季節風
若葉



 肉声

私たちの声が 聴こえますか

声にならない声は 届いていますか



声を殺して 涙を呑んで

耐え忍んだあの時代を

あなたは本当に 見て下さっていたのでしょうか



今はまだ あまりにも生々しくて

押し殺した記憶は 日常を破壊する時限爆弾だけど



時を経てようやく 声を上げて泣ける

私はもう 独りじゃないから

2001年09月19日(水)



 愚かな生物

「大切なもの」のために 生き急ぐ人々と

大切な人のために 祈り続ける人々がいて

かけがえのない命のために 泣き悲しむ人々がいれば

「悲しい歴史」の復讐のために 歓喜する人々もいる



こんなに小さな 小さな星で

ヒトはなんて 哀しい生き物



(9・11に寄せて)

2001年09月12日(水)
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