嵐が去って 荒らしがやって来る
理由は何でも良かった きっかけが欲しかっただけ 相手の反応が欲しくて 削除されても 無視されても 怒らせれば怒らせる程 思うツボ
リンクからリンクへ飛び移り フリーのプロバイダ−から 忍び込み 言葉尻を捕まえる
マニュアル通り 思い通り 匿名の気軽さ、無責任さ 不特定の発言 何度でもやってくる 動揺させる為 閉鎖させる為 低能、無能 サイトは侵食される Virusのごとく
狙った所に寄生する 怒らない、あせらない 慌てない、合わせない そんな暇は無い 別にかまわない いつまでも繰り返される 防御できないのか 対処できないのか ヒマの成せるワザ
今夜もまたやってくる 高速回線を使い現れる 視界の外から 愉快な遊びで 1人から2人 2人から3人 増殖し続ける
するりとした肌の感覚に 断片的な映像が コマ送りのように 1枚1枚 繰り返される
オフサイドトラップにかかった 獲物の様に 親指から順番に チャンスは巡ってくる
針はレコードの溝の上を 滑り出し 振動はしだいに大きくなり 移動距離は徐々に大きくなる
ことわざに埋もれた 意味を拾い出し 高速転移 脳の裏側に貼り付く 漫画の中の大きな期待 狂いだした社会 動き出した大きな理解
何が見える 何が言える
空は何も言わない 雲は何も言わない
すくい取ったその先には
夏の暑い日に似て
雨は降り続ける
記憶はよみがえり 記録は振り返り
新しい情報
あくまでアナログ 飽きるまでアナログ
何か違うんだ
何かが見えている 何かが消えている
深い所 理解する頃
影よりも誰よりも 何よりも何処よりも
言葉の裏には 経済が動いていて 汗の裏には 嘘が渦巻いていて
騙されてしまうのか 流されてしまうのか
止められないのか 止められないのだ
見つけるのだ 気付くのだ
始れば終りが来て 全てはまた始る
正義は誰のため
狂った果実には 狂った現実が
新しい嵐の後には 新しいあらしが
暴れたい 暴きたい
リンクの上を 走り去っていく
見れば分る 見ても分らない
考えない 考えられない
思考を停止する 思考が停止している
情報に埋もれ 流され
テレビの見過ぎ 報道を信じ過ぎ
手のひらサイズの ディスプレイの中の
うつむいて 親指で 心を言葉に変換する
伝わるのか 伝えるのか
電話を使い 電波を伝い
暗闇に光るディスプレイ 送る側 受け取る側
目を閉じて 見る
静かな始まり 僅かな繋がり
少しずつ重なり
知っていても 知らなくても
|