西方見聞録...マルコ

 

 

文学的人見知りについて - 2002年09月30日(月)

 引越しの荷物に囲まれながら、娘1号の保育園入園の手続きを夫と二人でがんがん進める。福祉事務所に必要書類を提出し、歯科と内科の健康診断をはしごし、 そして今日は娘1号を連れて保育園に面接に行く。

 やり手っぽい園長がさかんに娘に話し掛けてくれるが娘は初対面のえらい人には決して口を聞かない。挨拶もしない。

 あとで本人が語るには
「応えなきゃ!という声とダメだ!って声が2つ、私の中で戦ってたの。ダメだって方が勝ったの。」

 文学的に攻めてきたが、一般的にはそういうのを人見知りと言う。

 しかし母は娘1号の聡明さの証明のように思ってしまう。


 一般的にそういうのを親ばかと言う。
 
 まあいいじゃん。そのうち挨拶くらいできるようになるさ。

 娘2号は保育園であづかってもらえる月齢に達していないのでもうしばらく家でばぶばぶいっていることになる。娘2号の保育園入所が来年4月。その時点での社会復帰を目指して母は情報収集、就職活動にあたろうと考える。

 書類の上では、本日付で私は職を辞したことになっている。いよいよ母となって以来はじめて無職浪人の日々が始まる。




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東京とばいばい - 2002年09月27日(金)


 いよいよ奈良は法隆寺の新居へ出発。

 朝から娘1号2号を引きつれ、祖父母(私の父母だ)と実家を出発して東京駅へ。早めに東京駅に着いたので駅のバリ風のカフェテラスでお茶を飲む。うーん、都はおしゃれな空間に満ち満ちているとバリカフェを堪能する。

 この東京駅新幹線乗り場にくるといつも感じることだが日本は東京を中心にしている。東京は優遇されている。新潟に行くのも東北に行くのも信州に行くのすべて起点は東京だ。この有利を享受していたときはぜんぜん感じなかったことだが
今その有利な立場から転げ落ちようとして痛切に感じる。

 東京はずるい。

 コレで入都税なんていってるんだから、石原は傲慢だ。

 新幹線出発の15分前にホームに行くと姑が見送りに来てくれていた。3人の老人をホームに残し、娘1号2号と新幹線に乗る。娘1号は新幹線を飛行機の一種と思ってたらしく、「飛ばない」と不満そう。 娘2号は出先ではめったにしないうんこをして、母は新幹線内のおむつ換え場を求めて彷徨う。新幹線がもう一歩で京都と言うところで娘1号も「うんこ」と叫び、母はびびる。それでも無事に(つまり時間内にうんこを済ませ)京都に到着。ホームまで迎えにきてくれていた夫と再会した。

 うんこ連発をした以外は姉妹ともよい子にしていたと評価されうる、新幹線3時間のたびでした。

 その後さらに在来線を1時間ほど乗り継ぎ、新ホームタウン、法隆寺に到着。駅前で自転車を購入し、親子で自転車で新居に向かう。

 途中稲穂が揺れる田んぼを通りかかると「田舎だなあ」と感に堪えないように娘1号がつぶやく。

 「住んで都にするしかないさ」(@千と千尋の神隠し)と応えて母は自転車のペダルを踏んだ。



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幸せの棲む町 - 2002年09月25日(水)

 朝早く、目白の実家を出て稲田堤の自宅に戻る。夫はもう起きて家の片付けをしている。そのうちに引越しセンターの皆様がやってきて、いよいよ引越しが始まる。
 
 今回は娘2号がまだ生まれて間もないということもあり、らくらくパックで荷造りから不用品の廃棄から引越し後の掃除から新居での荷解きから全部セットになっているコースを引越し業者に依頼。総額40万円かかったがいたしかたない。

 午前中女性のスタッフがてきぱきと荷造りを進め、午後男性スタッフががりがりと荷物をトラックに運ぶ。

 なかなかジェンダーな分担と思ったら、今夜徹夜で大型トラックを走らせて奈良に向かうトラックのうんちゃんは茶髪のうら若い女性であった。

 プロの引越し屋さんは本当に気持ちよいほどあっという間にわたくしどものスイートホームを只の空家にした。

 ここではじめて夫と同居生活をはじめ、(新婚1年間は北海道と東京で別居結婚でした)娘1号を産み、娘2号を産んだ。毎日の仕事を終えて、稲田堤の駅に降りると本当にほっとした。

 この町には私の幸せがものすごくたくさん詰まっていた。

 夫はお昼から単身奈良の新居へ。明日朝早くから引越しの荷受が始まるので今日中に新居の掃除をしなくてはならない。

 午後4時、何も無くなった稲田堤の自宅を後に、娘たちの待つ実家に帰る。




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24日日-娘1号・2号、稲田堤を離れる - 2002年09月24日(火)

 明日の引越しに備え、娘1号2号を目白の実家に預ける。
 私も夜は娘たちとともに実家に泊まり、日中は稲田堤に通って引っ越し作業にあたる。
 夫@あめでおは昼には現・勤務先へ最後の出勤。最終的な片づけをし、夕方から職場の人々と歓送会だという。夫は今夜は稲田堤の自宅に1人で泊まる予定。

 娘たちは生まれ育った稲田堤を離れたわけだがあんまり実感は無い様だ。いつも遊びにきているおばあちゃんちにちょっときただけと言う感じ。まあ引っ越すということ自体を理解するのは実際引っ越してみていつも見ている風景が変わりいつも遊んでいる友達と会えなくなってからなのだろうな。

 人生を主体的に把握できない小さきものは哀れなり。



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9月総括 - 2002年09月02日(月)


今月25日に関西への転居を控え
仕事の引継ぎ、引越し準備、各種歓送会。
忙しすぎて呆然自失、生々流転、思考停止に陥りました。
一番情熱を持って取り組んだのは歓送会か?
引越し準備は尻に火がついてから3日間でやりました。
それでも何とかなったので、また一つ世間をなめてしまいました。
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あらすじと登場人物紹介 - 2002年09月01日(日)

2002年秋。

関東圏で35年ほど暮らし(間で2年ほどアフリカで暮らしたけど)、突然関西に引っ越すことになったマルコの関西との未知との遭遇の日々の記録でございます。

マルコ 泥縄症候群で締め切りをクリアしたときの解放感を求めて仕事をしている。任期つき大学教員⇒任期が取れました〜。1967年生まれ。好きな言葉は「人生は就職活動」。

あめでお マルコの連れ。夫。冷静沈着だが歩行者に対して無礼な車には突然キレる。好きな言葉は「打倒、東京帝国主義」。

娘1号 長女 1997年生まれ。 好きな言葉は「周囲との調和」。

次女おK 2002年生まれ。好きな言葉は「わが道を行く」。





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