Noir/ Rouge noir
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私は多分、今まで幾つも目の前に 「靴」を出されていたと思う。 まろと兄さんがたくさんの「靴」を私に出してくれて 「これを穿いて歩いてみろ!」 「セレちんコレ穿いて歩くんゆ」 とさんざん言われていたにも関わらず、 私は「靴」を見ないで兄さんとまろに甘えて 「やだ〜、やだ〜。兄さんだっこして〜」とだだをこねていた。 寧ろ兄さんとまろが差し出してくれた「靴」なんか 視界に入ってなかったわけ。 やっと私は兄さんから出された「靴」を穿いた。 「セレちんにはこれを穿いてもらう」 と出された「靴」に、私は遂に目を向けて、 兄さんとシヅカちゃんに助けられて「靴」に足を通した。 まろは後ろで様子を見ている。 二人に支えて貰って立ち上がった。 私は「靴」がすごく気に入ったし、 これを穿いて歩いていくことに決めたよ。
それからあとのことは、私にもまだ解らない。 とにかく、素敵な「靴」は手に入った。 膝を落とさないように、歩いていきたい。 いざとなったらまろの腕に縋ればいい。
荒井慶騎と世都セレナ
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