スナックおのれ
毛。



 細胞のチカラ。

 びっくりしことに、流産した。妊娠もおどろいたけど、やっぱり流産もおどろいた。自分が特別製ではないことを改めて認識させられ、その後、仕方ないかと納得した。
 流産の確率は10%以上もあるらしく、あまり珍しくはない。私の場合、「稽留流産」という中身は死亡しているのに出てこないという状態。稽留流産確定後、即入院、翌日手術。当たり前のように点滴をされ、当たり前のように注射をされ、看護婦さんが何回も来ては、体温を聞いて行った。時間が流れていることが、とても不思議なくらいすべては当然に事前に用意してあったことのように進められて、全身麻酔後、目覚めて、2時間の忘却した時間の狭間を思う。さっきまで、ひどい格好で広げられていたはずの足がすっきり閉じられていたことを思う。となりの分娩室から、おぎゃーと声が聞こえた。その日、2人の赤ん坊が生まれ、少なくとも1人が病理検査にまわされた。
 へこんじゃない。人生のくじ引き的部分でへこまない。そんな暇なんて、どうせない。細胞のチカラを私は信じる。

2009年09月16日(水)
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