あずきの試写室

2004年08月30日(月) 「16歳の合衆国」

マシュー・ライアン・ホーグ監督が、
ロサンゼルスの少年矯正施設で2年間
教員生活を送っていたときの
経験を元に書かれたというだけあって、
教師と少年たちとの姿が
自然に描かれていました。

この映画を観ても
やはり少年犯罪に対する考え方は
全世界共通なんだなあと
実感すると共に、
自分もそうだけれど
犯行を犯してしまう青少年は
きっと変なやつ・危ないモンスターみたいなやつ
なんて決め付けてしまいそうになりますが。
実際は、ごく普通の少年少女であり(あ。全員がとはいえませんが)、
その犯行にいたる原因も.....

正直とことん暗い作品かと思っていたのですが、
テーマは確かに重いですが
全体的なトーンは、静かの一言。
暗いというより静か。心の中は荒波か大時化(かもしれません)
でも、決して嫌な感じではなかったです。
ちょっと最初家族構成がわかりづらいところがありましたが、
なるほどーと納得してからは、どうなるんだろうと
気分は矯正施設のパール先生。
パール先生と犯行を犯してしまったリーランドの
やりとりは良かったです。
先生が教え諭すという流れではなく、お互いのことを
語り合ううちに、緊張がほぐれて、語らなかった真実を
少しずつ浮き彫りにしていきます。

リーランド演じるライアン・ゴズリングの
なんかちょっとぼーとした雰囲気が印象的でした。
恋人役のジェナ・マローンは、ほんと「ドニー・ダーコ」でも
感じましたがホラー漫画のキャラクタ(美少女)みたいな顔だなあ。うん。
(自分としては結構誉めてるつもりなんですが。。。)

製作主演のケビン・スペイシーはこの際おいといて(おい)
なんで殺されてしまった弟役の俳優のこと
プログラムに載ってないのか、ある意味影の主役でも
あると思うのですが。。。。結構かわいいよ。



2004年08月26日(木) 「華氏911」

マイケル・ムーア監督ファンの私としては
見逃せない1本であります<「華氏911」
といっても、前評判があまりに話題になりすぎていて、
マスコミの盛り上がりがあまりにすごいので
ちょっと複雑(笑)

で、見に行ってきました。
ブッシュを攻撃しているだけの映画みたいなCMも
ありましたが、それは違うでしょ(笑)
確かにマイケル監督がブッシュに対して
良い印象を持っていないのは当然ですが。
その根底にあるのは
戦争に突入してしまった経緯であり、
実際戦場の真っ只中にいるのは
自分の住む街で職がなく志願兵となったアメリカ兵と
一般の生活を営む市民である人々。
一体何のための戦争なのでしょうか?

監督は
「政治声明」の映画ではないと語っていますが、
この作品を観たことにより、
自分の周りの日常だけでない世界に
もっと関心を持って欲しいという気持ちわかります。

映像は確かにいろいろな映像の切り張りじゃないという
賛否両論も勿論あると思いますが、
実際日本のニュースを見ていて
果たしてどれだけのニュースを見ることができるのか
正直疑問。
なので、映画として作為的に選ばれ切り張りされた
シーンであるとしても、手抜きとは思いませんでした。

ただ、あの巨体を揺すり、アポなし取材で
どんどん進んでいく姿を見るのが好きな私としては、
アポなしがほとんどないのは、ちょっと残念。
といっても、あんまりアポなし取材ばかりの仕上がりだと
テーマがぼやけちゃうのかなあ。難しい。
でも、次回は是非是非アポなし取材満載の
ドキュメンタリーを拝見したいです。



2004年08月22日(日) 「かまち」

山田かまちくんの真っ直ぐに
みつめる瞳が印象的ですが、
これほど色彩豊かな絵をたくさん
描いていたとは知りませんでした。
ほんと色使いが綺麗で、魅了されました。
詩も。生きるために生きろ。
毎日をうだうだ過ごしてしまう身に
どーんと衝撃を受けますね。
たったといっては哀しすぎるけれど
17歳の感性は
遥か先まで見渡していたような。

で、そんな山田かまちくんの人生と
20年後に過ごす若者を絡ませながら、
人生とは?と考えさせてくれる
ような作品。
であるはずが、
なんだか、若手ばかりを使ったせいか
新鮮なんだけど、あまりに棒読み状態に愕然(笑)

Leadは名前や歌は聞いたことがあるけれど
実際顔を良く知らなかったので(どんなおばさんだ)
正直、スタッフロールが出るまで
演じているのがLeadの皆さんとは
気がつきませんでした。
かわいいけど、下手だなあ(失礼)
黙っているといいんだけどね。うーん。

話が途中から、いきなり現代に飛んでしまうのは
最初とまどいました。
確かに、あの当時の友人は現代どのような
思いを持っているのかと思う時ってあります。
かまちくんの好きだった少女が、
その思いを抱えたまま大人になった姿に。
どんな歳月を重ねていったのか。。。

詩や絵が流れるように、息づいているような映像は
斬新で、立体感があって、
かまちくんの持ついろいろな才能に
息を吹き込んでいるようでした。
ああ。望月監督。
若手俳優陣の
もう少し演技を磨いてから
って言ったら申し訳ないのですが、
どうしても気になってしまったのでした。

高崎の場面は、かまちくんのお母様や知人が語った
実際かまちくんが見た風景を取り入れているそうなので、
自然でいいですねー。
ああ、自然じゃないのは演技だけ(しつこい)





2004年08月15日(日) 「ワー!マイキー リターンズ!」

すっかり夏の風物詩(ほんとか)になった
東京都写真美術館で上映中の
ワー!マイキーも
今年で3年目になるのですねー。

マネキンのマイキーファミリーと友達の
繰り広げるシュールな笑いは
相変わらずで、
メンバーもますます増えて
充実しています。
特に私が気に入ったのは
マイキーのほとんどストーカーと化した(笑)少女。
名前が、HPを観ても
わからなかったのですが。
怖いけど、かわいい(笑)

相変わらずローラちゃんの
唯我独尊状態は、ある意味素晴らしいですね。ふふ。
私にはとてもなれないわん。

短いエピソードが、次々に出てくるので
あっという間に1時間過ぎてしまった
感じで、やっぱりマイキーって癖になるなあ
なんて思っていたのですが、
一緒に行った家の人は
「途中から眠くなったよ」っておーーーーい。しっかりしろ。

劇場の入り口では
マイキーファミリーの皆さんがお出迎え。
今回は、川北一家が、
入り口の端のほうで
にこやかに笑うマイキーファミリーと対照的に
どんよりそろっておりました(笑)

マネキンだから口を開けて笑っている表情だけなのに、
不思議といろんな表情をしているように
見えてきてしまうのが、びっくり。
錯覚なのでしょうか?
マイキーマジック。。。。。

また来年の夏も行くことにしましょうー。
等身大マイキー欲しいかも(笑)あ。ローラちゃんがいいかな(怪しい)



2004年08月10日(火) 「丹下左膳」

38年ぶりの映画製作となった丹下左膳。
先日獅童で、ドラマにもなりましたが。
こちらはトヨエツの左膳いかに。

「こけ猿の壷」というみかけは古臭く
価値のなさそうな壷には、100万両という
秘密が隠されているという。
その壷をめぐってのお話なのですが、
笑いあり涙ありの
人情劇に仕上がっています。
といっても、正直超大作時代劇というよりは、
ちょっとテレビドラマの時代劇風の
こじんまりした感じ。
雰囲気としては、漫画のようなテンポでもあって
「はぐれ雲」を連想しました。

トヨエツの左膳は、ちょっとにらみをきかすと
なんだか爆笑問題の太田に似ていて(ほんとに)
笑ってしまいそうになりましたが、
片手が不自由なので、口にくわえて
刀を抜くところなどは、結構かっこいいです。
おかみさんの和久井映見も、
気は強く、ビシバシ物は言うものの
根は優しい姿が結構さまになっていました。
そして、もう主役といってもよい
ちびちゃんのちょび安がかわいいですねー。
後の姿より、浴衣でちょこちょこ歩く姿が
とっても愛くるしいです。
と、主役の3人と共に印象的なのが
柳生家の夫婦。
いやあ野村宏伸おじさんになりましたねー(失礼)
妻の麻生久美子のツンとした綺麗な顔が
目に焼きつきそうでした(笑)

原作に忠実にというよりも、
山中貞雄監督の作品をリメイクしたものなのですが、
この作品原作者林不忘には
不評だったんですよねー。うーん。
今回見に行こうと思ったのは、
あくまで林不忘ファンとしてだったので
ちょっとその点は複雑。
でも、38年ぶりに、左膳が復活したということだけもう
自分としては満足なんですが。どうでしょうか。

それにしても、脚本の江戸木純プロデューサーは
ほんと見たいと思うツボが一緒なので、
これからもどんどん面白い作品
紹介して欲しい!!です。期待してますっ。



2004年08月05日(木) 「ミトン」

あまりのかわいさに、用事で行ったヤマダ電機の
ソフト売り場で固まって、
そのまま爪に火をともすようにためた(オーバー)
ポイントを使ってしまいました。
「ミトンなかよしBOX」\10290円也。
高いけど、かわいいーーーー。
子犬ぬいぐるみが最高!!!
その他、子犬フィギア2体(フィギュアが入るミトン型ポーチ)
これももう、すりすりしちゃいたいほどかわいいーーーー。
と、刺繍入りのオリジナルトートバックとブックカバーも気に入ったわん。
って全部いいんですけどね。
で、肝心のソフトに触れてなかった(おい)

10分のショートストーリーの人形劇が3本収録。
ひいき目なしに、「ミトン」がとても良かったです。
子犬を飼いたいと願う少女のミトンが
赤い子犬に大変身。
その愛くるしい姿は、見ていて心がほんわかします。
すっかりすれて(おい)忘れかけている
懐かしい思いをつれてきてくれるようで、
本当に心があらわれるようでした。
やっぱりこういう気持ちを忘れちゃいけないです。

って思っていながら、
3本目の「レター」に出てくる少年を
いきなり「チャイルドプレイ」のチャッキーに似てる(ひどい)
なんて思い出しちゃうところが、哀しいです。

正直2本目の「ママ」と「レター」の人形を
可愛く思えなかった私。
ストーリーも、わかりやすいけれど
それほど感動すると感じではなく。
やっぱり「ミトン」が抜きん出ている気がするのですが。

「チェブラーシカ」の監督だけあって、
動物の動きはほんといいなあ。しみじみ。
「ミトン」1967年の作品と、かなり古い作品ですが、
可愛さって普遍なんだなーと実感。
私もあんな子犬が欲しいです。


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