あずきの試写室

2005年02月28日(月) 「アメリカン・スプレンダー」

25年も続く、ハービー・ピーカーの
日常生活を漫画化したコミックが原作だけあって、
オープニングの漫画の中に
入り込んでしまったような映像は面白いですねー。
アニメじゃなくて、漫画なんですよね。
コマの中で生きている。
(なんだか諸星大二郎の絵柄にちょっと似ていて不気味笑)

で、生きて動いているハービーが
本人と若い時のハービー演じるポール・ジアマッティが
ほんとそっくりで、一瞬入れ替わっているのか本人か
分からなくなりそう。
よく見るとポールのほうがぽっちゃりしてるですけど。
なんか似てる(笑)

また漫画の中にも勿論登場する奥さんジョイスを
演じるホープ・ディヴィスもこれまた
ジョイスが入り込んでいるんじゃないの?
なんてほど雰囲気が出ています。
ここまで似たような二人を登場させただけで
十分満足なんて感じです(笑)
脇役のトビー・ラドロフのおたくぶりも印象的。
いやーアメリカのおたく。。ある意味感動です(笑)

で、もうみんな似ていてある意味怖いぐらい。
強迫神経症で、人付き合いが苦手のハービーの日常は、
ちょっと一般的とは、ずれている気がするけれど、
でも愛するジョイスと出会えて輝きだしたのでした
めでたしめでたし。という話。
ってもうストーリーが人物のインパクトで飛んじゃった気が。。



2005年02月24日(木) 「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」

今更というほど、時間がたって観ました。
今回から監督が交代して、前2作より
かなりダークは雰囲気ということで。
普段ホラー映画をよく鑑賞する私には、
まだまだ甘ちゃんだなあ
なんてことは思いませんでした
(ホラーじゃなくてファンタジー映画だもんね)
個人的には、ロンのルパート・グリントくんが好きなので
成長して嬉しいなあ(母親か)という気持ち。

アズカバンの囚人となるブラックを
ゲイリー・オールドマンが演じていますが、
一瞬分からないほど、おとなしめの役柄。
最初動く指名手配写真を見たときは
かなり怪しい雰囲気を期待。
で、タイトルにもなっているから
かなりの活躍かと思いきや。
それほどではありませんでした。。むむ。。。
ハリーポッターシリーズは、写真や絵画が
動くところが気に入っています^^
実際目とか動いたら嫌だけど(怖い話によくありますね)

ワシと白馬をミックスしたようなヒッポグリフは
怖いようで、なんかユーモラスですねー。
お辞儀で挨拶してから触る。お辞儀(笑)
背中に乗っての空中遊泳は、
なかなか楽しそうですねー。

三作目にして、両親に関する謎もちょこっと提示されておりましたが、
今後どんな展開になっていくのか。
実際三人が続けていくのか。。。
すでに賢者の石が2001年でとっても子供っぽかったのに、
2004年のこの作品ではすっかりお兄さんお姉さんに
なっていたからなー。
それに比べてスナイプ先生、全然変わらないですねー。
3人にだけ時が流れているような。。。




2005年02月22日(火) 「マシニスト」

主人公トレバーの職業をタイトルにしたマシニスト。
ついマニフェストと言っている自分に謎が解けるのか。。
365日寝ていていないトレバーを演じるために
30キロの減量(最終的にはリンゴとコーヒーという絶食で減らしたそうです)で臨んだクリスチャン・ベイルの圧倒的存在感はさすがですね。
個人的にはちょっとカラテカの矢部さんを思い出しました。。

不眠でふらふらなところにもってきて、いつの間にか
冷蔵庫の側面に張られた謎のハングマン・ゲームの張り紙。
その紙を見つけたことから始る悪夢のような世界。
眠ってもいないのに、悪夢を見る世界は嫌ですねー。
映像も悪夢そのままに、日中でもまるでどんより
幕がかかったような色調。

工場にやってきた悪夢にいざなう様なアイバンが
非常に気になります。
観ていて、一緒になんでこんな目にあうのかと
感情移入して嫌な気分になりました(笑)
アイバンめ!

工場に勤める、ちょっと胡散臭く、ごつい皆さんやアイバンに
囲まれた上に、暗いトーンの世界の中でひどい目にあいながらも、
娼婦スティービーの存在は、癒されますね。
段々話が進むにしたがって、張り巡らされた伏線に
結構振り回されて、深読みしすぎてしまいました(笑)

ブラッド・アンダーソン監督の計算されつくした映像が
下手をすれば、ありがちな展開?なんて思える場面も
ピーンと張り詰めた世界のまま突き通し、
見せる手腕は見事ですね。



2005年02月19日(土) 「ハウルの動く城」

昨年家の人が試写会に行って、キムタクがどーしても
ホリに見えたなんて哀しいことを言っていましたが。
ハウルの声=キムタクなんだけど
気にしないように。。。気にしないように。
で、実際に見たらそれほど気にならなかったです。

予告編で見たとおり、ハウルはかっこよく
思わずうっとりしてしまいましたが、
あそこまで美を追求しているお方だとは
ちょっと想像していませんでした。
某出来事でショックで寝込んでいる姿を
一緒に見た人が「マイケル・ジャクソン」
とボソッと言うので、おいおいおい(爆)

奥行きがあり、細部まで描かれている美しい映像。
花畑のシーンは勿論のこと、
ソフィが開けたドアの先に広がる町並み。
本当に綺麗で、夢のような世界。
そして、そんな世界を覆いつくすかのような邪悪な
戦争の影。

ひとつひとつのエピソードや
登場するキャラクタが個性的であり、愛くるしい存在感。
マルクルも可愛いし、カルシファーの強いようでいて
情けない姿もヒンのひねくれたまなざしも。
観ている2時間、現実を忘れさせてくれるのに。

でも、なんでなんだろう。
2時間という、ひとつの作品というくくりにまとめると
全体的に何故かまとまりのない感じになってしまうのは。
物語の枝葉があちこにち分かれていくせい?
物語が前後するせい?
物語は終わりを迎えても、どうにもすっきりしないのは。
雰囲気はとっても好きなのに。難しい。。。



2005年02月16日(水) 「テッセラクト」

「EYE」をはじめ、斬新なアイデアと映像で
お気に入りのオキサイド・パン監督作品。
テーマも、四次元の展開図(三次元では未知のはずの未来や運命が
断片の組み合わせだったとしたら。。。ということらしいです)
で、観客は「神の視点」となって観る作品(かなり壮大)

舞台はタイのうらぶれたホテル。
バックパッカーを始め、殺し屋がいたり、麻薬の売人がいたり、
何しろホテルで小遣い稼ぎをしている少年ですら空き巣狙い(うーん)。
そんなホテル宿泊者のひとりひとりの物語が
時間軸のパッチワーク風になったり
現在の時間軸での行動を追っていたりで、進んでいきます。
ちょっと「メメント」はたまた「エレファント」を
連想しつつも、あまり複雑でもないので
分かりにくいということはないです。

でも、最初の方のイギリス人船乗りショーンとやくざの設定が
ちょっと分かりにくかった(笑)
それぞれの登場人物が最後には、きちんとつながっていく手腕が
見せ所なのですが。。。
正直つまらなくはないけれど、面白くもない感じが。。。(失礼)

ウィット少年が印象的ながら、とんでもないガキ(失礼)であったり。
とくに「僕っていいこ?」的なシーンでは、とほほ・・・・
心理学者のローザも、別の意味で印象的でありました。

神の視点にたって見える世界が、こういう世界だったら
見えなくて良かった。そりゃそうだ。



2005年02月11日(金) 「うめく排水管」

どうしてこんな話を作ることが出来るのか、
いろんな作品を読むたびに感心する
伊藤潤二さんの、中でもキャラが際立ってきもい
滑井くん登場の本作品。
「富江」でも監督を勤めた及川中監督作品であります。

が、正直私のような伊藤ファン以外に誰が見るのか
謎の仕上がり(笑)
あ。登場する2人のアイドル栗原瞳&岩佐真悠子の
姉妹役を見る人ってことでしょうか。
しかもこの姉妹、姉妹っていうより
なんだか同性愛者みたいな雰囲気で怪しい。。。むむ。

滑井くんはフジヤマなる巨漢の方が演じていますが、
キャラクターとしては合っているかな。
でも、一番キャラとして際立っていたのは
お母さん演じる藩田美保さん。すばらしいーー。
もう是非伊藤作品の常連になってほしいです。
(マスクをしたらスピードワゴンの小沢さんに似ていて
ちょっと笑ってしまった)

排水管に吸い込まれていくという発想もさることながら、
全体の暗いトーンと、なんとなくブラックコメディ的
雰囲気をかろうじてだしているものの。
怖さよりもほんと2人の姉妹をアピールしているような
つくりになってしまっているのが。残念。

原作と映画は別物だと思いますが。。。
数々映画化された伊藤作品を観て
「うずまき」以外納得出来るのがないのが寂しいなあ。
でも、まああの不気味さや怖さは
映像化するのは不可能かもしれないですね。。。
排水管ですら怖い。。。。(笑)



2005年02月04日(金) 「ライフ・イズ・コメディ!ピーター・セラーズの愛し方」

ピーター・セラーズというと、「ピンクパンサー」が
有名でありますが、この映画を観ていると
「ピンクパンサー」シリーズを
どうやら楽しんで作っていた。とか
監督と仲良くやっていた。とかいう感じとは
ちょっと違っていてびっくりでした。

1980年に亡くなるまで4度の結婚と8度の心臓発作。
実母との関係と、コメディ映画の中でしか
観たことのなかったセラーズの
日常生活に驚きやらあきれるやら。
本人の主演作は笑えたけれど、
この作品は笑えるというよりも
なんだか考えさせられる作品に仕上がっていました。

正直全体的に脚本がだらだらした感じが
否めなかったのですが。。。
でも、さすがセラーズ演じるジェフリー・ラッシュの
カメレオン演技はすごいですね。
くるくる役回りが変わるのに
それぞれの役を演じきれちゃうのは、
セラーズと通じるものがあるのかな。
(観ていたらビーンも影響されてるかも?
なんて感じる部分もありました)

セラーズの作品のキャラクターのまねは勿論のこと
さらにかかわりになる人物のまねまで
こなしちゃう。
映画というよりも、演劇のような演出。
セラーズといえば「パーティ」というほど
その作品が好きだったのですが、
今の若い人は知らないよねー(いったい自分はいくつだ)
すでに没後25年。。。。

ジェフリーの演技もさることながら
セラーズの2番目の妻ブリット・エクランドを演じる
シャーリーズ・セロンが超キュート。
まるで子猫のようなくりくりした眼と
背中を流れるように揺れる金髪がとっても可愛くて良かった。うんうん。



2005年02月02日(水) 「ザ・ブライド 花嫁はギャングスター2」

去年の11月22日にパート1を観て
すっかりはまった花嫁はギャングスターシリーズ(なのか)
韓国の「ごくせん」ならぬ「ごくよめ」
といっても、今回は花嫁という役とは別物で
記憶喪失になった組長ウンジンが
料理店に住み込む生活がメインです。
相変わらずのギャグも全開
(ちょっと以前よりもベタ度が増して笑えないのもあったけど)(笑)

やっぱりこの映画ウンジン演じるシン・ウンギョンの
魅力が大きいですねー。
ハリウッドでリメイクも決定らしいですが
やっぱりウンジンは彼女が演じてこそ
なんて思っちゃうのですが。
ハリウッドでは誰が演じるのかな。

2だけあってというわけではないのですが、
この作品は1から観たほうが絶対にいいです。
というのも、繋がって登場する人物が
何人か居るのですが、
説明がないから(笑)
いきなり2から観ると解りにくいです。
まあ、難しい設定ではないので
気にしないで観れるといえば観れるのですが。。コメディだしね。

1でも憎々しいけどすっとぼけた白サメ組の組長演じるチャン・セジンの
髪型が怪しいですねー。
1と同じ人物だと最初一緒に観ていた家の人は
気がつきませんでした(笑)顔は一緒なのにね(笑)

チャン・ツイィーの中国ギャング役は
シャープで可愛いけど、出番は数分です(笑)
果たして3はあるのか解りませんが、
ますますパワーアップして、再会できるといいなあ。


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