NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 夏の住処

 なんか居酒屋みたいなタイトルですね。
 夏の間は、寮を追い出されたため、夏の間は山の下にある住宅街の小さな一軒家の一室に住んでいるわけです。もともとはお友達の一人が住んでいた部屋なんですが、その人も海外に調査に出かけたために代わりに住んでいるわけです。(私?私は、そもそも何について研究するかも決めていないので、行く計画も立てられない。(;´Д`))いずれにしてもこれがおうちの外見。↓


 おばさんともおばあさんともつかない太った女の人が家主です。(最近知ったんだけど、この人は私の分野の研究者だったことが分かって引いた)隣の部屋に住んでいるのは、20代後半のマッサージセラピストのお姉さんです。

 寮の部屋に比べるとやっぱり一般の部屋らしく、いろいろ彩られていて可愛い。というか、前に住んでいたお友達が私のために花を生けていたりしてくれて。女の子な気遣いですね。(私には、まず、そういうアイディアは浮かばない。)
 まぁ、静かなこと。私も音楽はヘッドフォンで聴いてるので迷惑はかけていませんが、皆さん静かねー。しかも全員ヒッキー。部屋の中に何十時間も引き籠もってる。というか、私の部屋は感じ。↓


 家主は庭の手入れを人生の唯一の楽しみにしているらしく、庭で隣の子供と話しながら延々と庭にいる。隣のお姉さんは偶に手の込んだ料理をしている。そして、一人でポーチ(半分外にせり出したベランダのような場所)で黙々と自分の作品を食べている。(今日も私はあまりに暇をもてあましていたので、キッシュを一緒に作ってみた。なんでキッシュの中に栗とか入れるんだろうって思ったが美味しかった)
 というわけでこれが窓から見える景色。家主の自慢の庭。超普通。あんだけ庭にいるにもかかわらず、超普通。せめてバラのアーチとか作らんの?って思うがこんな感じ↓


 私も庭に出て、「主食」のサブウェイサンドイッチを食べているが、よく「ぬこ」(世間一般では「ねこ」ですか?)が芝生に横になっているのに、わざわざ寄ってくる。その、ぬこさんも、大体リスやウサギをいじめているか、庭の芝生でごろごろ寝ころんでいる。

 時間が止まった家の話でした。(今日は漫画なし)

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2007年05月29日(火)



 バカは死ななきゃ直らない、では死んだら直るのか?

 すべてのスケジュールが消化して二日たった。やることといえば、大親友の「」君相手に一時間弱ラケットボールをやるのみ。することないからまた勉強しちゃったよ。それでも飽きたらずチャリで街を徘徊したり。ニートってすばらしい

 さて、今日のタイトルはそんな私は氏んだほうがいい、ということはありません。(そういう要望が強いのは存じておりますが)

「バカは死ななきゃ直らない」とはよくいったものですが、じゃ、死んだら直るのか?「あのバカもとうとう死んだな。今頃はあいつも少しは空気が読める人間になってるといいな」くらいな推量しかできないと思いがちですがそうでもないんですね。

 そう。物理的な人間ではなく、法的に人としての人格を与えられた「法人」なら文字通り「復活」することができるのです。そして、航空会社こそ、死ねばバカが直ることを教えてくれるモノはない

 実は、先週、イサカにきてから30回目のフライトを体験しました。海外要員の会社員でもないのに、結構なペースでのってなくない?って思ったので今日のエントリーです。


 この30回を振り返るに、日本の航空会社以外で不愉快な思いをしたことは一度もない。逆に日本の航空会社は、CAからグランドサービスまで、不愉快にしてくれる。

「お飲み物は?」
「あ、じゃ、『コーラ』を」
「こちら『コーク』になります」
 私は日本語でコーラといったのに、あえてコークと言い直すとは何か?客の飯のあげさげしか能がないくせに、それをもって、お前らピラミッドの底辺と、国際派の私は違うというあてつけか?っていうか「コークになります」っていう日本語から直せ、バカ。

「デトロイト経由イサカですね。・・・・・・・・・・・」
(トランジットに5時間以上かかる場合「経由」扱いにならないことがある)
インカムでヘルプを呼ぶ。にもかかわらず、延々と
「かたかたかたかたかたかた・・・・」
いや、仕事してるふりはいいんだよ。出来ないんだから、とおもっていたら挙げ句の果てに
「お客様はF−1ビザでの渡航ですね。三回目の渡航になりますが・・・」
いや、あんたのチープなプライドを守るためにくだらない個人情報まで聞かれる筋合いは全くない。少々お待ち下さい、くらい言え、バカ。

 と、心の中で「ここでミニミがあれば・・・」と思ったことは一度だけじゃない。(←ヲタな会話なのでスルーして下さい。ここで食いつけるのは河北くらいか?)


 とまあ、端から端までバカをそろえて一流を名乗っているのが日本の航空業界なわけです。いっそのこと給料払うの止めて独立採算にしては?と常日頃から思っている。そしてローテでファーストの担当を回して、IT産業かスポーツ業界のセレブにステイ先の部屋や携帯の番号を握らせる権利を与えると。なんならブランド品を並行輸入して売りさばくのも目をつぶろう。

 そこいくとUAからDELTA、インドの新興航空会社まで客のニーズをよく分かってる。客は、サービスで心地よくなりたいんじゃなくて、少なくとも煩わしい思いをしたくないんですね。邪魔されたくない。それが第一。ドリンクにしたって、意味不明にちまちま注いでくれなく立って、缶と氷入りのカップを渡せばいい。まずい会社マークのはいった菓子よりも、オレオをワンパックで十分。センスの悪い選曲のオリジナルラジオやテレビより、スカパー!を30チャンネルも流してくれていてくれた方が良い。(←これについては言葉の壁があるかもしれない)

 とまあ、そんな簡単なことすら分からないのをバカと呼んでも良いと思うし、激しいアメリカの航空業界でやっぱり幾度となく倒産した会社たちや、新興企業はよく分かっていますよ。


 さて、そんな中、日航が最近したことを思い出そう。二月の記事ですが。

※ 日航、元国交省の縄野氏を副社長に 行政とのパイプ重視
http://www.sankei.co.jp/keizai/sangyo/070221/sng070221006.htm

 ね?バカは死ななきゃ直らない。
 貴方の周りにも一度は死んだ方が良い「人」いるんじゃありませんか?


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2007年05月23日(水)



 生活空間の移動

 あまり広い部屋って好きじゃないんですよね。他人がいることはほとんどないのだから、自分自身が最も快適に過ごせるように部屋ってあるべきなんじゃないかと思います。いろいろ自分が何が好きなのか?という原点に返ると、巷間いわれていることが微妙に疑わしい。

 薄暗い方が良いと思いません?

 日差しとか大きな窓とか、最近の話ですよ。昔の家は、居間があって、その外側に廊下があって、その上屋根のひさしが出て、そしてすだれがかかってる訳よ。薄暗くても、それなりの快適性があるということですよ。

 とまぁ、自分が本当にしたいことを考えることと、何も考えないで色々耳障りの言いうたい文句を信じるな、というオチではなくてですね、今晩私は引っ越し作業をしていたんです。

 確か、去年の八月は、何もなかったはずのこの部屋。うん。写真を見てみると確かに何もない。↓


 ところが、今では両脇に、本棚が二つあり、モニターやらスピーカーなどが設置されている。その上本やら資料やら意味不明なフィギュアとか、周辺機器もいっぱい(゚∀゚)
 こんな感じ。

 
 助けを呼んだとはいえ、大変だなー。
 勉強も、御飯も、エンターテインメントも、鬼束ちひろ師をみてぼーっとする作業(これはエンタメではないのだよ。心のコンディションを保つために必要なこと)この机周辺で行われているわけだから、私のイサカでのすべてが詰まっているといってもいい。(ほんとのこというと、このほかにスキーグッズやゴルフグッズがあるんですが・・・)


 やっぱり八ヶ月もいるとどんどん快適なモノに変わっていくんだなー。
 いずれにしてもこの重量物。ちょっと後悔してる。八月の後半まで小さな家で過ごすことになった。


 気になる住所ですが、

321 N. Albany Street, Ithaca, 14850.
New York, U.S.A.

 です。よろしくね。 

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2007年05月18日(金)



 私たちが形づくる物語

 いつまで学期末モードなんでしょうか。かれこれ三週間以上たっているんです。そりゃ、シャワーを浴びたときの白髪もまた見つかるようになりました。そして今日公開されたテストは全く手も足も出ず、今週末も、私は自室でカーテンを閉めて過ごすんだろうなーって思った。この大学どこかおかしいと思いますよ。

 さて、そんな部屋の中にばかりいる私ですが、それでも一日数時間くらいキャンパスまで自転車で行くんですね。唯一の運動。上り坂5メートルで息切れ

 そして、図書館にふらりと現れては、プリントアウトやなんか、大学のコンピュータ動かしたり、先生とミーティングとか、所用がそれなりにあるんですよ。そんな用事は一時間もしないうちに終わるので、家に帰る前に、図書館にいる誰かの邪魔をして帰るわけです。

 そんなときふと壁を見ると、「マン図書館では、今日五時からピザが配られます。学期末をがんばって乗り切ろう!図書館員一同」と張り紙が。二時間以上もその人の邪魔をしたあげく、さらに、お腹すいたから行くか?と行ったんですよ。

 するとなんということでしょう、二階の勉強スペースがピザ配布場所になっているじゃありませんか。立ちこめるチーズの匂い。ピザを切り分けるライブラリアンの方々。いつもは資料探しを手伝って頂いているのに、ピザまで配ってくれるとは。さらにドリンク、クッキー等々。こんな感じ。


 図書館で勉強していた大勢の人が集まって

「お。久しぶり」「夏どうするのよ?」「暖かくなってきたね」「夏?いや、なんも決まってなくて困ってるよ(←これは私のセリフ)」「やっとスケジュール90%終わったよー」「ルワンダ調査だって?大変だね」「テスト?あーまるっきりわかんない。棄権しようかな(←これは私のセリフ)」「また、飲みに行こうぜー」

 などなど、わいわいがやがやしています。それでも、ヒッキーな私は大勢の人が苦手になったので、すぐに外に出てベンチでピザを食べました。


 さて、私は、大勢の人が集まって何かをしている場合に、どんな文化が生まれて、どのように共同作業に貢献するのか、どんな背景があれば文化創成に役立つのか、みたいなことを主にこの大学で考えて暮らしているのですが、こうしたイベントこそ、学風を作るんですよね。

 会社だったら社風?グループだったら雰囲気か。山の中で全員が一人で暮らし、共同体なイメージが皆の頭の中に芽生えてくる。繰り返し、同じメンバーで同じ事を繰り広げているおかげでトランスアクションコスト(取引費用)がどんどん下がり効率が上がる。こうした目に見えない文化や考え・規範は裏切り者一人の出現で、すぐに壊れてしまうが、逃げ場がないのめ、裏切った場合のリスクが高く、そうしたことも現れない。

 まるで経済学の教科書のような現象が起きているわけだ・・・。(繰り返しゲームとか?そういうことですよね。)


 いずれにしてもこうした文化は大切にした方が良いよ。壊れやすいし、築きにくい。文化の中にこそ人々の居場所はある。じゃなかったら宗教か・ナショナリズムか・個人主義に走るだけだから。その辺りも教科書通り。

 そんなことを思いながら、帰り道、一回もベダルをこぐことなく、家へとたどり着いてしまう、15分くらいの下り坂をエンジョイするのでした。そう、長期間も学期末モードを維持し、意味不明なくらい膨大な課題を課す学風はすぐになくためには・・・。

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2007年05月12日(土)



 クリティカルな食事事情

 なんか意味不明に朝6時に目が覚める。昨日の夜早く寝た罰か?もう朝が明るい。あたりまえ?でも、日が落ちるのが9時頃になってるんで、やっぱり北半球は違うなーなんて思います。
 
 ここ数週間というもの、就寝時間が朝7時8時なんてことになっているので(起きる時間も午前中なんですよ)陽が長かろうが、周りが春らしく美しかろうがあんまり関係ない。部屋にこもって、延々と論文を書いている。

 そんな日々の話。

 お昼御飯がまず今学期は問題だった。昼ご飯は、食堂があるところまで徒歩15分かかるので、なんか週に二回はお弁当をもちよることとになっている。私としては、「ちょっとくらい高くてもいいじゃん」とか「ちょっとくらい時間がかかっても次の授業死ぬほどつまらないんだから遅刻OK」とかいう気分でいっぱいなんですが、他の人的にそうはいかないらしく、毎朝学校に行く前に弁当を作ることになった。あれだね。アメリカだって普通にピアプレッシャー(集団の圧力)ってありますわな。そういや私の研究分野ってそんな目に見えない人の行動を左右する文化だったりするんだが・・・。自分がまさにそれに悩まされるとは。
 月曜日と水曜日は本当に憂鬱だった。朝少し早く起きて、弁当を作る。なんで、私が作らなくちゃいけないんだ。しかも自分のだぞ。一月から毎週呪っておりましたがそれも練習で終わり。作品の一つを記念にアップしよう。これ↓

 次に困るのが、夜食だ。私は図書館よりも自室の机がもう生活空間の90%を占めているので、机に向かっていることが多い。あとは寝るときと、炊事・トイレ・シャワー、くらいしか席を外さない。最低だね。
 NYCにいた頃は、お友達も少しはいたので、彼らと夜食何たべようか?とか、何作って欲しい?とか色々楽しかったんですが、寮のみならず半径5キロ以内、いや500キロ以内、深夜に呼び出して御飯を食べる友達もいない。材料も買い置きしかない。そんな中、日本から送って頂いたモノや、延々と腐らない野菜(にんじん・タマネギ・ブロッコリー)をむしゃむしゃとマヨネーズだけで一籠(カゴだよ。カゴ)食べて飢えを忍んだり。論文のすすみが悪いときは日本から届いたカップ麺とか食べてみる。(最近のカップ麺は作るのが複雑なだけあって意外とうまいのね〜♪)

 とまあ、このイサカに来て、昼ご飯と夜食で悩むようになった。いままでは楽しみだったのに、メニューを考えるのがこれほど苦痛だとは。主婦の悩みってこんな感じなんだろうか、って思った。

 っていうか朝焼けの中メールを確認して、カーテンを閉めて(開けるんじゃない。閉めるの)、mixiアップして、ニコニコ動画をあさって、ラキスタで爆笑してる自分は本当にどうかしてると思う。学校でプリントアウトと計算機を動かしに行く前にこんな事をするなんて・・・。大自然に囲まれた広大で重厚なキャンパスの中で、科学の先端を行く研究施設でこんなバカは私だけだと思う。でも、メッセンジャのリストを見れば同類が沢山いるのでネットって結局練炭抱いたほうがいい負け組を量産するシステムなんだと実感できる。これもある意味ピアプレッシャー。


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2007年05月07日(月)



 あの花の美しさは?

 ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?私は二日に一度くらいしか睡眠を取れずに狂っております。そうした状況をよそに、イサカにもやっと花が咲き出しました。
 桜が満開です。周りの景色が違うと桜の印象も違うものですね。緑のよく手入れされた芝生に、中世風の建物が背景にみえると、日本にあるみたいに、桜だけで何とかしようっていう感じじゃありませんが、それはそれで良い感じ。


 前にも書いたかもしれませんが、日本で思われてる桜のイメージと、外国人が思ってる桜のイメージってすこし違うんですよね。

 日本だと、桜って、すぐ散ってしまうことから連想されたのか、どうも儚い(はかない)イメージがありますよね。うすぼんやりして、清い感じが想像されているかと思います。

 でも、外国人に聞くと(いや、一人じゃないんですよ)日本=桜っていうのはあるんですが、その次に=派手っていう連想がされてるんですよ。「わびさび」のような地味な感じじゃない。ま、確かにそうだよな、って桜を見ていると思えるようになりました。満開になると全部ピンク色になってしまうんだから結構派手だ。

 他にも、着物とかすごい派手っていうし。神社とか、赤いし、金閣寺とか狂ってるし、寿司とか色とりどりだし。うん、確かに。派手だ。けばけばしいと言ってもいい。
 

 「もののあわれ」とか、「わびさび」とか、「艶やか(あでやか)」とか、「古式ゆかしい」とか、「淡い」とか、「渋い」とか、「情緒的」とか、「幽玄」とか、すぐに説明できますか?まず日本語で挑戦してみて下さい。次に、ましてや英語で。無理です。私には無理です。辞書があっても無理。

 そんな説明も簡単にできやしない価値ってあるんでしょうか?

 自然と共に長い間暮らしてきた人々がだけが分かる微妙な感性があるのか、それとも、実際には有りもしないものを、我々だけが分かる特別な価値なのよ、俺ら特別なんだよ、といっているだけなのか、少し分からなくなってきました。

 自分だけの世界観とは?想像力(いわゆる脳内)だけにしか誰にも立ち入らせることの出来ないワールドを作るのは、脳内妄想で満足できるからなのか、それとも、他者に認められるほどのモノを作ったり世界観を提供できない負け惜しみ?


 最近不思議になってきた。なんでかっていうとね、この空の色を簡単に説明できれば、それはそれでかっこいいし、そうじゃなければ、この美しさを分かっていないのと同じだと思ったからだ。


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2007年05月03日(木)
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