「思考」...rainman

 

 

香水 - 2000年10月19日(木)

彼女のつける香水のにほいが好きだ
と言うよりは

彼女の香水をつけるときのしぐさが
好きだ

左手首の内側に香水をつけて
右手首の内側でそれをこすって
そして

両手首を首の後ろの方に持っていく
にほいをうつす

彼女のそばに居るといつも
そのやさしいにほいがした

彼女がそばに居なくなって
僕がひとりになっても

シャツにそのにほいが残っていた

しばらくは

洗わないでおこうと
決めた


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雨の記憶 - 2000年10月08日(日)


トタン屋根の端から落ちる雨
砂利の地面に等間隔に並ぶ穴

透明な水溜りに落ちる雨
小さくしゃがんで覗き込む僕

次々と屋根から滴り落ちる雨
待っていられず途中で手を出す僕

空を見上げると顔に落ちてくる雨
睫毛の先についた雨を拭う僕

一定のリズムを刻んで落ちる滴
ひとつひとつ砕ける様を見る僕

風が吹いたみたいに木の葉を鳴らす雨
風が吹いたと勘違いしている僕

前触れもなく突然降り出した雨
慌てて納屋の軒下に隠れる親子

二人の距離を近づける雨
ケンカして傘から飛び出したあの日

心の中まで濡らしてしまう雨
濡れた雑誌みたいに溶けそうな僕

パツパツ傘に当たる雨
透明のビニール傘が欲しかった僕

ショベルカーのショベルに溜まった水
誰も居ない工事現場

運動会の終わりによくパラついた雨
冬を思い出す僕等

海の中に降り出した雨
薄くなった海水を飲んでしまう僕

何処か遠くのアスファルトを濡らす雨
夏の匂いを運んでくる風

近畿自動車道に降る集中豪雨
水溜りの中を100kmで走る車

朝を待つ車の天井に落ちる雨
映画の1シーンを思い出す僕

関門橋から落ちてくる雨の滴
1時間程それを見ていた僕

一日中外は雨
一日中部屋の中

電車の窓を斜めに流れる滴
反対側から指で追う僕

窓の上から並んで落ちてくる滴
どちらが先か応援している僕

傘の先から伝い落ちる雨
床が濡れるのを嫌悪している僕

限りない様に地面を打つ雨
弾け散る痛みを思う僕

音もなく舞い落ちる霧雨
じわじわと濡れる僕

トタンの屋根から落ちる雨
しゃがみこみ覗き込む僕

水溜り
長靴
雨だれの音。。。。。。。。。。。。。。

目が覚めれば外を降る雨
知らぬ間に眠っていた僕

繰り返す雨の記憶。。。。。。。。。。。。。




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ジョウショウキリュウ - 2000年10月07日(土)


熱を帯び 冷める 
     あの風に乗れ

熱を帯び 冷める 
     あの風に乗れ!

遠くへ行こう 
     もっと もっと!





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