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evacuation, 20010911 - 2001年09月12日(水)
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米国連続テロ事件に関する覚え書き

1. 宗教について。

  「宗教が憎悪を生むなら、宗教なんてこの世に要らない。」
  この意見に対して、宗教者は、どのように答えるのでしょう。
  「うちの宗教は、チガウヨ」でしょうか。
  そんなのはただの逃げです。
  もちろん実際に宗教的な理由でテロ行為をするような馬鹿は一握りです。
  でも、ほとんどの宗教者は、自分が帰依している宗教が最も「正しい」道だと思っているでしょう。
  それがほんの少しでも排他性や、他教徒に対する思いやりの欠如につながっていませんか?

  どうしてエルサレムを3つの宗教が仲良く分け合う、
  お互いの宗教の聖地として認め合う、ということができないのですか?
  何故手に武器を取って、憎しみの境界線を引こうとするのですか?
  自分にとってエルサレムが大切な場所ならば、
  他の宗教を信じている他の人にとってもエルサレムが大切な場所であることくらい、
  簡単に想像できるはずでしょう。  

  自分の考えを正当化するのが宗教の役割ですか?
  ヒトを殺すことを正当化するのが宗教の役割ですか?
  人間の心を豊かにするのが宗教の役割なのではないですか?

  「聖戦」という言葉には腸が煮えくりかえります。
  「ほんもののかみさま」だったら、どうしてヒトを殺すことなど望むでしょうか。  

  あなたのココロを盲にしてしまうような宗教なら、そんなものは捨ててしまうべきです。
  あなたに「気にくわない奴を殺せ」とささやきかけるカミサマなら、
  そんなものは消し去ってしまうべきです。


2. アメリカの報復について。
  
  沖縄の反戦活動家、阿波根昌鴻さんが、
 「すべて武器を手にするものは、武器で滅びる」というようなことを仰っていたと記憶しています。
  また、アメリカの公民権運動の旗手、マーティン・ルーサー・キングは、
  "The use of violence is not practical. Violence only prodeuces more violence.
  The aim of protest is to gain the understanding of one's opponent, not his hatred"
 (暴力は何の役にも立たない。なぜなら暴力はさらなる暴力を生むだけだからだ。
  我々が抵抗するのは相手の理解を得るためであって、相手の憎悪を呼び起こすためではない。)
  というのを自らの運動のポリシーとしていたそうです。

  これが理想です。

  しかし。
  このままアメリカが対話だけでイスラム原理主義勢力を納得させようとしたら、どうでしょうか。
  彼らはアメリカ(キリスト教)を、イスラエル(ユダヤ教)を、理解しようとするのでしょうか。
  答えは「NO」に違いありません。
  それでは、やはりテロを起こした集団には毅然たる態度をとり、
  ミサイルの数百発でも落としてやればいいのでしょうか。
 
  しかし、イエスは言います。
  「しかし、わたしは言っておく。悪人に手向かってはならない。
   だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」(「マタイによる福音書」6:39)

  これも理想です。

  もし、このままアメリカが武力的手段に訴えなかったら、「左の頬をも向けたら」
  一体、テロ集団は何を思うでしょうか。
  きっと「あれだけのことをされながら、アメリカは何もしてこない。チョロい国だ」とあざ笑い、
  「やはり我々が正義だった」とほくそ笑むことでしょう。

  それではやはりアメリカは核ミサイルでもなんでもぶち込んで、
  イスラム圏を沈没させてしまえばいいのでしょうか。

  そう考えるたび、
  阿波根さんや、キング牧師や、イエスが、頭の中に現れては消えていきます。
  核ミサイルで、連中は大人しくなるのでしょうか。
  他人を思いやる心を持つことができるのでしょうか。
  これにも僕は「NO」と答えざるを得ません。 

  そもそも誰が悪くて、誰が正しいのでしょうか。
  それが決められれば、「悪」を滅ぼして、「正義」を繁栄させればいいのです。
  でも、そんなことを考えたり、そんなことを決めつけたりするのは不毛なのだと思います。
  (その行為が、おそらくは新しい憎悪を生むのでしょうから)

  ただ、一つだけはっきり言えることがあります。

  ヒトを殺すことは、絶対的に、悪です。

  しかし、これを叫ぶだけでは、何も事態が変わらないことぐらい、分かります。
  僕は政治家にはなれそうにありません。


3. 文明について。

  WTCが崩れ去っていく映像を見ていたら、
  「文明の空しさ」で頭がいっぱいになりました。

  空を貫く巨大な双頭の建築物。
  空を駆ける機械仕掛けのトリ。
  
  人間が築き上げた文明の象徴を、人間が生み出した文明が破壊し、
  その人間までをもあっけなく瓦礫の一部分に変えたのです。

  人間は、何をやってきたのでしょう。
  人間は、何をやっているのでしょう。
  人間は、何を望んでいるのでしょう。

  あの映像は、人間の過ちの、一つの悲しい帰結なのかもしれません。

※すべての記述が、現時点の報道を総合して最も有力であると思われる「今回の事件はイスラム教過激派によるテロリズムである」という仮説を前提として書かれていることをご了解下さい。

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 マエ    ツギ    モクジ



∴オキニイリニツイカ∵
























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