petit aqua vita
日頃のつぶやきやら、たまに小ネタやら…

2004年02月29日(日) 誰か感染してるぞぉ〜。

平のトコに、最近ちょこまかとウイルス添付付きのメールが届いてます。

…まぁ、プロバイダやトレンドマイクロからの、
「ウイルスファイル添付されとったから削除したで〜」
とのお知らせメールが来ただけなんですけどね。(だから平のトコは無事)

一週間以内にウイルスチェックをしていないというアナタ!
今すぐオンラインスキャンしてみましょう(トレンドマイクロのだったら無料だから)

感染してたら、早期発見が大事ですから。
感染してなきゃ、「ああよかった」で済みますし。
しかもタダですから!オンラインスキャンだけだったら!(力説←いやホントはちゃんとお金払って適切な対策した方が良いんだけどね)



2004年02月28日(土) ちまちまと……

…あー……うん。
すっげ疲れてるんですよ?
やるこたてんこ盛りなんですよ?

なのに子供たちのお茶のお稽古用の古袱紗縫ってる私って一体……(ははは)

やっぱし、
ちまちま小物縫うの、好きらしい。(ミシンじゃなくて手縫いというあたり……)
文章も一緒で、ちまちま小ネタ書いてるし……
性格なんかねぇ。

そんでもって、「縫う」のが楽しいので、縫った後のモノについては、自分の手元に置く気、まるでないんですよ。(どーにかして事務局で保管するか貰って帰ってもらおうと考えてる)
友人に話すと、
「アンタのお菓子作りといっしょや」
と笑われました。

確かに(笑)

お菓子も、作るだけ作って人にばらまくもんなぁ。

さーて。
がんばろう、あと十八枚。



2004年02月26日(木) 『眠れない夜』(ヒカル15歳。独白)

……ふと、夜中に、目が覚める時がある。

――なにも、いない。


…以前なら、必ずそこにいたのに。

「ヒカル…ヒカル?どうしました?」

ふわりと微笑んで。
半分透けた細い手で、髪をなでてくれた。(当然、感触なんてないんだけど)

「大丈夫。ゆっくり、おやすみなさい」

俺はその言葉に素直に頷いて。
…また、目を閉じる。

夜が明けた時に佐為がいることを、疑いもしないで。







……夜中に目が覚めたのに。

――佐為が、いない。


ここは俺の家で。俺の部屋で。部屋の片隅には、オレンジ色の金魚のコンセントランプが、いつものようにぼんやりと灯っている。
音のない、まるで切り取られたような空間。


どうしたら良いのか、分からないまま。








外がうす明るくなって、新聞配達のバイクの音がした。
俺は布団から出られずに。

ようやく目を、ふせた。


――佐為は、もう、いない。

分かりきったことを、確認するように。


くるまった布団の中だけが、妙に幸福で、あたたかかった。





2004年02月25日(水) ばたんきゅー

……本気で起き上がれなかった………。

朝も起き上がれなくて(とにかくしんどくて眠くて)、昼になっても調子良くならなくて…よって、午前中休みのつもりがまる一日休みに。
え〜ん。どうせ休むなら体調が良い時にがっつり休みたかったよぅ(泣)。
これで当分の休日はつぶれたな……。

三月中旬までこんなカンジ。
最近友人から「カラオケ行きたいねー」なんてメールや電話もくるんだけど。
おいらだって行きたいよぉぉぉおおおおお(号泣)!!

朝から寝たおして、昼にちょこっと起きて、夕方までぼーっと起きてて、そこからまたしんどいので布団の中に入ったら意識が飛んでて、ふと目を覚ましたら真夜中12時。
そっからまた寝ました。
まる一日寝たおかげで、何とか翌日には復活〜。
おなかいたいけどね。

何も食ってないから壊しようがないと思うんだけどなぁ…?

明後日は午前中から来客アリ。
お抹茶出してくれとのことなので準備準備。掃除掃除。
昼食に寿司取ってくれだぁ?!
……贅沢者メ。(…まぁ今の私は食べる気せんが)
ふふふ…寿司取ってラップはがして醤油ついでお吸い物あっためて器に盛って……って、自動的に出てくるわけじゃないんだぞ〜。
…そう。裏方のお仕事デス。



2004年02月21日(土) 気をつけてね〜。

世間では、現実では鳥インフルエンザが、ネット界ではマイドゥームなんかが横行して何かと騒がしいですねぇ。
…そしてまた、別口のウイルスがネット界で流行しつつあるようです。ああ、迷惑な話……。

しかもコヤツ、平が以前感染したレッドロフと同じ、ネットワークを経路に感染するというタチの悪いヤツらしいです。
そう、変なメール受け取らなくても、添付ファイル開いた覚えがなくても、いつの間にか感染していた、というとんでもないタイプです!

詳細は以下の通り〜。


 名称:W32.Welchia.B.Worm(ウェルチアBワーム)
 別名:W32/Nachi.worm.b, WORM_NACHI.B
 感染経路:ネットワーク

影響を受けるシステムは Windows 2000, Windows XP です。

DOS, Linux, Macintosh, OS/2, UNIX, Windows 3.x, Windows 95, Windows 98,Windows Me は影響を受けません。

電子メールで感染するウイルスではありません。ユーザが何もしなくても、ネットワークを通じて感染活動を勝手に行うタイプのウィルスです。

◇◇【目に見える特徴】
■感染サイズ 12,800バイト
■システムが異常終了することがある。

電子メールで感染するウイルスではありません。ユーザが何もしなくても、感染活
動を勝手に行います。
%windir%\system32\drivers\svchost.exe というファイルが存在する場合、感染している可能性があります。



対策・駆除方法については、トレンドマイクロとか、シマンテックとか、ウイルスチェイサーとかのHPを見てみてくださいね。
ウチに来る方、結構XPユーザーの方いるみたいなんで……気を付けてくださいね。
感染したら、その復旧作業は、予防作業の手間とは比べモノにならないくらい大変ですから!精神的にもクルし……。

ちなみに平のはMeなんですが、職場のが2000なんで、ウイルス対策ソフトでの対応は欠かさないようにしています。
対策ソフトを入れてない人も、トレンドマイクロのHPから無料でオンラインスキャンはできます。
みんなで気をつけましょう。



2004年02月20日(金) 『チョコレート・オペレーション5』(女の子ヒカル小ネタ)

…そんなこんなでバレンタイン当日。
今年の14日は土曜日とあって、日本棋院では、棋院に直接チョコレートを届けに来るファンや、意中の相手を探す女流棋士や院生、義理チョコを配る女子職員らが行き交い、そして若手棋士がチョコレートを貰えないかとさりげなくウロついてみたりして、いつになくざわついていた。

「…いいわね!進藤。ちゃんと渡すのよ!」
「奈瀬…オマエ、待ち合わせはいいの?」
ぴくり、と彼女の眉が跳ね上がる。
「余計なお世話。まだ時間はあるし、少々遅れようが待たせるわよ」
「う〜わ〜、飯島、ヒサン〜」
「ウ・ル・サ・イ」
奈瀬はぐい、とヒカルの鼻をつまんだ。
「ヒデデデデ!ヒダイ(痛い)ってば!!」
ジタバタ暴れるヒカルの様子に満足して、奈瀬は手を離した。
「アンタがちゃんとチョコを渡せるかどうか見ておかないと、気になってデートどころじゃないのよ!」
「だから別に渡さなくたって……っ痛!」
ぱかん、と今度は頭をグーで殴られた。

一方、桃李とひろみはヒカルが手にしている袋の中身に興味深々だ。
「進藤さん、どんなチョコ買ったんですか?」
「洋酒がたっぷり入ったのとか、それとも生チョコ?!」
「なに?トーリちゃんロミちゃん、ほしいの?だったらあげよっか?」
何も考えていないヒカルの言葉に、2人は慌ててぶんぶんぶん、と首を振った。
そんな恐ろしいコト、できる訳がない。
先程から、ヒカルが手にしている紙袋には、周囲の男性棋士や男子院生から、痛いくらいの視線を集めているのだ。「アノ中身を渡されるのは誰だ?!」――と。
もちろん自分たちはその相手を知っているけれど、(何しろ、「渡せ」と説得したのは自分たちだ)周囲の反応が恐ろしくて、実は3人とも黙っていたりするのだ。

「――あ、来ましたよ」
階段を降りてくるおきまりの白いスーツの姿を、ひろみが見つけた。
「さぁ、とっとと行ってらっしゃい!」
どん、と奈瀬がヒカルを押し出す。
「がんばってくださいね〜」
桃李が物陰に隠れながら手を振った。奈瀬、ひろみもそれにならう。

「なんでかくれんのさ〜?」
3人の様子に首をかしげながら、ヒカルは前方に向き直った。緒方は売店に用があるのか、ヒカルに背を向けて歩いている。
ヒカルはととっ、と駆け出した。ちょっと面白そうだったので、それなりに勢いをつけて。
「緒方さ〜ん!」
そして緒方の広い背中に思い切りぶつかっていった。
「?!」
「へへへ〜〜、びっくりした?ねぇびっくりした?!」
してやったり、と嬉しそうに微笑んで、ヒカルは緒方の背中にはりついたまま彼を見上げる。緒方はじろり、とヒカルを振り返った。
大抵はこの緒方の視線でヒヨッコ棋士などは射すくめられてしまう。
しかし彼女はそれにあてはまらない貴重なひとりだった。(ひとりは緒方の弟弟子)
けろりとして悪びれない様子のヒカルに、緒方は眉をひそめる。
「……で?何の用だ」
「へ?」
「用があったから俺にタックルまでかまして呼び止めたんだろうが。何の用だ」
ヒカルの手を外し、緒方は彼女に向き直る。
「つまらん用だったらコロス」…というオーラを発するのを忘れずに。

「あのさー、緒方さん」
「ああ」
「義理チョコ、ほしい〜?」


――この瞬間、物陰から様子を見ていたデバガメ1号〜3号…もとい、奈瀬と桃李とひろみがおもいっきりコケた。
周囲でそれとなく様子をうかがっていた棋士たちも硬直した。
緒方がヒカルを気に入っているのは、囲碁界では周知の事実である。事あるごとにヒカルをかまい、食事に連れ出し、他者とはこれでもかというくらいの待遇で接している。そんな緒方だ。ヒカルからのチョコレート、欲しくない訳がない。
今日はバレンタインデーなのだから。
しかしこの場で、本人から力いっぱいの「義理チョコ」宣言。
見栄もプライドもかなぐり捨てて、「ヒカルからのチョコ」を受け取るべきか。しかし「義理チョコ宣言」までされたモノを、喜んで受け取ることは、男の沽券にかかわるのではないか。
…自然、周囲の注目は緒方に注がれた。

緒方は眉をしかめ、眼鏡を右手で押し上げた。
(何を考えてるんだコイツは……)
じっと、ヒカルを見つめる。ヒカルはきょとん?としたまま、緒方の答えを待っていた。その手には、赤い小さな紙袋。
――それだけだ。
緒方は、自分の問いに対しての答えも既に持っていた。
彼を見上げるヒカルの目。それが真実。
(何も考えてねぇんだろうな……)
それが正解。
ヒカルの足りなかった言葉を補足すると、こうなる。
「皆が緒方さんに義理チョコでも渡しなさいって言うから持ってきたんだけど、緒方さん、欲しい?欲しくない?どっちでも良いよ」
……こんなところだろう。「チョコをあげる」以外の感情など、まるでない。
緒方は軽く、ため息をついた。


(バカ進藤〜〜!!それじゃ緒方さんが受け取ってくれる訳ないでしょぉぉおお〜〜!!)
思わず飛び出しかけた奈瀬を、後輩の2人は必死の思いで止めていた。
(まだわかりませんよ!)
(緒方先生、いらないって言った訳じゃないんですから!)
ぼそぼそ、ぼそぼそ、声は小さいながら口調は半分叫んでいる。


しかしそんな事などまるっきり知らないヒカルは緒方に問い掛ける。
「ねぇ、どーする?いる?いらない?」
「いらねぇよ。俺は甘いモノは食わん」
緒方の返事はしごくあっさりと返された。


おおお、と周囲でざわめきが起こる。
やはり実(チョコ)よりも名(プライド)を取ったか緒方十段。
しかもヒカルの手元にはチョコが残った。
――義理でも良い。欲しい!
若手棋士たちが小さく、しかししっかりと拳を握り締めた。
あわよくばチョコを受け取ってもらえずに落ち込むヒカルをなぐさめて……などと彼らの思考はぐるぐるまわるが。

――んな訳ゃない。


「あ、やっぱり〜?」
ヒカルはあっけらかんとしたものだった。
「奈瀬とかが「緒方さんにはいつもお世話になってるんだから、お礼の意味も込めてチョコを渡せ!」って言うから用意したけど、緒方さん甘いもの食べないもん。苦手なモノを渡された方が迷惑だよね〜」
にこにこと笑う。
「…今、「日ごろのお礼も込めて」と言ったな」
ニヤリと笑う。

ヒカルはそれに気づかず、うん、と頷いた。
「俺に対して、感謝の気持ちはある訳か?」
「あーうん…。よくごはん食べに連れてってくれるし…囲碁界の「やくそくごと」なんてのもオレに分かるように教えてくれるし……うん。いつもありがとう」
ぺこり、とヒカルが頭を下げる。
その様子に、緒方は目を細めた。
「せっかくの感謝の気持ちなんだが、チョコは受け取れんな。別のものだったら受け取ってやるんだが」
…微妙な言葉のアレンジは、これが大人の技というべきか。
そしてヒカルはあっさりそれにノッてきた。

「…え!何?何だったらいいのっ?!」
「俺の好きなものさ」
「?」

ヒカルはきょん?と首をかしげた。
慌てたのは周囲にいたギャラリーである。この顛末はマズイ。非常にマズイ。

「緒方さんの好きなモノ……」
ヒカルは真剣に考え込む。緒方はその様子にニヤニヤと笑った。
「俺の好きなモノなど、決まっているだろう?」

さらに周囲はざわめいた。
囲碁界一の色事師と名高い緒方が好きなモノなんて、決まってる。
(早く逃げろ!ヒカル(進藤)!!)


「緒方さんの好きなモノって……「碁」?」

この答えに、緒方を除く全員が真っ白になった。

「…ま、正解だな」
緒方は予想がついていた、とばかりにくつくつ微笑う。
「碁って……そりゃ、緒方さんの好きなものだけど、それなら、緒方さん自分でやってるじゃん!」
あげられるものじゃないよ?とヒカルが見上げると、緒方はそんな彼女の金の前髪に触れた。からかうように。
「俺は、お前との一局が欲しい」
ヒカルは目を丸くした。
「そんなのでイイの?」
「…それが良いのさ」
…今のところはな、という言葉は、飲み込んでおく。

「それで…お前は、俺にくれるのか?」
緒方の指がヒカルの髪から離れた。
ヒカルはふわり…と微笑む。
「うん…あげるよ」
オレとの一局で良いのなら。
あの…月の夜に佐為が打ったような、綺麗なものじゃないけれど。

「じゃあ、とっとと行くぞ。どこか良い場所知ってるか?」
「え……あ…塔矢んトコの碁会所じゃなくて?」
「ああ」
たまには違う所で打ってみたい。

「んー……緒方さん家でも打ったことあるし、オレん家も行ったし、じーちゃんトコ行ったら、緒方さん取られそうだし……」
やがてヒカルは明るい顔で緒方を見上げた。
「そうだ!オレが院生の頃からずっと世話になってる碁会所があるんだよ!そこに行かない?」
「暴走タクシーの運転手が常連の店か?」
「うんそう!河合さん。緒方さん、よく覚えてるね〜。きっとマスターや奥さんもすっげ喜ぶと思うんだ♪」
楽しそうにはしゃぎながら駆け出そうとして、ヒカルははた、と立ち止まった。
「え〜と…そこ、めっちゃ普通の碁会所なんだけど……緒方さん、そんなトコでも、いいの?」
くるりと振り向いて問いただす彼女に、緒方はふっと微笑んだ。
「ああ」

「やった〜♪早く行こ!」
ヒカルは緒方の腕をひっぱり、棋院の玄関へと向かう。


その時、自動ドアから棋院に足を踏み入れた人物がいた。
…それは、老いたりともなお現役と本因坊のタイトルを誇る囲碁界の重鎮ともいうべき古武者(ふるつわもの)。

「あ、桑原のじいさまっ♪」

その彼を、嬉しそうに「じいさま」呼ばわりしたのだからたまらない。
先程までの緒方とヒカルのやりとりで、考える事を放棄したような周囲の棋士たち(奈瀬たち3人を含む)だったが、そんなショック状態はさらなるショックによって無理矢理覚醒させられた。
しかし「じいさま」呼ばわりされた当の本人は、気にすることなく好々爺然としてヒカルに声をかける。
「…おお、進藤の嬢ちゃん。緒方くんなんぞの手をひいて……デートかの?」
緒方はぴくりと「なんぞ」と言われた事に反応しかけたが、ヒカルはまったく頓着していない。
「あはは、じいさま相変わらず冗談が上手いなぁ……」
その時、ヒカルはふと、手元の小さな赤い紙袋を思い出した。

「そうだ、桑原のじいさま、これもらってよ♪」
ひょい、と赤い紙袋を桑原本因坊の目の前に差し出す。
「ほうほう、「ばれんたいんちょこ」とやらかのう?」
「うん♪」
にっこりと笑うヒカルに、現代の本因坊も相好をくずした。
「これはこれは。嬢からこんな爺に貰えるとはのぅ…長生きはするもんじゃ」
「そうだよー。オレが本因坊貰いに行くまで、待っててもらわなきゃ!」
「さてさて、楽しみにしているべきか、困るべきか……」
そう言いながら、桑原本因坊は楽しそうだった。

「じゃ、じいさま、またねvv」
ばいばい、と手を振りながらヒカルが外へ駆けだしてゆく。その後を、緒方が続いた。

「――後で欲しがっても、やらんぞ」
先程までの穏やかな様子はナリを潜めて、「意地悪ジジイ」そのものの顔で緒方をニヤリと睨み上げる。
緒方は無表情のまま答えた。
「――いりませんよ」

そのまま去っていく緒方と、先に歩むヒカルの姿を、桑原はどこか懐かしい目で見送った。
…そして、改めて石になりまくった棋士たちが揃う棋院の中を見回して、ため息をつく。
「……やれやれ。皆修行が足りんのぅ……」
まったく、嘆かわしい。
ぶつぶつと呟きながら、桑原本因坊はヒカルから貰ったチョコレートを手に、エレベーターに乗り込んだ。


そのエレベーターの扉が閉じた時、へたり、とひろみが座り込む。
「進藤さんって……」
その後をどう言ってよいものやら。
桃李もどこかぼんやりしていた。
「ここまで天然なんて……」
計算でもなりきりでもない本物の天然なんて、初めて見た。
奈瀬は大きなため息をついて、頭を掻いた。
「やっぱ……進藤って最強だわ………」
世間の行事も、ヒカルにかかったら見事にくつがえされてしまった。

彼女たちは、自分の手元にあるそれぞれのチョコレートに目をやった。
チョコレートは、ただのチョコレート。
それで伝えたいのは…何?
ほしいものは…何?

「さぁ、行くわよ!」

今度は、彼女たちのオペレーションが始まる。



2004年02月17日(火) ゼブラ!ゼブラ!

あああああ。頭の中に「ゼブラーマン」のテーマソングが回るぅぅぅぅ(泣)。

昨日のスマスマ見たのが敗因デス……。

ビリヤードでSMAPメンバーが哀川さんと勝負して、メンバーが負けて哀川さんが指定してきたのが「ゼブラーマンのテーマをバックで歌ってくれること」

そしてどんな曲なのかって流れてきたそれが……
水木一郎さんなんですよぅ〜。
しかも短いのにこれでもか〜っ!つーくらいのインパクトで。

メンバーもそうだけど、私も一回聴いただけで覚えちゃった………。


………結果。
今でも回ってるんです。頭の中で。

「ゼ・ブ・ラ〜!ゼ・ブ・ラ〜!♪」

しかも水木さんの声で……


いゃああああああ〜〜〜〜!!
楽しすぎる〜〜〜(←ソレかい)



2004年02月15日(日) 初めて買ったDVDBOX

あはは……万年金欠病のくせしてねぇ…(苦笑)
ちょーっと臨時収入があって、
そのおかげで、速攻で買ってしまいました。

『Dr.コトー診療所』DVDBOX(スペシャルエディション付)

ははは……人生で始めて買ったDVDBOXが、コトー先生でしたよ(笑)
『独眼竜政宗』ではありませんでした。(いや今でもほしいんだけど)
やっぱねー、こういうのは、勢いですよ。勢い。

おかげでDVDレコーダーとか、個人用PCの買い替えの予定はずれこみそうです。
今んとこDVDはパソコンで見ています。でもやっぱテレビで見たいなぁ……。置き場所の関係でね。パソコンは机の上にあるし、テレビはやっぱ部屋でくつろいでどっからでも見られる位置に置いてあるから。
最近のパソコンはワイヤレスキーボードでテレビも見られる、というのをウリにしてるのがあるけど、ノートならともかく、デスクトップでそれはちょっと…という感覚です。
だって、私のパソコン用途って、八割方HP作成なんだもの!
テレビの位置に置いて、離れた場所からタグ打ち込みなんて……無理でしゅ。
デスクの上に置いたら、部屋で座ったり転がったりしてテレビ見られへんし!(そーだよ今椅子に座って見てますよ)
…ま、一長一短。

せっかくDVDBOX買ったんだし、近所のレンタル屋も徐々にDVDに移行しつつあるし、ビデオではいたみまくった昔の映画やアニメが、DVDで鮮明に見られるし(『銀河鉄道999』のTVシリーズがレンタルできるのよぅ!)。

…また五百円貯金がたまったら、とりあえずはDVDレコーダーを目標ということで。(ビデオで録画してDVDはプレーヤーだけってのだったら、結構安いんだけどなー)

今、映画で興味引くのがない分、DVD鑑賞を楽しみたいと思います。
コトーはねー。見てるとねー。
チェック入れかかるんだけど、見てるうちに感情移入してボロ泣きしてます(笑)。



2004年02月11日(水) 『チョコレート・オペレーション4』(女の子ヒカル小ネタ)

「…え?!トーリちゃん、冴木さんが好きなの?」
何とか気持ちを立て直し、ようやく話が本題に入ったところでヒカルは目を丸くした。
その両手には先程注文したバニラの甘い香りがするチャイの大振りのカップがある。

「そうなのよ。…それで、進藤なら研究会も同じだし、何か良い情報持ってるかと思ってさ」
「冴木さんって…甘いモノ…チョコとか、平気ですか?」
おずおずと桃李が口を開く。奈瀬はうんうん、と頷きながらコーヒーを一口飲んだ。
「それに…ひろみちゃんの片想いの相手も、棋士じゃないけど、結構年上らしくてさ」
「進藤さんなら…緒方十段とも親しいし、バレンタインとかって、どうしてるのかな…って、思って」
でも…とひろみはヒカルを見る。ヒカルはあはは…と苦笑いした。
「ごっめ〜ん。オレ、バレンタインに誰かにチョコあげたことなんてないんだ〜。学校じゃむしろ貰う方だったし」

はぁああああ……と、ため息が三重奏。

しかしヒカルはけろん、として、ハンカチでくるみこんだカップを両手で持ち上げてチャイをこくん、と一口飲んだ。
「冴木さんだったら、甘いのは大丈夫だよ。…ほら、こないだ奈瀬が持ってきたミスドのエンゼルクリームぱくついてたじゃん」
「…そうだっけ?」
「…オレが狙ってたのに、目の前で取られたからすっげ覚えてるんだよ。…だから、甘いモノは大丈夫だと思うよ」
ふわり、とヒカルは桃李に微笑んでみせた。その表情に、桃李は一瞬見とれてしまい、慌てて顔が赤くなる。
「…?」
ヒカルはよく分からない様子で首をかしげた。
「でもさぁ、やっぱチョコだけじゃ印象薄くない?何かプレゼントつけるとかさ」
「奈瀬さん、何か冴木さんの好きそうなもの知ってます?」
「そうだよね。好みを思い切り外すと逆効果かも」
後輩2人に尋ねられて、奈瀬はう〜ん、と天井を見上げた。
「奈瀬はチョコあげんの?」
「…んー、ヒルズで待ち合わせして…って、今はあたしの話じゃないでしょぉお?!」
ヒカルはにやにや、と笑う。普段姉御肌でしっかり者の奈瀬が慌てる様子はめったに見られるものではないので、楽しいらしい。
「そっかー、流石奈瀬さん!」
「上手くいけば、お昼かお返しはその場でゲットですね♪」
後輩2人もはしゃいでいる。しかしヒカルには彼女たちの言うことがよく分からなかった。
「ねぇ、どういうこと?」
大マジで尋ねるヒカルに、桃李とひろみがかわるがわる解説した。
「奈瀬さん、彼氏とヒルズで待ち合わせて、たぶんそこでチョコレート渡すつもりなんですよ」
「うん。そこまでは分かる」
「彼女からチョコレート貰ったら、彼氏は喜びますよね?」
「そうだよね」
「喜んだ彼氏は、なんとかしてその「嬉しいよ」って気持ちを伝えようとする訳ですよ」
「うん」
「…それがお昼時ならごはん」
「近くにお店があれば小物とかアクセとか」
「は?」
「「…が、買ってもらえたりするんですvv」」
「はぁ…」
「そして場所はヒルズですから」
「買って貰うための店はたくさんあります!」
…これでもかというくらいに。
「はぁああ……」
「だから、最初からそういう場所で待ち合わせする奈瀬さんは「流石」なんですvv」
「見事な作戦ですよね♪ちょっと映画の話題ふったら、すぐ連れていってもらえますよvv」
…近くにシネコンもあるし♪

「……すげ………」
2人の妙に熱がこもった説明に、ヒカルはあんぐりと口をあけたまま感心していた。そんな様子に、奈瀬はむきゅ、と彼女の頬をつまむ。
「これっくらい当然よ!バレンタインは、女の子にとって戦場なんですからね」
なんにもしないアンタの方が普通じゃないの。と言いながら、奈瀬はヒカルの頬をつついてから、追加注文したクッキーの盛り合わせに手を伸ばした。
「…それで、まずは冴木さんよ。アンタ何か知らない?」
「アクセの好みとか」
「好きな映画とか……」
少女たちの言葉に、ヒカルはぱちぱち、とまばたきした。
「…ん?映画?」
「何か知ってるんですか?」
「うーん、冴木さん、確か映画好きなんだけど」
3人がいっせいに身を乗りだした。その期待するような眼差しに、ヒカルはちょっと困ったような目をする。
「その趣味がさぁ…けっこう変わってるんだよね。おかげで一緒に見に行ってくれる人がいないって、こぼしてたよ」
「ど…どんな……?」
桃李がごくりと息をのんだ。もし、ついていけない趣味だったらどうしよう……と。
「結構、邦画好きみたいなんだよね」
「邦画?」
「そ。ハリウッドとかの洋モノじゃなくて、日本の映画」
奈瀬はなんだ、と身体を起こした。ひろみも安心したように、チャイを一口飲もうとする。
「有名なのや、面白いのだったらイイけど、こないだ行ったのが「阿弥陀堂だより」とか「阿修羅のごとく」だぜ?オレ、そんな映画があるの冴木さんから聞いて初めて知ったよ」
オレだったら絶対寝るなぁ。とヒカルはのんびり答えた。
「……渋い趣味してんのね…」
辛うじて、奈瀬がコメントする。ひろみはチャイのカップをもったまま固まった。
「それでもいいです!冴木さんと映画、行きたいです!」
「そう?…じゃ、コレあげる」
ヒカルは腰の財布から、チケットを取り出した。
「割引券なんだけど、それ一枚で五人までいけるらしいから。午前の研究会で先生に貰ったんだけど、オレ、その映画行きそうにないからさ」
桃李はヒカルからチケットを受け取った。
「「半落ち」……?」
見れば内容は妻を殺した刑事が自供し、その裁判の様子を描いたものだという、少々重いものだ。
「そこに、「吉岡」って俳優さんが出てるだろ。主役じゃないけど。冴木さん、その人のファンだから、たぶん間違いないと思うんだけど」
少女はじっとチケットを見つめたままだ。
「トーリちゃんが行きたいと思うなら、それでいいし。…でも、そうでないんなら、別の方法考えてもいいと思うよ。オレはそのチケットについては何も思い入れないからさ」
言葉の裏に、オレがあげたからって、無理に行かなくてもいいんだよ、という逃げ道をひそませる。それに彼女が気づこうと、気づくまいと、どっちでも良いやと思った。

「ロミちゃんの相談については…オレ、答えられそうにないなぁ」
ごめん、とヒカルは頭をかいた。飾らない、そんなヒカルの態度にひろみはふふ、と微笑む。
「…いいえ。なんか、ちょっと肩の力が抜けたみたいです」
「そう?」
「ホントは…ちっょと背伸びして、何かブランドもののプレゼントでもしなきゃ―って、思ってて。…でも、高校生が出せる額じゃ大したモノ買えないし…そんんじゃ、きっと受け取ってもらえないって……変に、思いこんじゃってました」

――大事なひとだからこそ、少しでも良いものをプレゼントしたい。その気持ちは、きっと間違いじゃないけれど。
「今」の自分の気持ちをありのままに伝える方法は、もっと他にもあるような気がしてきた。
「ひろみちゃん、器用なんだし…チョコクッキーでも、ケーキでもプディングでも作れるじゃない。手作り作戦で攻めてみるってのはどぉ?」
「あ、いいなー。今度作り方教えてほしい!」
奈瀬の提案に、桃李が乗る。ひろみはそうだね、と頷いた。
「甘いモノが苦手な人だから…ビターチョコを少し混ぜた、マーブルシフォンケーキにしてみましょうか」

「あ、いいなぁ〜オレにも作って〜♪」
のんびり微笑むヒカルに、3人がつっこんだ。

「「「緒方さんには?」」」

「へ?」

「「「緒方さんには、チョコあげないの?」」」

…あまりの視線の集中っぷりに、ヒカルはたじろいだ。

「別に考えてなかったけど……」

「あれだけ仲が良さそうなのに?」
「あれだけいっしょにいるのに?」
「あれだけ迷惑かけてんのに?!」

「…えーと……」

「バレンタインは日本の行事なんですから」
「日頃の感謝、ってことで良いんですから」
「この際義理チョコでも良いんだから」

「……あげなきゃ、ダメ?」

ヒカルの問いに、3人はきっぱり言い切った。



「「「ダメです」」」




2004年02月10日(火) あっちへごろごろ…こっちへごろごろ…

まぁ、気が多いのは昔からなんですけどね(苦笑)。

いろんなものに興味示しては、片足突っ込んでおります。相変わらず(ははは)。

…や、今現在メインとして書いてるのはヒカ碁なんだけど。その他のジャンルもネタは頭のなかにありますし。そのジャンル書こうとしたら、その萌える勢いはとんでもなくなるし。

…え。今片足突っ込んじゃったものはですね。

『親指からロマンス』
『風雲』の総集編ビデオ
『鋼の錬金術師』
『独眼竜政宗』

………ええ、最後のに関しては、友人の結婚式の披露宴で、入場の曲に「さんさ時雨」を使われてジタバタしておりました。(誰も分からないネタで大騒ぎするあたり、傍目から見りゃ結構ブキミな筈……とほほ)

『Dr.コトー診療所』に関しては、こりゃもう片足どころじゃなくずっぷりはまりこんでますから(大笑)。だってDVDボックス購入したもんね〜。
まだ小ネタ程度で、長編の設定していないから、まだ根深くはないです。

今週のジャンプのおかげで、乾さんの素顔…目チラがあったもんだからもう大変!!
ジタバタしたいのを必死でこらえておりましたとさ(笑)。
いや、やっぱ乾さん、激美形っスよ。マジでマジで。



2004年02月09日(月) 『チョコレート・オペレーション3』(女の子ヒカル小ネタ)

ヒカルが奈瀬たちを案内したのは、ログハウス風の造りをした、中庭の緑が落ち着いた印象を見せるカフェだった。
慣れた風に中庭が見える窓際に席をとると、ヒカルはさっさと自分のスパイシーカレーセットを頼んでしまう。
「ごめんね〜。マジおなかへっててさ」
にこにこ微笑みながら、ヒカルはメニューを広げ、このカフェのおすすめだという何種類かのチャイを示してみせた。
ヒカルの話に奈瀬はジンジャーチャイ、桃李はマサラチャイ、ひろみはカルダモンとクローブのチャイをチョイスした。


「……で?話って、なに?」
出されたカレーをぱくつきながら、ヒカルは彼女たちに視線を向けた。
「2月に女の子が集まってする話といえば、決まってるでしょ」
こくこく、と奈瀬の言葉に他の2人が頷く。
丁度彼女たちの頼んだチャイが運ばれてきて、3人は持ち手のない、まるで抹茶茶碗のような大きなカップに驚きながら、その温かさと香りにほっと息をついた。
その間も忙しくカレーを食べていたヒカルはふと食べる手を止めて、スプーンをくわえたまま首をかしげる。

「……2月に決まってる話って、なに?」

「あんたねぇ……」

奈瀬はハンカチごと大きなカップを両手で持ち上げ、ジンジャーの香りが豊かなチャイを一口飲むと、ごとん、と少々乱暴にカップを置いた。

「あんた、ここのカフェには緒方十段と来たんでしょ?!」
「うん」

都心にありながら、中庭の緑が落ち着ける、木の床、木のテーブルの洒落たカフェ。

「緒方十段と、よく一緒にドライブに行くって、本当ですか?」
「うん」

対局の後、緒方が愛車のRX-7にヒカルを乗せて去ってゆくのを桃李も見たことがある。
それほど仲が良いのだ。
ひろみが身を乗り出した。
ずい、と奈瀬も桃李もヒカルに詰め寄る。

「去年のバレンタインに、緒方十段にチョコレート、贈ったんですよね?!」
「ううん」


………なに。

この時、窓際のテーブルの席の3人の少女たちは固まった。
もぐもぐと、ヒカルがデザートのミルクプリンをほおばるだけで。

「…進藤」
「なに?」
「今の話…マジ?」
「……うん」

……3人いっしょに、せーの


「「「何でチョコレート贈ってない(んですか)

のよ??!!」」」




あまりの3人の剣幕に、ヒカルはきょーん?とした様子で目を丸くした。
「ねぇねぇ」
そして大マジで言ってのけたのである。

「なんでオレが緒方さんにチョコあげるの?」

ヒカルの言葉に、少女たち3人は、器用にも各自のカップを避けながら、机になついた。

「これじゃ全然参考にならないぃぃぃぃぃ〜〜〜〜」

…という、悲痛な叫びを上げながら。



2004年02月05日(木) 『チョコレート・オペレーション 2』(女の子ヒカル小ネタ)

渋谷のタワーレコードで適当にCDをひやかしていると、遅れてヒカルが姿を見せた。

「遅くなってごめん〜」
「いいわよ。進藤予定あったんだから。それより大丈夫なの?研究会午前中だけで」

奈瀬の問いに、ヒカルはひらひら、と手を振った。
「うん、全然ダイジョーブ。どうせ午後は親睦会だとかでごはん食べに行くってだけだし、オレそこの門下って訳じゃないただの飛び入りだから、気がひけてたんだ。かえって助かったよ」
ヒカルは奈瀬の後ろにいる同世代の2人の女の子たちに視線を移した。
「えっと…これで全員?」
「うん。進藤は会うのはじめてかな。今期プロに入った上野 桃李ちゃんと、佐伯 ひろみちゃん」
「こんちは〜。オレ、進藤ヒカル。奈瀬とは院生の先輩後輩の仲だよ」
ふわん、としたヒカルの微笑みに、紹介されたふたりは慌ててぺこり、と頭を下げた。何しろ、囲碁界では超がつく有名人が目の前にいるのだ。緊張しない方がおかしい。
そんなふたりの様子に、ヒカルはくすくすと笑った。
「…そんな、構えないでよ〜。おんなじ棋士じゃん」

((同じじゃないよ〜〜))
ふたりは同時に心の中で思った。どうやったら、ようやくプロ試験に合格したばかりの新米と、北斗杯では日本代表として出場、若獅子戦ではあの塔矢アキラを破って優勝した超実力者とを同等に思えるというのだろう。果てしなくムリな話ではないか。
ふたりの様子に、ヒカルはまじまじと奈瀬を見た。
「…なぁ。オレ、そんなに怖く見える?」
本日のヒカルはというと、相変わらずのカジュアルっぷりで、ビンテージ風味のユーズドブルーのジーンズと、トップのインナーに鮮やかな黄色のトレーナー、その上に黒に白いラインの入った半袖スタジアムジャケットを合わせている。わざと裁ちっぱなしのベルトにチェーンを留めて、それは後ろのポケットに入った財布につながっていた。全体的にだぶついた感じの服はヒカルの体のラインを微妙に隠し、殆ど彼女から「女の子」の香りはしない。
そして本人は心底「どっかおかしい?」ときょとんとしてるのだ。
これではまるで。

「べつにー?毎度ながらホンットに色気がないわね!どう見てもガキンチョにしか見えないわよ。アタシには」
「どーせガキだよ、オレは〜」

むう、とむくれるヒカルに、思わぬところから突っ込みが入った。

「え…そんな、ガキンチョじゃなくてジャニーズ系だと……」
「うん。華奢で元気な美少年系ってカンジで……」

そして2人同時に。

「「カワイイです!」」

思わず主張する桃李とひろみ。目を丸くするヒカル。予想通りの展開に爆笑する奈瀬。
その騒ぎに、タワーレコードの店内にいた何人かが振り向いた。

「んも〜〜!奈瀬、笑いすぎ!みんな集まったんだから、さっさと行こう!」
まだ笑いがおさまらない奈瀬の手をぐいぐいとひっぱって、ヒカルはずんずん、と進もうとした。
不意に振り向く。
「トーリちゃん!ロミちゃん!」

「え?」
「はい?」

自分のことを呼ばれたのかよく認識できず驚いていると、ヒカルは灰色の不思議な瞳で彼女たちを見ていた。

「え、だって」
指をさす。

「桃李ちゃんでしょ?」
「はい」
こくこく。

「ひろみちゃんでしょ?」
「あ…はい」
こくこく。

ヒカルは確認すると、ニッコリと笑った。
「だから、トーリちゃんとロミちゃん。オレのことはヒカルでも進藤でもどっちでも良いから♪」

ふたりは嬉しくなった。ヒカルが、微笑んで自分たちを呼んでくれているのが。
「「はい、進藤さん!!」」

相変わらずの固い呼び方にヒカルは再びコケかけたが、
「ま、妥協すっか」
と肩に担いでずり落ちかけたカーキ色のデイパックを担ぎなおした。そのサイドポケットに、無造作に扇子が差し込んである。その飾り紐が、ぴょんと跳ねた。


「早く行こ!結構イケてるカフェなんだvvオレ、昼食ってないからすっげ腹へっちゃってさぁ…!」
はしゃぐヒカルを先頭に、奈瀬、そして桃李とひろみがついて行く。
「そこ、チャイがすっげ美味くて結構種類あるんだー♪カレーもスパイス効いてるし、それにミルクプリンも相性良くて……vv」
ヒカルの言葉に、奈瀬は、ん?と首をかしげた。
ヒカルは自他共に認めるB級グルメである。大好物がラーメン。ファーストフードも好んで食べる。回転寿司や牛丼屋が日常な彼女が、チャイなんて洒落たものが置いてある、カフェ?

………………あれ?

タワーレコードを出て、電力館の方に向かうヒカルに、奈瀬は問いかけた。
「進藤〜」
「なに〜?」
「アンタ何でそんなカフェ知ってるの?」
「えー?」
ヒカルは歩きながら振り向いた。

「こないだ緒方さんにつれてってもらったー」


「…………………」

くら、と奈瀬が目眩を覚える。やっぱりかい。

「奈瀬さん?」
「どうしました?」

桃李とひろみが、急に足が止まった奈瀬をいぶかしげに振り返る。

「………ううん……何でもない……。あまりにヨミ通りの展開になりすぎると、かえってうす寒いなーって話」
「?」
「碁のことですか?」


「何やってんだよ奈瀬――っ!オレ腹減ってるんだってばー!」

彼女たちの10メートルほど先で、ヒカルはスタジアムジャケットに手を突っ込んだまま、早く行こう!とせかしていた。



2004年02月03日(火) エンディングが…

前の時間帯の方がありがたかったんだけど今でも見ている「ジャンクスポーツ」。
うっきょん(片山右京)とかが出てくれて、当時の話なんかしてくれてると結構喜んでます。
こないだは佐々木サマが出てたんだけど……その斜め後ろに佐伯(横浜)が座ってた……おおお、まさしくこれは『ササキ様にお願い』(四コママンガ)の展開ではないかい?!
佐伯サンにはかわいそうな展開だったけど、相変わらず……いじられてました(笑)
そうしたら佐々木サマ、横浜に復帰だってねぇ……ははは。まさしくササ願!今後の横浜に注目です!おもしろいと思うよ。ベンチが。(オイ)

そんでもって、その他もそれなりに楽しんで、エンディングテーマが流れてきたとき………

どー聴いても、聞き覚えありすぎるんですよ。

しかしアレンジと声がちょっと違う?別のアーティストがカバーしたんか?でもこれやっぱウツの声…………っ!

そうです。

TMNetworkの「金曜日のライオン」のセルフカバーが、エンディングに流れていました!
これはこれで、ちょっと嬉しい。
…でもさ。カバーばっかりじゃなく、新曲も書いてよテッちゃんに木根さん……。
それにしても、ウツ、ボイトレしてるんだろーか?カバーされた「金曜日のライオン」、結構キーが低くなってたので。そりゃ、あれはかなり高い曲だけどさ……。

キネバラ聴きたいなぁ……。
あーなんか、ラブトレイン聴きたくなってきた。無性に。



2004年02月02日(月) 明日でトップからは

明日いっぱいで、トップにあった寒中見舞いSSはProjectに移動しようかと思います〜。

もう立春だしね。
Projectのページに移動するだけで、フリーダウンロードはそのままにするつもりですが。

もうすぐ春なんだねぇ〜。暦の上ではだけど。
ふきのとうが楽しみデス♪

そのうちネタにしよう。うん。


 < 過去   INDEX  未来 >


平 知嗣 [HOMEPAGE]

My追加