2003年06月14日(土)
殺されなくてよかった/届いた封書はぺらぺらに薄く・・・・


1週間前の日曜日。
あたくしは、市民ミュージカルのオーディションを受けて参りました。
アレほど毛嫌いしていた、素人集団プロデュースなのだけど、
ココまで来ると、「役者」としての性質上、もう生きてはいかれないような気分になり、
背に腹は代えられぬということで、応募して受けてはみた。


その合格通知が今日、届いた。
薄っぺらい封書、中には紙切れ1枚・・・・。








































( ̄□ ̄;)!!


































この味も素っ気もない通知に、あたくしは銃で胸を射抜かれたような気分になった。
思い起こせば大学受験・・・・。
合格通知はすごく分厚い書類で来るのだけど、不合格の場合は中身が入っているのかどうかも
わからないほどの薄っぺらい封書。開封しなくともその合否がわかるほどであった。

その封書によく似ている・・・・( ̄∇ ̄;)

開封して中を読むと、合格通知とあった。

くそ・・・・余計な心配させやがって(-。-) ぼそっ


とにかく、来年の2月の本番に向けて、これから毎週日曜、稽古が入る。
居場所を追われ、殺されなくて済んだということになる。
あたくしは個人的に勘違いしていたのだけど、このミュージカル、ちゃんと客からお金を取るらしいのだ。
そうなると、コレはもう言わずもがな、あたくしの中では
ギャラの発生の有無を問わず「仕事」となる。
お客様がわざわざお金を払って観に来てくれる舞台に立つとなれば、
いくら素人でもアマチュアでも、一瞬だけ「プロ」にならざるを得ないのだ。
で、元来、「プロ」を名乗っているあたくしは、いくら周囲がアマチュアや学生、子供たちでも
ダンスや歌唱を教えてくれる先生同様、きちんと指導を受ける義務がある。
それが「プロ」としての在りようだと思うのだ。




さて。
この間のオーディションの様子であるが・・・・。
我々、一般女子はたったの4名。実際はあと数名いるらしいのだけど、
顔を合わせたのは4名。すごく少ない。
で、その下に高校生、更に下に中学生、その更に下には、小学4年生からうじゃっといて、
とにかく、姦しい会場ではあった(笑)。
軍団結成して乗り込んできた女子中高生に比べて、当然、単発でやってきている一般女子は
肩身が狭い。が、そこはオトナ(爆)。
すぐに仲良くなって、色々な話をしながら時間を潰していた。


あたくしの2つか3つ下の女性は、あたくしが不合格だった大阪芸大卒で、
日舞の藤間流では名取にまでなっている。
藤間流・・・・つったら、うちの学科の日舞コースじゃん??
と思い、その旨を聞いてみたら、受験はしたけど、不合格だったんだそうだ。
あたくしと真逆の人生を歩んできた、この彼女とは話も弾み、すぐに仲良くなった。

逆に、あたくしより4つ上の女性は、歌もダンスも芝居も全くの初心者だと言っていたが、
すごく雰囲気のある、素敵な人だった。
元々看護婦(看護士といわねばならぬのか)さんで、今、休職中だと言っていた。
ハスキーボイスがとても魅力的で、目線もなかなかいい感じ。
睨まれたらこっちが石になってしまいそうなこの彼女・・・・素人とはいえ、吸収は早そうだ。

もう1人は、19歳の短大生。就職活動とかがあるんじゃないの?と聞いてみたら、
もう、行きたい専門学校を決めているから、そこに進学するのだと言っていた。
小柄で可愛らしい人だったので、高校生と間違えそうになった(笑)。
でも、高校生の輪の中には入らずに、1人でいたので、こっちに引きずり込んだ(爆)。
話は向こうとの方が合うだろうになぁ・・・・。
結束して、多分同じ学校か、ダンススクール、もしくはプロダクションの子たちっぽかったので、
年齢が近いとはいえ、輪の中には入れなかったんだろうな、きっと。



あたくしと芸大卒の子(カオリちゃんだったかな)は、迷わず、一番難しいランクの
歌唱テストに挑戦した。
コレには意味があって、芯を獲る気があるのなら、これに挑戦しろと
向こうから通達が既に出されていたのだ。
できるかどうかは度外視して、とりあえず、芯を獲る気で来たんだというのをアピールしておく。


これが、中高生たちの闘争心に火をつけちゃったのかしら(笑)?
最初のうちは、この子達、あたくしたちと口もきこうとしないのよ(爆)。
少しだけ喋ったのだけど、それは、最終審査のほんの少し前のことで、
中学生が振り付けされているのをガラス越しに覗いて、
「あんなの、いきなりできるんかいな??」
みたいな話を少しだけした。ホントにそれだけ。
そりゃそうだ。
彼女たちはほとんど皆、芯を獲るつもりでこのオーディションにやってきている。
そこに、自分たちよりうんと年上でキャリアもある人間がいると面白くないのは当たり前だ。

意味なくライバル視されていたんだけど、キャスティングは今後の稽古の中で
徐々に決まっていく。
オーディションの課題には全員、少女(10〜15歳くらいかな)とおばさんの役の科白しか渡されていなくて、
中高生たちも、それぞれ、少女とおばさんの科白を読んでいたようだ。
最初、この課題が届いた時に、なめられているのかと思ったのだけど(爆)
全員が、おばさんと少女の科白しか渡されていなかったので、ちょっと安心した。
主役の科白が誰にも渡っていないというのが判明したので、そういう意味での安心(苦笑)。
が・・・・その安心も束の間。
うむ・・・・クイおばさん役は多分一般女子に回ってくるだろう。
どう考えても、高校生や中学生にはムリだ(爆)。
クイおばさんだけは避けたいな・・・・と、カオリちゃんと話していたんだが(苦笑)。




芯・・・・要するに主役とされる役は、2つある。
あたくしも物語の概略はわからないのだけど、題名は、
「中国皇帝のナイチンゲール」といい、愛知県の岩倉市でも、
市民創作ミュージカルとして取り上げられたことがある作品らしい。

ナイチンゲール、そして、機械仕掛けのナイチンゲール・・・・
この2役が、所謂、主役というヤツだ。


しかし、あたくしとカオリちゃんはしかと目撃してしまった!!
その辺に、ポイと置いとくもんじゃないよね〜♪なんて言いながら、
昨年度までの決算報告書なんかと一緒に積んである、今年の戯曲を何とはなしに
ペラペラめくっていたのだ。

↑コレで主役とは、機械仕掛けに対する迫害モノ。

まぁ、そんなもので舞台の流れを決めるものでもなし、しかし、割合でいくと、10:1くらいなのである。
分量でいくと、これは凄いことである。
あたくしとカオリちゃんは思わず、呆れてため息を漏らしてしまった。
クイおばさんにソロ曲はないが、それ以外で美味しい役を見つけてしまい、
あたくしはちょこっとだけ興味をそそられる。

↑何と、ソロ曲あり(爆)

この役が取れたとしたら、役柄的には2度目ということになる。
かつて、この役と同じ役名で舞台に立ったことがある。
で、この先もう1度くらい、この役で舞台に立つことがあれば、
あたくしは名刺に肩書きを入れる気になれるかもしれない(笑)。
ボタン押してくれた人はもうおわかりかもしれないが、とどめの一発で、もう1個置いときましょう(笑)。

↑なかなかいいかもしれん♪

3回続いたら、名刺にこう入れることを、ここで皆様にお約束します。

それはそうと、一安心・・・・。
文化事業団にまであたくしは行き場を追われるところ、救って頂き、
とりあえずは感謝。
オンナばかりの稽古場は多少不服だが、カタギではないあのカオリちゃんも
合格していてくれればそれでいいや♪
ダンスはともかく、芝居やミュージカルとなると、カタギな性分では子供でもムリだ。
稽古場たるや、そういった場所であり、板の上とは絶対的にそういう場所なのである。

あさみ


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