美味しいコーヒーが飲みたくて、すごーく久し振りにランブルに行った。場所を覚えてるか不安だったけどちゃんと行けた。ここは看板に「コーヒーだけの店」と書いてあるとおり、コーヒーしか無い。軽食もケーキも無い。くつろぎに行くというよりは、ただコーヒーを飲みに行くところだね。コーヒーはとっても美味しい。濃いノワールというのが好き。

テ・シノワ・マディ
銀座デパートペットショップ巡りをしてみる。思う存分子猫でも見ようと思ったのだが、どうも最近はお犬様の方が優勢なようで。アイフルのせいだ。チワワだらけ。で、三越の上の方の階をうろうろしていたら、雑貨屋の奥に茶藝館があるのに気がついた。とりあえず入ってみる。お茶はなかなか美味しかった。お店の人も感じが良かった。湯沸かしの電熱プレートがテーブルと一体化していてびっくりした。ただひとつだけ言わせてもらうなら、デフォルトでついてきた茶請け、丸い豆菓子が3つ。そのうちのひとつがカレー味…。香りが強烈でちょっと参った。

ところでマディには私の分身が現れていたようで、店の人から「いつもご利用頂いてますよね」などと言われた。時々そういうことがあって、どこか割りと近いところに私によく似た、行動範囲もよく似た人がいるみたい。会ってみたいなあ。


2004年03月04日(木) 未来の音

 今日は仕事で銀座方面に出かけた。都営浅草線で行ったんだけど、京浜急行の車両って本当に素敵な音を発してると思う。

 鉄オタミュージシャンとして有名なくるりの岸田氏も「関東の鉄道では京急がいちばん好き、だって音がいいから(意訳)」と述べている。私は鉄道については詳しくないのでよくわからないんだけど、ベージュと赤の、全体に少し丸っこい感じの車両の音が素晴らしい。

 発車の時に「パララララー」と、ドレミファソの音階でオルガンの様な音が響き、その後の加速音は「未来の音」だ。こどもの頃に考えてた未来の音。席に座って目を閉じて、これは宇宙船だ、窓の外は漆黒の真空だと思い込んでみると非常に気持ちがいい。アナウンスは聞かないことにする。しばらく宇宙の旅を楽しんで、着いたところは東銀座だから歌舞伎座だったり日本刀専門店だったりするわけだけども。

 あと未来の音だと思うのは、エスカレーターだね。最近の地下鉄の駅なんかで、一定時間使わないと自動的にストップする仕組みのがある。センサーの付いたゲートをくぐると動き始める。その動き始める時の音が「ドゥ、イーーーーン」って、これまた宇宙船内部で緊急事態発生により廊下がロックされたような音がするんだな。

 ああ、銀座の喫茶店と茶藝館のことを書こうと思っていたのに、なんでこんな話になってるんだ。その話は明日にでも。


2004年03月03日(水) 夜食というにはあまりにも

また色んなものをつけっぱなしで寝てしまった。

昨夜は習い事関係の用事があって、夕飯は讃岐うどん(かけ小+じゃこ天)を急いで食べただけだった。なので夜中に猛烈な空腹により目が覚めた。普段、食事はきっちり食べる方なのでたまーに食べそびれるとお腹が空いてしょうがない。このままでは眠れそうにない。お茶漬けくらいではおさまりそうにもない。

さて。残り物の中華スープに野菜とエースコックのワンタンメンを放り込む。お弁当用のシューマイをレンジでチン。てなわけで今夜のメニューは野菜たっぷりの湯麺とシューマイ。おいしー。へるすぃー。あー満足、ごちそうさまでした。中国茶でも淹れようかしら。っておい、そりゃこんな時間じゃなければへるすぃだろうよ。夜中の2時半やっちゅうねん。何がへるすぃだ。


2004年03月02日(火) 半額なので

isweb 広告非表示サービス 期間限定!半額キャンペーン っていうのにまんまとつられて、申し込んでみた。昨日申し込んで今日振り込んで、帰宅したらもう非表示になっててびびった。ちょっと待てーい。流れ早過ぎ。

広告ナシなら、もうちょっとデザインをなんとかしようかなと、ゆっくり考えようと思ってたのに。ああどうしよう。って焦ることもないんだけど。焦ったところで、そもそもあのサイトは「旧型iMacのバンドルソフトのみで作る」っていうコンセプトで始めたもんだから、大した細工はできやしないのだ。

トップページは適当なフリーのテンプレ改造してるし、中のぺージは最初だけネスケで作ったのをコピーしてテキストエディタで直に作ってるから、今となっては細工の仕方を忘れた。しかもネスケの使い方すら忘れかけてるので、リニューアルはまだまだ先のことになりそうだなあ。まずはスタイルシートを思い出すことから始めないと…。「とほほのWWW入門」あたりを読んでこようっと。


2004年03月01日(月) アンテナ

ツタヤで今敏コーナーが出来てて、それはたぶん東京ゴッドファーザーズが公開された流れからだろうけど、なんとなく千年女優なんて借りてみる。これはまた、メタな構造の物語であることよ。

私は世代でも性質でもいわゆるオタクっていうのからは外れてる。世代はオタク、いや「おたく」っていう言葉をつくり出した側の世代(新人類って言葉あったねえ)だし、性質では「好きなことは一人で追究する」タイプだったので。

オタク文化からは外れていて情報が殆ど無い状態で暮らしているのに、不思議なことに時々アンテナに引っ掛かってくるものが妙にオタクなような。でも知識が無いもんだから何年も後にいろんなことが繋がってびっくりしたりする。

うる星やつらの押井守が、攻殻機動隊の人だと気づいたのはつい最近だし。PERFECT BLUEは「ぴあ」の紹介文だけ読んでなぜか映画館に観に行ってしまって今敏の名前も知らなかった。で、最近東京ゴッドファーザーズってちょっと気になるなあって思ってたら「PERFECT BLUEの今敏の最新作」なんて書いてあって、繋がった。

しかもだ。千年女優を観ててやけに音楽が気になると思ったら平沢進だし。なんだかなあ。初めてPモデル聴いたのなんて20年くらい前なのに、こんなとこで繋がるとは。


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