2003年05月10日(土)
初夏だ一番!大垣祭!


毎年、5月15日は大垣祭の日です。
この日は、何曜日だろうと、市内の小中学校はお休みなったので、何だか奇妙な嬉しさがあったりも。
前夜祭の14日も午前中で授業がひけ、街には小中学生があふれ出します( ̄∇ ̄;)
そのうち、正規の授業を終えた高校生たちや、何だかよくわからないヤンキーの兄ちゃん姉ちゃんも
日が暮れるにつれ、どこからともなく湧いて出てきて(笑)
普段は、ひと気のない駅前通りもこの日ばかりは歩行者天国。
露店や、曳山車も出ます。
やま(本当は車編に山と書くんだけど、常用漢字ではないので変換できません)は
それこそ、この祭を飾る由緒正しい伝統的な曳山で、現行は全部で11両。
高山祭ほどの賑わいはないものの、平日の新宿くらいの賑わいくらいにはなります(爆)。


そんなこんなで、あたくし、サヨコに引き摺られ、人込みが苦手なクセして、
行って参りました、大垣祭。

・・・・え? 15日じゃなかったの?

そうなんです。
ハッピーマンデーの導入がされるかされないかの時期とリンクして、この祭も
5月の第2土日が祭の日とされて、子供たちも、特別に学校が休みになるというアレもなく、
普通に休みの日に祭が行なわれるようになったようです。


このお祭には、まぁ色んな思い出があったりしたものですが、
幼少の砌・・・・お祭の時期になると、祖母が

「ほれ、『どんひゅるる〜』の日やよ♪」

などと行って、あたくしらを連れ出してくれた。
「どんひゅるる〜」というのは、曳山のお囃子のことで、
どの曳山も、中に地方(じかた)がいて、太鼓を叩いたり笛を吹いたりしている。


あたくしが最後にこの祭に出かけていったのは、高校2年の時。
友人のトモコと行ったのが最後かも。
ということは、もう十猶余年、この祭には触れていないことになる。
その前の年、高校1年の時は、中学の時のクラスメイトの男の子から電話がかかってきて、
その子と一緒に行った。
とにかく・・・・。初夏。新しい出会いとか、きっかけとか、そういうのが芽生えてきて、
最初に誘う口実に大変よろしいかと思われる行事なのであります(笑)。
大垣祭に誘うと、その後交際できる・・・・とか、逆に別れる・・・・とか、
ほら、井の頭公園のボート伝説みたいなのが、この祭にも実しやかに囁かれていて、
他に何もすることのない、ド田舎の中高生たちは、由緒正しい街の祭をそんなふうに楽しむことで、
とりあえず、盛り上げているのである(笑)。


29のイカズ後家と、その母(53)のセットというのは、こういう風潮の中、
かなり寂しいものがあるような気がするが・・・・そこはそれ。
伝統行事を満喫するために出かけたという、大義名分もございまして、
本日は、わが街、大垣を大々的にアピールするため、画像が一挙11枚も載りますので
かなり重いですよ〜♪(笑)


では、まずちょいと華やかのものをご紹介いたしましょう。




 これは船町の「玉の井山」。
 可愛らしい踊り子さんが何人か選抜されて、
 この曳山の上で踊ります。
 何と、うちの母も、
 別に船町の住民じゃなかったのに
 この玉の井さんで踊った経験アリ。
 うちの隣町の曳山なので、
 何となく縁があるような・・・・
 しかも、曳山の中では華やかなので、
 ちょっといい感じのような(笑)。












こちらは、伝馬町の「松竹山」。
同じように踊り子さんが乗っていて、
可愛らしく踊ってくれます。
やまの上部ではからくり人形が、
そして、下の所では踊り子が踊るという
唯一の曳山。
乗っている子達が、可愛いんだな、コレが。
乗る子達も、小学生以下とか未満とか、
とにかく、小さい子ばかりなの♪







では、続きまして七福神シリーズの中から。




 別称、「えべっさん」こと「恵比寿山」
 渾身の笑顔を振りまく、恵比寿様が乗った
 歴史の深い曳山。
 四つの町が毎年持ち回りで引いていて、
 今年は宮町の担当。
 船町、伝馬町、岐阜町が担当。
 遠くから見ていても、
 「あ、えべっさんだ♪」と
 すぐにわかる。











こちらは、「大黒山」。
今年は俵町が担当。
元々、曳山は城下町である郭町の周囲の町が
代々引き継いで、このように男衆らによって
曳かれるのであるが、
担当の魚屋町、俵町、竹島町に
人手がない場合は、駅前に放置されるだけ
という悲しい顛末の年もある。
それは、上にある「えべっさん」も同じで、
どうも、魚屋町の人口がやたら少ないのが
祭にも影響しているらしい。








続きまして、大垣の歴史ともいえる曳山(嗚呼、どうして出ないんだ、くるまへんに山)たちの紹介です。





 本町、中町、新町が曳く「神楽山」です。
 この曳山は別称「御祓いやま」「市やま」
 ともいわれ、 それこそ上にある
 「えべっさん」「大黒さん」と
 同じくらいに歴史も古いです。
 巫女と山伏の2体の人形が乗っていて、
 人形神楽としては全国的にも歴史が古く
 かつ、貴重で珍しいものだそうです。
 推定350年・・・・。
 戸田公が大垣城にお国入りして
 わりとすぐにできた曳山ですな。










これは、魚屋町の「鯰山」。
1648年に造られたそうです。
赤い頭巾を被った翁が、
鯰を追うからくり芸が見られます。
魚屋町はそうでなくても人口が足りないのに
昔ながらの城下町というのもあって、
曳山所有率が実に高い。
今年は曳き手もあったようだが
はてさて、来年はどうなることやら・・・・。














 こちらは竹島町の「榊山」。
 竹島町は、うちの学区内だったりするので
 割となじみが深い。
 昔、竹島町には朝鮮山があったらしいが、
 明治以降にそれがなくなり、
 今の「榊山」になったらしい。
 天鈿女命(あめのうずめのみこと)
 が、榊と鈴を持って静かに神楽を舞う
 からくりもある。









では、最近復興した、新しい曳山をご紹介。




 本町の「相生山」平成8年に復興。
 別称は「高砂山」。
 第二次世界大戦で消失した曳山の一つで、
 見た目に新しいが、他10両のどの山よりも
 大きく、からくり芸も圧巻。
 この山が道路を通る時に、竿を持った人が
 山の上部に常にいて、
 電線を引き上げないと通行できないくらい
 大きな曳山なのである。
 なので、方向転換も大変な模様。
 男衆の掛け声もまた圧巻なのである。










新町の「菅原山」。
新町もうちの学区内なので馴染みはある。
菅原・・・・というだけあって、別称は「天神山」。
上の段にいるからくり人形が、筆を持って、
「菅原山」と文字を書く。
山の見送りに大橋翠石画伯の虎が。
そして、前水引に水墨画では珍しい龍が
描かれていて、とても美しい。
こちらは大正時代に復興したもの。













 宮町の「猩々山」。
 これが一番新しく、平成13年に復興。
 元々は謡曲の「猩々」から名をとったらしい。
 このからくり芸も非常に見事なもので、
 真ん中にいる赤い毛の人形が酒を飲み
 酔うと顔が赤くなる。
 そうすると猩々たちが獅子に変化し
 大酒壷が割れて、それが大輪の牡丹になる
 という仕掛け。美しいです。













岐阜町の「愛宕山」。
全国でも珍しいとされる、鳩が豆を拾う
細やかなからくり芸が見られる。
こちらは歴史が大変古く、
現行の曳山は多少の修理の後はあれども
宝暦年間には今の形として
出来上がったらしい。
屋台の塗りも美しいが、
見送りや、水引もとても美しい。
「えべっさん」「大黒さん」とは
一味違う、歴史の深い曳山の一つ。











この11両の曳山を、男衆が声を掛け合いながら、一所懸命に曳き、
夕方には八幡神社のあたりに集結して、灯をつけ、一段と煌びやかになります。
丁度、その灯の支度をしている頃に、あたくしらは戻ってきましたが・・・・。
この曳山全部に、それぞれ提灯の武装があって、尚且つ見送りのお色直しまでする曳山もあるのだから、
結構、派手派手しくて、見栄えもする。
今日は試楽なので、明日の本楽は大変そうだけど、夜営の曳き回しは、2周もあるんだそうで、
こんなん、日給1万程度で、男衆が動くんかいな・・・・?と、
現代の若者に対しての危惧は拭い去れませんが、それでも暑い日中、
そろいの浴衣を着て、でも足元はスニーカーという面白い格好で、一所懸命に曳きまわす
若い男衆はカッコイイです。
男衆を先導するのが、紋付を着た町内の重鎮たちなのだけど、
こうやって改めて見ていると、祭に対して、一所懸命な男たちというのは
何とも言い難い、「いいフェロモン」が出ている気がしたなぁ。




それこそ、高校時代までは、この曳山を堪能するなんてことはなかったのだけど、
いざ、全てを写真で抑え、こうして鑑賞してみると、なかなか地元の祭もいいものだなと思う。


他に、大垣には、8月の七夕祭・・・・仙台もどきの飾り付けが本町通に施される・・・・
そして、10月10日に行なわれる十万石祭がある。
十万石祭りは、大垣城に入城した戸田氏を祀り上げるもので、パレードとか
ちょっと形式ばったモノがある。
う〜ん・・・・多分、ハタから見ると、どこぞの人民共和国のマスゲームチックかも。
でもこれはこれで結構面白くて、あたくしも小学校5年の時に「戸田公入城350年祭」
というのがあったので、その神輿でパレードに参加したし、
何せ、市内の小学校のマーチングバンド全部が、この日の為に駅前通りに全て集結するので、
その一部として、6年生の時は、踊りに行った(爆)。楽しかった(爆笑)。
5年生の時の一期上の人々は、この十万石祭で別の振り入れもしなくてはならず、
結構大変そうだった。(そう・・・・うちらはポンポンクラブだったのだ。)



今日の祭で、母・サヨコが、街でも有名な「翠玉園」(すいぎょくえん)というお茶屋さんの
ソフトクリームが食べたいと言ったので、それに付き合う(笑)。
「翠玉園」のソフトクリームなんて、高校時代ぶりだよ、全く・・・・。
緑茶の程よい苦味と、ソフトクリームならではのクリーミーさが絶妙で、
駅前に進出する時には、理由もなくお茶屋(葉っぱを売っているとこ)に寄って、
ここのソフトクリームを食べたりしたものだ。
無性に懐かしい。味も変わっていないから尚更だ。


地元の祭でちょっぴりノスタルジック・・・・。
亡くなった祖母が「どんひゅるる〜の日やよ♪」と言っていたその光景をも思い出した。

↑そういうのが我が家には沢山ある(爆)

人ごみがやっぱり厳しくて、途中でコンスタンを1錠飲み下す。
祭だ、祭だと、浮かれて、出かけると、こういう目に遭う( ̄∇ ̄;)
やっぱり完治はしていないようだ・・・・どんひゅるるぅ〜・・・・。

あさみ


投票ボタンです。押すとアサミンジャーがはしゃぎます♪


あなたの毎日にずぅむいん・・・・

My追加




めーるはこちら♪

宿帖直通(BBS)