あ い の う た 。



2004年09月30日(木)  Fly Me To The Moon.

友達に 月が綺麗だと聞いて

ベランダに出ると

秋風が髪を揺らした。





目の前には

ほんの少し欠けはじめた

歪な 丸い月





カーディガンを羽織って

座り込んだ





こんな綺麗な月を

あの人も 見てるかな





メールをしよう





小さな衝動に駆られて

部屋に戻って 携帯をポケットに入れた





ベランダのコンクリートに

また座り込んで

夜空を見上げると

月光が 鋭くなった気がした





携帯は ポケットに入れたまま

迷うこともなく

手は伸びなかった





この月が綺麗なこと以外

伝えたいことはない





吐き出した煙は

勝ち誇った、白。





[MY追加

2004年09月28日(火)  Loosing.

午後の授業を休んで

誰もいない家に辿り着くと、

玄関で

やっと 深呼吸をした。





深呼吸というよりも

安堵の 溜め息





何してるんやろ





ちょっと笑えてきた。










カーテンを閉めた暗い部屋の中

テレビの光だけが浮かんでいて

台風の予報に

胸が躍った





今は 嵐の音も聞こえない

おかあさんの お腹の中みたいなところで

ゆっくり眠りたい





それがダメなら

どこでもいいから

ふわふわ したところ。





頑張ろう、の糸は

緩んだのか、切れたのか。





でも、どうして。




[MY追加

2004年09月27日(月)  青い生徒手帳

用があって 半年ぶりに母校を訪ねた。

久しぶりに先生と話したり

後輩に会ったり

まだ 半年しか経ってないのに

無条件に受け入れられてたあの頃とはもう違ってて

淋しくはないけど

半年でも 時間の持つ力は大きいな って思った。





そして ちょっと会いたい人がいたけど会えなくて

肩すかしを喰らった気分。





別にいいんだけど。

忘れかけたものを

少しだけ 思い出した。









ほんのちょっと 顔を覗かせた気がする。

懐かしいな。





でも 頑張ろうって思った。





[MY追加

2004年09月23日(木)  雨宿り。

帰り道 突然の雨に打たれた。

目を開けて歩けないくらい 大粒で強い雨に

困惑しながら 少しわくわくしながら

やっと辿り着いた 真っ暗な高架下

髪から 身体から 雨の雫がポタポタと落ちた。





その高架下は

あの人と最後に別れた公園の

目と鼻の先。





水を含んだジーンズが重くて

道の脇に座り込んで、

誰かの迎えを待っている人たちを

ぼんやり眺めてた。





通りかかった女の人が

入って行かれます?、と声を掛けてくれたけど

ありがとうございます、と言って首を横に振った。

自転車に乗った2人組の男の子が

傘欲しい?、とふざけながら 通り過ぎて行った。





それから随分時間が経った。

雨は小降りになって

立ち上がって歩き出した。









タイミング。

すべては タイミングだ。




[MY追加

2004年09月21日(火)  雪国

雲間から 太陽が顔を出した。

やっと

歯車が動き出した。





そんな気が

するような しないような





でも 暮らしの中で複雑に絡み合う

たくさんの歯車の中の一つになることを

拒んでいても

仕方がないし





それは 嫌でも動き出すから

あたしも その一つに

ならなくちゃ。









しっかり 真っ直ぐに

歩こう

今はそれだけ





また トンネルに出くわしても

いいや。





自分の脆さに驚いたけど

やっぱり 結構 強かったな、あたし。笑





[MY追加

2004年09月19日(日)  秋桜の花言葉。

あれから いつの間にか1ヵ月が経って

気が付けば

夏のおわりを通り越して

秋のはじまり





相変わらず、あたしの1日は

あの人の事を考えない時間なんて

1秒も与えられないまま過ぎてくけど、

ここ数日 心は穏やかだ。





でも 大丈夫 って

緊張の糸が緩んだ瞬間

声が 聞きたくなる。





空を見上げた瞬間には

今 何してるんかなぁ って

眉が下がって





胸が ぎゅっ ってなる。





あの人の事だから

今日も 飄々と生きてるんだろうな。









しつこいなぁ、あたし。

でも 秋桜の花言葉は咲かなかったけど

今は そんな自分に苦笑い出来るようになってしまった。





幸せは願えなくても

あの人には 今日も 笑っていて欲しい





たとえ その笑顔が見れなくても

ほんとに そんな風に 思うよ





届かなくても 意味はある

かな?笑




[MY追加

2004年09月15日(水)  暁の7つの星

考え方によっては12月まで時間はあるんやぞ?





そう言った人がいた。

笑って聞いていた。





だけど それは違う。





でも 相手を思い遣れんくなってしまったら
もう好きでいる意味は無いと思う。
だってあたしはその人の幸せを願えてない。






相手の幸せを願うことだけが本気の好きじゃないし、
そんなにモヤモヤしてるなら闘ってみるのもアリやと思う。
諦めることはいつでも出来るし、簡単やろ。






それも違う。

諦めることはちっとも楽じゃない。

何かを諦めるとき 闘う相手は自分だ。





うーん。でもあたしにとっては諦めるより闘う方が楽かな。笑





じゃあ闘えよ。笑





矛盾してるけど、

あたしには出来ない。

それじゃ あの日の意味が無くなってしまうし、

闘う場所なんて もう無い。









丸い刃で傷つけられた気分かな。笑





治りが遅いんやな。





遅いどころか

まだ刃先が残ってる。





そして あたしは

それが消えてしまうことを 拒んでる。





今は 痛みだけが、

あたしが あの人を想ってたことの

確かな証拠だ。





歪んでる。

でもこんな風にしか

立っていられない。




[MY追加

2004年09月12日(日)  オレンジ

眠りについたのは 25時

朝 目が覚めると

AM5:30 緑色に光る文字が見えた。

やけに目が冴えていて 二度寝する気力もなくて

立ち上がって 窓を開けると

まだ明け切らない 朝の空気は

冷えた香りがした。





柔らかいけれど 冷たい風に

思わず

床に落ちていたパーカーを羽織る。





キッチンに行って カフェオレを作って

窓際に座って 飲んだ。





マグカップから掌に伝わる熱は

今のあたしを温めてくれる

たったひとつの、

でも不足ない、





頼みの綱 だ。





暫くすると オレンジ色の朝日が差し込んだ。

目が覚めてから 大切なことを忘れている気がしてたけど、

そのオレンジで 思い出した。









あの人の夢。

タクの





夢。





妙に納得して、

でも 思い出してはいけないものを

思い出してしまった気がした。





覚えているのは

靄のかかった視界の中で ただあの人の姿を認めた、

それだけなのに。





やけに せつない





深く目を閉じて、

膝に額をくっつけた。

パラパラ、という音と一緒に

数センチ開けた窓の隙間からは 雨粒が見えた。





求めてはいけないんだ、

欲してはいけないんだ、





夢見ては いけないんだ。





ただ無性に そう思った。





[MY追加

2004年09月09日(木)  煌々

いろんなものが

きらきら してたから





休み時間 顔を伏せて

寝たふりをしてた





友達の 笑顔も 話し声も

あたしには 少し

眩しい。





嫌いなわけじゃ ないんだよ





ただ 眩しいだけ。










過去の自分さえ

きらきらしてる





何かを諦めるって

力が要ることだったんだ。





[MY追加

2004年09月08日(水)  KUCHIBUE.

未来永劫は どこにもない。





もし そんなものがあれば

人は

何かを大切になんて 出来ないはず。





悲しいけど

それでいいんだよ って。

いつか 笑って思えればいい。





まだ 捨てられないものを いっぱい抱えてるけど

時間がいろんなものを 曖昧にしていくから





その流れに 乗ってしまおう。

あの人に 電波を飛ばしたがる右手は 左手で抑えて

ゆるやかに流れる 時間の苦さを 感じていよう。









さあ 手を繋いで 僕らの現在が途切れない様に

その香り その身体 その全てで僕は生き返る

夢を摘むんで帰る畦道 立ち止まったまま

そしてどんな場面も二人で笑いながら

優しく響くあの口笛のように






友だちと その恋人さんへ。




[MY追加

2004年09月06日(月)  ピアニシモ。

なぜか 今日は

自分を取り囲むもの全部に

イライラ イライラ した





昼過ぎに予備校を抜け出して

入ったカフェは やけに冷房がきつくて

氷の溶けないアイスコーヒーを睨みながら

温もりが欲しい と

強く 思った





去年の4月に触れたとき

温かいと思った タクの手は

3週間前触れたとき

あたしの手より

冷たかった





授業が終わる時間になっても

有線に耳を傾けながら

ぼんやりしてた

ふと 膝がカタカタして

また地震かなって思ったら





自分が 震えてるだけだった





入ってきた人が汗をかいていた

どうやら 外は暑いらしい





でも 動けない





そうやって 何時間か過ごしてたら

グラスの中のコーヒーが揺れて

近くにいた人が

揺れてる、と言った。

今度は 地震だった。





窓の外が暗くなって

外に出ると 生ぬるい空気が心地よくて

人混みにも イライラしなかった。










機嫌の悪い自分は

誰にも見せたくない。





[MY追加

2004年09月03日(金)  15/1440

友達が増えた

髪型を変えた

ここ何日か

よく笑うようにして

よく喋るようにしてる





幸せだと 声に出して言ってみた。





じゃあ ほんとに幸せなような気がして

でも 少し 虚しい気もした









これが

日課になってる。





24時間うちの15分だけ。

タクのこと 考えてもいい時間。

それ以外は なるべく考えないように。






煙が電車の轟音と一緒に消えたら、

歩き出す。

でも 階段を降りて 改札を抜けて、

家に着くまでも まだ 考えてる。





考えて 考えて

寒くなる頃には 飽きるかな。

12月までこんな調子じゃ

ちょっと 苦しいかも。





結婚。

12月のいつ?って

あの時 聞かなくて良かった。





[MY追加


未来 / 一覧 / 過去