きまぐれがき
目次pastwill


2003年10月27日(月) 我が心の故郷

ここのところずっと2・3時間の睡眠時間につきフラフラ。
昨夜は、早く寝ようと新聞を片付けながらふと目にした
TV番組欄に「寺田瀧雄メモリアルコンサート」とあるのを
見つけてしまったので、その試みは見事くずれた。
深夜1時からだなんて非情な。
録画をしながら、結局最後まで見てベットに倒れこんだのは
4時だった。

2000年に交通事故で急逝された先生が、宝塚のために
残された曲は3000曲に及ぶという。
このコンサートで歌われたどの曲を聴いても、当時の舞台が、
心を焦がした甘美な思い出とともに甦って来てたまらなく懐かしい。


紫の花ぶさが 風にゆれて
おまえの心が わたしに触れた

紫の花ぶさが 雨にぬれて
わたしの胸に 涙があふれる

...........

確か原作は山本周五郎の作品だったと思うが
「いのちある限り」で歌われた大好きな曲だ。
この曲を歌う鳳蘭の宝塚時代とかわらない、娘役をいとおしむ
ように見つめる眼差しに出合うと、私は今だって胸がときめく。

ああそれだけではない セ・シャルマン うたかたの恋 
花夢幻 我が愛は山の彼方に あかねさす紫の花
白夜わが愛 彷徨のレクイエム 哀しみのコルドバ.....



今日は母の病室で朝っぱらから思いつく限りの寺田メロディーを
歌いまくって、突然台詞なども思い出したりするので、
「将来....? わたしたちに将来があるのでしょうか?」なんて、
不安げにルドルフ皇太子に寄り添うマリーになってみたりしながら、
寺田先生への独り善がりの追悼とした。






2003年10月24日(金) ラブレター

『夜空を華麗に彩る打ち上げ花火。
勢いよく天に昇って、つぎつぎに美しく開花しては
儚げに散っていく様をまばたきしないでみつめている。

地上の花と、空の花......
あのような美しいものに値する魂をさずかりたい。
これは夢なのだろうか.........



いつも私を幻想の世界へと誘ってくださる木霊(こだま)へ。

大いなるパワーをいただきました。
優しい眼差し、あたたかい手のぬくもりを身体中で感じて
います。
泣きたいほど抱きしめたいほど愛がいっぱい。』


この日記を読んでくださる方には、なんのことやらさっぱり
分からないではないか!と、どうぞお怒りにならないで
下さい。
これはあるサイトの管理人さんへ、私からのラブレターなのです。
血迷ってますか?許して下さいね。



2003年10月20日(月) ナイチンゲールのように?

数日前から病室に泊まらず、消灯を待って家へ帰ることに
したのだが、この日はナチスの女看守(母に注意しておきながら、
結局私自身もこう呼んでいる)が夜勤と知り、帰るのはやめ
ようかと一瞬迷う。
しかし『おうちのベッドでゆっくり眠りなさい』と、母も
言っていることだしと、帰宅する旨を告げにナースステーション
に行った。

『今からうちに帰りますので、よろしくお願いします』
のあとに『大丈夫かしら?』を付け加えたのがまずかったのか。
女看守は『大丈夫かしらといわれても、そんなこと知らない』と
不機嫌に言い放った。

『大丈夫かしら?』と言ったのが、信頼していないがために
口から出た言葉と受け止められて、女看守のプライドに障った
のだろうか?
私としては入院以来ずっと夜間も付き添ってきたので、病室に
母をひとり残して来るのが不安でもあり、そう訊いてみたの
だけれど。
ある種正直な返答なのかもしれないが、その職務に誇りを
持っているのなら、それなりの言い方ってものがあるだろうに。


翌朝、夜明けと共に病院に行き、夜勤明けの女看守に『夜の間、
なにか問題はありませんでしたか?』と訊ねてみたところ
『さぁ、なかったんじゃないですかぁ〜』と答えたのには、もう
唖然としてしまう。
この方『おはようございます』とご挨拶をしても、ふんという
ように首をあげるだけだ。

中年を過ぎた年恰好で当たり前の挨拶さえもできないなんて、
どんな殺伐とした人生を過ごしてきたのだろと、よけいな思い
をめぐらしてしまうではないか。
こういう方の言動は不快そのもの。疲労感が増すだけだ。
訊かなかったこと、見なかったことにするしかないな。



2003年10月16日(木) いつのまにかの秋

朝夕めっきり冷え込んでまいりました。
黄金色に染まった稲穂は重くうな垂れ、刈り入れの時期を
今か今かと待っている様子です〜

ご心配をお掛けしましたが母の手術は無事にすみ、
週明けからはリハビリにはいります。
母は初夏から内科的な疾患をかかえて体調が悪かった
こともありますので、私はずっと病院に泊り込み日に2回
ほど家の様子を見に帰るといった日々を過ごしております。

たえず鏡を覗いては「ここにいると、なんだか鼻毛が
伸びちゃうのね」などと呑気なことを言っている母の
付き添いって.....大きな声では言えませんが結構
くたびれます。
丸めたティッシュを私に渡さないで、自分で手を伸ばして
ゴミ箱に入れたらどう、ってな具合に。
まったく笑顔をみせずに、乱暴にタオルケットを剥ぎ取り、
骨折した足をわしづかみにして身体の向きを変える看護士さん
がお一人いるのですが、その方のことを「ナチスの収容所の
女看守」などと呼んだりするので、「ちょっと聞えちゃう
でしょ。ちいさな声でいいなさいよ」と、いさめなくては
なりませんし。

そんなこんなの今回のゴタゴタで、すっかり更新が滞って
しまいました。ごめんなさい。
須賀敦子のアッシジ...(タイトルは『須賀敦子のアッシジと
丘の町』だそうです)近々発売されますね。
更新記録をご覧下さい。


2003年10月04日(土) お世話になってます整形外科

夏の初めに体調を崩した母が、完全にとはいかないまでも
ほぼ元気を取り戻しつつあった先日、廊下で滑って転倒し
大腿骨を骨折して入院となった。
来週火曜日が手術。

私はといえば、あんな状態の時にあんなことをしたせいで
(↓9月24日の日記を)今度は酷い腰痛となり、部屋の隅で
ただ転がっているだけの日々を送っていたのが、どうにか
歩行だけは可能かなぁ〜PCの前にも座ることが出来る
かなぁ〜と思っていた矢先のことだったので、慌てに慌てた。


昨日、母の入院先から家に帰って来ると、夕闇の中でなにやら
甘く濃い香りが漂っている。 あぁ金木犀が咲く季節だったん
だと気がつく。
家での用事を済ませて病院に戻る時、枝を何本か手折って
持って行くと、ベッドの上で身動きの出来ない母は
「今年も金木犀の時期がきたのね」と枝のなかに鼻を埋める
ようにして、香りを吸い込んでいた。


メールを頂戴している方々へのお返事が、気になりながらも
大変遅くなってしまい申し訳ありません。


ギブリ |HomePage