今夜も(ノ`´)ノミ┻┻ 

2009年10月17日(土) ■蛮幽鬼

 留学生、土門は帰国を控えたある日、友人を殺され、
その犯人として無実の罪を着せられ、投獄される。
決して生きて出ることは許されないその島で彼が出逢ったのは、
サジと名乗る暗殺の天才。

鎖で幽閉されていた楼蘭のアクマと呼ばれる男を救出し、
その礼として、サジに導かれるように島を脱出した土門の胸にあるのは、

復讐の二文字。

友を殺した人間を、
自分を陥れた人間、そして……。

半年後、仲間を引き連れて帰国した彼を待ち受けていたのは、
それぞれの地位を手に入れていた留学生仲間。
伴が憂いた以上に荒んだ母国。

そして、最高権力者、大君の妻となったかっての美しい婚約者、美古都。

土門の復讐の炎が燃え上がるのを燃え上がるのを鼓舞するかのように、
暗躍するサジ。

そして、大君の亡き後、大君となった美古都と敵同士として、
再会した土門の、最後の決断とは???


と、いうことで以下、ネタバレ。

一言で云っちゃうと、復讐譚。
復讐って、いいですよね、好きなんですけど、面白いんですけど、
・・・・・・・・なんだかなあともやもやが残る。

留学先のこんな国じゃダメだあ〜帰ったら、謀反を起こすぜ!
んで、父親とケンカをするから、妹をよろしくねという

そうか〜、判った。妹のことは任せておけって、
・・・・・なんて受け身な主人公。

実際、そんなことになったら、妹どころの騒ぎじゃないって、
思っている矢先に、父に先手を打たれ、お亡くなりになる兄。。。

これだから、おぼっちゃんはというのは、後からの感想で、
この序盤の辺りは、それで、どうなるのかしら?
そして、堺雅人さんは、何時出てくるのかしらと、
ワクワクしていると……、


総てに裏切られ、総てに復讐する為に、
いや、何もかも破滅させようとする男登場!!!!

もう、何もかも真っ黒!

すいません。このキャラ設定ツボです。
もう、情緒が全然無いのがいいです。
サジ(スプーン)で助かったら、サジってネーミングも好きです。
いきすぎちゃって、ずっーーーーーーーーーと、
微笑んでいるという、設定がピタリピタリと填ってます。

好きです。実は私、こうゆう方にとても、弱いのです。
そして、自分以外は全てが敵、としながらも、
こう、ひねくれまくっている人は、復讐する!幽閉10年されても、
どこか、まっすぐな人間で、ころりと自分の策略にひっかかって、
そして、自分が友人の暗殺の実行犯かどうか、聞くことの出来ない、
=土門には弱く、やはり、どこか、ツメが甘くなり、
闘いの果て、土門の腕の中に死んでいく。

ああ、もう、堪りませんっっ。きっと、作者の思うつぼ。

土門は、総ての元凶が友人の、美古都の父親であると知るも、
それらの国のウミが、主にサジとか、サジの計略とかサジの策略とかで、
片付いてくれているので、その罪を自分がかぶり、
愛する女の国作りの為に、彼女の刃に倒れるという――――、

この復讐が単なる復讐で終わない、心憎いストリー展開。

・・・・なんですけど。この復讐が縦糸としたら、横糸は、
パンフに書いてあった、国の成り立ちと宗教という、
ちょっとシックなテーマを、持って来たのはいいのですが、

・・・・おなざりだと思うのは、私だけ?

そもそも、蛮心教ありきで、留学し、死んだ友人は蛮心教の教えで、
国を豊にしたいと云っていたはずなのに、
宮中に出向くための道具でしか無い。

二幕冒頭で高田さん演じるペナンが、
(土門の協力者でこっそり彼が好きな健気なお姫様)
が大見得切った(格好良かった)後では出番ほとんど無し!

せめて、楼蘭という暗殺集団(つまりサジの仲間)で、
その故郷がサジに滅ぼされ、後に美古都に助けられ、
彼女に心酔し、ボディーガードな早乙女君、
演じる刀衣の心境の変化と絡めてあげても良かったのではと思います。

せめて、ここで美古都様は、ただのお姫様ではなく、
恩だけではなく、この方の心持ちに惚れたのだとか、
もうちょっと、後の大君としての布石(説明)が欲しいなと。

ともかく、魅力的な登場人物ありき、役者さんありきで、
物語が終始してしまい、

えっ?パパ(ラスボス)に復讐するのはサジですか?

サジの、あのスローな殺陣が活きるのって、
すごくウマイ人と対峙した時だよね〜←これ、ちょっと違う。

いやいや、パパ、大君イヤだからって、娘、自殺するか?
その懐剣、渡しても無意味では?

えっ?その懐剣、毒が塗ってあるの?
それで、土門が倒れちゃうのは、流石にちょっと、ご都合主義では?

てな感じで、細かい所のツメが甘いというか、
ちょっと無理矢理なのも、大分、気になりました。

それでも、サジの死から、美古都と土門の対決、
黒と白の交差、
恋人を失って、本当の大君となった美古都は美しかったわ〜

稲森さん、心配していたというか、初めの頃の感想で、
心配していたんですけど、格好良かったですわ。

と、私もサジ、サジと騒いでいたワケではないということで。
締めたいと思います。

ところで、おなご友人に感想を聞くと、早乙女クンが良かった派と、
サジ、ラブ派で、分かれるのが面白いです。

萌えポイントって、違うんだなあと改めて。
てゆうか、私が男優さんで騒ぐのも珍しいのですけどね。

ああ、つまり、それ程にサジということで! ←まだ、云ってる。。


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