petit aqua vita
日頃のつぶやきやら、たまに小ネタやら…

2006年01月28日(土) 「だいち」が不具合…

ニュースを見てたら、地球観測衛星の「だいち」がどうも不具合を起こした様子。

「そりゃ、月まで行くんじゃないならゴネて不具合起こすだろ」

……無意識のうちに呟いて、慌てて周囲を見回す私。(や、社員食堂の隣の休憩室だったもんで…)
理由を述べよと言われても、パンピーに理解してもらえる説明なんぞ、できる訳がごじゃーませんがな。

そんな私は同人女♪

もしも私の呟きに、

「そうね、ラビと一緒じゃないとね」

…って合いの手を入れてくれる御仁がいたら、私は喜んでコーヒーご馳走しますともさ。


ああグランゾート。
紫宸殿や額田屋の同人誌で萌えまくったのもそうなんだけど。
原作アニメのグランゾート召還シーン(魔方陣が描かれるヤツ)や、大地がエルディカイザーを掌から出すシーンはいまだに心に残る名シーンなのです。
初期の法衣もセンス良いんだよねー。(スーパーになってからエラいコトになったけれども)

…………マイブームは去っても、一度ハマったモノはなかなか抜け出せてはいないようです。(「だいち」で反応するあたり…)
誰かいらっしゃるでしょうか。
合唱曲「大地讃頌」を歌う度にニヤけてしょうがなかったひと…(おらんやろなぁ)
ラビファンの知人は「ラビし〜か〜愛せ〜ない〜」とこっそり歌っていたらしいです。



2006年01月17日(火) 『ACCIDENT』(マイフェアシリーズ。…これでも一応、誕生日ネタ…)

「どうしよ……」

 じくじくと痛むのはてのひら。そして膝。二の腕の辺りも、こすれてしまったのか、ひりひりと痛い。
 ヒカルの目の前には、転んだ衝撃で投げ出されてしまったデパートの紙袋。…そして、亜麻色のカシミヤのマフラー。
 柔らかくて、暖かそうだったそれは、今、雪がとけてできた灰色の水たまりに汚され、じわじわと濡れてゆく。
 ヒカルは慌てて起き上がり、それを取り上げたが、今度は泥で汚れたヒカルの手によって、マフラーはさらに汚されてしまった。

「どうしよ……」




 先日までの大雪が嘘のように晴れた日だった。ここ最近、風邪をひいていて外に出られなかったから、余計に外に出られたのが嬉しくて。
 いつもより、はしゃいで街中を歩いた。友達に宛てた「遊びに行かないか?」というお誘いメールはことごとくフラれてしまったけれど、それすらも、あまり気にならないくらいに。
 せっかくのひとりなんだったら、思い切り自分の好きなものを見に行って、ひとつだけ、一番気に入ったものをを買っちゃおぅ♪と決めた。
 お気に入りのTシャツの店とか、スキーに行きたくなるような格好良い帽子とか、カーゴパンツ。ipodには大好きなグループの新曲をいくつもダウンロードして、CDショップには何か掘り出し物はないかと視聴コーナーを制覇してみたり。欲しかったスニーカーは、まだ飾られてはいたけれど、大好きなんだけど、何故か、まだ買う気にはなれなくて…もう少し、眺めている事にして。TVでも紹介されたというそばクレープは美味しくて、今度は奈瀬も連れて来よう、と思った。彼女は甘いものにウルサイのだが、きっとこのクレープだったら大満足だろう。
 そんな時に前を通り過ぎようとした紳士物のコーナーで、ヒカルの足が止まった。スーツを着せられて立つマネキンたちの中央に、ひときわ目立つ、白いスーツを着こなしたそれがあったのだ。

――そして、思い出した。

「そっか……今日、緒方さん、誕生日だ…」


――そう、思っただけだったけど。

 気がつけば、ヒカルはそのマネキンが首に巻いていたマフラーを購入していた。
 駆け出したいような、跳ねるような、うきうきとした気持ちのままで。
 ヒカルは、デパートを後にして……まだ凍っていた雪の固まりを踏みつけ、転んだのだった。



 …気がつけば、お尻や腿の辺りが冷たくなっている。この分では、下着まで濡れてそうだ。
「いたたたた……」
 ひょこ、とヒカルは立ち上がると、おぼつかない足どりで飛ばしてしまった紙袋に手を伸ばした。
 しかしヒカルの手が届く前に、それは別の手によって拾われる。
「あ………」

 黒い皮手袋に覆われた、細くて、しなやかで、大きな手。
 さっきまでは、すごく会いたかったひと。
 ……けれど……今は、いちばん会いたくなかったひと。


「大丈夫か?進藤」

 くしゃり、と髪がかき混ぜられる。ヒカルはうつむいたまま、首を横に振った。


 全然大丈夫じゃない。
 足は、痛いし。手のひらだって、擦りむいたし。
 たくしあがった袖は下げたけど、何か二の腕はぬるぬるしてるし。
 お気に入りのダッフルコートや、スニーカーは泥だらけになるし。
 ジーンズだって濡れて、とてもつめたい。

―――だけど。
―――だけど。


 くい、と緒方の手によってヒカルの顔が上向けられたが、ヒカルはそれを避けるようにうつむいた。



「――?!」


 次の瞬間、寒さと痛さに震えていたヒカルは、暖かなコートにくるまれる。驚いたヒカルは、そのコートの主を見上げた。
「そのままじゃまた風邪がぶり返すぞ」
 とりあえず来い、と肩を叩かれた。
 
 くるまれる、ああたかいコート。
 香るのは煙草と、いつもの香水の香り。
 彼の匂いだ。
 イジワルで、傲慢で、高飛車で、大人なのに子供みたいで……大きな、手の。


 ヒカルは手を伸ばした。
 もう片方の手には、汚れて濡れた、亜麻色のマフラー。

「おがた……さん」
「…ん」

 ぎゅ、と、彼のスーツにすがりつく。

「緒方さん」
「何だよ」

 無愛想な声なのに、背中をさする手はすごく優しい。

 なにか。
 言わなくては…と思うのに、言葉に、ならない。
 ならないままにほぽろぽろと、涙がこぼれてしまう。
 …だから余計、こえが……


「………ごめんなさぃ…………」
「?」

 ヒカルに謝られる理由が読めず、緒方は眉を寄せる。
 しかしヒカルは、しゃくりあげながら、ごめんなさい、と繰り返すだけ。







 緒方は、いつまでも泣き止まないヒカルに苦笑しながら、彼女をくるんだコートごとヒカルを抱き上げる。
 そして、そのまま彼女を車へと運んだのだった。



2006年01月13日(金) インフルエンザ決定

……ははは。
さっき病院で調べたら見事にインフルエンザ決定です。

微熱だと思っていたら夜中に38度代にはね上がり、下がる気配ナシ。
朝になっても下がらないので、おっかしーなー?…と思っていたんです。
寮の友人に話したら、

「絶対A型インフルエンザだからとっとと病院行きなさい!」

…と注意されまして。
その他にも電話で、「病院行け、すぐ行け、今から行け」…と知人に説得され、明日行こうかなんてのんびり考えていたのを急遽変更。

…んで、検査の結果は…見事にA型インフルエンザでした(苦笑)。
点滴打ってもらって薬もらって帰宅しましたよ〜。

ただ、不思議な事に、熱は確かに高いんですが、しんどさから言えば、37度くらいの微熱の頃の方がひどかったんですよ。肩や首の痛みとか、咳とか、喉の痛みとか…。
かえって、38度代の今のほうが元気だったりします。(だからここに書いてるんだけど)

インフルエンザなんて、何年ぶりだろう……ホント、久しぶりにかかりましたよ。
皆さん、お気をつけて……。



2006年01月12日(木) 風邪っぴきふたたび

遅くなりましたが。

新年、あけましておめでとうございますm(_ _)m

本年も、この、超きまぐれサイトではありますが、よろしくお願いします。


……さて。
怒涛の年末年始を乗り切り。
(その間に左膝を負傷し)
大阪のイベントに参加し。
(友人の本を買う為に全館回る羽目に…)
ようやくひと息ついたところで。

風邪ひきました。
(またか…)

…とりあえず、熱は薬で下げたものの、喉と肩がどうにもこうにも痛いのが困りものです。(でも微熱はあるの…だーるーいーよー)

大阪にてTurnerさんとオガヒカ話しまくり、萌えを充電して、「さぁこれから書くぞーっ♪」…っと盛り上がっていただけに悲しい…くすん。
痛みが邪魔して、文章となるような言葉が出てこないのです…。

……今日も早く寝ます。

元気になったらリベンジです!



2006年01月08日(日) 『ふれた手の温度 5』(華氏シリーズ…状況説明)

「…なるほど。タクシーの中で寝てしまった私は、半分眠った状態で部屋に帰った…と」

「うん。すごかったよ〜。あんま意識ないみたいなのに、セキュリティも解除して、部屋の鍵もちゃんと開けて入ってくんだもん。…靴は脱ぎっぱなしにしてたけどさ」

「…それで」

 自分のさらした醜態に、また頭痛がしそうな精良だった。…いや、本当に痛いかもしれない。
 じわりと這い登る寒さに、少し震えて、精良は手を温めていたカップの中身を口にした。

「それでー、精良さんスーツの上着だけ脱いで、そのままソファに寝ちゃったんだ。…あんまり寒そうなんで、俺のフリースのベストを掛けてみたんだけど、それっくらいじゃやっぱ寒そうだったから、毛布探してかけたんだ」

「……そういえば」

起きた時にも気がついたが、今も自分がはおっているのは、見慣れないファー付きのベストだ。そのベストが、精良の首回りと、肩と背中をほのほのと暖めている。温まることによって、昼間、あんなに痛んでいたそれはいくらか軽減されていた。

「――あ。貼るカイロ、そのベストの背中と肩に貼りっぱなしだった」
「道理で温かい筈だな」

本気で忘れてた、と言うヒカルに、精良は苦笑した。
ヒカルの様子には本当に屈託がなくて、精良はいくらか、気が軽くなる。
後輩とはいえ、手を煩わせてしまった…という気遣いとか。
自分の体調の悪い…弱っている姿を見せてしまった…という恥ずかしさや悔しさとか。
普段の自分ならば、そういった感情が先に立つ筈なのに。
何故か、今の精良は、ベストや、毛布や、ホットレモンや…そういう、与えられたものに素直にくるまれて、温まることを良しとしていた。

――しかし。
何故、彼はそのまま精良の部屋にいたのだろう。
そのまま、帰ることもできたのに。

精良はその疑問を口にすると、ヒカルはぱちぱち、と瞬きした。

「だって、せーらさんが寝ちゃったから」
「…それはさっきも聞いた」
「そんななのに俺が出ていったら、鍵が開けっぱなしになるじゃん」

…やっぱそれは無用心だろ?
当然のようにヒカルはそう言って、ことん、とマグカップをテーブルの上に置いた。
ヒカルは、知らなかったのだ。
精良の部屋が、オートロックで施錠される事を。
彼の気遣いは無用のものではあった。
けれど。

「そうか…済まなかったな」
「ううん」

…何故か、その気持ちは精良の心に響いた。
そしてその気持ちのままヒカルを見る。

(……………進藤………?)

そこにいたのは、いつもの、ヒマワリのように明るくて、怖いもの知らずのひょうひょうとした彼ではなかった。
胡座をかいた脚の上で両手を握り、どこか…痛みを含んだ、見たこともないような悲しい微笑みを見せるヒカルがいる。

「それにさ」

ふ、と、ヒカルは精良を見た。

「……寝てる間にひとりになるのって……さびしいよ」


その言葉は、独り言だったのかもしれない。

しかし静まり返った部屋の中、ほんのりと暖まった室内の中で。

彼の言葉だけが、どこかひんやりとしたまま、しみこむように消えてゆく。



精良の持つカップからは、細い湯気が、ゆらり、ゆらりと揺れていた。



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