株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2004年02月29日(日)


淵が現在を輝かせる

たまたまテレビを見ていたら米良美一という人が
出ていた。知らなかった。ただ、話を聞いている
うちに、すっごくアタマのいい人だなあ、感性が
豊かで、勉強家だなあ、と思った。ソロでやって
いるコメディアンなのかなあ、とも思った。番組
の構成が、米良氏の半生を順番に追う形だった
ので、だんだん氏がクラシックの声楽家であるこ
とがわかってきた。そして最後に、「あ」と
わかった。『もののけ姫』を歌っていた人だ。
しかし、ぼくの中で、『もののけ姫』の歌手は
もっとぽっちゃりしたイメージだったので、
ぜんぜん違うひとだった。
話をきいていくうち、その理由がわかった。
米良氏はあのヒットのあと、スランプになり、
4年間苦しんだという。ぼくがどこかで見た
ときの氏は、苦しみの中にいたときか、あるいは
ブームで多忙の頂点にいた時の姿だったのだ。
その苦しみと学びが、現在の氏の素晴らしい
空気を作った。
うーん。すごい。すごい人は、画面にちょっと
映っているだけで、わかる。

とてつもなく深い淵を見たひとだから、
現在が輝いているのだ。

 

2004年02月28日(土)
ZONOと話す

バンド仲間のZONOと久しぶりに電話で話す。奥さんも
元気。ロンドンに行ってきたとの由。土産話をゆっくり
聞きたいが、何分電話なので、そうもいかず。
サイトをオープンしたとのことなので、チェックした。
面白い。特にZONOのプロフィールは絶品。コラムも
筆が冴えてるよ。
ゾノスタイル
近いうちの再会を約束して、切った。
ZONO夫妻とは、またどこか海外に一緒に遊びに
行きたい。うー。遊びたいよー。

 

2004年02月27日(金)
ひまそうな栓抜き

キリンビール工場のおみやげで思わず買ってしまった
栓抜き。昔ながらの重い金属製のやつだ。

帰りの電車の中で気づいた。

 家は缶ビールしかないんだ・・・。

でも、まあいい、翻訳したりするとき、本のページ
の重しに使えば。

ということで、栓抜きはあいまいな顔をして、現在
学問所の机の上でひまそうにしている。

*2月23日の日記は、筆者としては意図していないにも
 拘わらず誤解を招く文章だったので、削除しました。

 

2004年02月26日(木)
生麦と蹴りたい背中

キリンビール工場でKEN研があるのでその前の時間を
使い、有志で生麦事件参考博物館を見学する。
それにしても生麦にビール工場があるとは出来すぎ
である。
生麦事件は、日本の近代のドアを開けた事件という
見方ができる。今度の本『リーダーシップの教科書』
で薩摩藩について書いているが、ご縁の深い事件だ。
まだ「現場」には行ったことがなかったので、非常に
興味深かった。驚くのは、博物館を個人が私費で開館し、
運営していることである。事件で亡くなったイギリス人
のお墓まで自費で整備したという。
同じ敷地内に酒の博物館もあり、こちらも楽しんだ。
もともと酒屋さんだったようである。
KEN研で次回テーマが決まる。「蹴りたい背中」。
本についてではなく、タイトルだけ拝借し、
蹴っ飛ばしたくなるやつ、行動、を採集しようと
いう試みだ。もちろん、ゴールは「前向きなもの」
にしたい。議論が楽しみである。

 

2004年02月25日(水)
すべては幻想

先日の春の嵐で、学問所の梅が散ってしまった。

それを見て、がっかりした途端、システムの危うさを
知った。
いま自分が立っているこの場所は、本当に明日も
あるのか。
たとえば政府が「郵便貯金の預金封鎖」あるいは
金兌換の停止と一言言えば、世の中完璧に止まって
しまうのではないか。

要するにすべては幻想なのである。
たしかな手触りがあるのは、地面に散った梅の花
だけである。

大学の卒論のテーマ「共同幻想論」が、ここにきて
再び生き返ってきた、そんな気がしている。

 

2004年02月24日(火)
細胞勝負

かつて坂本龍一が
「いまや楽器を演奏できないミュージシャンも
いるが、自分はできるのでどんな社会になっても
食っていける自信がある」という意味の発言を
していた。同感であり、最後は「生き物としての
人間」の勝負になるのである。一つひとつ
の細胞が強いか。体力が持つか。人の受発信メッ
セージの九割以上が非言語系だというが、ネット
を始めとする、昨今のわしらの生活はあまりにも
言語化、つまり脳化しすぎてしまっている。
ぼくが時々、「やくざなミュージシャン」になる
のは、細胞勝負という、そのへんのバランスを
取る、身体が求める自然欲求なのかもしれない。

 

2004年02月23日(月)
哀しいことに誤解を招きました

2004年2月23日付日記は誤解を招く文章だったので、
削除いたしました。

 

2004年02月22日(日)
ヤクザなミュージシャン

『リーダーシップの教科書』も一段落した
ので、ひさしぶりに「まじめなビジネスパースン」
から「ヤクザなミュージシャン」に戻った。
といってもスタジオでバンドと音を出すのではなく
自宅でブルースハープを吹き、発声練習、呼吸法、
ストレッチを繰り返すという、地味なものである。
夢は自宅内に音楽スタジオを建設することだ。
日本で無理ならホノルルかどっか暖かいところに
作ろう。
養老孟司先生が、日本にいるとしょっちゅう
「肩書」を聞かれるので、「ただのジジイ」と答える、
それでは納得しないので、「解剖学者」と仕方なく
称している、という意味のことをおっしゃっているが
その気持ち、よくわかる。ぼくも自分を「マーケティング
コンサルタント」と言っているが、最近の仕事から
すると「経営コンサルタント」が正しい(今度の本以降、
そう名乗ることにしている)。
しかし本当は「ヤクザなミュージシャン」が一番合っている
と思うのである。

 

2004年02月21日(土)
割り算の本質

みんな知ってた?

割り算って、何回か引き算してゼロになるまでの
(引き算の)回数が答(商)だということ。

つまり、4÷2は、
4-2=2               ・・・1回
残った2からさらに2を引くと0 ・・・2回

だから、商は2。

割り算の本質を考えてみるとたしかにそうだね。
みかんが4個ある。二人で分ける。各自一個ずつ
取りましょう。
一回目 はい、各自一個ずつ。残ったみかんは2個
二回目 もう一度各自一個ずつ取ったら、残りゼロ。

二回みかんを取ることができたから、答(商)は2。

いやはや驚いた。そういうことだったのだ。
17世紀ごろまで、ヨーロッパはこういう計算方法を
取っていたらしいよ。日本は江戸時代。和算でもっと
高度な計算をしていたはず。これをさらに深めて
研究すると、世界史、世界宗教史になるんだ。
学問って、楽しいね。

 

2004年02月20日(金)
あっさり却下

昨日ここで書いた企画は、何とボツになってしまった。
実行はしたのだけど、プロジェクトに合わない、という
ことで、あっさり却下。とほほ。
その企画というのは、葉山マリーナでまえがきを書く、
というやつだ。実際に書いた。しかし、「葉山マリーナ
にて」というのと、あと若干の描写が、「プロジェクト
の価値に合わない」ということで削除となった。
まあこれも、プロジェクト価値がメンバーの中で
がっちり合っているがゆえのことと、好ましいこと
であるのだが。えーんえーん。
改訂版まえがきは、その日のうちにSurfin'でご紹介
しました。まさにライブ。

 

2004年02月19日(木)
よし、これでいこう

校正もいよいよ大詰め。
あとは「まえがき」を残すのみとなった。
今回の本のモチーフは「シップ」なので、
ある企画を思いついた。今日はいい天気だし、
ちょっとその企画を実行してこよう。
どんな企画かって? それは『リーダーシップ
の教科書』(3月18日発売)のまえがきを
お読みください(笑)。
ところで、Palmtree サイトのSTAFFコーナー、
ぼくのbioに写真を入れました。背景は学問所
書棚です。ちなみに撮影はTohru Nakamura氏。

 

2004年02月18日(水)
本件につきましては54ページの図参照

校正していて、面白いミスがあった。「註」としている
のだが、註にあたる文章がないのである。編集者も
「註に対応する文章がありません」と朱を入れてくれて
いる。実はこれは忘れているのである(笑)。
しかし、これをこのまま残してもいいなあ、といたずら
心がわく。註と書いておいて、その註がない。「ブランド
構築の具体的な方法についてはのちに述べる」としながら、
一切出てこない。あるいは、「あとがき」に、「つづく」
としたり。
いつかどこかでやってやろう。

 

2004年02月17日(火)
ぶれない安心感

新作『リーダーシップの教科書』初校第4章以降全部が
届いた。さあ、いよいよ仕上げである。編集者、デザイナー、
そしてぼくの三者が大車輪となって完成へ向け、プロジェクト
を仕上げていく。もちろん、取材に全面的に協力してくださ
っている協力者の皆さんの暖かさも大いに援助になっている。

編集者O氏は、表紙デザイン案を手に都内書店を回り、
書店担当者へヒアリングを重ねたりしている。
このプロジェクトが楽で、しかも楽しいのは、実現したい
価値をメンバーが共有しているから。
お互いの仕事がぶれない安心感がある。
プロジェクト・マネジメントの大いなる実践例として、
また別の本のネタにしよう(笑)。
3月18日発売予定です。応援してください。

 

2004年02月16日(月)
明治商売往来分析

ぼんやりしていたら、またもバカな企画を着想した。
愛読、耽読している仲田定之助『明治商売往来』
をテキストに、明治時代と平成の現代との商売比較
である。具体的には、エクセル表を使って、
「明治時代にあって、平成にはないもの」
「いまに残っていて、ますます隆盛を極めているもの」
「いまに残っているが、風前のともしびのもの」
という風にカテゴリー分けをする。
これが何の役に立つかというと、ジャパニーズ・
オリジナリティの探究に役立ちそうなのである。
ジャパニーズ・オリジナリティといえば年功序列、
家族主義などがすぐに浮かぶが、それだけではない
はずだ。
また、「役に立つ」「立たない」というものさし
そのものも、明治時代にはなかったものかもしれぬ
のである。アメリカの思想を盲目的に輸入してから日本は
衰退の一途を辿っている、という、元マレーシア
首相マハティールの言葉は、正しいと思うのである。

 

2004年02月15日(日)
ジツハ

スペイン料理のオーナー、実は海の中の博物館
(スクーバミュージアム)プロジェクトのリーダー、
実はNPO推進役・・・と、「ジツハ」「ジツハ」が
まるで歌舞伎の役柄のようにいくつも必要な人と
出会った。店の内装にスペインで100年は使って
いたという木枠を自分たちで施工し、その窓から
はるか白波の波頭。
オーナーが自らメキシコから持って帰ったと
いうクジラの歯を見せてくれる。
キッチン横の黒板には地域の海が描かれ、その上
に海洋生物の生写真と学術データ。

ビジネス(レストラン経営)、地域活動、環境活動、
学術、自分の楽しみ(スクーバダイビング)
そしてこどもたちへのスクーリング、
という、従来は一緒にならなかった活動を
「かけ算」でやっている。しかも昨日今日のこと
ではなく既に25年以上にわたって、こつこつと
進めてきた。
新しい生活者発想の経営の原型を見た。
研究テーマを発見した。

 

2004年02月14日(土)
「好」プロジェクト好調進行中

来月上梓の新作書下ろし『リーダーシップの教科書』
の初校が一部あがってきた。担当編集者O氏が
学問所にもってきてくださった。
毎度のことだが、初校を手にするのは本当にワクワク
するものだ。
O氏は表紙デザインも五種類、用意してくれた。
どれも甲乙つけがたい、すばらしい出来で、大満足だ。
自分ならどれを買うか、というものさしで、二種類を
選んだ。デザイナーもSurfin'の読者で、「好きの
オーラ」号から読んでくれている。そういう意味で、
今回の出版プロジェクトチームはキィがばっちり
合っている。このプロジェクトのコンセプト(価値)
を漢字一文字で表現すると「好」である。
「好」プロジェクトだ。
ヘッドショットも新たに撮ったし、
そちらも楽しみだ。いい春になりそうである。

 

2004年02月13日(金)
いまどきの老人は

老人介護用ロボットを見ていて、「何か違う」と感じた。
それが何なのか、映画若大将シリーズを観ていて、気づいた。
現在介護される側にいるのは、既に若大将世代も入っている。
彼らは映画で観ればわかるように、エレキもやっているし
ラグビーもやる。ジャズなんて「古い」と思っていた。
その彼らに対して、音楽は童謡や学校唱歌というのはバカに
してないか。明治生まれではないのだ。
ステレオタイプの老人像が、一体いつまで続くのか。
ミックジャガーも60台、ビートルズもそうだ。
ぼくたちの世代が介護される側になったらきっと
河合奈保子やキャンディーズをリクエストするはずだ。
凝った人は「やまがたすみこ」とか山崎ハコを言い出しかね
ない。
目ざとい企業が介護「ビジネス」に参入しているはずだから、
安心はしているけどね(これは半分皮肉です)。

 

2004年02月12日(木)
血中アロハ濃度、危機に瀕す

社名からお気づきのように、ハワイが好きだ。
ところが、ここ数年、行けていない。
血中アロハ濃度というものがあって、だんだん欠乏
してきているのがわかる。
行きたい。でも、行けない、というぐじぐじがしばらく
続いている。
そこでぼくはどうするか。
『ハワイの若大将』を見て、なぐさめるのである。
ああ。さびしい。行くぞーーー。今年は行くぞーーー。

 

2004年02月11日(水)
ガンを飛ばすカラス

ガタンッ! というとんでもない音がした。庭の方向だ。
すわ泥棒か、と窓に駆け寄ると、カラスと目が合った。
関西弁でいう、「メンチきる」というやつで、カラスが
どっしり構えてガンを飛ばしている。
しばし睨み合っていたが、カラスが「ふんっ」という
風情で、飛び立って、隣家に行った。犬が怒ってほえる。
カラスは犬など、平気である。距離感をしっかりつかんで
いるから、犬が吠えようが何しようが危害は及ばぬことを
知っている。知らぬのは犬のほうで、必死でわんわん。
見ていると、吠えさせるだけ吠えさせたあとは、また
飽きたかのように、ふい、と飛んでいった。
カラスはぼくも犬と思っていたのかもしれない。

 

2004年02月10日(火)
ジャズならケイオー

エグい集客ハガキがきた。さる珈琲チェーンから
「感謝デーポイント2倍サービスは法律に抵触する
可能性がある還元率だとの警告を受けました。
誠に勝手ながら平成16年2月20日をもって終了とさせて
いただきます」
うーん。だれが「法律に抵触するぜ」と言ったの
だろうか。そして、「それほど高い還元率であれば、
わしもキャンペーン期間中に買いにいかねば!」
と顧客が思うとたくらんでいるのだろうか。本気で。
こういう小手先の集客、こどもだましの、心のこも
らぬ集客が流行しだしたのは、一体いつからか。
ビジネス書に「無料」「簡単」「もっと」「小資本」
「手軽に」という、受験参考書的思考停止の文句が
はずかしげもなくつきはじめてからではないか。
これは日本人商人を白痴にしようとするどこか
組織の陰謀ではないのか。



ポイントカードすら作らず、ひたすらマダムの
好みのジャズを街に流して顧客との対話を通じ、
商いを好きのオーラで続けるケイオーのような
店が、だからなおのこと、貴重なのである。

 

2004年02月09日(月)
わんぷらいすしょっぷ

「わんぷらいすしょっぷ」という婦人小物を商う店
があり、価格によって、商品をまとめている。
場所は東京、日本橋通三丁目の西側。主は関西人の
ようで、
「まけぬといふたらほんまにまけぬ」と看板に
但し書きをしている。
その店の前を通る子供たちは「ぷつよしすいらぷんわ」
とか「ぬけまにまんほらたふいとぬけま」と看板の逆読み
をして遊ぶ。

明治時代の話である。当時から、目端のきく商人がいて、
価格による商品の陳列編集をしたのだ。面白いね。

 

2004年02月08日(日)
電車では立ちなさい

東横線横浜駅が地下5Fというから、べらぼうだ。
JRからの乗り継ぎが不便で仕方ない。
さらに、昨年は六本木ヒルズに、一昨年は汐留シオサイト
に、普段は笑っていいともの観客席に行っているような
おのぼりたちがわんさと押し寄せているのでさらに不愉快
である。
それはいいとして、電車の中で座りたがる若いやつ
が多いのは気のせいだろうか。
皆、争って座ろうとする。特に男は植物のようだ。
オス、という感じがせず、ほんまにキンタマついてんのか、
といいたくなる。
困ったことだ。

 

2004年02月07日(土)
コンシェルジェはだから毎日勉強する

だから飲食店の経営は難しい。
つい先日Surfin'で褒めた店(神戸の店にあらず。
東京の店)に昨夜行ったらサービス品質が落ちていた。

詳細はまたどこかで話す機会があると思うが、
一人の若いフロアスタッフが原因である。
店側が全く教育をしていない。
しかし、あの店のコンセプトに、OJTは合わない。
目の肥えた顧客は許さない。
教育もせず現場に出すのは、山猿を放し飼いに
するようなものである。経営者の見識のなさが
うかがえる。
だから若い彼が悪いのではなく、経営者が悪い
のである。その証拠に、ラストオーダーを客に
告知した(まさに『告知』という言葉がふさわしい)
あと、競うように空いたテーブルの上にある食器
セッティングを片付け始めるのだ。そんなバカな
ことがあるかい。

リピーターを作るのは実は簡単だ。
しかし、リピーターを満足させるのは、至難の技なのだ。
かのように、レストランなんて、一週間でサービスと
味が変わる。だからコンシェルジェは毎日猛勉強している
のである。

 

2004年02月06日(金)
好きのオーラ経営

「好きのオーラ」をテーマにしているが、昨日
お目にかかったバンダイのK氏もまさに好きのオーラ
びんびんだった。単行本をくださったので何かと
思ったら、何とバンダイの会社案内だった。
学生さんには1000円負担してもらい、買ってもらう、
という。
企業ミッションを「存在意義」とし、スローガンは
「夢・クリエイション」
そして、本に載っているメンバーはみんな、
楽しくて楽しくて仕方がない顔をしている。
本の帯ソデに書いてある文字がふるっている。

「ヘッドハンティング目的でご購入された方へ
 掲載社員は全員、
転職の意思はまったくございません。(たぶん)」

そしてそのソデの上でバイキングの恰好でいまにも
落ちそうなポーズをしている人がまさにK氏、裏表紙で
同じく船から落ちかかってジョーズに喰われそうに
なっている人が来月中部マーケティング会議でぼくが一緒に
パネルディスカッションをする役員氏という。
楽しいこと、この上ない、まさに「好きのオーラ経営」
である。

 

2004年02月05日(木)
サラリーマンのオバサン化の法則

新幹線やレストランなどで観察していて、ある一つの
結論に達した。

サラリーマンは、ニ人以上になるとオバサン化する

という法則である。
一人の時には大人しく、控えめでも、同じ会社の上司
部下、あるいは同僚で一緒になると、

・声が大きくなる
・周囲への迷惑をかえりみない
・恥知らずな言動に出る

真昼間の新幹線車内でビールのプシュ、をやられると
車内にアルコールのにおいが充満し、臭くてつらい
のだよ。頼むよ。

 

2004年02月04日(水)
不思議な気持ち

ヒルトン大阪で講演。
ヒルトンは、いまでこそ常宿にしているが、副業を
していたサラリーマン時代、4Fや5Fの宴会場前のソファ
で、あたかもその催し出席者のような顔をして、ノート
パソコンで仕事をしていたものだった。
今日は、宴会場の前の椅子ではなく、宴会場の中で
講師である。不思議な気持ちがした。
廊下でPCを拡げていた時、ホテルスタッフが近づく
たびにびくびくしたものだが、今日は下には置かない
もてなしをしてくれた。不思議な気持ちである。
そして、この不思議な気持ちを忘れないようにしたい
と思う。

 

2004年02月03日(火)
ナンバリングされたピザ

神戸まで取材に行っていた。
そこは創業以来のピザの枚数をナンバリングした
小さなカードを添えてくれるイタリアン・レストラン
だ。
このような小さな工夫の積み重ねが、顧客を呼ぶ。
げんに、夕方5時という中途半端な時間にも拘わらず、
小柳ゆきを美人にしたタイプの若い女性が二人、
来店した。彼女たちは実に楽しそうに、食べていた。
こういう店は客の楽しいオーラでも、ほかの客を呼ぶ。
店のスタッフも、ぼくが「神奈川から来た」というと
「カナダですか」というおとぼけぶりだったが、
楽しそうに仕事している。
え? 店の名前を教えろ?
ヒントは「星に願いを」。

 

2004年02月02日(月)
あ。下

新幹線三人掛けの窓側に席を占めた。
一つ置いて、通路側には出張サラリーマン。
氏は、ぼくをまず品定めする。ぼくの服装は
セーターにダウンジャケットだ。そこで彼は瞬時に
「あ。下」と判断した。
それからは真ん中の席を我が物とし、鞄を置き、
今度は自分の仕事にとりかかった。
京都支社だか本社だかで会議があるのだろう。
必死の形相で資料をめくり、パソコン画面を
にらむ。
ひとを服装だけで判断し、上か下か、並列か
だけで安心する哀しきマインドセット。

かたやぼくは家で用意してくれた手作り弁当
を味わいながら、日野佳恵子氏『クチコミュ
ニティ・マーケティング』を読む。
みかんまで食べたぞ。
その後、携帯に送られてきた画像を待ちうけ画面
にしたりして、時に車窓を楽しむ。

 

2004年02月01日(日)
ものの見方・考え方

東横線車内で一心不乱に化粧をしている二十代女性が
いる。結局彼女が乗っている30分の間、やめなかった。
この「現象」の見方は何通りもある。

・けしからん。しつけがなっとらん。こういうやつに
 「プライバシー」もくそもない。恥というものを
 失っておる。

・女性が公衆の面前で化粧をできる、ということは
 日本が平和な証拠。この景色がなくならないことを祈る。

ぼくは後者である。そして、現在の世界の見方も何通り
もある。間違っても、「既に戦時下にある」という見方が
大きな顔をしないように見張っていようと思う。
丸山真男の言葉にあるように、「戦時下」には「現実主義」
が幅をきかせはじめ、すべてのことが「現実を見ろ」で
正当化されるからだ。こわいこわい。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW