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 生活綴り  咲紀




2003年12月31日(水)  おさらばです


23才。社会人1年目。乾燥肌です。
もう、結構いい年です。

だからっていう訳じゃないけど、
彼とおさらばしました。


彼と私は、どこまでいっても男と女であって
友達に戻る気なんてお互いにさらさらないんで
きっともう2度と会うこともないと思われます。


7月に彼の浮気が発覚して
修復しようって頑張りましたが、

私には無理でした。


本当にお昼のドラマのような展開もあったりしましたが
もうドラマのような展開にはお腹一杯です。


「覆水盆に返らず」

という故事がありますが、まさしくその通りです。

私の場合ですが、一度離れてしまった心は
元には戻らないみたいです。


「一度の浮気ぐらい、許さなきゃ」

と必死に頑張りましたが、一度離れきった心というものは
そう簡単には言うことを聞いてはくれませんでした。


でも、時間というのは本当に一番のお薬で
もう彼の浮気は過去のことして葬ってしまえています。


逆に気になってしまうのは
今まで気にも留めていなかった、いえ、気にしないようにしていた
彼との価値観の違いが大きな壁になっていました。


一度気になってしまうと、前なら見過ごしてしまえていたものが
どこまでも大きくなってしまうのです。



本当にいろいろあって、言葉にあらわせないような
感情は今でもあります。


もがき苦しんでも離れたくなかった彼なので
別れた今でも嫌いになんてなることができなくて、
好きです。


でも、もうダメなのはダメで。


お互いに前を向けないような恋愛なら続けていても
お互いを縛り付けて苦しめるだけだって分かっていて。


じゃあ、別れるしか道はなくて。


これが12月24日のお昼に交わした
彼との最後の会話の概要です、



彼は私が大学1回生から今までの私を知っています。
大学時代の全てを身近で知っている数少ない人のうちの一人です。

こんな彼を失うのは本当に怖くて寂しくて仕方ないです。



でも、別れの話をした日から1週間経って、
むっちゃ強がりかも知れないけど

「後悔はしていない」

って言えます。
これでいいんだって思えます。




ありがとう。大好きだったよ。
さようなら。






BBS





2003年12月13日(土)  彼と寝た



久しぶりの彼の腕の中は本当に心地よくて、
なぜか涙がでてしまった。


「変だよ。泣かないで、咲紀さん」

と言われれば、言われるほど
不思議と涙はポロポロと出てきた。



正直言って、信じられなかった。

毎週この人とこんな風にこんな時間を過ごしていたのかと
思うとなんだか涙がとまらなかった。


でも。
だめなんだよ。もう。


彼が寝息をたてているのを確認すると
ベッドから抜け出して、身支度を整えた。

コートを着て、部屋に忘れ物がないかチェックをしていると
ベッドで寝ているはずの彼が

「お願いだから、咲紀さん、帰らないで」

と言って後ろから抱きついてきた。


「ごめんね。
 私、明日会社だから家に帰らないといけないの
 
 またね」

と言って、首筋にキスをした

「分かったよ。気をつけて帰りなよ」

と言うと、彼は駅まで送ってくれた。



明日が会社なんて嘘なのに。
「また」なんて思ってもいないのに。

嘘をつく私に対してこれ以上優しくしないで



BBS





2003年12月05日(金)  彼の闇−大きな子ども−

昨日の続きになります。


この後、一週間いや4,5日後には彼の機嫌は治っていた。
気まずさを感じていたのは私だけで彼はいつも通りだった。


私は人からよく言われるが、あまりきれたりしないらしい。

多少、ムカッとすることがあっても、
ほとんどのことは流せてしまう。

だから、一度本当にきれたら怖いと言われる。


でも、彼は違う。
私からみたらほんの些細な事ですぐにきれる。
この時も彼は店員さんの態度にきれていた。

それに拍車をかけたのは私の言動だった。

後日、彼が話してくれてのだが

「あの時、咲紀さんは店の肩ばっかり持って
 俺のことを見捨てたのが何より一番むかついた」

というのだ。

私は店の肩を持った覚えなんてない。
ただ、お祝いの席だし、私にとっては怒鳴り散らす程の事とも
思えなかったし、何よりあの雰囲気に私は絶えられなくて
「もう、やめて」って言ったまでだった。

それがイコールで「彼を見捨てる」という事には
私にはどうしてもならなかった。

その事を伝えると

「でも、見捨てられたって感じたし、
 ひとりぼっちになった気がしたから」

と言って拗ねてしまった。


「彼は大きな子どもなんだ」
と思った。

2才年上で、背も私より20センチ以上も高くても子どもの
まんまなんだって気付かされた。

これから先、こんなことがまた繰り返されるんだろうなーと
いう予感がしながらも、

「私も悪い癖がたくさんあって治していきたいと思ってる。
 一緒に成長していけたらいいね」

というのが私の精一杯だった。


予感は的中しており、
このあともこんなことは続いた。

それが、テーマパークで係員相手であったり、
牛角でまたもや従業員であったり、区役所で・・・

本当に挙げたらきりがない。

最初は泣きながらでも止めに入っていってたが
途中からは感情を全て押し殺して

「きれてる時の彼は私が知っている彼じゃない」

と言い聞かせて、例え真横にいたとしても
何も聞かない様にしていた。

そうすると彼も機嫌が良かった。

でも、感情を押し殺すのにも限度がある。


例え彼が私の横で他者に対してきれるのが
2カ月に1度ぐらいのペースでも
私は彼が怖くなってしまった。


彼は私に対しては、他者にきれるようなきれ方を一度もした事は
なかったが、いつか私に対しても同じ様な言葉で
怒鳴り散らされるのではないかと思うと、本当に怖かった。



私はどうすればいいか分からなかった。


BBS

写メール日記





2003年12月04日(木)  彼の闇−怒鳴る彼と泣く事しかできない私−

前回の続きとなります

何が起こっているのか私には本当に理解できなかった。

ただ、床をじっとみて泣き出しそうなのを必死でこらえている
店員さんと怒鳴り散らしている彼だけはよく分かった。


私が部屋に戻った事は、彼は目の端で私を捉えて分かっていたが
彼は怒鳴るのを止めない


呆然と立ちつくしながら、怒鳴り散らしている彼の言い分を
聞いているとだんだん事態が飲み込めてきた。


要約すると、
私が入り口の方で携帯で話している間、20分以上経っても
飲み物が来ないことを不審に思った彼が部屋の前を
通った店員さんに「まだ、こないんです」と尋ねたところ
「確認します」と言って、いったん店員さんがさがり、
確認したところ、オーダーが通ってなかったようである。
そして、オーダーの紙もなくした様で。。その事を店員さんは

「オーダーの紙がないみたいで、通ってないみたいです。
 もう一度、お願いします」

と言ったらしい。

彼はこの事にきれた。

待つことが嫌いな彼が、待たされただけでも機嫌が悪いのに
「ごめんなさい」という謝罪の言葉がないということに
一番腹を立てていたようだ。

彼の気持ちは分かる。
「でも、」という気持ちが私にはある。

私が戻ってもまだ怒鳴り散らしている彼に

「もう、いいやん。ねっ。ワザとじゃないんやし」

と取りなしても、

「咲紀さんは黙ってて。口挟まないでくれる」

と言って、話はヒートアップしていつのまにか
「責任者をつれてこい」という話になっている。

こうなると彼はもうとまらない。
私が何を言っても、もう無駄。

過去にこれと同じ経験を何度も私はしている。

最後の悪あがきに

「ねぇ、もうやめてよ」

と言ってみたがやっぱり無視された。


あきらめに似た気持ち同時に涙が溢れだした。

「今日は私の誕生日のお祝いなのになんでこんなにきれるの?
 そんなに気分害したなら、店を変えたらいいだけの話やん。
 お願いだからもう、そんな怖い声ださないで。
 早く優しいいつもの貴方に戻ってよ」

って言いたかった。

でも、出てくるのは涙だけ。

その涙をどう思ったのか彼は

「別に咲紀さんを責めてないでしょ?
 それなのになんで咲紀さんは泣くわけ?
 
 というより、なんで咲紀さんはさっきから止めに入ったりして
 こっちの味方になってくれないの?
 
 正直言って、気分が悪い」

と言って、結局は店を出ることになった。



「うん。そうだね」
と一人でつぶやいて、頷いた。


これが私の「22才」のお祝いの日だった。



BBS

写メール日記





2003年12月03日(水)  彼の闇

ちょっと昔のことは少しおいといて


ちょうど今から一年3カ月ほど前、
私はごく当たり前のことだけど「22才」になっていた。


彼からの誕生日のプレゼントは
お香を始めたところの私に入門セットと
マイナスイオンが発生するとかいう輸入物の入浴剤、
それにプーさんの縫いぐるみ、
ワンホールの誕生日ケーキ、
それにピンクのガーベラとかすみ草の花束だった。


それ以外に、その日は「咲紀さんの日」ということで
一日中、100%私の言うことをきいてくれるという日だった。


私のお願いはハリウッドのアクション物しか見たがらない彼と
ミニシアターに行って貰い、映画を見ることで
最初は渋々従った彼だったけど、見終わった後は
「たまにはこういうのもいいかもね」とまで言っていた。


夕食はたまに私が大学の友人と行くタイ料理のお店で
ちょっとだけ顔見知りの店員さんもいて
花束をみて
「綺麗ですね。何かあったんですか?」
と言われたんで
「誕生日なんですよー」
と答えると、予約もしていなかったのに個室に案内してくれた。
嬉しかった。

本当に大満足の一日になるはずだった。


でも、ここから壊れていった。


個室に案内されて、とりあえず飲み物だけオーダーして
二人で今日見た映画の感想やメニューを見ていろいろはなしていてた。

10分経っても飲み物がこず「遅いなぁ」とは思っていたが
「土曜日だし混んでいるのだろう」ぐらいしか思わなかった。


15分ぐらいたった頃、私の携帯が鳴った。
ゼミの友達からだった。
でも、この店は半地下になっていて電波が悪い。

「ちょっと電波悪いから、入り口まで言って話してくるね」

と彼に言って、私は入り口の方へ行った。

入り口の方に言っても電波が悪く、通話は途切れ途切れになって
約5分間ぐらい話していたと思う。


「彼をまたせちゃったな」と思いながら小走りで
席のある個室の方に小走りで戻っていった。




何が起こったのか私にはその時、理解できなかった。





2003年12月02日(火)  ちょっと昔のこと-予感ー

昨日の日記の続きです。



友人の視線の先にいたのが、彼だった。

彼には圧倒的に存在感があった。
とにかく彼は「綺麗」だったのだ。


別に中性的な容姿や雰囲気やしゃべり方をするのではない。

「綺麗」と表現していいのか悪いのかよく分からないけど
とにかく彼は「綺麗」だった。

「格好いい」とかじゃなくて。本当に表現が難しい。
「整っている」というべきか「整いすぎている」というか。

そう感じたのは私だけじゃないらしくいつも
「かっこいい」と声高に言い合う女友達もひそひそ声で
「この人ってオーラが違うって!」
と興奮していた。


私もそれまで知り合った中でもずば抜けた容姿の彼に会いながらも
興奮している友人とは違い、ちょっとした予感めいたものが
私にはあった。


この予感はある意味あたっていた。

BBS

写メール日記





2003年12月01日(月)  ちょっと昔のこと −出会い−


私が生まれて初めて、正式(?)に男の人と付き合ったのは
大学の1回生の時だった。


その当時、一人暮らしをはじめたばっかりの私は
特にホームシックになることもなく逆に

「いつもアパートの方にかけても電話に出ない」

と親を悲しませるぐらい滑り出しは順調だった。



毎晩のように新勧コンパにつれられていき
当時18歳だったのに、チューハイより焼酎を飲む私は
先輩方に「変な奴」という感じで可愛がられていた。


高校時代に対人関係で悩んだことのある私は
大学こそは「誰とでも仲良く付き合おう」という、今思えば
無謀な目標を掲げていた。


だから、誰かから遊びに誘われると多少、体調が悪くても
「いきます♪」
というような子だった。


今、思えばあの頑張りは痛々しすぎて
「無理してるなぁ」としか思えないが、
それでも当時の私はそんな生活が楽しかった。


そして、ある日、いつものようにサークルの先輩に
誘われていった先で、私は出会った。


行ってみると女の子がヒソヒソいっている。
「咲紀、あの人知ってる?」と視線をその人に向けながら
話かけられた。





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