切れ端。

2011年06月18日(土) cigarette

太陽 息を止めて 揺らいだ

残響 冷たい 風の音 空白


落下 早く

気付いたら 夢

終わり 迎える


飾る夢 習慣的 cigarette

無自覚的 心の堕落 快楽優勢


擦れた梯子 消極的 ハムレット

自覚的な堕落 言い訳 軽く暗示


空は いつでも 遠く 遠く

声は いつも 遠く 遅く


古い画家 額縁の中 軽いメランコリー

無自覚的 祈り 白い 暗闇 告白



2011年06月11日(土) U

程好く熟れたら 腐って 堕ちて

細長い傷痕 心の奥 疼いて

妖艶 廃退 部屋は薄暗く

交わす言葉 忌まなく 意味もなく

触れる心音 繋がる 無意味に

口唇 囀り 鏡の先の世界

響く水音 震えて汗ばみ 緩やかに

少しはみ出た アイライン 『傷痕にキスを』

瞬間の愛情 錯覚 倒錯 白で上書き

陶然 退廃 薄暗い部屋 『サヨナラのキスを』



2011年06月03日(金) 5.16 × 8.29 = 107 + 129

朝。

あなたはいつものように起きて

朝御飯を食べ 

身支度をして

いつものように最寄り駅まで車で送って


夜。

いつもの時間になると

最寄り駅まで迎えに行って

この家に帰ってくるはずだった


昼。

病院は慣れてたはずだった

だけど空気が違った

「終わる」ことを感じた時から

もう戻らないことを知った

長くて短い最期の5日間


一瞬だけ意識が戻った時間の中で 

何を考えていたのか

何を思ったのか

声が出せたら 何を話したかった?

息子との長い握手に託したものは?


その後目覚めることもなく

途絶え行く意識の中で

誰を忘れ 

誰を想い

向こうへ逝ったのか



倒れる前の日に見た夢は?

倒れる前の日に考えていた事は?


もう 

声も 

心音も 

ない


だけど

包まれている

それはわかる


「神様はいない」

あの日から息子は折に触れて言う

でも 

あなたは私たちを見守ってくれている

遠くから

もしかしたら

近いところから 


私たちは 

あなたの生きた時間を背負って生きていく

あなたを忘れないことで 共に生き続ける

最期の日を忘れないことで 生きることに拘り続ける


向こうで4人が揃うのは まだ先のはず

逢えたら話すことは山ほどある


まだまだ忘れ形見に手がかかるから 

首を長くして待っていて


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shinsuke [MAIL]