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2007年10月28日(日) 「君は何してる? 笑顔が見たいぞ」

お世話になっております。『めがね』の小林聡美さんに憧れて、髪の毛を切りました。ボブにして、毛先だけ内巻きパーマ。これからは何と言われようと粛々と、スローな乙女道を生きていきたいのですが、いかがでしょうか。ご検討頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。

さて、chibamaさん(http://d.hatena.ne.jp/chibama/)が勧めていたスピッツのアルバムを買った。すばらしい。この歳になって、ようやくスピッツを理解できるようになってきた気がします。

ミスチルが「僕は歌うよ」と歌いそうなところを、スピッツは「君を歌うよ」という。「僕らは飛べる」というところを「君を飛ばす」という。商店街を歩いていたら、風が吹いてきて突然ふわっと空に浮遊するような、日常から普遍への広がり。ウォークマンで聞いているとぞぞっとする。

こういうものに触れると、やはり自分は紅茶を入れたティーポットにティーコゼかぶせてほんわか生きていてはいけないな、という気になる。40近い(超えてる?)オッサンが「ラララ恋の不思議〜」と歌うのは、本当に凄いことだ。





2007年10月22日(月) めがね

中野駅から線路沿いを歩いて帰る。寒くなった。なぜだろう。寒くなると、大学生の頃のことを思い出す。

好きだった人のことが本当に好きだったのにその人は自分のことを全く好きではなく、たとえば向かいに座って話していても、一緒に歩いていても、いつも行き着くところはどこにもなかった。それでも、別に良かった。毎日眠る前には涙が出た。寒かったからなのか。

先日、『めがね』という映画を見て私は泣いた。それは、あの時眠る前に流した涙と同じだったと思う。大人になって狂いそうだなんてことは思わないけれど、たまに狂ったらどうしよう、などと心配をしながらぼんやりと過ごしています。



2007年10月16日(火) ぶあいそう

日記を書かずにいると、考えが整理できなくなり体にたまってくる。最近は、それが何かのきっかけでこぼれたり、容量オーバーで溢れ出てくるまで、無理して書かない。今日は中野駅から帰る途中でふと、静かな部屋でパソコンに向かう自分がイメージできた。それで今、書いている。

急に寒くなりましたね。アラジンのブルーフレームが欲しくて欲しくて仕方ない。3万円程度で買えると知り、ハンズでなでなでしてしまうほど欲しい。どうしよう。

■仕事

仕事で必要なのはロールプレイなのだ、と思うようになった。場面場面で相手にとって望ましい姿の人間を演じる。シンプルなことだ。もちろん、とても難しい。上達にもほど遠い。それでも仕事=自分の本質が試されるなんてことはない……すくなくともぺーぺーサラリーマンでやっているうちは。そう思ってから、仕事がとてもやりやすくなった。就職活動のときは、それが分かっていなかった。

例えば人に何かを伝えるときに、分かりやすく言うこと。自信を持って言い切ること。もやもやした不安を分析し、具体に落とし、因数分解し、行動に移すこと。こういうそこらへんのビジネス書を読めばすぐに書いてあることをする能力が、「本質的な私」には皆無だ。休日、気が抜けているとふき掃除をしていた次の瞬間にぞうきんを途中で投げ出してお湯を沸かしにいってしまう。話は支離滅裂で感情的。意見はそれほどないし、伝え方は一方的だ。

そういう自分をダメだと思ってきた。でもおそらく、ダメとは少し違う。そうすべき場所で、そうできるように何度か訓練をして、紙に書いて練習し、しっかり準備さえすれば、演じることはできる。それはあくまでプレイでしかないが、仕事がうまく運ぶならそれでいい。相手のことを本当に好きではなくとも、プレゼンのあいだ好きだと思ってもらえたらいい。こう書くとドライなようだが、それとも少し違う。熱意を持って演じ、相手が拍手をくれたらそれはとてもうれしいことだ。


■武相荘(ぶあいそう)



土曜は11時起床。先週までの体のだるさが消え、気持ちいい。掃除と洗濯を済ませたあとにふと思い立って、新宿から小田急線で30分。「鶴川」という駅にある、白洲正子の家(武相荘・ぶあいそう)に行ってきた。

なんとなく、周りを雑木林に囲まれてひっそりとたたずむ庵を想像していたのだが、鶴川駅周辺は典型的な郊外の住宅地と化しており、ユニクロのある大通りから見上げる山の上には、全く同じ外観の建て売り住宅が隣から隣へ、ひしめいて建っていた。

わらぶき屋根の白洲邸の敷地内だけが、うっそうとした竹林と木々に囲まれており、敷地に入るとほっとする。

粋なひとの暮らしを見て、やっぱり家はいいなあ。と思って帰る。先週のたけちゃんの家の話を彼氏にしたら、「今家を買ったってまた場所を動きたくなるんだから」ともっともなことを言われ、すこししょげていた。彼のいうように賃貸暮らしも悪くないと、私も思う。だからこそ、家を「買う」とはどんな気持ちなのかに、今は興味がある。

……そんなことを考えた矢先に茶房高円寺書林で『セルフビルド 家をつくる自由』(旅行人)という本を見つけ、思わず手にとった。すみかを作るというとても当たり前の行為にあまりに距離を置いていた自分に気付き、シンプルすぎる答えを提示している30軒を見て胸がすうっとした。

■村上春樹本

多くの同志の方、出ましたね。大切に大切に、家の椅子でリラックスしながら読んでいます。電車でさくっと終わるのは、もったいない。



2007年10月08日(月) いとこが家を建ててました

最近の休日はどこへ行くでもなく、何をするでもなく、昼過ぎまで眠ってしまうことが増えた。どこへ行ったら楽しいのかよく分からなくて、結局家の中でごろごろしているうちに雨が降ってきたりする。

なんとなく、体がだるい。

心の中にある黒いものを全て洗い流して、日々をただ穏やかに、曇りのない心で生きることはできないのだろうか。何度も何度も、書いていることだ。



さて。「どこへ行くでもなく」と書いたが、日曜には大宮にあるいとこ(たけちゃん・34歳)の家にお邪魔してきた(写メ↓)。




たけちゃん、新婚2年目で、家を建ててましたよ。しかもめっちゃおしゃれなデザイン住宅。おそらく総額5000万(? 親戚でもさすがに家と土地がいくらだったかは聞けなかった……)は超えたであろう一軒家を、ほぼローンなしで支払いしたというからすごい。周りを眺めていると、たけちゃんのように知らぬ間にウン千万貯めている人と、「貯金ゼロ」っていう人とに二極化している気がしています。ああ、100万円の壁を前に行ったり来たりしている私……。

気を取り直して『anan』が推奨する「30歳で500万貯める」を目指すと仮定したところ、残り400万を4年で貯めるには、当然だが1年で100万がノルマ。100万を12カ月で割ると、なんとひと月に8万3000円の貯金が必要なんですって! きゃあ、今の倍以上じゃない! 

気を取り直して、来月以降月々の貯金金額を3万円→5万3000円に変更することにしました。安月給から考えるとかなりキツい額ですが、ちょっと試してみようと思います。

でもよく考えてみると、30歳で500万を仮に貯められたとしても、これって全然家の頭金には足りないんじゃ……。仮に一緒に住んでくれる人が同額を貯めていたとしても、まだ1000万。残り4000万のローンって、気が狂いそうだわ。

大人って、どうやって家を買っているのでしょうか? つくづく、途方に暮れます。それと、私が暮らしたいこういう感じの↓(c)ku:nelな家は、どこを探せばあるのでしょうか?




2007年10月01日(月) 海からの贈物

茶房高円寺書林で何気なく買って読んだ、アン・モロウ・リンドバーグ(飛行機のひとで有名なチャールズ・リンドバーグの奥さん)『海からの贈物』が本当にいい。100年前に生まれた人の書いたものが、私に響いてくるなんて不思議だ。そうでもないか。おばあちゃんより少し年上だと考えれば。

『暮しの手帖』最新号の、松浦さんのエッセイとほとんど同じことが書いてあり、驚く(引用は『海からの〜』)。

浜辺での生活で第一に覚えることは、不必要なものを捨てるということである。どれだけ少ないものでやって行けるかで、どれだけ多くでではない。それは先ず身の回りのことから始まって、不思議なことに、それが他のことにも拡がっていく。最初に着物で、勿論、浜辺で日光を浴びていれば着物の数は少なくてすむが、それは別としても着物をそう何枚も持っていなくてもいいことに、ここに来て急に気が付く。

彼らはまた、今日着るものについて悩まなくてよい自由についても書いている。私がここ2〜3年、夏はVネックTシャツ、冬はVネックセーター(春と秋は木綿素材、真冬はカシミアかウール)と決めているのも、これが理由だった。共感が得られたようで、なんとなくうれしい。

余計なものや煩わしいものをなるべくなくしていって、料理や掃除洗濯、お布団干しなどを一生懸命やりたい。夜にお風呂に入って料理をつくり、12時には床に入って朝6時に起きる。仕事をなるべく人生の一部分に留め、一緒にいる人との生活を大切にする。こうした当たり前の繰り返し、むしろ退屈だと言われそうなルーティンを「したい」と書かねばならぬほど、この世界には不自然で余計なものが多い。

今日は雨。10月が始まった。肉じゃがとなめこの味噌汁、納豆。須賀敦子の日記を読みながら、先に眠る。そうだ。今年はこたつをどうしようか。


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