恋のさじかげん
れのん



 事件

自分の無力を思い知る日々。
どうしようもないんだよ。
どうして欲しいって言ってくれなくても、
現状がどうなっているのか、教えてくれてもいいのに。
いつも蚊帳の外で、知るのは仲間内でも遅い方。
一番に知らせてくれなくても、ちゃんと話して欲しかったりしてね。
まぁ、いいんだけど、、。(投げやり)
愛人なんだから、仕方ない。
愛人なんだから、我慢。
愛人なんだから、幸せな顔して、
食事して、時々出かけて、大概寝て、、、、
それでいいじゃん、、、って何度も言い聞かせる。
一生、納得なんて出来ないんだけどね、、。

2001年12月27日(木)



 恋い焦がれる。

好きになる、
初めから、手に入らないものだったのに、
今だけでいいからって、つきあってみたり。
出会うのが遅かっただけって、いいわけしてみたり。
その程度の気持ちで収まれば良かったのに、
欲しいものを欲しいといえないことを、
今さらながら、辛いと感じたり、
そして、時々は、自分から背中を向けようとしたり。

恋は、二人の気持ちの綱引きなのに、
不倫の綱引きはいつも、自分の本音と建て前の綱引き。
バカな綱引きは、きっと独り相撲のようで、
やっぱりバカみたい。

呪縛が溶けたように、彼を愛しいと思わなくなる日は、
いつ来るのだろうと思う。
ふっと思いきって、気持ちが冷めて、
前を見て、きっと希望があるって信じて、
向かい風にも立ち向かっていけるような、
新しい出会いに心を躍らせるような、
そんな日が、来たら、きっと、幸せだと、
あまりに無謀なことを考えてしまったり。

そして、、、、
そうやってまで、この恋を思いきろうとするほど、
彼に恋いこがれてしまった自分を、
切なく思ったり、、、、、。

2001年12月21日(金)



 彼の謝罪

日曜日のことを、木曜日に謝られたって、
あまりしっくりこない。
どんなに忙しくたって、トイレぐらい行くでしょう?
ゴハンだって食べるでしょう?寝てるんでしょう?
なんで、ほんの一分の電話も、ほんの一通のメールも寄越せないの?
謝られたって、結局、その程度の重みしかなかったって思ってしまう。
子どもじみた考え方で、子どもじみた思考回路だって思うけどね。
短絡的かもしれない、あまりにも相手の状況を考えてないと言われるかもしれない。
でも、どんな小さなすれ違いでも、不安でたまらなくなる。
そして、私はいつだって、最優先で、予定を空けてきたのに。
日曜日は、もともと、予定が詰まっていて、それをわざわざ空けたのに。
なんて思って、凹んでしまったり、
ああ、愛人なんだなぁって、また、納得してしまったり。
愛人だって、本物なのに。
こんなに文句言わなくて、
手の掛からない愛人なんて居ないって断言出来るのに。(笑)
愛人にだって、気持ちも、予定も、未来もあるのに。。。
貴方の為だけに、生きているわけじゃないし、
貴方といっしょに居るときだけ、私は存在しているわけじゃないのに。。。

私は来年度から、関東に移り住む。書類の手続きは済んだ。
彼に会える日は、もう、残り少ない。
そして、彼と別れる日は、近づいている。
だから、きれいな思い出のまま、別れたいと思ったし、忘れたいと思った。
彼に恋をして、苦しかった日々を後悔したくなかったけれど、
最近になって、私がしてきたことに、自信が持てない。
だから、メールも返信しない。


2001年12月13日(木)



 距離を置く練習

無駄な時間かもしれなかった。
そういう日曜日や祝日が、この3年間には何度もある。
時間は、常に待つためだけに存在し、待ちながら費やしていくものだった。
先週の日曜日もそう。前の日から、彼とは連絡が取れず、
前々から予定を明けていたのに、予定を明けたことを彼は知っていたのに、
なんの音沙汰もなく、それでも一日中携帯電話を握りしめて待った。
お風呂に入るときも、トイレに入るときも、バカみたいに、必携。
着信音もならない、メールも来ない。それでも何度も携帯を見る。
夜の8時を過ぎてようやく、ため息が漏れた。
何度も漏らしたため息に、一日の終わりを感じて、
自分のため息の重さに、気づいたのが夜の8時だったってことかな。
連絡は無かった。ネットに繋いでも、彼はいなかった。
そして、月曜日、
私は彼から来た「仕事の終わり」を告げるメールに返信していない。
彼がともかくも、生きていることだけははっきりして、
彼がともかくも、連絡をくれなかったことに失望して、
返信出来なかった。
メールを打つのが嫌なのではない。メールを送信しても、
返信が来ないことを思うと、怖くて堪らないだけ。。。。
返信の来ないメールほど、虚しいものはない。
連絡の取れない週末ほど、寂しい愛人もない。
少しずつ、距離をおく練習をしてる最中。。。

2001年12月12日(水)



 苦悶の日々

日記を書こうと思うと、手が止まる。
饒舌に語る心と、速度を誇る指先からは、
いくらでも言葉を紡ぎ出せるはずなのに。
言葉を文字にしてしまえば、嘘っぽさが拭えない。
かといって、何も考えていないわけでもなくて。。。
何を求めて恋愛をしてきたのだろうかとか、
結婚のない未来は、孤独でしかないのだろうか、とか、
距離が隔たれば、仕事が忙しくなれば、
恋愛なんて、寂しさなんて、感じなくなるのだろうか、とか、
会えなくても平気な自分になることと、
会えない人を思い続ける自分でいることとは、
どちらが辛いのだろうか、とか、、。
考えることははかばかしく答えのでないことばかりで、
くだらないことばかりとも言える。
毎日答えを出して、毎日納得するのに、
毎日考えてしまって、毎日自問自答しているような日々。
私の選択は正しかったのだろうか?
男運を捨ててでも、仕事運が欲しかった。
その気持ちに偽りはないけれど、
人生に潤いを持たせるものが一体何なのか、
まだ、分からないでいる。

2001年12月08日(土)
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