エンゲージ疲労回帰。

其処に在ったもの。
何も無かった筈の手の中に在ったもの。
何時の間にか零れたもの。

共に立ち止まっていた時間を置き去りにした日。
あの日に失ったものはあまりに多い。

取り戻せなくなって初めて思い知る価値。
手に入れたものの価値は忘れて彼方へ消える。

並び歩く足は増えたけれど。
しゃがみ込むことは許されなくなった。

焦がれた日々は薄れ消え行く。

何も無いが故に全てが在った季節を忘れない。
あの季節を慕うことに迷いはない。

もう戻ることはできなくとも。

零と壱の綴れ織。
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