あずきの試写室

2001年12月31日(月) 「ギフト」

はっきり言ってこの手の映画が
好きな私はやはりホラーファンですね(再確認)

ギフトなる、通常の人にはない能力を持つ主人公の
女性は、子供3人をカードで占う事によって
生計を立てています。
ところがある殺人事件をきっかけに
彼女の回りには徐々に恐ろしい事が。。。

霊が見えるという設定だからというわけではないのですが
かなり「シックスセンス」に近い感じを抱いてしまいました。
といってもそこはサム・ライミ監督。
ホラー監督としての才能をデビュー時から
認められているだけあって
要所要所でどきっとする演出が際立っています。

でもただ怖い、きわものというだけの
作品ではなく仕上がっていて、
最後まで楽しく見れました。

それにしてもキアヌ。
なんだか痩せたり太ったり、役柄によるのか
デ・ニーロみたいですが。
「ウォッチャー」の犯人役はまだスマートだったのに
なんだかこてこてでかなりがっくし。

最後の車でのシーンは
うう、分りきっていながら
しみじみしてしまったのでした。
次回のサム・ライミ監督の作品が
待ち遠しいです。



2001年12月21日(金) 「ウェディングプランナー」

日本では、一般的には結婚式場で
披露宴をすると思うのですが
式場では、挙式までのプランを
いろいろ立ててくれると思います。
なんせ、披露宴をしてない私(笑)

勿論その方々もウェディングプランナーなのかな。
でもこの映画の職業としては
本当にタイトル道り、結婚式の企画を取り仕切る
女性が出てきます。
どのような場所で、どのように演出するか。
それは、屋外でのガーデンパーティであったりと。
そんな仕事をてきぱきとこなす
彼女の愛した男性は、結婚式のプランを頼みに来た
花婿さんだったのです。

発想としては面白く
肩の力を抜いてみれる恋愛コメディでした。
最初はバリバリのプランナーで
張り切る姿が、だんだん表情が
穏やかになっていくのは
見ていて、微笑ましかったです。

しかしネタバレになってしまいますが
どうしても、内容的に
先の展開が
読めてしまって
物足りない感じがしてしまったのです。

更に登場する皆さんが
とっても良い人ばかりで
安心できるけれど
ハラハラ感がないような。

昨日見た「スタアの恋」の
最終回と似ていたなあ。
なんて思ってしまったのでした。




2001年12月18日(火) 「シリアルラヴァー」

フランスのホラー映画という
イメージで見始めたのですが
これがドタバタ喜劇という
雰囲気でした。

主人公の女性は35歳の誕生日を明日に
控えて、彼女のことを愛している4人の男性を
パーティに招待します。
しかし、アクシデントで招待客を
どんどん殺害。
パニックに陥る彼女の元へ
妹やら強盗やらがからんで大騒ぎとなりますが。。。

あっという間に招待客が殺されてしまって
この後どうなるの??
なんて思っていたら
いきなりドタバタに突入。

ところどころに想像すると
うへええとなるような
ホラースパイスが効いていますが、
怖いというより笑ってしまう
作りです。

主演の女優の覚めている表情と
大口開けて絶叫する表情が
なんとも言えず、印象的です。

全体を章ごとに分けて
進んでいくので
まるで悪夢の絵本のようでもありました。

主人公が作家ということもあり
著作が所々登場して
小粋なフランス映画風な
ところもありで、
お勧め!と強くは勧められないけれど
なかなかまとまっていて
気楽に見れるところが○でした。



2001年12月17日(月) 「花様年華」

1962年の香港を舞台に
描かれた本作品は、ほんと
メロドラマという言葉が
ぴったりの映画でありました。

偶然隣の部屋に越してきた二組の夫婦。
それぞれの夫と妻が浮気をしていることを
妻と夫が(ややっこしい)気づいたことから
始る二人の心の葛藤と恋愛感情。
二人の行く末はどうなってしまうのか。。。

最初から浮気をされている夫と妻は出てきますが、
当の浮気をしている
妻と夫は場面には出てこず、
話の中に出てくるだけなので
かえってすっきりしています。

浮気されていることで
お互いに連帯感情を持っていますが
それが自然と相手に対する思いに変わって行くのは
無理がなく、見ていて違和感がないです。
どろどろのシーンが展開されということもなく
あくまでも、心の動きを追っています。

主演女優のチャイナ服姿はとっても素敵で
あの部屋にこれだけの衣装があるの??
なんて思ってしまうほど、シーンが変わるごとに
衣装まで変わるのには、ちょっとびっくり。

今はやっているブルース(すみませんタイトルを忘れてしまった)の
ミュージックビデオを髣髴させるような雰囲気。
赤いカーテンがずっと続くシーンなどは
ぞくぞくするような雰囲気をかもし出していました。

実は毎週楽しみに見ている「嫉妬の香り」にちょっと
設定が似ているのですが、
こうも違ったつくりにできるんだーと感心してしまいました。

私が見ている横で、お茶を取りにきた家の人が
ちらっとみただけで
「これって『ブエノスアイレス』の監督?」と聞くので
その時は、わからなかったのですが
同じ監督だと後から知り
「ブエノスアイレス」の雰囲気も似ているのかしらんと
勝手に想像したのでありました。



2001年12月13日(木) 「ロスト・ソウルズ」

演技派ウィノナ・ライダー主演の
ホラー映画ということで
どんな風に仕上がっているか
期待して見始めたのですが。

神父さんの助手として悪魔払いの
手伝いをしているマヤは
ある殺人犯の悪魔を追い払う儀式に
立ち会った事から
次々と起こる怪異。。
そしてある暗号から浮かび上がった
恐るべき予言とは。。

キリスト教の世界では
悪魔の怖さ恐ろしさ等は絶対的に
あるのと思うのですが
その怖さがいまひとつ
ピンとこないのです。

666という暗号が重要なポイントを
占めているのですが
即「オーメン」なんて思ってしまったり、
「エクソシスト」を連想してしまったり。

きっと監督はそれらの映画とは
違ったものにしたかったはずだと
思うのですが(まさか似ているものを作ろうと
思うわけないですよね)
テーマがどうしても
悪魔対人間となってしまうと
似通って来てしまうのは
しょうがないですよね。。

ウィノナ・ライダーの髪型が
「シザーハンズ」と同じロングだったので
かわいいけど、ちょっと合ってないような。。
雰囲気作りだったのか。。

全体的にムードを出そうとしていたのに
中途半端な感じがしてしまって
残念でした。

蛇足
主人公が自分と同じ名前なので
もっと頑張って欲しかったなあ(笑)



2001年12月10日(月) 「小説家をみつけたら」

もし近所にこんな作家が密かに
住んでいたらどんなにいいだろうなあ
なんて思った映画でした。

主人公の少年は、バスケが得意な優等生。
友達とバスケをしていると、窓からまるで
バードウォッチングをするような
老人が双眼鏡で自分を見ていることに
気づき、興味を持ちます。
あることをきっかけに、老人の家に
遊びに行くことになる主人公の少年は
学校でその老人の本当の姿を知ることに
なるのですが。。。

ショーン・コネリー演じる偏屈な(笑)
小説家と主人公の少年のやりとりは
味があって、ちょっと雰囲気キングの
「ゴールデンボーイ」を思い出しましたが
勿論、こちらは本当の友人になっていきます。

とにかく少年の大きな目がとっても利発そうで
印象的でした。

全体的に淡々と流れていきますが
その根底にある、小説家の悩みや少年の気持ちが
じわじわと心に染み入るような演出が冴えていました。

また脇役の先生。
実は「アマディウス」のサリエリ演じる俳優なのですが
この作品でも、才能ある作家に尊敬と屈折した
気持ちが見え隠れする姿にサリエリを彷彿してしまいました。

2時間18分と長めですが、時間を感じさせなかったです。
でも、正直言うと作家が登場するまでの
シーンは、ただの学生物??なんて挫けそうになったのですが(笑)
挫けなくて良かったです。


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