Noir/ Rouge noir
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2006年08月28日(月) 中世フランスでは/世都セレナ

娼婦が死ぬと、不名誉な死者と呼ばれる。
自殺者や死刑者同様、教会墓地に埋葬することを許されず、
街や村はずれの四つ辻などに葬られるのが常だった。
それも時間は真夜中に限り、しかも普通の市民のように
足を東に向けず南に向けることになっている。
最後の審判が訪れた時、それを知らせるラッパの音は
夜明けに東から響いて来る。
死者は薄明かりの仲で立ち上がったとき、
自分の顔が向いている方向を歩いていけば
東に向かう事ができるのである。
しかし、足を南に向けられている不名誉な死者たちは、
立ち上がると南を向いてしまい、更に四つ辻で迷って
最後の審判に間に合わない。
教会は教えに忠実でなかった者たちに対し、
死後までも徹底した差別を貫いているのだった。

藤本ひとみ「聖女ジャンヌと娼婦ジャンヌ」より


荒井慶騎と世都セレナ