Love Letters
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2005年08月31日(水) 真昼のKiss


 デート3日目、

 私達は11時にホテルをチェックアウトしました。

 最近正午チェックアウトというのに

 慣れていたせいでしょうか。

 朝、のんびりベッドでまどろんでいたら、

 あっという間に時間が過ぎてしまって、

 気がついたらもうチェックアウトの時間…

 慌しく部屋を出ました。



 夕方まで一緒に居られるということで、

 荷物はホテルのクロークに預け、

 近くのレストランにブランチに出かけました。



 デート最後の日というのは

 特にプランも立てずにぶらぶらと過ごすことが多いのです。

 ブランチを済ませた後、私達はホテルに戻り、

 1階のカフェでお喋りしていました。
 

 「さて、これからどうしようか。」

 
 あなたが時計を見ながら、尋ねました。

 二人に残された時間は3時間を切っていました。




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 いつもなら、

 朝はもう一度あなたに抱かれるのに、

 この日は目が覚めたら

 既に時計は10時半を過ぎていて、

 あなたとKissする時間すらなかったからです。 



 あなたは私の気持ちを知っていて、

 わざと意地悪しているようでした。


 「中途半端な時間だよな。

  小夜子はどうしたい?」


 「う〜んと、どうしましょ。(笑)」


 「とりあえず、外に出ようか。^^」



 元町の方へ行ってみようかということで、

 カフェを出て、あなたと歩き始めました。

 歩いているだけで汗が噴き出してくるような暑さです。



 「やっぱり、どこか涼しいところに入ろう。」


 「うん。」


 「どこ行く?」


 「あなたとKiss出来るところ。」


 「昨夜、あんなにしたのに?(笑)」


 「今日、まだあなたとKissしてないもの。」


 面白がっているのか、

 困っているのかわからないような表情で、

 あなたは通り過ぎる車を見送っていました。


 暑さのせいか、

 行き交うのは車ばかりで、

 歩いている人はほとんどいません。



 「小夜子、こっちにおいで。」


 不意にあなたが私の手を握って、

 舗道から外れた

 閉店しているブティックの塀の陰に

 私を誘いました。

 あなたは私の肩に手を置くと、

 少し身をかがめてKissしようとしました。


 「駄目よ。誰かに見られちゃう。^^」


 「誰も見てないって。」


 「人前でいちゃいちゃするの嫌いなくせに。(笑)」


 「小夜子がKissしたいって言うから。^^」


 「ちゃんとKiss出来る場所に行きましょう。^^」


 「そうしようか。^^」



 それから、私達は

 近くにあるラブホへ行き、

 そこで別れるまでの時間を過ごしました。 



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2005年08月30日(火) 初対面


 今回のあなたとのデート。

 デート直前にあなたから携帯にメールがありました。

  
  今日は朝からドキドキしてます。(笑)




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 諒が参加するサマーキャンプの場所が

 私達の待ち合わせ場所に近かったので、

 私が諒を送って行く時に

 少しだけあなたに会わせようという話になったのです。

 一度も会ったことはないけれど、

 諒は今まであなたから怪獣のフィギュアを貰ったり、

 私から時々あなたの話を聞いたりして、
 
 少しだけあなたのことは知っていました。

 あなたも以前から

 子供達に会いたいと言っていました。



 早紀は塾の夏期講習があって都合がつかなかったので、

 今回は諒とだけ初対面ということになりました。

 子供好きなあなたのことだから、

 きっと諒と仲良くなってくれるという自信はありました。

 でも、私の母親としてのもう一つの素顔を見て、

 がっかりしないかなという一抹の不安も正直ありました。




 諒を連れて待ち合わせの駅へ行くと、

 あなたは既に私達を待っていました。


 「こんにちは。諒君。(笑)」


 あなたが少し腰を低くして、

 諒と目を合わせるようにして挨拶しました。


 「こんにちは。^^」


 諒は少し照れた様子で言いました。



 キャンプの集合時間まであまり時間がなかったので、

 駅の近くのジュースバーのあるオープンカフェで
 
 西瓜のジュースを飲みながらお喋り。^^

 
 「諒君、何のジュースがいい?^^」


 「西瓜のがいい。^^」


 「諒君もママと一緒で西瓜が好きなんだね。(笑)」


 いつになく恥ずかしそうにしている諒でしたが、

 あなたに好印象を持ったようでした。



 それから、

 あなたは学校のことや

 これから参加するキャンプのことなど、

 諒と色々話していました。



 あっという間の短い時間でしたが、

 あなたと別れた後、

 諒はあなたにまた会いたいと言っていました。


 
 あなたも

 
 「諒君、やたら照れてたけど、

  小夜子がいつも自慢してるだけあって、

  可愛いよなぁ。(笑)」


 と言っていました。


 あなたに諒を褒めてもらえて、

 私は自分のこと以上に嬉しい気持ちになりました。



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2005年08月29日(月) 恋人はベッドで嘘をつく


 ベッドで

 お互い服を着たまま、

 薄い生地が擦れるほどに

 きつく抱き合いました。

 抱き合えば抱き合うほど

 切なさが込み上げて来て、

 あなたの耳元で

 吐息混じりに尋ねました。


 「ねぇ、いつかあなたと一緒に暮らしたい。

  あなたのお嫁さんにしてくれる?」




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 あなたは私を抱き寄せると

 唇が蕩けるような甘いKissをくれました。




 ベッドの上の言葉の戯れ。

 耳が心地よくなるような

 あなたの言葉が欲しくて尋ねてみただけ。

 あなたと一緒に暮らしたいというのは

 現実味のない真実だけれど、

 あなたのお嫁さんになりたいというのは

 現実味のない嘘。

 結婚しようと言ったあなたの言葉も

 BGMのように耳に優しい。

 

 ベッドの上の嘘は愛撫のようなもの。

 いつもSexを気持ちよくしてくれるから。



 辻仁成の小説の中に

 愛と嘘についての言葉がありました。


 嘘は愛の飛距離を延ばす唯一の道具である。



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2005年08月28日(日) 粘着質な女は嫌われる


 昨夜

 あなたに嫌われるようなことを言ってしまいました。




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 事の発端は昨日の日記の話から。

 あなたが付き合い初めの頃は

 80%の愛情しか返せなかったと言っていたことが、

 まだ頭の片隅に引っかかっていて…


 「京都の詩仙堂へ行った頃も

  初めて指輪をプレゼントしてくれた頃も

  まだ80%の愛情でしたか?」


 「好きの度合が変化するのに、

  明確なポイントなんてないでしょう。」


 「一年間もあなたの気持ちが少し醒めてたって思うと

  少しショックです。

  自分が馬鹿みたいに思えるというか…」


 「80%って

  自称醒めてる自分にとっては

  最高ポイントに近いんだけど?(笑)」


 「じゃあ、今の100%は異常な状態?(笑)」


 「人生初めての経験。(笑)」


 「今まで好きだった他の人は?

  例えば元カノとか。」


 「もう忘れた。(笑)」


 「今まで好きになった人で一番好きだった人は

  何%くらいで好きでしたか?^^」


 「それは小夜子の100%でしょう。(笑)

  メーター振り切れてるかもしれないし。^^」


 「他の人は?

  私以外で一番好きだった人。」


 「その他はもう忘却の彼方です。(笑)」


 「今まで付き合った人とも

  その時その時は100%だったんでしょ?」


 「だから忘れたって。(苦笑)」


 「ごまかされているような気がする。^^;」


 「だって、本当に忘れてるんだもん。(笑)」


 「答えてくれないならもういいです。」


 「何度も忘れたって言ってるのに。

  もう寝るから。」


 「はい、わかりました。

  おやすみなさい。」


 「おやすみ。」




 私が男だったら

 こんなしつこい女は嫌だと思うのに、

 たまにやってしまいます。こういうこと。^^;

 深く反省。



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2005年08月27日(土) どれくらい愛してますか?


 ベッドの中で

 あなたと抱き合いながら、

 そっと尋ねました。



 「ねぇ、どのくらい好き?」


 「いっぱい好きだよ。^^」


 「きっと、私の方が好きだよね。」




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 「ってことは前はそうでもなかったんだ。(笑)」


 「初めの頃はさ、

  小夜子が俺を好きな80%位だったかなぁ。(笑)」


 「あら、自惚れてる。(笑)

  私だって初めはそんなに好きじゃなかったもん。」


 「あれ、そうなの?(笑)」


 「そうよ。結構冷静だったし。(笑)」


 「また、ムキになってるし。(笑)」


 「ふんだ。(笑)」


 「負けず嫌いだ。(笑)」



 あなたって正直過ぎるわ。

 嘘でもいいから言って欲しいものです。

 
 「君が俺を想うよりもっと、

  俺は君が好き。」って。



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2005年08月26日(金) 贅沢な時間


 2日目は

 近くにある別のホテルへ移動。

 とりあえず、

 荷物だけ先にクロークに預けておきました。



 中華街にあるお粥の美味しいお店でブランチ。

 五目粥と海老巻き、鶏の唐揚げを注文しました。

 ここのお店は私達のお気に入り。

 いつも行列になっているのだけれど、

 待たされても美味しいから、

 横浜でデートする時は必ず行きたくなるお店です。



 ブランチを終えて、

 映画を観に行こうかということで…

 シネマコンプレックスは中華街から歩いて20分程のところ。

 既に気温は30度を越えて暑かったので、

 タクシーで映画館へ向かいました。

 上映時間まで間があったので、

 しばらくお店を見て回ったり、カフェでお茶したり…

 外はうだるような暑さでしたが、

 映画館のあるビルの中は涼しくて快適でした。

 ほとんど二ヶ月ぶりにあなたに会ったので、

 途切れることなく会話が続きます。

 目と目を合わせて会話をするのは、

 やはり電話やチャットとは違います。^^



 その日私達が観た映画は、

 『スターウォーズエピソード3』でした。




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 映画の後、

 四月に一度行ったことがあるカクテルバーへ。

 普段あまりお酒を飲まない私でも

 ここのカクテルなら何杯でも飲めちゃうという美味しさ。

 カウンターとテーブル1つしかない小さなお店は

 開店して30分もしないうちに満席になります。

 一人一人の好みや体調に合わせてアレンジしてくれるから、

 酔い潰れる心配もありません。

 例えば、同じ桃のカクテルを作ってもらっても、

 あなたのものと私のものでは度数も味も全く違います。(笑)

 お酒に強いあなたにしてみれば、

 私は『全く飲めない部類』に入るのだそうですから。^^;



 3時間ほどバーで飲んでから、

 9時頃にホテルに戻りました。

 その晩私達が泊まったのはタワーと呼ばれる建物で、

 私達のお部屋も高層階にありました。

 大きな窓からは

 美しく煌く港とベイブリッジが見えました。


 「こんな贅沢しちゃっていいのかな。」


 「たまにしか会えないんだから、

  このくらいいいんじゃない。(笑)」



 あなたはいつもさりげなく

 私をエスコートしてくれるけれど、

 私はあなたの優しさに慣れっこにならないようにしなきゃと

 心の中で呟きました。 



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2005年08月25日(木) 星屑のような夜景を見ていた


 あなたはベッドに腰掛け、

 私は窓際の椅子に座っていました。

 部屋の窓から見えるのは、

 星屑のように瞬く美しい夜景。



 人は時に

 抗うことの出来ない運命の波を

 小さな船で乗り越えなければならないのです。 

 悲しみと不安を

 淡々とあなたに打ち明けながら、




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 あなたは私のそばに来て、

 後ろからそっと抱きしめました。

 私の肩を抱くあなたの腕は

 とても優しく温かでした。



 しばらくあなたは私を抱いたまま何も言わず、

 私の気持ちが鎮まるのを待っているようでした。

 それから、

 伝う涙を拭うように

 私の唇にKissをしました。



 あなたの情熱的なKissは、

 私の悲しみを取り払うためのものだったのでしょう。



 けれど、

 私の悲しみは取り残されたまま、

 身体の芯は熱く欲情して、

 まるで盛りのついた猫のように

 あなたを受け入れるのでした。



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2005年08月11日(木) 11年のいのち


 11年というあまりにも短い人生を

 風のように駆け抜けた祐未ちゃん。



 あなたは私の生徒だったけれど、

 あなたは私に

 色々なことを教えてくれました。



 棺の中のあなたは、

 四度の大きな手術と

 厳しい放射線治療に耐えたことすら忘れたかのような、

 穏やかな優しい表情をしていました。



 葬儀の間、

 誰もが泣いていました。

 みんなあなたのことが大好きだったから。



 去年の夏、

 病室の窓から近所の公園の美しい緑を眺めながら、

 早く外に出て遊びたいと話していたあなた。

 その日が来ることをずっとずっと祈っていたのに。





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 去年の年末、

 お正月を自宅で過ごすために

 一時退院したあなたから貰った

 檸檬色のフレーム。

 いつまでも教室に飾っておきます。

 あなたの笑顔をいつでも思い出せるように。



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小夜子

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