あずきの試写室

2004年11月27日(土) 「ドーン・オブ・ザ・デッド」

「悪魔のいけにえ」のリメイク「テキサス・チェーンソー」
そして「ゾンビ」のアレンジ・リメイク・バージョン(ちょっと微妙)の
当作品。今年は、ホラー映画の名作がリメイクされる年となりましたねー。

というわけで、この作品。
「ゾンビ」の特殊メイクを担当したトム・サビーニも
カメオ出演しているということを後から知って残念!

アレンジ・リメイク・バージョンという感じで観るより
ホラー映画の新作として観てみました。
最初から飛ばしてくれる、テンポのよさは
観ていてスカッとするほど。
怖いというよりも、アクション映画に近いのりであります。
ゾンビもダッシュしてせまってくるので体力勝負。

舞台はやっぱりショッピングセンター
というところがいいですね。
外国のショッピングセンターは広くていいなあ。
って、警備がより大変なんですけど。
食べ物だって服だって、ありあまってるし(あまってる。。違うなあ)
しっかりガードしたら、かなりの日数過ごせそう。
でも、なんだか話は違う方向へ。
(この選択、正しいようで考えてみると変なんだよね)

銃器店で一人がんばって立てこもっているおじさんが良かった。
いやーあれほど冷静に過ごせる精神力は、すごいぞ。

「バイオハザード」みたいだったり
「28日後・・・」みたいだったり、
って考えてみるとそれらの作品も「ゾンビ」の
影響を受けているんだろうなあと思ったら、
ぐるぐる、影響の円が出来そう(笑)

歩くゾンビから、走るゾンビに成長しているということは
今度は飛ぶゾンビなんてどうでしょう。
って、それじゃあもう人間じゃないし。
あ。ゾンビって人間なのでしょうか?元人間?
なんて考える映画じゃないですね。




2004年11月22日(月) 「花嫁はギャングスター」

先日借り損ねてやっと観れましたー。
いあ、楽しみにしていた以上に
結構笑いのツボに入ってしまいました。

オープニングのこわもてのお兄さん方を
ばっさばっさとやっつける
主人公ウンジン(シン・ウンギョン)が
本当にかっこいいです。
ちょっと無愛想なところがまたいい。
どちらかというと地味な雰囲気なのに、
この映画ではその雰囲気が際立ってます。

女組長が、不治の病に冒された姉の願い
(生きているうちに花嫁姿を見たいという)
を叶えるために、女性らしさのしぐさ(ちょっと間違ってそうな)から
スタート(笑。。これが結構笑えます)
相手も誰でもいいから、即結婚!
みたいな強引さも、ありえなーいなんて思う場面も
ウンジンならありえるかも!
なんて笑って見せてしまいます。

旦那さんスイル演じるパク・サンミョンが
全くかっこよくないところがいいですね(失礼)。
真面目が取り柄っていっても
なんだかぴんと来ない二人が、
いかにお互いを認め合っていくか。

いやー笑わせてもらいました。
韓国のコメディは、笑いのツボが微妙にずれている作品も
結構あったのですが(国民性の違いか、はたまた私だけがずれているのか)
この作品は、ぴったりツボがあって気持ちよかった。

それにしても、韓国では大ヒットすでにパート2も
去年公開され、敵役はなんとチャン・ツイィーが演じていたとか。
日本では、いきなりDVD発売(来年お正月発売だそうです)。
ふむ。かっこいいのに。
で、ネットで見ていたらなんと「うずまき」でレポーター役で
登場していたというのに、びっくり。
早速プログラムを見つけてきたら
いたいた阿部ちゃんの下に写真が!
しかし何ゆえこの映画に出ることになったのか謎だー。
Higuchinsky監督に是非聞いてみたいものです。



2004年11月16日(火) 「ジェリー」

「エレファント」のガス・ヴァン・サント監督が
「エレファント」前に撮影した
登場人物ほぼ2名の作品。
で、その2名が共同脚本も手がけている
マット・デイモンとケイシー・アフレック(ベンの弟ですねー)
なかなか個性的な2人が演じているので
どんな作品に仕上がっているのかと思っていたら。。。

全編砂漠を放浪する2人であります。
ちょっとドライブで、降りて迷い込んでしまった砂漠。
最初はジェリった(ダサい行為や物事やお互いドジった時につかう造語)
なんて結構ふざけていたのですが。
事態は深刻な状態へ。
一面砂。吹きすさぶ風と砂埃であったり、
枯れ木のような雑草が、ところどころ生えている
小高い丘であったり、岩であったり。
見渡す限り、気が遠くなるような
何もない世界に取り残されたような2人。

雲が流れていく様や、2人が並んで無言のまま
息遣いだけが聞こえるだけであったり。
2人がどこにいるのかすら分からない
景色が延々と続いたりと。
正直言って途中かなり目がうつろになりました(おい)
何しろ音響もほとんどなく、台詞もほとんどないので。
砂漠のドキュメンタリーフィルムかと
思ってしまうシーンも多数。

せっかくの個性的2人の演技が
もっと映えるような作品を想像していたので
ちょっと残念でありました。
まあ「エレファント」のあの物静かな雰囲気に
ちょっと似ているところもあるかも。
ガス監督だしな(むむむ)

上映していたシネマライズXの40席しかない客席もさることながら
観ている人の数にもちょっとびっくり。5人(笑)
40席で2階席もあるのも、なかなかびっくり。
予告にあった以前からテレビで見ていた
「ジャッカスー劇場版ー」くだらないけれど楽しみだなー(笑)



2004年11月13日(土) 「イン・ディス・ワールド」

パキスタンのペシャワールに住む
アフガン難民のジャマールが
遥かロンドンを目指して旅をする。
気が遠くなるほどの距離は、ただの遊びの旅では勿論なく、
命がけという。
そこには難民が住むペシャワールにはないものを
目指したが故の旅。

全編デジタルカメラで撮影し
照明機材は使わなかったという映像は、
ジャマールと一緒に
旅をしているような気分になります。
旅の中でのエピソードは
いろいろな人々から聞いた話であったり、
映画を作るにあたって
同じ行程を旅した監督が実際にあったことであったりと。
だからこそのリアルでありますね。
また登場する二人も実際ペシャワールに住む二人が
演技ではなく、自然なままで映っているとか。
(途中バスに乗り込んでくるイランの兵士は注目です。
亡命者を取り締まる司令官が実際演じているとか・・笑)

マイケル・ウィンターボトム監督が、
どのようなまなざしで見つめていたかということが
映像から感じられて、私は面白かった(適切な表現でないかも)です。
といっても、実はこの映画、ほんとに旅を追っているだけなので、
驚くべき出来事とか、すごい盛り上がりになるという
ことはほとんどありません。
だから、人によっては退屈かも。。。難しい。。。。
でも、この世界には、自分の知らないことばかりなのだと
実感させられます(あ。私が知らないだけかも。。超勉強不足)

主演の少年ジャマール君は、撮影後実際ロンドンに移住しに
きてしまったとか。
でも、認められたのは18歳までの滞在許可とのことで、
以前見た「堕天使のパスポート」もだぶって
より複雑な気持ちにもなったのでした。。



2004年11月08日(月) 「オールド・ボーイ」

なんだかすさまじい映画を
観ちゃったなあというのが
観終わった後の感想でありました。

15年も監禁された男が
なぜ監禁されたのかという
謎を追っていく。
確かにそこには、そうなるだけの
理由があったのだろうと思うけれど、
その謎に行き着く過程までも壮絶。
そして、謎が明かされた後も。。。

先日観た「ソウ」も監禁された男が出てきたもの、
ハリウッド映画と韓国映画の違い
というだけでない、重苦しさが。どーんと。

なぜ監禁されたのか、から
なぜ監禁から開放されたのか。
その違いを、観ているうちにスライドさせて
違和感なく進ませる脚本は上手いですねー。
とにかく、オ・デスに感情移入は無理(笑)なものの
一緒に早く謎を解き明かしたい!!といらつきます。
といってもだれる演出どころか
見せ場をいろいろ用意してあるので
目が離せないです。

正直ひとりで10人以上いる敵と戦ったりと
そりゃ無理だろう(笑)なんて違和感を感じるものの。
とにかく圧倒されっぱなしでした。
でも、理由についてはむむむむ。観た人の感じ方によるけど
嫌な感じであることは確か。

イ・ウジン役のユ・ジテが、「アタック・ザ・ガスステーション」では
感じなかったのだけど、どうも佐野四郎と
だぶってしまって。。。似て見えるのは私だけ?
どうしても○○さん!かぶるなー(笑)

ミド役のカン・ヘジョン愛嬌があって可愛いですね。
それにしても監禁部屋のパク。。踏んだりけったり。。痛い(笑)







2004年11月06日(土) 「ケイティ」

ケイティという女子大生が主人公で名前も
そのまま。さらに主演のケイティ演じるのが
その名もケイティ・ホルムズ。
それもそのはず、監督・脚本のスティーブン・ギャガンが
ケイティ・ホルムズを想定して書かれたというのですが、
もう監督のケイティ萌えそのままですね(大変失礼)

サスペンスということで見始めたのですが、
いやーサスペンスというほど怖くなく、
ましてや最初からオチがわかってしまうんですね(笑)
謎でありながら謎じゃない(笑)状態どうでしょう。

もうこれはケイティを売り出すための作品と
言い切っても良いのかもしれないですが、
正直それほど魅力を感じなかったんですよー。
かわいいといえばかわいんだけどね。
「フォーン・ブース」でコリン・ファレルの彼女だったと
云うほうがよっぼど印象に残っているかも。
(出番もそんな多くなかったのに・・・・)

「トラフィック」で有名になったというギャガン監督でありますが、
もう少し切れが良かったらいいのになー
なんて勝手に思ってしまったのは。
やっぱり監督自身がケイティに目をくらまされていたからか(笑)

ケイティの子供役の少女が可愛いぞ。もっと出してくれればいいのに(笑)
お子様に弱い私。動物にも(笑)



2004年11月05日(金) 「21グラム」

登場人物は3人だけという訳ではないのですが、
やはりショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロと
3人の演技が際立つから、3人しか出ていないような
錯覚に陥ってしまいます。
といっても、私は脇役となっているペンの奥さん役の
シャルロット・ゲンズブールも気になるぞ。
(「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール」の奥さん役とは
えらい違い。。。映画が違うんだから当り前ながら。。。)

最初から細切れでジグソーパズルをまず
バラバラにばらまいたような雰囲気。
時間軸も前後しているので、
うーんこれは先のシーンだよな。
あ。これは事故の前だよね。
なんて具合に思わず口に出して確認しちゃいました。
映画館で観ていたら、口に出して確認できないから
ちょっと嫌かも(笑)

正直、どうしてここまでバラバラにしたのか
わかりません。
監督としては勿論意図したことなのですよね。そりゃそうだ。
実際脚本は3種類あって、監督の撮影した物語通りに進む案と
各人物一人一人の物語通りに進む。そしてこの作品と。
個人的には、一人一人の物語通りに進む
なんて方法でもいいかもなんて思うのですが
いかがでしょう。

とにかく、すごーく期待していたので
正直期待よりは。。。。
奥さんと別れてまで、ナオミ・ワッツに付きまとうのが
謎なんだよねー。提供者が気になるのは確かだろうけど・・・
一緒に見ていた家の人は
「これがデル・トロの奥さん役の女優が、その役だったら
付きまとわない」なんていうのですが。そういう問題だったのか(笑)

ちゃんと理解できない人間の脳が21グラム?
なんて思ってしまいそうになりましたが(全然違います)
最後にはまとまるので、どういう話かわかりますが
なんだかすっきりまとまったというよりは、
重苦しい気持ちが底にどーんと残ったまま
幕は閉じたという感じでありました。



2004年11月04日(木) 「一票のラブレター」

アメリカ大統領選挙記念というわけでは
全くありませんが(笑)、
選挙は選挙でもだいぶ違ったイスラムの伝統的な島での
一日の出来事。
何処までも続く海と空、そして自然を壊すことなく、
質素に暮らす人々。
そんな町の人々の投票を、受け取りに島の向こうから
船に乗ってやってきた選挙管理委員の若い女性。

いきなり選挙管理委員は男性だと思ったと
決め付けている密輸を取り締まるため
海を監視する若い兵士に、びっくり。
男尊女卑が息づいているのです。
勿論、そのことは、管理委員の行く先々で
現実として感じさせらことに。
戒律の厳しい島だからこそ
選挙によって、自分の意見を述べていきましょうという
メッセージもこめられているのかもしれないなあ
なんて思ったりも。

でも、やっぱり一番に印象的なのは
最初けんか腰(笑)だった兵士と女性が
段々打ち解けてくる感じ。
といっても、すごいフレンドリーさとは
違って、兵士の朴訥だけれど
女性に対してほのかな恋心を抱いていつつあるんだなー
と感じさせる雰囲気が良いですね。

物語は淡々としたまま幕を閉じますが
兵士の切なさが、日本の喧騒や雑踏になれた私の
ささくれた心に、ちょっと染み入るようでありました。

後からHPを見たら、登場する人々は地元の人であり、
主演の二人も俳優ではなく、女性は学生。
兵士は偶然島に仕事を探しにきていてスカウトされたって
びっくり。
そういう目で見ればぎこちない演技かもしれませんが、
この作品には、素人っぽさが逆にリアルな感じで
良かったです^^



2004年11月01日(月) 「ソウ」

メルボルンの大学時代の友達同士
監督ジェームズ・ワン
脚本・主演リー・ワネルがお送りするソリッド・スリラー
(ソリッド・スリラーってなんだ?と思ったらショックの限界を超えるということなのですね)

とにかく最初から終わりまで、ほっとする間がなく
サービス精神旺盛ですっ飛ばしてくれます。
まるで、どこかの遊園地のホラーアトラクションに参加したがごとく。
映像も斬新であり、不気味さのツボを
ちゃんと抑えていて、いやーな雰囲気が出ています。
が、その中にもちょっと笑えるところもあったり(あ。私だけか)
後から思うと、結構伏線が張られているなあと
気付いて、なるほどーと納得したり。

アルジェント監督のファンというワン監督だけあって、
観ていて「サスペリア」を彷彿させるシーンもありました。
特に小物の使い方が上手いなあ。
きこきこ自転車をこいでやってくる○○のシーンなどは不気味。

実はこの映画、最後に勿論謎が明かされるのですが。
ジャーン・・・・・・・
犯人は一体・・・・
ああああ話したいーーーー。でも話せないジレンマ。

「観客に疲労困憊して劇場を後にしてもらいたい・・・」と
語る監督の願いは叶っていると思います。
いやー疲労困憊。でも一番の疲労困憊は○○かもしれない(笑)


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